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◇「人と本」−■BC-AD15 ■博物百科等 ■動物 ■植物 ■昆虫

博物学書や著者などについての紹介です。
参考文献によって記載内容が異なることがちょくちょくあります。


16世紀
著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
エドワード・ウォットン
Eduard Wotton
1492〜1555 「動物の差異について」 1521 英国の医師。ゲスナーに影響を与えた1人。
ウィリアム・ターナー
William Turner
1520〜1568 「特殊鳥類の自然誌」 1543 英国の医師でゲスナーの友人。プリニウス以来、ゲスナーやブロンに先立ち鳥類について体系的に著された初めての書。
ミシェル・ヘル 「四足動物の奇妙な特性についての教授と独自の記載」 1543 実物に近い美麗図版を多数記載。ゲスナーが参考にした書のひとつ。
コンラッド・ゲスナー
Conrad Gessner
1516〜1565 「動物誌」
Historiae Animalium
1551〜1587 中世における最大の動物学書。
ピエール・ジル
(ペトゥルス・ギュリウス)
1489〜1544 「動物の生活と本性」
Aeliani historia per Gyllium latini facti.16vols
1553 クラウディウス・アエリアヌス「動物の特性について」を底本にジルが解説、増補した。地中海産の魚類の目録や、住民の様々な言語や方言を載せた。
ゲスナーも参考にした。
ギヨーム・ロンドレ
Guillaume Rondelet
1507〜1566 「海の魚類について」
De piscibus marinis

「一般の水生動物誌」
Universae aquatilium historiae pars altera

1553

1555

薬店主の息子として生まれ、後にモンペリエの医学教授となる。魚類と植物についての名声が高かった。本著は地中海・アドリア海産の魚類・海産動物に関する。
ピエール・ブロン
Pierre Belon
1517〜1564 「海の珍しい魚類の自然誌」
L'histoire naturelle des etranges poissons marins

「魚類の性質と多様性」
La nature et diversite des poissons

1553

1557

フランスの博物学者。ゲスナーの友人。地中海、近東までの大調査旅行によって得た知識を元に著す。最後は森で強盗に会い生命を落とす。(諸説あり)
ピエール・ブロン
Pierre Belon
1517〜1564 「鳥類の自然誌」
L'histoire de la nature des oyseaux
1555 鳥類三百種についての比較解剖を行い同じ骨格構造を持つことを発見した。比較解剖学の創始者としてファブリチオとどちらが正しい?
ジョン・ケイ
(ヨアンネス・カイウス)

John Kaye(Joanne Caius)
1510〜1573 「稀少動物及び植物の自然誌」
De rariorum animalium atque stirpium historia
1570 「人体の構造」のヴェサリウスの弟子で医師。ゲスナーの友人でゲスナー「動物誌」の原稿にも協力した。
ウリッセ・アルドロヴァンディUlisse Aldrovandi 1522〜1605 「鳥類学あるいは鳥類誌」
Ornithologiae hoc est de avibus historiae
1599〜1603 ゲスナー著作の編纂?

17世紀
著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
エドワード・トプセル
Edward Topsell
1572〜1625 「四足獣の歴史」
The History of Four-footed Beasts
1607 英国人。牧師として生涯を過ごしたというが、詳細は不明。
ゲスナー「動物誌」ラテン語版からの翻訳を主な内容に、独自の俗説を交えた動物図鑑で、 実在の動物と共に、マンティコラ・ラミア・ユニコーン等の多くの空想動物が図版とともに紹介されている。 本著の「Insect」の巻は、刊行されなかったゲスナー「動物誌」第六巻「昆虫」を底本にしている。
シェイクスピアも本書を愛読したと言うが、トマス・ブラウンにはその著書「俗信論」にて相当否定された。
なんにしても英国における初めてのまとまった動物学書であり、その影響が大きすぎたせいか、しばらくの間、英国内の動物研究が停滞したとも言われる。
ピエール・ジル
(ペトゥルス・ギュリウス)
1489〜1544 「ゾウの新たな記録」
Descriptio nova elephanti
1614 小アジナ等を旅したジルによるゾウの子についての最初の詳しい著作。アンリ二世に送られる最中にゾウは息絶え、ジルにより解剖された内容など。
ウリッセ・アルドロヴァンディUlisse Aldrovandi

バルトロメオ・アンブロシニ
Ambrosini

1522〜1605

1588〜1657

「蛇及び龍の歴史」 1640
「畸形の歴史」 1642
ウィリアム・ハーヴィ
William Harvey
1578〜1657 「動物の発生」
Exercitationes de generatione animalium
1651 英国の医師。動物の発生について後成説(卵の構造は、はじめ無構造であり、次第に形成される)を唱えた。
ほかに、血液循環について論じた著書「血液の運動」があり、身体の血液循環を明確にした。
ウォルトン
Walton Izaak
1593〜1683 「釣魚大全」 1653 英国で金物商を営んでいたが、後に釣りの方法、魚の生態、料理法など釣りと魚に関する幅広い題材を取り扱った 本著を出版した。釣りの楽しみを論じた名作として<釣りの聖書>とも呼ばれる。
ロベール・ニコラ
Robert Nicolas
1614?〜1684 「ヴェルサイユ王宮動物園珍鳥図譜」 1676 フランス博物画の大コレクション「ヴェラン」の開祖。オレルアン公の 許しで花鳥の写生を行い、後に王立植物園付の絵師となった。
フィリッポ・ブオナンニ
Filippo Buonanni
1638〜1725 「巻貝観察における目と知性の愉しみ」 1681 キルヒャーの弟子。本著は頭抜けた美しさを誇る銅版画106葉収録することでも名高い。ブオナンニは本著で貝は自然発生すると主張したが, フランチェスコ・レディ(Francesco Redi 1626?〜1698)により徹底的に否定され、彼の権威は失墜した。

18世紀
著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
ルナール
Renard Louis
1678?〜1746 「モルッカ諸島産彩色魚類図譜」 1718〜1719 世界初の彩色魚類図鑑。オランダ東インド会社にいた画家サムエル・ファロワズ が描いたモルッカ諸島周辺の魚類図を、アムステルダムの出版家ルナールが入手し刊行した。
初版は100部でその後の2版、3版を合わせても現存は50部くらいしかないらしい。
アルビン
Albin Eleazar
1713〜1759 「鳥の自然誌」
A Natural History of Birds
1731〜1738 英国の博物学者による英国最初の手彩色鳥類図鑑。他に蜘蛛の研究もしたらしい。
エドワーズ・ジョージ
Edwards Georg
1694〜1773 「珍鳥誌」
The Natural History of Uncommon Birds
1743〜1764 英国の博物学者、鳥類画家、図鑑制作者で王立医科大学の司書だった。自然の背景を伴う鳥類画を確立した人。ケ−ツビー・マークから図版制作技術を教わった。
知られざる鳥類を集めて図版化した。
ヨハン・ダニエル・マイヤー
Johann Daniel Meyer
1713〜1752 「陸海川動物細密骨格図譜」 1752 ドイツの博物学者、絵師。解剖図と標本図の組み合わせの図版になっている。
クノール
Knorr Georg Wolfgang
1705〜1761 「貝類図譜」
Ver Lustging der Oogen envan den Geest
1764〜1775 ニュルンベルグの博物絵師クノールが世界の貝を集めて180葉の彩色図版とした。
ブロッホ
Bloch Marcus Elieser
1723〜1799 「魚類図譜」
Ichthyologie
1785〜1797 ドイツの魚類学者。ブロッホの魚類図鑑は魚を描く際のイコンを決定づけた。(従来の陸地を背景にした図像を棄て、魚自体の精密描写を行った)
エリス
Ellis John
1710〜1776 「植虫類誌」
The Natural history of Many Curious and Uncommon Zoophytes
1786 英国の博物学者、1754年王立協会員。珊瑚や両生類の研究を行った。本著は当時あやふや種別であった珊瑚について、植物ではなく動物ということを明らかにした。
刊行自体はエリスの遺稿を整理したD,ソランダーによるものだが、刊行時にはソランダーも他界している。
ルーウィン
Lewin William
?〜1795 「大英鳥類図譜」
The Birds of Great Britain with Their Eggs Accurately Figured
1789〜1794 英国の鳥類図鑑制作家。本著は60部限定として世に出したが、総数2万枚に及ぶ水彩画をルーウィン一人で描いた。
トマス・ビュイック
Thomas Bewick
1753〜1828 「四足獣史」
History of Quadrupeds
1792 英国の木版制作家。16世紀以来銅板に押され衰亡の淵にあった木版画を復活させ、 木口木版の製法を確立した。
レニエ
Renier steffano Andrea
1759〜1830 「アドリア海無脊椎動物図譜」 1793 イタリアの博物学者、パドヴァ大学教授。 アドリア海の無脊椎動物の研究を残した。本著に記載されるスティップル銅版図は極めて透明感に満ち溢れた傑作。
バートラム・ウィリアム
Bartram William
1739〜1823 「北米旅行記」
Travels Through North and South Carolina
1794 リンネの友人だった植物学者の父と共に米大陸を探検し、ヨーロッパに多くの標本を送った。アメリカ産生物の最初の本格的図版。
オードベル
Audebert Jean-Baptiste
1759〜1800 「サル類の自然史」
Historie Naturelle des Singeset des Makis
1799〜1800 サル類の図版をはじめて集大成した。

19世紀
著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
ルヴァイヤン
Levaillant Francois
1753〜1824 「オウムの自然史」
Histoire naturele des Per-roquet
1801〜1805 フランスの旅行家、著述家。ヨーロッパ人として初めてキリンを狩るなどアフリカで冒険しフランスに凱旋した。
鳥類画家のバラバンと共に多数の熱帯鳥類図鑑を出版した。
オードベル
Audebert Jean-Baptiste
1759〜1800 「黄金の鳥」 1802 今もって彩色印刷方式が謎とされる鳥類画の至宝。
サワビー
Sowerby James
1757〜1822 「英国動物学雑録」
British zoological
miscellany
1804〜1806 英国の博物学者。動植物画家。(グラウコスのサワビーとは同名ですが別人)
ウィルソン・アルクサンダー
Wilson Alexander
1766〜1813 「アメリカ鳥類図譜」
American Ornithology
1808〜1814 アメリカの鳥類学者。米国最初の鳥類図鑑を出版。
ジャン・バティスト・ド・モネ・ラマルク
Jean Baptiste de
Monet de Lamarck
1744〜1829 「動物哲学」
Philosophie zoologigue

「無脊椎動物誌」
Historia naturelle des animaux sans vertebres.7vols

1809

1815〜1822

フランスの博物学者。キュビエのライバル。 ラマルクの進化思想「用不用説」「獲得形質の遺伝」がこれらの著作で述べられる。

著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
リーチ
Leach William Elford
1790〜1836 「動物学雑録」
The Zoological Miscellany
1814〜1817 英国の博物学者。大英博物館自然史部門の部長となり多くの著作を刊行した。
ジョルジュ・レオポル・キュビエ
Georges Leopold Cuvier
1769〜1832 「動物界」
Le Regne Animal
1817 ビュフォンの後を継いだフランス最大の博物学者の名著。
テミンク
Temminck Coenraad Jacob
1778〜1858 「新編彩色鳥類図譜」 1820〜1839 オランダの博物学者、剥製製作者。ライデン自然博物館館長。
この人、シーボルト「日本動物誌」の刊行にも協力している。
スウェインソン・ウィリアム
Swainson William
1789〜1855 「動物学図譜」
Zoological Illustrations
第1集
1820〜1823

第2集
1829〜1833

英国の博物学者。ブラジルを旅し、南米産生物を中心とした図譜を出版。円環分類学(五法則)と呼ばれる奇怪な分類学を主張したため博物学者としての名誉を失った。

著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
レッソン
Lesson Rene-Primevere
1794〜1849 「ハチドリの自然史」
Historie Naturelle des Oiseaux-Mouches

「フウチョウの自然史」
Historie Naturelle des Oiseau de Paradis et des Epimaques

1830

1834〜1835
フランスの博物学者。有名なコキーユ号に船医として同乗し世界を周航した。生きているフウチョウをはじめて見たヨーロッパ人。
「ハチドリの自然史」の絵師はフランスの博物画家ベバール(Bevalet L 1800〜1840)

「フウチョウの自然史」の絵師はフランスの博物画家ウダール(Oudart Paul-Louis1796〜?)による。
エドワード・リア
Edward Lear
1812〜1888 「オウム・インコ科鳥類図譜」
Illustrations of the Family
of Psittacidae or Parrots
1830〜1832 ヴィクトリア期の人気博物画家で本著の刊行により世に名が知れ渡る。 グールドやジャーディンの鳥類図譜を手がけたり、ヴィクトリア女王に絵を教授したこともある。
しかし、精密を極めた描画により目を悪くした後は博物画家を引退し、「ノンセンスの本」の戯画を描いたり詩人として活躍した。
グレイ
Gray John Edward
1800〜1875 「インド動物図譜」
Illustrations of Indian Zoology
1830〜1835 英国の博物学者。大英博物館の動物標本の収集に多大な功績を残した。英国東インド会社トーマス・ハードウィック提督(少将?)の収集品をもとに本著をのこした。
オーデュボン
Audubon John James Laforest
1785〜1851 「アメリカ鳥類図譜」
The Birds of American
1830〜1839 アメリカの鳥類学者。本著は現在では博物図譜の最高傑作の1つに数えられる。しかし、当時の一般民衆の年収を上回る値段で購入者は少なかった。
シーボルト
Philipp Franz von Siebold
1796〜1866 「日本動物誌」
Fauna Japonica
1833〜1850 オランダ東インド陸軍少佐として来日したドイツ人医師のシーボルトが監修等した「シーボルト三部作」。
シーボルトが帰国した後も、助手らが本国へ標本を送り続け刊行された。この標本は現在もオランダのライデン自然博物館が所蔵している。
ジャン・ルイ・ロドルフ・アガシ
Jean Louis Rodolphe Agassiz
1807〜1873 「魚類化石研究」
Recherches sur les poissons fossiles.3vols
1833〜1844 スイス生まれのアメリカの博物学者。キュビエの弟子。1700に及ぶ魚類化石図版を記載(シーラカンス命名)
キーネ・ルイ=シャルル
Kiener Louis-charles
1799〜1881 「貝類図譜」
Species general et iconographie des Coquilles vivantes
1834〜1880 フランスの博物学者。ラマルク等の貝類コレクションを合わせて整理分類した大著。
ルメア
Lemaire,C.L.
「熱帯産鳥類図譜」
Histoire Naturelle des
Oise-aux etrangers

「ヨーロッパ産鳥類図譜」
Histoire naturelle des Oiseaux d'Europe

1836

1837

フランスの博物学者。ヨーロッパ地域と熱帯地域の鳥類に関する図鑑。
エーレンベルク
Ehrenberg Christian Gottfried
1795〜1876 「インソフリア類」
Die Infusionsthier chen als Volkommene Organismen
1838 ドイツの微生物(古微生物含む)博物学者。「存在の大いなる連鎖」の証明のため微生物の構造を顕微鏡で研究した。結果、多くの新種を発見した。また、フンボルトと一緒にシベリアにも行っている。
アンドルー・スミス 「南アフリカ動物学の実例」
Illustration of the Zoology of South Africa
1838〜1849 原図はフォード(Ford George Henry 1809〜1876)による。
スミスが軍医として南アフリカに渡り、現地の動物調査を行っていた際、出会った少年フォードは蛇類を描く才能がずば抜けていた。曰く 「ヨーロッパで唯一、蛇を正確に描ける画家」として、動物図譜の名手と言われる。
ダーウィン(編)
Charles Darwin
1809〜1882 「ビーグル号航海における動物学的発見」
The Zoology of the Voyage of H.M.S Beagle
1838〜1843 1832-36年のビーグル号航海から帰還したダーウィンが持ち帰った動物標本を、ダーウィンの監修を元に、 英国の動物学者が図版とともに解説した。執筆者にはジョン・グールドなど著名な学者が参加した。
『種の起源』の基礎になった著作。

著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
デュジャルダン
1801〜1860 「滴虫類誌」
Historie naturelle des zoophytes.Infus-oires
1841 フランスの博物学者。ビュフォン「一般と個別の博物誌」の補作としての微生物図鑑。彼の唱えたサルコード説は同じ微生物学者である エーレンベルクとの対立を起こした。
ヴォルフ・ヨゼフ
Wolf Josef
1820〜1899 「鷹狩論」
Traite de Fauconnerie
1844〜1853 ドイツの鳥類絵師。19世紀の最高の博物画家の一人。シーボルト「日本動物誌」でも鳥類図版を担当した。
O・デ・ミュール 「鳥類図譜」 1845〜1849
シンツ
Schinz , H.R.
1777〜1861 「哺乳動物図譜」
Monographien der Saugethiere
1848 スイスの博物学者。スイスから中央ヨーロッパの動物相を研究し、キュビエの著書を基に本著を著した。
ジョン・グールド
John Gould
1804〜1881 「ハチドリ科の鳥類」
A Monograph of the Tro-chilidae or Family of Humming-birds
1849〜1861 英国の鳥類学者。夫人とエドワード・リアを主な絵師として大判の石版彩色図版を制作。存命中に名声を得た数少ない学者。

アメリカの鳥類学者で絵師のヒード・マーチン(Heade Martin 1819〜1904)は、ブラジルの原生林で ハチドリの生活を研究し図版をの出版を夢見たが、グールドの本著刊行により断念した。

ホーキンス・ベンジャミン
Howkins Benjamin Waterhouse
1807〜? 「哺乳類誌」
A Popular History of Mammalia
1850 英国の博物画家。1851年のロンドン万博で恐竜の復原模型を制作した。

著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
グルーベ
Grube Adolph Eduard
1812〜1880 「環形動物類」
Die Familie der Annelider
1851 ドイツの博物学者。環形動物を体系的に研究した。
モリス
Morris Francis Orpen
1810〜1893 「英国鳥類図譜」
Ornithologie Bresilienne
1851〜1857 英国の博物学者。300葉に及ぶ図版を収めた普及型鳥類図鑑として人気を呼んだ。
デクルタル
Descourtilz Jean-Theodore
?〜1855 「ブラジル鳥類学」
Ornithologie Bresilienne
1852 フランスの博物学者。鳥用の薬品開発中に誤って毒を浴び他界する。
フィリップ・ヘンリー・ゴッス
Philip Henry Gosse
1810〜1888 「アクアリウム」
The Aquarium

「英国の磯巾着と珊瑚」
The British Sea-Anemones and Corals

1854

1858〜1860

英国の博物学者。本著は海中生物図鑑で、 人々はその神秘的な図譜をみた時、海中の世界とは信じられずに空想図と思ったという。
著書「アクアリウム」は水族館のもとになった言葉。
ゴッスは反進化論者で前時間説を提唱した奇書「オンパロス」を出版(1857)し名声を失った。
キングスリー(文)
Kingsley Charles

サワビー(画)
Sowerby James de Carle

1819〜1875

1787〜1871

「グラウコス または岸辺の驚異」
GLAUCUS;or The Wonder of the Shore
1859 英国の博物学者。ゴッスの図版に影響を受けたであろうサワビーによる画が挿入される。
キングスリーが文を書き、当時の人々にとって博物学が何故、魅了的だったか、 どのように日常を過ごしたかなどが著述される。
キングスリーはゴッス、ダーウィンの 友人で、ゴッスが「オンパロス」を出版したことへの嘆きを本著「グラウコス」にも記載した。

著 者 生没年 著 作 刊行又は執筆 概 要
エリオット
Daniel Grand Elliot
「ヤイロチョウの研究」
A Monograph of the
Pittidae of family of Ant Thrushes
1863 アメリカの鳥類研究家。花と鳥の美しい図譜を残した。
フレド−ル
Fredol Alfred
「海の世界」
Le Monde de la Mer
1866 海の物理性質から海洋哺乳類までを彩色挿絵ととも著した。
スクレーター
Fredol Alfred
1829〜1913 「異国産鳥類学誌」 1866〜1869 英国の法律家、博物学者。鳥に強い興味を持ちおよそ1,400の書を出版した。
また、動物の生息地の分類を行い現在も学ばれている。
キューレマンス
Keulemans John Gerrard
1842〜1912 「カワセミ科の鳥類」
A Monograph of the Alce-dinidae;or,Family of kingfishers
1868〜1871 オランダの鳥類絵師。英国の大英博物館などで絵師として働いた。
アルフォンス・ミルヌ=エドワール
Alphonse Milne-Edwards
1835〜1900 「哺乳類の博物誌研究」
Recherches pour servir a l'histoire naturelle des mammiferes
1868〜1874 フランスの動物学者、後にパリ自然誌博物館館長。中国に博物研究に行ったフランス人宣教師アルマン・ダヴィッド(1826-90)の成果をヨーロッパ学界に 広めた。ジャイアント・パンダが始めて図示、記載されたことで有名。
スミット・ヨゼフ
Smit Joseph
1836〜1929 「大英博物館鳥類目録」
Catalogue of the Birds
in the British Museum
1874〜1898 オランダの博物画家。英国に帰化しJ・ヴォルフ亡き後、同国のトップ博物画家となった。
アーチボルド
Thorburn Archibald
1860〜1935 「英国鳥類図説」
Coloured Figures of the Birds of the British Islands
1885〜1898 スコットランドの鳥類画家。


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