■ガイウス・プリニウス・セクンドス Gaius Plinius Secundus(23〜79)
ローマの遥か北、コムムに生まれ、ローマに出て教育を受けた。その後、ゲルマニアで軍務(47-51)、
52年にローマに戻った。68年に皇帝ネロが死去し、ウェスパシアヌス帝時代になると重用され
ヒスパニア(スペイン)総督となった。 一般に大プリニウスと呼ばれる。甥も学者で小プリニウスと呼ばれ、大プリニウスの死の記述を残した 書簡集が有名。
■『博物誌』
この著書は近代に至るまであらゆる博物学・自然学の聖典ともいうべき存在であり、 その後の博物学書の多くに引用されている。
但し、全ての内容をプリニウス自身が実際に確認した訳では無く、先人の書や風聞、伝承が多く
引用されており、真実、幻想おりまぜた内容となっている。(一角獣や不死鳥、巨人なども実在
するものとして記載されている。)
グーテンベルクが活版印刷を開発し、聖書の次に印刷した古典はアリストテレスを差し置き
「博物誌」だった。(1469年刊行) それまでも手写本で読まれていたが、これによって、学者、詩人、一般人に急速に普及し、 中世博物学大ブームの火付け役、ひいては大航海時代の航海者達に夢見させる世界を形成した。
◎著作 ■Historia Naturalis 『博物誌』 ■『ゲルマニア戦記』 ■『文法上の曖昧な表現』 ■『騎兵の槍術』 ■『弁論術学習案内』 他多数の著作があったらしいが現存は『博物誌』のみ
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