たばこをやめる方法はあるか

 はっきり言ってたばこの害や中毒性は麻薬にひけをとらない。だから個人の努力でたばこをやめるのは限界がある。ではどうするか。

 前にも言ったけど、たばこを吸ってる人の半数はたばこ中毒になっている。これは血液中のニコチン濃度を測定し、どの濃度まで下がったらその人がたばこを吸いたくなるかを調べる。当然ヘビースモーカーほど吸いたくなる濃度が高い、言い換えればニコチン濃度がまだ高いうちからたばこを欲しがる。まだ中毒になっていない人はニコチン濃度がそれほどあがっていないからこれも調べればわかる。

 中毒患者のたばこをいきなりやめさせたら、血中濃度が一気に下がって、欲しくて欲しくてたまらなくなるのはあたりまえ。やめたいと思ってもやめられないのがたばこなのです。

 それでニコチネルというものができた。これは薬剤成分の入ったテープを一日一枚身体に張り付け、2ケ月かけてニコチン濃度をゆっくり下げていくもの。こうすることで禁煙のさいの禁断症状をやわらげるので離脱できる可能性が高くなる。(よく知られているニコチンガムはその場しのぎになることが多くおすすめできない。)

 ただし欠点が2つ。第一に最初からやめる気のない人には効かない。禁煙するという強い意志が必要です。もう一つはまだ保険が通っていないのですべて自費。一回のニコチン濃度測定に6000円、8週間の間の薬代も保険が利かず、原価で2〜3万円かかります。自由診療であるため、どこの病院でやってくれるわけでもありません。00.06.13現在この治療をしてくれる病院はわかっているだけで4つ。その他はかかりつけの病院で相談することになります。とはいえ禁断症状をやわらげることで禁煙成功の可能性はぐんとあがります。一度考えてみてはいかがでしょうか。

 そもそもたばこなんか輸入しなきゃいいんだけど、異常が蔓延している国が輸入元のアメリカに逆らうなんてことはあり得ない。日本の政府ができることは、せいぜいたばこの値段を上げて消費量を減らすくらいでしょうね


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