2011
年夏の旅(7月から9月) (2011年10月3日(月) 公開)(2011/9/17土 予告編公開)
今年は家庭の事情で、東京の自宅と関西の実家の間を頻繁に往復している。移動に使う為に“青春
18きっぷ”も購入した。単なる移動だけではない旅行もあるので、今年7月から9月までの旅程等を列記しておこう。当初は「夏の旅行」ということで、
7月はじめから、青春18きっぷの使用期限である9月10日までの旅程をネタにしようかと考えていた。しかし、秋分の日の頃にも出かける事になったので、7月から9月の旅行記ということにしておく。いつもの東京⇔関西間の移動がほとんどなので、特記ネタを
3つ挙げておく。●目的地を主体とした旅行→D
●移動を主体とした旅程→G
小海線→しなの鉄道→西武高原バス→吾妻線●乗車体験記→H
「南海電鉄12000系 サザン・プレミアム」
@帰省・移動 (
2011/7/1(金)〜2011/7/3(日))単に新幹線で往復。「南海特急サザン」にも乗った。
2011/7/1
(金)「新幹線特急のぞみ
395号」 東京19:13→新大阪21:50 726-504「南海特急サザン
59号」 新今宮22:46→着駅 10110
2011/7/3
(日)阪和線杉本町駅で途中下車して、阪和貨物線の廃線跡を見てきた。
「新幹線特急のぞみ
48号」 新大阪18:17→品川20:46 783-24
A帰省・移動 (
2011/7/15(金)〜2011/7/17(日))帰省の際はほとんどが鉄道なのでたまには別の交通機関にしようと考えた。往復割引で高速バスが取れたので乗ってみた。
3連休前夜、新宿駅のバスターミナルを発つどの便も満員だ。バスターミナルは華やいだ雰囲気に満ちていた。夜行バスの活況を見ていると、夜行列車の衰退についても考えてしまう。
3連休というだけに乗客が多く、運行されるバスの多くが広告に反して窮屈な2階建て車両だ。実は数年前に2階建ての夜行バスで酔った。今回は目的地の目前で酔った。もうイヤだ。復路のきっぷをキャンセルした。キャンセルを見込んでいたので、クレジットカードではなく現金できっぷを購入していたのだ。復路は新幹線にした。新幹線は何と言っても速くて快適だ。
2011/7/17
(日) 「新幹線特急のぞみ52号」 新大阪19:00→品川21:26 783-44
B所用・移動 (
2011/7/30(土))青春
18きっぷ1日目を使い、小田原駅から「臨時快速ムーンライトながら号」で出発した。小田原出発前には、深夜ではあるが小田原城まで行ってきた。
中部地方某所まで
R27形リクライニングシートを買いに行った。津駅では、改札付近のうどん店が無くなって牛丼チェーン店に変わっていた。昨年あたりに変わったらしい。
さらに、
JR東海の「リニア・鉄道館」へ行き、東海道本線経由で東京の自宅へ戻ってきた。初めて乗ったあおなみ線は貨物線の雰囲気もあったりしてそこそこ楽しめたが、それ以外に旅程で目新しい部分は無かった。いつもの東海道だ。
C帰省・移動 (
2011/8/4(木)〜2011/8/6(土))家庭の事情で
8月5日(金)に急用が入った。夏休みの帰省の1週間前であるが関西へ向かった。2011/8/4
(木) 夕方の新幹線で帰省した。「新幹線特急のぞみ
121号」 東京19:30→新大阪22:06 786-516
2011/8/6
(土) 青春18きっぷ2日目を利用して戻ってきた。今回は名古屋から先を中央本線経由にした。
名古屋で下車して「名古屋驛麺通り」で食事した。そこには各地のラーメン店がある。今後北の方へは行きにくくなりそうなので、札幌ラーメンの店を選んだ。
奈良井は
NHKの連続ドラマ「おひさま」の舞台だとかで、幟が立っていた。塩尻からは甲府行きに乗っていたが、小淵沢始発の高尾行きの乗り換える為に小淵沢で降りた。小淵沢では駅舎内のうどん店で食べた。また、えきねっと予約していた
8月11日夜の「ムーンライトながら」の指定券を入手した。
D帰省・移動 一部は旅行(
2011/8/12(金)〜2011/8/15(月))2011/8/12
(金)青春
18きっぷ3日目を使い、「臨時快速ムーンライトながら号」で小田原駅を出発した。竹生島を経由して帰省した。旅行記らしく、乗った列車の詳細も記しておこう。小田原
0:31→大垣5:53 10連 モハ188-34大垣
5:58→米原6:31 4連 クハ222-2078大垣ダッシュから乗り換えた車内では、私の近くで座席争奪を巡るけんかが始まった。
米原
6:50→近江塩津7:24 2連 クモハ521-3この区間に乗るのは
2回目だが、米原口を明るい時間帯に通るのは初めてである。2連の列車は多くの立ち客が出るほど混んでいた。近江塩津
7:36→近江今津7:57 2連 クハ520-4竹生島への往復乗船券は通常
2,600円なのが、近江今津駅のみどりの窓口だと2,270円で買える。
近江今津で食事にしたいと考えていたが、駅周辺にはこの時間帯に営業している飲食店が無かった。せめてチェーン店でもあればよかったのだが…。駅近くのコンビニでおにぎりを買って、駅の待合室で食べた。
乗船までに時間があるので、
9時に開館する「琵琶湖周航の歌資料館」にも立ち寄った。
今津港
9:40→竹生島10:05 琵琶湖汽船 いんたーらーけん丸乗船時間が近づくと港には団体客などもどんどん集まってきた。乗客は
★★竹生島★★
この竹生島は長浜市に属している。今津港、長浜港、彦根港との間に航路があり、今津港との間の所要時間が最短であるが、高島市ではないのだ。
島の港には数件の土産店が並ぶ。飲料の価格がやたら高いので要注意だ。
500ml程度のペットボトルはいずれも250円もする。島には電気が通じておらず自家発電でがんばっているのでこの価格設定だと聞いた。また、島で働く人々は船で通っているらしく、人は住んでいないとの話も聞いた。入島料の
400円の券を買い階段を登って行く。土産店の辺りを見てみると、排水をそのまま琵琶湖に流しているのが見えた。その排水に魚が群がっていた。キモチワルイ…。私は宗教そのものは嫌いだが、この島のように宗教施設が林立する空間は、非日常的なのでそれはそれでおもしろい。国宝や重要文化財など、見所は多い。
それにしてもかなり暑く、傘をさした。男だって堂々と日傘をさせばよいと思う。
竹生島
11:20→今津港11:50近江今津
12:10→大阪13:28 クハ222-2051
琵琶湖に浮かぶ島に以前から関心があったので、これは楽しい旅程であった。琵琶湖には他にも島があり、沖島のように人が住んでいる島もある。「ぐるっとびわ湖島めぐり」という島々を巡るツアーもあるが、それは平日にはやっていないので今回は竹生島だけを選択した。「島」というのも私の旅の主題であるのだ。
2011/8/14
(日)「南海特急サザン」に乗った。「サザン」には
9月からは新車の「サザンプレミアム」が仲間入りする。「南海特急サザン
43号」 新今宮18:47→着駅 10109
2011/8/15
(月)青春
18きっぷ4日目を利用して戻ってきた。8月6日の旅程とほぼ同じだ。この日も名古屋驛麺通りに立ち寄った。今回は旭川ラーメンの店を選んだ。
塩尻から乗った中央本線
448Mは激しい混雑だった。この日は諏訪湖の花火大会だ。花火に向けた臨時列車もあり、対向列車待ち等で遅れが増幅してきた。地方の人々は満員電車に慣れていないからなのか、非日常的に激しく混雑すると列車はかなり遅れる。この影響で小淵沢あたりで列車の接続がとんでもない事になっていた。448Mは、所定では小淵沢19:42着で19:47発の小海線239Dに乗り継ぐ事ができる。448Mは20分程度遅れており、小海線との接続は取らないとの放送が入った。239Dは小諸まで行く最終列車であり、それより後の241Dは小海までしか行かない。小海より先まで行く予定だった人はどうするのだろうか。
ここ小淵沢にて、えきねっと予約していた
9月2日夜の「ムーンライトながら」の指定券を入手した。小淵沢
20:18発の高尾行き570Mは、遅れている「特急あずさ34号」が通過した後の20:25頃に入線するとの案内があった。また、570Mは、20:21着小海線238Dからの接続待ちを行うとの案内もあった。20:18発と20:21着とではそもそも接続しない。なぜに接続させるのか疑問である。もとより、3分差で乗り継げないダイヤを組むよりも、570Mの所定の発車時刻を遅く設定すれば良いのではなかろうか。JRの地方線区ってなぜにこんなふざけたダイヤが多いのだろうか。この日の570Mは塩山ではなく、甲斐大和にて特急通過待ちを行った。
E番外 (「北斗星」への思い)
2011/8/27
(土)隅田川花火大会の日にあわせて、上野駅へブルートレインを見に行った。
今年は
3月の大震災の影響で東京あたりの花火大会が半数程度中止になり、私の行動範囲では見られなくなった。例年より遅れて開催される事になった隅田川花火大会を見に行こうかと考えた。そこで、上野を発車するブルートレインを見に行こうとも考えた。上野
19:03発車「北斗星」→花火大会→上野21:15発車「あけぼの」と考えた。実際は、「北斗星」と「あけぼの」の間の時間は、秋葉原にある某鉄道関連の店に居続けてしまい、花火には行けなかった。震災で打撃を受けた東北本線も復旧し、今こうして「北斗星」も運転を再開している。この列車については、ロイヤルやソロではなくツイン
DX(二人用個室A寝台)に乗りたいと願っていた。オロネ25形500番台が「寝台特急ゆうづる号」で先行デビューした時からこのツインDXに憧れていたのだ。しかし、もう「北斗星」に乗る事は無いのだ。惜別の思いも込めて見に行ったのであった。
F番外 (出発中止)
9月3日(土)にもまたまた関西で用事があり、9月2日(金)夜の「ムーンライトながら号」の指定券を確保していた。しかし、台風12号で紀伊半島が大変な事になっていたので、「来るな」との連絡があり、出発を中止した。9月3日や4日は大変な被害があり、東海道の鉄道もまともに動かないほどであった。被災地の皆様にお見舞い申し上げます。
この行程では、
R27形リクライニングシートをもう1脚買いに行って、そのまま関西へ向かおうかと考えていたのだった。9月9日(金)夜の「ムーンライト信州81号」の指定券を確保していたのだが、この時点ではすでにその指定券を人に譲る約束をしてしまっていた。そのようなわけで、塩尻経由でR27形リクライニングシートを買いに行く案も潰えてしまった。
G旅行 (
2011/9/10(土))上記Fの所用が無くなった事により、青春
18きっぷの最後の1日分を、以前から考えていた旅程に向ける事にした。未乗区間や見所が多く、楽しい旅程であった。★★★
小海線 / 中軽井沢から万座・鹿沢口へのバス / 吾妻線 ★★★
高尾
8:44→小淵沢11:04 6連 モハ114-1027 531M山登り姿の人達で大盛況だ。
この列車の終点である小淵沢駅はかなり混んでいた。トイレにも長い行列ができていた。うどんを食べる時間が取れずおにぎり
1個だけを買って小海線に乗り換えた。
★★小海線
/初乗車★★小淵沢
11:19→小諸13:30 2連 キハ111-110 227D小淵沢では、乗り込むのも大変なほどの大混雑であった。
清里あたりまでは延々と登り勾配が続き、線路の両側は森林だ。いかにも山の中に入っていくという感じである。
30‰の上り勾配において、60km/h前後の速度域で加速しているのには驚いた。この気動車、なかなかやるな。標高
1375mのJR最高地点を過ぎて下り勾配に転じると、先ほどまでの力走とは対照的に80km/hを超える軽快な走りに変わった。野辺山で多くが下車したが、それでもまだ立ち客が多かった。途中駅で掲示されている料金表を見て改めて認識したが、小海から小諸までは各駅間の距離がかなり短い。駅間距離が長い小淵沢口とは対照的である。
佐久市内における沿線風景は地方都市という感じであり、小淵沢口のような秘境ローカル線のような趣は無い。
小淵沢駅で買ってきたおにぎりを食べた。
中込には小海線営業所が併設されており、小海線の拠点になっている。中込から小諸までは、朝の時間帯は列車本数が多い。
岩村田では多数の学生が乗り込んできた。またここでの対向列車にも多くの学生が乗り込んでいた。車内は盛況だ。
岩村田の次は佐久平である。佐久平は新幹線との接続駅である。後から登場した新幹線が地上に敷設され、交差する在来線が高架に持ち上げられたという、きわめて珍しい構造の駅である。ここでは乗降共に多かった。
乙女からはしなの鉄道の線路と並ぶ。しなの鉄道は旧信越本線であり、並行する新幹線の開業に伴って
JRから離籍した。
小諸
13:40→中軽井沢14:00 しなの鉄道 モハ114-1027小諸駅では、「しなのサンセット号」に
169系電車を使えない旨の掲示が出ていた。
(これは小諸駅構内の写真です。掲示物の著作権を侵すものではありません。)
しなの鉄道に乗るのは初めてだが、その前身である
JR時代の信越本線のこの区間には乗った事がある。中軽井沢に向けて乗り込んだ車内では、しなの鉄道の職員が乗客にアンケート用紙を配っていた。そのアンケートは、小諸⇔軽井沢間の列車本数についての内容だ。新幹線の開業によって、在来幹線特急が通らなくなった路線の悲哀が感じられる。少ない乗客を乗せたローカル列車が細々と走るしなの鉄道には、
JR信越本線時代の設備は過大ではないかと思えた。
中軽井沢駅は工事中だ。
1996年夏と1997年夏に、私は横川と中軽井沢の間で「特急あさま号」にあわせて3回乗った。また、かつては中軽井沢を起終点とする臨時特急もあったぐらいの拠点だったが、今回の工事で駅の構造も簡素になるみたいだ。
★★軽井沢と草津を結ぶバス路線★★
中軽井沢駅(所定
14:12)→万座・鹿沢口駅(15:00) 西武高原バス 運賃1,550円長野県の軽井沢と群馬県の草津、一見接点が無さそうだが、この両地点を結ぶ公共交通機関がある。別々の路線をそれぞれのバス会社が運営している。さらに言うと、
中軽井沢駅前でバスを待っていただのがなかなかやってこない。バスが来ない事について、誰かを迎えに来たようなおじさんに尋ねられた。
結局、バスは
20分ぐらい遅れてやってきた。
峰の茶屋にて最前列の席に乗っていた子供が下車し、先ほど中軽井沢駅へ迎えに来ていた件の車の方に向かっていた。(なぜ?) 私はここから最前列の席に移った。
峰の茶屋から先は、ずいぶん整備された有料道路を走る。鬼押出し園のような、鉄道では訪れにくい観光地も経由する。“高原バス”というだけに、人家が見当たらないような見通しの良い高原を快走する。
鬼押出し園で
2名乗車した他、途中の停留所でもあわせて3名程度の下車があったように記憶している。元々遅れている上に、下車地点までの距離感覚が掴みにくいので、所要時間が読みにくかった。山の中を走っているのに万座・鹿沢口駅到着の案内が入った。眼下に駅が見えてきた。慌しく下車準備をする事になった。山道をぐんぐん下り、国道本線から駅の裏手に入ってバス停に到着した。
10人程度の乗客は全員ここで降りたらしく、この先の終点に向かうバスの車内に乗客の姿は見えなかった。
★★万座・鹿沢口駅★★
万座・鹿沢口駅は、国道本線ではなく、駅の高架下をくぐった広場がバスターミナルになっている。鉄道の駅が
1面1線の簡素な造りなのとは対照的に、バスターミナルには乗り場が多い。そうは言うものの、バスの路線や本数は減り続けているらしい。万座・鹿沢口駅は、上野発着の優等列車の終点でもあり、ここで折り返す列車が多いのだが、
1面1線の簡素な構造である。また、JRの駅としては唯一、駅名に「なかぐろ」が入る。私は吾妻線全線を1997年春に乗った事があり、この駅も通った事がある。しかし、今回は関心があるこの駅をわりとじっくり見る事ができた。ここで食事にする予定にしていた。しかし、バスが遅れていた影響で、
15:57発の列車には間に合わないかもしれない。着眼点である川原湯温泉駅はどうせ通るので、15:57発の列車で川原湯温泉を目指さずに、その後の大前行きに乗っても構わないかとも考えた。だが、急いで食べて15:57発の列車に間に合わせた。
★★吾妻線
/ 湖底に沈む予定の川原湯温泉駅周辺★★万座・鹿沢口
15:57→川原湯温泉16:18 3連 モハ114-1032吾妻線は、八ッ場ダムの完成によって川原湯温泉駅周辺が湖底に沈む事になっている。廃線になる前の様子を見ておきたいと思って今回やってきたのである。そうは言うものの、ダムの建設は中断されており、今後どうなるのかは現時点で不明である。
羽根尾では、
185系特急編成が停留しているのを見かけた。長野原草津口はこの路線における主要駅である。
1面2線の構造だが、1番線は渋川方面からでなければ出入りができない。
川原湯温泉付近の現行線路の南側では、新線の建設が進められている。
湖底に沈む予定の川原湯温泉駅。ここは「特急草津号」の全列車が停車するが、駅周辺は閑散としている。八ッ場ダムが
2015年度(平成27年度)に完成するのを見込んで駅周辺では移転が進んでいるからだとの情報もある。
★★吾妻線
/ 大前駅再訪★★川原湯温泉
16:21→大前16:51 4連 クハ107-113吾妻線の終点である大前へ向かう。一つ手前の万座・鹿沢口で折り返す列車がほとんどであり、終点の大前までは
1日に5往復だけである。鉄道は大前までだが、並走する国道
144号線は長野県の上田市まで通じている。活火山の影響で鉄道の延伸が難しかったらしい。大前まで乗っていたのはほとんどが“同業者”であり、当然ながら駅を撮影して同じ列車で折り返してくる。
大前では雨が降っていた。
大前
17:12→高崎18:58 4連 クハ107-113吾妻線内の特急停車駅等をじっくり見ながら進んだ。
1面1線ながら地域の拠点となっている特急停車駅もあり、駅を見るのも面白い。
高崎
19:17→新宿21:03 モハE231-3504高崎から先、
211系電車に当たるならば、平屋のグリーン車に乗ってみようかと考えた。1986年に鉄道誌で見た若草色の座席が美しいので一度乗ってみたいと思ったのだ。しかし、この日見かけた座席は既にモケットが変わっていたので、わざわざ上野行きの211系を選ぶのをやめた。湘南新宿ラインで新宿へ直通する電車を選んだ。
この旅程は、朝は早すぎず、夜は遅くなりすぎず、それでいて密度が濃く、極めてよかった。
この日の高尾から高崎(あるいは渋川)までの旅程は、
JR東日本のスリーデーパスの旅程1日目として昨年に構想していたものだ。しかし、スリーデーパスでの旅程を廃案にした今、青春18きっぷで行く事にしたのだった。さて、
3月の大震災直後には軽井沢駅前などでも高い放射線量が観測されたらしいが、今回の旅程において各地で放射線量を測ったところ、0.10μSv/hを超える地点は無かった。私がスリーデーパスの旅程を廃案にした理由、および「寝台特急北斗星号」に乗らないと決めた理由は、ガイガーカウンターを持ち歩いているという事から想像していただければよい。一応、学生時代には原子物理学を専攻していたのだ。
H移動・乗車体験 (
2011/9/23(金)〜2011/9/25(日))上記@〜Gまでの旅程を夏の旅行記として公開する予定であったが、秋分の日の頃に和歌山まで行く事になった。特にネタは無いだろうと思っていたが、意外にも出てきたのでこの機会に公開しておこう。
2011/9/23
(金)実は前日(
22日)の夕方から和歌山へ向かう予定であったが、会議が長引いて定時に帰宅できなかったのと、前日に台風15号の影響でバイクが走行不能になってしまい自転車で通勤したという理由があり、帰宅するのが遅くなって出発できなかった。
「新幹線特急のぞみ
201号」 東京6:43→新大阪9:16 786-560諸般の事情で眠れなかったので、朝早くに出発した。朝の
6時台だというのに東京から各方面に向かう新幹線は多くが満席であった。この季節運転の「のぞみ201号」も普通車指定席は満席だとの表示が出ていた。
「特急くろしお
5号」 新大阪9:32→和歌山10:33 モハ381-46「特急くろしお
5号」は、珍しく新大阪を30分頃に発車するきのくに線特急である。和歌山から南の停車駅は多いが、新大阪と和歌山の間は、途中天王寺にしか停車しない。近頃珍しい阪和間ノンストップ運転である。だからといって際立って速いというわけではないが…。
4号車に設置されているパンダシートの案内があった。ここは記念撮影用の席である。
2011/9/24
(土)本当はこの日のうちに東京に戻りたかったが、再び大阪から和歌山へ行く事になった。
「南海特急サザン
41号」 新今宮18:17→和歌山市19:12 12851今月登場したばかりの南海電鉄
12000系「サザン・プレミアム」に乗った。洗面やトイレの設備は1号車にある。左右が壁になっていない洗面台は、カーテンを用いないとゆっくりとは使えない雰囲気だ。男子小用の無水トイレは駄目だろう。あれは近年中に廃止されるのではないかと睨んでいる。無水トイレは和歌山市駅にも設置されていて、水は流れないが清潔さは保たれているとの但し書きがある。そうは言うものの、汚物が便器表面に付着したままなので、はっきり言って和歌山市駅のトイレは不快である。エコも行き過ぎるといかがなものかと思うのである。
座席に目を転じてみると、左右の端が前面に大きくせり出したヘッドレストが特徴的である。「サザン・プレミアム」にすでに
2回乗っている同行者が言うには、この出っ張りが鬱陶しいらしい。しかしこの日、背もたれを適度に倒せば鬱陶しくないという事に気づいたようだ。私はこのヘッドレストを秀逸だと思う。早速安眠に使わせてもらった。また、「サザン・プレミアム」の登場を記念したコンパスカードが
10000枚限定で発売された。まだ売れ残っていたらしく、前日(23日)に2枚購入した。また、私の実家でも1枚購入していたらしい。飛ぶように売れているわけではなさそうだ。
2011/9/25(日)
東京に戻る。
(これは天王寺駅構内の写真です。掲示物の著作権を侵すものではありません。)
件の台風
12号で、紀勢本線は線路が寸断されるほどの被害があった。紀伊半島の被災地が早く復旧できる事を祈って…。
大阪駅では、東海道本線上り
16:00発の新快速が発車を遅らせていた。車両点検との事だ。職員達がいろいろ探し回っていたが、原因はなんと、私のすぐ傍にあった。ドアに挟まっていた乗客の輪行袋が原因だったみたいだ。それが除去された後、列車は約10分遅れで発車した。
「新幹線特急のぞみ
376号」 新大阪16:20→品川18:49 727-23
★★あとがき★★
今の私には、関西へ向かう往路においては、休日の前日夕方に東京を出発して、その夜のうちに関西へ到着するのが最も効率が良い。これは新幹線の速さを最大限に活用できる行程である。
また、近年思うのだが、東京の自宅の寝床こそが最高の“一等寝台”である。ゆえに、東京に戻る復路は、日中に短時間で移動して自宅で眠るのが最高であり、上りの「寝台特急サンライズ」をわざわざ選択しようとは思えない。往路復路共に、新幹線が最強なのだ。
昨年までは、帰省をも含めて関西に行くのは年に
4回程度と多くなかった。それゆえに、数年前までは“次はアレに乗ろう”という楽しみがあり、1回1回が勝負であった。しかし、毎月2回ぐらいの間隔で頻繁に往復していると、関西への往復に対する旅行気分が薄れてきた。そもそも東海道はかなり飽きているし、言うまでも無いが、新幹線や阪和線特急および南海線特急は、乗る度に公開しているわけではない。経験を重ねる事によって感激や驚きがなくなってくるが、これが歳を取るということなのだろうか。