さようなら「
381系特急くろしお号」 (2015年3月7日公開)
2015年3月のダイヤ改正後に「特急くろしお号」から381系が順次撤退していく。また、このダイヤ改正では椿駅が特急停車駅から陥落し、JR西日本の在来線特急列車で最後になった車内販売もなくなる。
2月11日(祝)の代わりに13日(金)が休みだったので、三連休を利用して2月13日(金)と翌14日(土)の2日間、381系「特急くろしお号」に乗りに行ってきた。
今回の主なテーマは、
特急くろしお
13号 新大阪→椿 クロ380-1椿駅
特急くろしお
28号 白浜→海南 クロ380-2特急くろしお
28号 和歌山→新大阪 クロ380-5
特急くろしお号の速度や停車駅への思いについては
2010年7月の乗車体験記で記しているので、今回は触れない。
2015
年2月13日(金)「新幹線特急のぞみ
21号」21A 新横浜9:49→新大阪(所定)12:06 787-37今回は初めて、下りの新幹線に新横浜から乗車した。とにかく新大阪駅に遅れるわけにはいかないのと、ラッシュ方向の電車で東京駅へ行くのを避けられるという事で、新横浜から乗車する事を選んだ。
雪の影響で米原前後で減速運転がなされた。京都を
4分遅れで発車し、新大阪には3分遅れで着いた。
新大阪駅にて昼食を取る時間の余裕を持てた。
「特急くろしお
13号」63M 新大阪13:00→椿15:27 クロ380-1今回は、新大阪から椿まで、各駅間の主だった速度と駅を通過する際の速度を記録していた。しかし、それらの記録の詳細は公開しない方針である。さすがにそのような事を公開するのは運転士さんに対して申し訳ない。
運転席左脇に表示器が付くようになっており、急カーブや停車駅の直前には目立つ表示が出ていた。
今回はすごく速いという印象はなかった。停車駅が少ない列車は余裕が多いのだろうか。あるいは全体的に速度を落としたのであろうか。
この
13号はダイヤ改正後に所要時間が目立って延びる。現在4往復ある「381系くろしお」は、ダイヤ改正後には置き換え後の車両の性能に合わせていずれも所要時間が延びるのだが、3号のように白浜以北で変化が無い列車もある。ダイヤ改正後の13号は今以上に速さを感じなくなるわけだが、そもそも今の「くろしお号」が総じてそれほど速いわけではなさそうだ。阪和自動車道と並走する場面では
100km/hで走行し、こちらの方が自動車の流れよりも速かった。特急停車駅の箕島を
110km/hで、湯浅を制限速度85km/hで通過した。やはり速度を0km/hにまで落として30秒間停車して再び加速するのと、無停車で駆け抜けるのとではあまりにも違う。停まらない事こそが特急列車のサービスだと思う。切目→岩代では「景色をご覧ください」という事で減速されたが、
50km/hではなく60km/hであった。なお、この
13号の車内販売は紀伊田辺までである。紀伊田辺以南はせいぜい
80km/hだろうと思っていたところ、なんと白浜発車後に100km/hに達した。線形がいい紀伊田辺まででも100km/hに達しない事が多かったぐらいなので、この100km/hには驚いてしまった。椿駅で撮影していると運転士氏から「乗りますか?」と尋ねられた。尋ねてくれるなんて、ありがたい配慮だ。
椿駅
昔の話をしだすときりが無いが、かつては急行停車駅であり、椿発着の急行列車もあったぐらいだ。急行がなくなった後は特急が停車していたが、椿に停車する特急列車は徐々に少なくなっていき、今では上下
1本ずつしか停車しない。2014年10月に「紀の国トレイナート号」という臨時の快速列車が運転された。その快速列車はほとんどの駅には停車したが一部の駅には停車しなかった。その停車しない駅のうちの1つが、なんとこの特急停車駅の椿だった。紀勢本線内のきわめて不思議な駅ゆえに、特急列車でこの駅を訪ねてみたかったのだ。下車したのは私一人だった。
2334M 椿15:42→白浜15:52 クハ104-8
椿での乗降客は私一人だった。
「特急くろしお
28号」78M 白浜16:25→海南17:36 クロ380-2白浜では別の用事を入れていたので、白浜や紀伊田辺で過ごして
381系の34号で戻ろうかと考えていた。しかし、親族にも早く会いたいので白浜で急いで381系の28号に乗れたら乗ろうと考えた。白浜駅へ戻る途中、「特急くろしお28号」に追い抜かれた。普通に考えれば特急列車に追い抜かれたら抜き返す事はできないのだが、徒歩で追いついた。どういう事かというと、7分ほど停車するのだ。新宮発で新大阪方面に向かう「くろしお」はいずれも白浜にて数分から10分程度停車するのである。発車時刻が迫っていたので、駅員氏に相談して特急券は車内で買う事にした。
この
28号には和歌山までではなく海南まで乗車する。この場合はグリーン料金を100kmまでに抑えられるし、なんと言っても和歌山から先に乗る列車が同じなのである。
後展望を楽しんだ。
JR西日本の在来線特急列車では最後となったきのくに線の車内販売も2015年3月のダイヤ改正で廃止になる。
フットレストの両脇の部分が布で覆われている。察するに足の指でも挟む事故でもあったのかと思い、車掌氏に尋ねてみた。どうやら
JR西日本管内で事故があったらしく、対策として1〜2ヶ月ぐらい前からカバーが着けられるようになったとの事であった。海南で下車する際、
1号車から自由席の乗客がたくさん乗り込んできて、すぐに降りられなかった。
海南駅での待ち時間には翌
14日大阪発の「トワイライトエクスプレス」の最後の注文をしてみた。朝の八王子駅に続いてここでも取得できず、「トワイライトエクスプレス」に乗る機会は完全に潰えてしまった。
380M 海南17:56→和歌山18:10 サハ223-4
御坊を「特急くろしお
28号」の3分後に発車した列車だ。
2015
年2月14日(土)「トワイライトエクスプレス」には乗れないので、実家を夕方出発する。
和歌山駅の売店にて「トワイライトエクスプレス」のグッズを
2個購入した。
「特急くろしお
28号」78M 和歌山17:47→新大阪18:50 クロ380-5グリーン車の利用者が多くて希望する席が無いので自由席にしようかと思ったが、考え直してグリーン車に乗った。最後に乗るのはどちらがいいのか。物心がついてから初めて乗ったグリーン車は「特急くろしお号」のサロ
381であった。それゆえに「くろしお号のグリーン車」にはそれなりに思い入れがある。また、現行のグリーン車で最も好きな座席である。そうは言うものの、モーターが付いた車両の感触も捨てがたい。このクロ
380-5は過去2回乗車体験記に登場している。今回は車輪のフラット音が鳴り響いていた。隣のモハ380が静かなのとは対照的であった。
「新幹線特急のぞみ
52号」52A 新大阪19:20→新横浜21:34 787-2011
新横浜駅の近くで何かイベントがあったらしく、横浜線のりばはすごい混雑で、多くの職員達が警備にあたっていた。
★★★あとがき★★★
ダイヤ改正前日の
2015年3月13日にも乗りに行く予定にしていて、きっぷも入手していた。3月13日の「くろしお13号」には親友と乗る予定だった。3月13日に出かけて、新大阪駅で「トワイライトエクスプレス」を見送って、翌14日に開業初日の北陸新幹線に乗って帰ってこようかと考えていた。しかし、
3月6日(このコーナーの公開前日)に状況が変わり、親友が行けなくなった。一方の私側は、3月13日から15日にかけては親戚の一周忌という事で実家に行っても誰もおらず、関西まで行く利点に欠けている。2月には念願の椿まで乗れて満足しているし、3月は行かない事にする。