寝台急行銀河号 客車2段式B寝台 200454日 200455日 公開)

 

 上りの「寝台急行銀河号」に乗った。今回は取材も兼ねてB寝台“下段”に乗ることにした。よくよく考えれば、上りの「寝台急行銀河号」に乗るのは、平成312月以来となる。

 関西へ帰省する前に都心の駅できっぷを買ったのだが、なんと客室端の17番下段である。通常ならば「禁煙B寝台9番下段」と注文するのだが、大型連休で乗客も多く、乗車までに日にちも少ないので、禁煙下段とだけ所望した。

 さて、この17番下段は、2人個室の趣もあり、好んで希望する乗客もいるらしい。せっかくなので私も楽しみにしていた。

オハネ25-167 17番下段

 実際乗ってみた。さすがに下段は、ベッドメイキングやベッドへの出入りが楽である。それはいいのだが、17番は台車の真上なので騒音と振動が激しい。また、客室端にあたるためにドアを開閉されるたびにデッキの音が入ってきて、しかも、気温まで変わる。ドアの開閉自体は静かであり、寝台にはカーテンがついているのだが、なんだか落ち着かない。おまけに消火器が車体の振動によって音を立てていた。消火器は少しきつめに固定するように動かしておいた。耳栓を持っていて正解であった。17番下段と客室中央の9番あたりの上段とでは、騒音レベルに大きな違いがあるのは確実である。先月乗った10番上段は騒音も振動もほとんど気にならなかった。

 

  

 昭和62年に初めて「寝台急行銀河号」に乗ったときから、EF65-1000形電気機関車と24系寝台車の組み合わせは変わらない。しかし、「寝台急行銀河号」の25B寝台車は、当時は初期型の0番台ばかりだったが、今ではほとんどが100番代になっている。そこで今回、編成中にただ1両だけついていた0番台(オハネ25-64)の写真も撮ってきた。

 上段寝台が固定になる前の仕様である。昇降装置がついている。

 

 この日の列車は、「臨時寝台特急サンライスゆめ号」が運転されるため、沼津到着が所定より2分遅い449分となる。富士で寝台特急を待避するダイヤは「寝台特急出雲2号」が走っていた頃と同じである。

 夜の出発時間を遅らせるために、「寝台特急サンライス瀬戸・出雲号」か「臨時寝台特急サンライスゆめ号」の“のびのび座席”に乗ってもよかったのだが満席だった。ちなみに関西に向かう時は「臨時快速ムーンライトながら91号」を利用した。せっかく“青春18きっぷ”以外の普通の乗車券類を持っている時に、「快速ムーンライトながら号」に乗ることには勿体無いという思いがあったのだが、出発時刻の遅さを優先させてこんな選択になった。

 さて、名古屋では、寝台券を持たない飛び乗りの2人づれの乗客があった。深夜1時ごろの名古屋から急行寝台で東京方面へ向かう需要もあるようである。私の乗っている車両は、定員34名のところ、17番上段以外は全て埋まっていた。

 

 「寝台急行銀河号」は東海道本線にあっては表定速度が高くないが、乗っているとそれほど遅いとも思えない。実際、大阪→名古屋間の所要時間は、あの近鉄名阪乙特急とほとんど変わらない。また、運転停車が長いからそれほど走行速度が低いというわけでもないのだろう。まぁ、当然ながら東海道寝台特急ほど速くはなく、また、遅く走る区間もある。

 

 上りの「寝台急行銀河号」は、私が初めて上京した列車であり、初めて乗ったブルートレインでもある。当然ながらかなりの思い入れがある。他にも「スキー臨時急行シュプール号」との並走など思い出も多い。それゆえに、心理的苦痛の伴う“Uターン”で「寝台急行銀河号」に乗ることを意図的に避けてきた。

 「寝台急行銀河号」が大好きだ。「寝台急行銀河号への熱い思い」というコーナーを新設してもよさそうだな。

 

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