カクム国立公園で昼食をとった後、ケープコーストのトロトロ乗り場まで送ってもらい、タコラディ/TACORADIを目指す。いよいよ単独でのガーナ旅行の始まりである。3時間ぐらいでタコラディのバスターミナルに着いたが、位置がさっぱりわからない。仕方がないので、タクシーをつかまえ、BEACHWAY HOTEL へ行ってもらう。このホテルは海岸沿いにあり、安くてお勧めのはずだったが、なんと閉鎖されていた。いろいろまわったが結局最初に着いたバスターミナルから歩いて3分ぐらいのところにあるMOSDEN HOTEL へ。バス,トイレ,TV付の部屋でUS$6だったが、朝の3時ぐらいから、近くのバスターミナルからもの凄い音の音楽が流れ、あまり眠れなかった。あとでも述べるが、ガーナの宿では静粛性が重要なポイントである。どうやってそれを確認するかが難しいけれども。
翌朝、水上の村ンズレゾに行くためにバスターミナルへ。ンズレゾとは、ガーナの西海岸、コートジボアールに近いところにAmansuriという淡水湖があり、その上に竹とやしの木で作られた水上集落である。ンズレゾに行くには、まずベイン/BEYINへ行かなくてはならない。そこらへんにいる人に「ベインに行きたいんだけど。」と訪ねると、ベイン行きのトロトロは無いという。ティコボ/TICOBOまで行って、そこで別のトロTロに乗換えろという。まあ、とにかく行くしかない。なんとかなるだろうと思って乗り込む。
タコラディからティコボまで約4時間。突然車が停車して、「おまえはあの車に乗り換えろ。」と言われる。どうやらティコボについたらしい。ここから道路は未舗装になり、乗客満載のトロトロは文字通りとろとろと進む。美しい海岸沿いの道を進むが、村の景色はどんどんみすぼらしくなっていき、とても宿泊できるような施設は無さそうで、「本当に大丈夫なのか?寝袋持って来るべきだったなあ、最悪は野宿するしかないか。」という雰囲気で、無茶苦茶心細くなる。1時間ぐらいでベインと思われる村に到着。道を歩いていた人に尋ねる。「ンズレゾに行きたいんだけど。」すると、「GWS(Ghana Wildlife Society)オフィスへ行け。」という。「おお、なんとかなりそうだ。」かなり安心した。
オフィスに行くと、数人の係員と1人の白人がいて「ウェルカム!」と出迎えてくれた。本当にほっとした。野宿しないですむ。係員に、「ンズレゾに宿泊するか、それとも訪問するだけか?」と訪ねられる。せっかく来たのだから宿泊することにして、その手続きをして、カヌーを準備してもらう。ンズレゾに行く唯一の手段はこのカヌーである。オフィスに居た白人(イギリス人で、GWSでボランティアとして環境保護の活動をしている。)と漕ぎ手の3人でンズレゾまで、約1時間の船旅。
ンズレゾに到着し、村人の歓迎を受ける。ダニエルという男が観光客を仕切っているようで、ゲストハウスのオーナーでもある。彼に村を案内してもらう。村人はとてもフレンドリーだし、子供達は例によってとても元気。村人は約500人。電気はカーバッテリーを使用、水は湖(海に近いが淡水なのだ)の水を汲んで使う。水は褐色でコーヒーみたいな色をしている。これは木からでる樹液の影響だそうで、薬の作用もあるといっていた。観光客用にバケツシャワーがあるらしいが、どうせ湖の水なので、私は村人と同じように湖で体を洗った。ちなみに、トイレは観光客用に作られたもの(シンプルな構造)があるのみ。村人が用を足すのはもちろん、湖である。
村には小学校があるが、中学生以上はベインの学校にカヌーで通う。
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水上の村 | 船乗り場と子供達 | メインストリート | 村の小学校 | 子供達 |
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夕暮れの湖 | これがゲストハウス | 私の部屋 | 村人のカヌー | ジャングルクルーズ |
この村人達がどうやって生計を立てているかというと、男性は対岸の熱帯雨林のなかで椰子酒の製造を行い、女性は陸地へ行って畑仕事を行う。それと観光客の入村料である。GWSがエコツーリズムとして村へのツアーを行い、その収益は村人の生活向上のために使われるということである。
私は滞在2日目に、この椰子酒製造現場と陸地の畑、そして畑のすぐ近くにあるメディナという村に連れて行ってもらった。
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椰子酒 | 椰子酒製造現場 | 椰子酒を作る人 | メディナ村 | メディナ村の少年 |
私は、あまりの居心地の良さに、予定を延長して2泊してしまった。観光客は、私が滞在した3日間では毎日数人がやってきた。しかし、宿泊したのは私1人だった。ちなみにベインでも宿泊は可能。海がきれいで、ここもなかなか魅力的だった。
ンズレゾへの行き方
まずタコラディへ。ここは州都なので、各都市からたくさんのバス,トロトロが出ている。タコラディからは、まずティコボを目指す。トロトロで約4時間。ティコボで乗り換えてベインで下車。GWSオフィスまでは徒歩約10分。村人に聞けば教えてくれる。そこで手続きをして、カヌーでンズレゾに向かう。
朝の8時過ぎにンズレゾをカヌーで発ち、ベインからティコボ,タコラディを経てクマシに着いたのは、夜の7時過ぎだった。例によって、このバスステーションの位置関係がさっぱりわからない。トロトロのドライバーが、ホテルが目の前の道路を渡ったところにあるという。そして、1人の男が案内してやるというので、ついていった。
道路を渡ると、いきなり狭くて怪しい雰囲気の路地に入っていく。大丈夫か? そして「ここだ。」という。ホテルらしきものはなく、廃墟のビル(私には、廃墟にしか見えなかった。)があるだけ。「ついにここで身包み剥がされてしまうのか?」とビビッたが、実はこの廃墟がホテルなのだった。ビル正面から見ると、まともな建物には見える。でも看板はでていないし、蛍光灯はグリーンだったし、やはりまともなホテルには見えない。
しばらくすると、若い男があらわれた。彼が1人で仕切っているらしい。部屋はシャワー,トイレ,エアコン付(うるさくて使えない)で、60,000セディ(約$7.5)。シャワーは水のみで、お湯が欲しいというと、沸かしてくれてバケツで持ってきてくれた。他にもいろいろ身の回りの世話をしてくれ、見かけはボロだったが、とても親切で助かった。やはり見かけで判断してはいけないのだ。
このビルの写真は撮りませんでした。ホテルの名前もわかりません。場所は、アクラやケープコースト行きのトロトロステーションの向い側です。
クマシは、ガーナ第2の都市であり、かつてのアシャンティ王国の都でもあったところ。とはいっても、私は早く北に行きたいので、ボルガタンガ行STCバスのチケットを買いにバスステーションへ行き、その後ナショナル・カルチャーセンターへ。ここには、小さいながらもアシャンティ王国に関する博物館があり、観光客に工芸品を売る店がある。アクラと比べると、品揃えは少ないが、物売りがしつこくなく、値段も安い。また、隣接して、とてつもなくでかい市場が存在する。
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服の布地製作のシーン。ガーナの伝統的な模様の一種を、布地にスタンプしていく。 | その様子を見学していたら「やってみろ。」と言われたので、スタンプに挑戦。 |
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