「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」利用感想 2010123日(土) 公開)

 

 結論から言うと、正月のUターンは、「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」がいいと思った。

 「ひかり早特きっぷ」とは、乗車日の一ヶ月前から一週間前まで販売される「新幹線ひかり号」のきっぷである。通年利用できるし、繁忙期料金の設定も無い。万が一乗り遅れたとしても、後続の「ひかり・こだま」の普通車自由席に乗る事ができる。なお、グリーン車用は東京都区内⇔大阪市内間のみの設定である。

 

  

★★★「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」…利用に至った判断や規則など★★★

 私は東京在住であり、実家が関西である。ここで、きっぷの買い方について触れておこう。

 

 1、新幹線で往復する場合の通常のきっぷの買い方 

 乗車券は、東京都区内から阪和線方面への600kmを超える往復割引乗車券にする。新幹線で夜遅く帰省する場合は、大阪市内から先は阪和線ではなく南海線に乗る事になる。この場合は、実質的に大阪市内から先の乗車権利を捨てる事になる。

 ここ数年は「のぞみ自由席」に乗る事が多い。普通車でも十分快適だし、気が向いた時間に飛び乗れるからである。

 

 2、今回はグリーン車にしよう

 今回は、Uターンの時に乗る新幹線においては自由席を避けてグリーン車にしようと考えた。一人なので自由席の席を確保するのは困難ではないが、正月のUターンの大混雑する自由席は、通路を通る事も困難で居住性が悪い。

 なお、いくら自由席を避けたくても「のぞみ」の普通車指定席に乗る気はない。そもそも“のぞみ料金”の加算や繁忙期料金の加算が気に入らないのだ。同じ座席の自由席より1,010円も高いくせに、自由席からの乗客が指定席車両の客室内にあふれて来る事が認められている。

 

3、できれば安くグリーン車に乗る方法について

3-1、「ぷらっとこだまグリーン車エコノミープラン」

 これは対象外だ。乗り遅れたら完全に無効である。実家から新大阪駅までは遠く、他社路線にも長く乗るので、乗車前の心理的負担が大きい。しかも、1,500円も高い繁忙期料金を払う気になれない。

 また、予約の取り消しは購入した店でしか受け付けてくれないので、復路に使うには拘束が大きすぎる。

 

3-2、「ひかり早特きっぷ」

 これは乗車日の一ヶ月前から一週間前まで販売される。通年利用できるし、繁忙期料金の設定も無い。万が一乗り遅れたとしても、後続の「ひかり・こだま」の普通車自由席に乗る事ができる。なんてすばらしいのだ。また、「ひかり号」は速いので苦痛なUターンの時間を短く済ます事ができる。しかも、グリーン車用は東京都区内⇔大阪市内間のみの設定である。私にとってはとてもありがたい設定なのである。

 ここで単純に東京都区内⇔大阪市内だけで面白い比較をしてみよう。

・「のぞみ号」普通車指定席(繁忙期)…14,250円(運賃8,510円、新幹線特急料金5,740円)

・「ひかり早特きっぷ」グリーン車(通年)…14,500

 「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」は東京都区内⇔大阪市内のみの設定であり、乗継割引等の適用も無い。しかし、設定区間の乗車だけを考えればずいぶん得なきっぷなのである。

 

 上述の理由で、復路は「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」にし、往路は東京都区内→大阪市内間の普通乗車券と「のぞみ自由席」にしようと当初は考えたのであった。

 2009125日の時点で、201013日の新大阪→東京間における「のぞみ・ひかり」は、早朝の一部以外は普通車グリーン車ともに完売だったように記憶している。

 

 

★★「ひかり号」★★

 2003年に「のぞみ号」に自由席が設定されて以来、私は「ひかり号」には長年乗っていなかった。そもそも「のぞみ」主体となり、最高速度にも逆転現象が起こっている現状においては、「のぞみ料金」という区分そのものが無意味であろう。「特別」が「特別」でなくなった時、特別扱いをやめるべきである。懐古趣味者と言われてしまうかもしれないが、「ひかり号」こそが最速列車にふさわしい名前ではないかと思っている。

 

 

201013日(日))

★★毎年大混雑の、正月のUターンラッシュ★★

 

 2324番乗り場には、新大阪始発の東京行きに乗る自由席客が溢れかえっていた。

 8月の盆や、5月のGWUターンラッシュはあまりたいしたものだと思えないが、正月のUターンラッシュは毎年強烈だと思う。私も経験あるが、新大阪駅始発の上り列車が出発する2324番乗り場の自由席乗り場は長蛇の列だ。どこが列の最後尾なのかも判別しがたく、合流や分流も珍しくない。また、家族で別々の列に並び、携帯電話で座席の確保を連絡しあっている光景も多く見られる。

 新幹線に乗る場合は、通常ならば私は「のぞみ」の自由席を選ぶ事が多いが、正月のUターンラッシュ時は自由席車に乗り込むまでに1時間程度もかかる。それならば、予め指定券を用意しておいて、余裕を見込んで新大阪駅に1時間程度早く着いておいたとしても仕方がないと思える。

  

 広島、博多方面からやってくる列車は軒並み5分の遅れが出ていた。16:53発の「のぞみ178号」は、この日に限って、26番乗り場から25番乗り場に変更になった。16:56着新大阪止まりの下り「のぞみ363号」は、上り乗り場の26番着である。そもそも「のぞみ363号」がなぜに上り本線を横断して最も端の26番に到着するように設定されているのか不思議である。

 

 

 待ち時間が長いので、行き交うさまざまなグリーン車の座席を見ていた。16:50発の「こだま674号」はJR東海管内のみでの営業運転であるが、JR西日本の700系が充当されている。500系をはじめとするJR西日本のフットレストは見た目があまり好きではない。

  

 

★★★JR東海700系「ひかり526号」グリーン車★★★

新大阪17:13→東京20:10 東海道・山陽新幹線01526 「新幹線特急ひかり526号」 719-39

01526 運転区間:新大阪17:13→東京20:10 、 停車駅:京都・米原・岐阜羽島・名古屋・豊橋・新横浜・品川)

  

 

 JR東海の700系グリーン車

 このフットレストは可動領域が狭くて実用性が高いとは思えないが、近年の新幹線のグリーン車用としては見た目がましな方だと思う。

 客室内に備えられている毛布には、車内専用ゆえに持ち帰りを禁じる旨の記載がなされている。

   

 

 新大阪発車の時点でも9号車車内にはゆとりがあった。

 米原から多くの乗客があった。この列車は、米原や岐阜羽島や豊橋からの利用者にとっても速達列車なのである。

 

 三島駅にて、通過線の本線上で停車した。何も案内なく発車した。続いて本線上のトンネル内で停車した。前の列車が熱海に停車中との案内が入った。メガロポリスの大量輸送に励むJR東海の苦労が垣間見えた気がした。新横浜、品川、東京へは7分遅れで到着した。

 

 近年の新幹線グリーン車に対して熱い思いは無いが、正月のUターンは「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」がいいと思った。これからも、帰省が続く限りは、年始のUターンにおいては「ひかり早特きっぷ(グリーン車)」にしようと思ったのであった。

 

トップページ 2009年年末から2010年年始にまたがる帰省 乗車体験記 メール