銀山温泉(山形県尾花沢市)  2004724日(土)

2004/8/29日 夏の鉄道旅行記から独立)

 

テーマは、銀山温泉・山形交通尾花沢線鉄道廃線跡

 

★銀山温泉★

銀山温泉…大正ロマン漂うこの佇まい。美しい街並みは日本全国にあるのだが、ここは3年ぐらい前から訪れたいと思っていた。ここの降雪期の夜景もすてきなのだが、私の旅行は夏季が主体である。

 土曜日20時からは仲居さんたちによる花笠おどりが披露される。私は花笠音頭は好きなのだが、旅程の都合により残念ながら観る事はできない。宿泊も勧められたが、私の旅程は一つの所に長く居る形態ではない。

  

大石田駅尾花沢口1005→銀山温泉10:45 バス

 三○扶○バスだ。走行中に炎上しない事を望む。ちなみに、片道運賃は690円である。

 大石田駅尾花沢口からの乗車は2人だけだった。私と同様に終点まで行く旅行者だった。幅の広い国道13号線を越えてしばらくの所にある尾花沢待合所からは地元の老人達数人が乗り込んできた。道中では祭(縁日?)が見えた。途中何回かの乗降があった。いずれも地元の老人らしく、特有の券を持っていた。また、停留所を知らせる放送は無く、誰がどこで乗降するのか運転手さんは把握しているようだった。降車ボタンを押さなくても下車できるのだからたいしたものである。

  

銀山温泉(白金公園)…奥の方には集落跡がある。電線を辿って奥まで行ってみたのだが、普通の現役建造物があったので興醒めして戻ってきた。また、銀鉱洞において、素早く動く太い蛇に出会った時はさすがに驚いた。それにしても、清流・滝・緑の香…たまらない。

  

 銀山温泉についての詳細は、ガイドブック等でも見ていただければよい。ここで詳述してしまうと特定の旅館や食事処の紹介宣伝となりえるので避けることにする。

 では、地元で聞いた話とそれに関する感想を紹介しておこう。難解な発音を必死に聞き取った。発言者の特定の惧れもあるので誰の言及であるかの記述は避ける。

観光客…銀山温泉街への多くの観光客が、写真で見た印象と違うと言うらしい。私は感激したけどね。

気温…この日は新庄26℃。つい先日に東京39.5℃を経験しているためか、あまり暑いとは思わない。山形県は地理的要因により、観測史上最高気温の記録を持っている。しかし、今夏は首都圏や甲府で40℃超えが見られ、酒田の記録は2位から5位に転落したとの事だ。王者山形市の40.8℃が抜かれる日もそう遠くないのではなかろうか。

地名…粟生は「あお」と読むとの事から、母袋などの地名の話を聞いた。これらはアイヌ民族が移り住んできた名残だそうだ。また、「牛」という字を「午」と同様に「ご」として使う事例もあるらしい。さらに、銀山温泉の旅館と北陸地方との繋がりについても聞けた。

山形における、「おしん」に対する意外な評価…ここ銀山温泉は、かつてのNHK連続ドラマ「おしん」の舞台として有名になった。近年では、「映画/千と千尋の神隠し」のモデルとなったと言われる旅館がある事でも有名である。さて、「おしん」という言葉は「耐える女性」の代名詞として使われることもある。しかし、ここ山形における「おしん」への見方は違っていた。「おしんは、13回メシが食えて、仕事も有るのだからうらやましい。山形では誰もおしんがかわいそうだなんて思っていない。」との事である。当時の悲惨な生活状況も聞けたのだが、あまりに辛い内容なのでここに公表する事は控える。ちなみに、おしんは実在の人物であり、生家の館長は「ドラマ/おしん」の脚本の橋田壽賀子氏との事である。

 ところで、最近気分が沈んでいたのだが、よくよく考えてみると“3食定職つき”の私は歴史的世界的に見ても幸せな方なのかもしれない。少し反省した。

日本一大きなお地蔵さん(花笠地蔵)…大仏の大きいのは珍しく無いが、高さ10mでお地蔵さんと言われても…。

大石田駅…列車交換が無ければ、(改札口のある)1番線ホームを使っている。ダイヤが乱れた時には「特急つばさ号」同士の交換が発生するが、その場合のみ「特急つばさ号」でも2番線ホームを使うらしい。エレベータなどが無いので、本当は全列車を1番線着発にしたいぐらいらしい。

 また、大石田駅の地下連絡通路には各地域の小さな子供達の写真が貼り出されている。個人情報保護の観点から問題が多いように思うのだが…。

 

銀山温泉13:10→大石田駅尾花沢口1351 バス

 往路と同じ△菱○桑バスだ。少なくともあと40分は走行中に爆発炎上しない事を望む。運転手さんも往路と同じである。銀山温泉からの乗客は2人であり、これまた往路で見かけた人と同じである。尾花沢待合所からようやく別の乗客が乗り込んできた。それにしても、尾花沢待合所は鉄道が無い尾花沢市の公共交通の拠点なのだが、隣接する大型商業施設が廃墟になっているのは悲しかった。

 

 

★山形交通尾花沢線跡★ 

 大石田駅尾花沢口から山形交通尾花沢線跡らしき道を望む。この路線は尾花沢市の中心地との2.6kmを結んでいたが、昭和45年に廃止された。

 

 

 

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