どんなスポーツでも基本的にはそれに適した体躯・体力が必要ですが、
我々アマチュアでプロを目指すわけでもない者にとっては、必要以上の体躯・体力の向上に努力することは難しいのが現実でしょう。
現在のあなたの体躯・体力・スイング能力を前提にして、楽しく飛ばせるクラブの
条件を探求していきます。

クラブの条件としては次の二点に要約することができます。
@ スイングという仕事(負荷)が出力側であるあなたのスイング体力に
合致しているクラブであること。
A スイング中にヘッドのスピード感が感じられるクラブであること。
@について
スイングはクラブを身体の回転に同調させながら振る仕事です。
そのときの身体に掛かる負荷はクラブの単純な重さではなく、クラブの回転
モーメントと呼ばれるクラブの慣性モーメント(Ms)なのです。
このMsの値があなたのスイング体力に合致していることが必要なのです。
Msの値が大きすぎると、クラブが重く感じられてスムーズなスイングが
困難であり、Msの値が小さすぎると、スイング中のクラブが頼りなく
充実したインパクトが期待できません。
Aについて
ボールの飛距離にはヘッドの質量と共に、ボールヒット時のヘッドスピード
の大きさが大いに関与します。
勿論大きなヘッドスピードの方が大きな飛距離を実現させます。
ヘッドのスピード感はクラブの重心位置がグリップエンドから遠くにある
クラブほど大きく感じます。
しかしその距離が長いほどMsの値は大きくなるので、クラブを振り難くなります。
クラブの重心位置を最適にすることが是非必要です。
注〕 クラブの重心位置からグリップエンドまでの長さを
バランスアーム(A)と呼ぶことにします。

Msはクラブの質量(重さ)に比例し、ほぼAの二乗に比例しており、
Aはヘッドの質量(重さ)とグリップの質量(重さ)の割合で決まります。
即ち、ヘッドとグリップとシャフトの質量(重さ)が決まれば、クラブ
の質量(重さ)WとAが決まり、WとAが決まればMsが決まるのです。
以上により、Ms及びAの調整は結局はヘッドとグリップの質量(重さ)を
調整することなのです。
しかし、ボールを飛ばすにはヘッドの質量(重さ)は大きい方が良いので、
ある程度確保しておく必要があり、最終的にはグリップの質量(重さ)を
主として調整することになります。
注) シャフトの調整は一般的にはできません。
⇒ 次・次で更に詳しく分かりやすく説明します!
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