ゴルフィング・メソッド

                                       2011.10.10

  
                        ケネス・スミスの言うバランス・ウエイトとは?


          パッティングに型無し、と永い間言われてきました。
         
しかし、テレビで見かける限り、かつてのオリエンタルマジックと言われた名選手の青木功スタイル
         のパッティングは、今は観られません。
         勿論、あの独特なハンドダウンのスタイルはクラブの未発達な時代に青木選手の感性として
         培われてきたものでしょう。

         しかし、現在のパターの長さ(シャフト)は長尺から短尺までいろいろです。
         何故でしょうか?
         飛ばすわけでもないクラブ、微妙な強さと、微妙な方向にボールを転がさなければならない
         クラブだからです。
          

          パッティングには相当微妙な個性的な感性が絶対的に不可欠なのです。
         
 

      私は、3年間パッティングのイップスに悩まされてきました。
      今やっとその長いトンネルから出口の光を見つけ出し、ホットしているところです。
      そのポイントを解説してみようと思います。イップスでない貴方にもきっと、ご参考になると思うからです。


                       さて、私のクラブのB・W表示は?

      私のイップスは、バックスイングの感覚が闇に入ることから始まり、インパクトで強打する恐怖感に襲われて、全体的に
      スムーズなストロークが全く出来ない状態でした。ショート、オーバー、あさっての方向、と散々でした。
      そして、30cmのパッティングにおっかなびっくりしていたのでした。
      
      バックスイングでは、クラブの特にヘッドの重さに腕の肩下の筋肉が反応して無意識に右手が動いてしまうのです。
      インパクトでは、その反動で、強打する恐怖感からストロークを抑制してしまうのでした。

      これらは、全てヘッドの重さが大きな要因と思い、ヘッドを極端に軽量化し、いくらか改善されましたが、満足な結果は
      得られませんでした。
      私もどちらかといえば、ハンドダウンのアドレスが好みなので、グリップ位置からボールまでの水平距離が長かった
      (ライ角が小さい)ので、腕に感じる重さの感覚にはヘッドの重さだけではなく、クラブのモーメントとしての水平距離が
      主要因でした。
      

      これらを解決してくれるパターが現在のベリーパターや長尺パターです。
      ライ角が70度以上と大きく、グリップ位置とボールの水平距離は極端に短くなり、ヘッドの重さを感覚的に軽減する
      効果があります。しかし市販品ではヘッドのみならず、シャフトもグリップも重く、クラブ自体は非常に重くなっています。
      

      
   これらを総合的に検討し、私は自前のパターを設計製作しました。このパターで光をみつけたのです。

      ヘッド;約265g、シャフト;約50g、グリップ;約75g(グリップエンド約40g)、
      クラブ長;約95cm、ライ角;約70度
      フェイスは水平バランス;グリップはやや太目にしてストロークの微妙な感覚を緩和し、
      しかも丸型で他のクラブとの違和感を無くしています。

      このパターを約10cm短くグリップします。この場合のパターは、14本のクラブの中で一番クラブの
      慣性モーメントが小さく、ストロークに全く負担がかかりません。
      
      ストロークは、グリップエンドを動かさないように意識しながら両腕;両手首をパターと一体化して、
      両肩で行います。
      グリップ位置を短くしていることににより、グリップエンドの重さが偶力として働き、ヘッドの動きを
      後押ししてくれるのです
      更に、短くグリップするためにストローク中に感じるクラブの重さ即ち慣性モーメントは実際の値よりも
      小さく感じられ、思った以上にヘッドの動きがスムーズになります。
      
      

    
                  さて、私のクラブのB・W表示は?

      クラブのヘッドの構造設計の一つで、ヘッドの慣性モーメントがあります。
      これはヘッドの重心点に照応するフェイス面から外れてボールをヒットした場合にヘッドが大きく向きを
      変えてしまうことを抑制するために行うヘッドの構造設計法ですが、パッティングのように飛ばさない
      クラブにおいてはその必要性は少ないと考えています。
      
    方向性能には、シャフトの一点を支点としてクラブを水平にバランスさせた時のフェイス面が地面に対して
      平行、即ち水平になっていること、のほうが必要と考えています。
      センターシャフト以外のパターではどうしてもトウ側が大きく下に垂れ下がってしまいますので、
      真っ直ぐ引いて真っ直ぐインパクトをするストロークが難しく、そのため最適ストロークの方法を各自
      各様に見つけ出さねばなりません。
      
      パッティングは勿論打ち出し方向の真反対方向に真っ直ぐバックスイングを行うのが単純です。
      バックスイングが大きいとフェイス面が正しくもとの位置に帰ってくる確率が悪くなると考えられますので、
      距離に関係なく、バックスイングは小さく一定とし、ボールとフェイスとの間隔セットを予め距離に応じて
      調整(距離があるときは大きく)しておきます。
      
    距離感には、グリップの太さとクラブ重心位置(バランスアームの長さ)が大いに関係しますが、
      案外気づかないストローク方法による違いがあるようです。

      1、短尺パター

        @ グリップエンドを固定して手首のリストターンでストロークする方法
          この方法は長短の距離感に対応できますが、ボールをヒットする強弱の感覚をマスターする
          必要があるようです。正にオリエンタルマジックです。

        A パターとグリップ、両腕を一体化して地面に対して平行移動する方法
          短距離や下り坂、高速グリーンでは有効のようですが、一般の遅いグリーンでは独特の
          距離感が必要ではないでしょうか?

      2、ベリーパター

        @ グリップ位置をグリップエンドとしたストロークする方法
          比較的短いベリーパターをでは短くグリップしなくてもストロークは可能ですが、その場合、
          距離感を出すためにはクラブの慣性モーメントを大きくしない(ヘッドを重くしない;
          バランスアーム=グリップエンドからクラブの重心位置までの長さ を長くしない)
          ことが必要でしょう。
        
        A 短くグリップしてストロークする方法
          短くグリップすることにより、感覚的にクラブの慣性モーメントが小さくなり、更には、
          グリップエンドの質量がヘッドの動きに対して偶力として後押ししてくれるので非常に
          スムーズにストロークできます。

      3、長尺パター

          グリップエンドを片手で固定し、固定したところから離した位置を利き手で振り子を押すように
          両肩両腕を一体化してストロークする方法が一般的ですが、ヘッド、シャフト、グリップも重く
          クラブ全体が重く、対応する感性を得るには相当な努力が必要なように思われます。
          メリハリのある長尺パターの設計法があると思いますが、私が長尺パターを使い出したら、
          その時真剣に試作してみたいと考えています。


        
      


         自分の感性に応じていろいろ試してみてください。 きっと良い方法が見つかると信じています。

      
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