微妙にタイトルが違う、、、
380名ほどの乗客が乗り込むチャーター機。やっぱり席は、羽田―千歳間の飛行機と寸分たがわぬ狭さであった。チェックインしてもらったときのチケットはおれが通路側で、上司が奥だった。ただ、今回同行する上司は、それほど下品でもなく、紳士然とした印象だったのでもしや、そのままおれが通路側に座ることが出来るんじゃないか?と甘い期待を抱いていたわけだが、かれは席に着く際、無言の圧力で自分の奥側の着座を拒否し、おれを促して、本来であれば俺が座るはずだった通路側の席に着きやがった。いずれ殺してやる、と心に誓いながら、左わきはあいていることに「もしや左は誰も来ないのか?」とほくそえんでいた。しかし、34年生きていてもまだ懲りない俺は、やはり楽観主義者であったようで、席のほぼ埋まりきったときにスーツを着込んだ添乗員さんが乗り込んできた。
暗澹とした俺を乗せて、日本航空4101便は新千歳空港を午後7時34分、離陸した。
早速、ハンズで買ったスリッパに履き替えた俺に、まず缶ビールが与えられ、待ちに待った機内食というものが振舞われようとしていた。もちろん、機内食というものは34年の人生(いい加減、くどいっちゅ〜に)のなかでも初めてだし、なんかフルコースっぽいイメージをしていた俺はまたしても、絶望の淵に叩き落された
おれの頼んだ洋食は
ハンバーグ、目玉焼き、ご飯
サラダ、デザート、わかめと小エビの酢の物
と、かなりめちゃくちゃなメニュー。
ハンバーグは遠い昔、タイムボカンシリーズの番組に必ずCMを流していたマルシンのハンバーグと同等か、それ以下。さらに目玉焼きは黄身の堅さが敦煌で出土された兵馬俑と同等かそれ以上の硬度。そして肝心のご飯は、パジャマのすそに2日前にこびりついた米粒のように干からびていた。比較的まともなのは、酢の物くらいか?
それらをむりに胃のなかにおさめ(じつは空腹がこの行動を完遂するのに大変、寄与してくれた)ると、機内のあかりが暗くなる。「さあ、もうねなさいよ」ということだろう。時刻にして午後9時(日本時間)。寝ようったって、寝られるもんじゃありません。
それでも無理に寝ようとし、うつらうつらしても、機内のひどい乾燥のために、途中でハっとめざめてしまう。ちょうど、痛飲して床に入り、夜中にひどい喉の渇きで目覚める感じ。
まめに水分を補給し、眠りの導入部分に導かれようとすると今度は赤ちゃんの夜鳴き攻撃が始まる。なんか、盛りのついた猫のような(「うぅ〜〜〜ぎゅぁぁぁぁ〜〜〜」)鳴き声だ。子供のいない人間として、これはちょっとした驚きだ。結局、言葉や知識や文明などで塗り固められているが、人間も動物なんだなぁ〜、とヘンなところに感心しながらうつらうつら、、、あ、眠れそうだ、チャンスチャンス、、、。と、機内のあかりがパっとともる。同時にキャビンアテンダントが、いかにも朝がきたよ、というように「おはようございます」といいながら朝飯を配っているではないかっ!!オ〜マイガ〜(すでに外国気分)。
空港についてほっと一息。それにしても、あ、暑ぃ〜