南海電鉄
10000系 特急サザン号 2004年4月 (2004年4月11日 公開)
久しぶりに「南海特急サザン座席指定車」に乗った。前回乗ってから
5年近く経っている。この「サザン」という特急は、「四国連絡 特急四国号」の後継として、
10000系とともに昭和60年に登場した。当初の
10000系は、白地に緑の帯が入る車体で、2連1組で運用されていた。なんと言っても話題になったのが、「一部座席指定のサザン」であろう。これは、10000系2連に一般の通勤車7000系・7100系4連をつないだものだった。この姿は漫才のネタにされる事もあったが、在来線特急の新しい姿と言われて注目も浴びたものだった。ちなみに、この頃の座席は、赤いモケットに白いカバーがついていてグリーン車のような気分に浸れた。
こちらは登場時からの座席である。シートピッチは
980mm。窓の下にカーペットが張られている。また、当時はFRP製の窓枠も特筆されるものだったように記憶している。さて、現在の
10000系は4連1組で運用されている。中間車は、元の10000系先頭車を改造したものの他に、新造したものがある。こちらが新造車の座席である。シートピッチは
1,030mmで、フットレストとインアームテーブルがつく。窓周りの外観は従来の10000系と大きく異なる。
南海名物の「光天井」。荷棚の下にも電灯が配置されている。明るい車内は快適である。
それにしても、随分停車駅が増えたものだ。泉佐野以南は実質的に特急廃止である。
指定席車には、編成全体用とは別に、女性パーサーによる車内放送も入る。停車駅到着前には、同じような放送を
2回聴くことになる。これは途中停車駅での乗降扉が限定されている事も理由かもしれない。ちなみに、平成
2年頃には、夜遅い列車に女性乗務員は乗務していなかった。しかし、今回は深夜帯の列車にも乗務していた。「サザン号」の
10000系は、流線形特急電車がたくさん登場した頃に通勤車とあまり変わらない前面スタイルで登場した。また、南海特急は「ラピート号」が強烈な印象を振りまいているが、「サザン号」も十分な豪華特急である。また、南海電鉄は難波駅も魅力的である。
8線9面の巨大ターミナルであり、阪急梅田駅に次いで私鉄2位の規模を誇る。