Essay
え〜、またもケーブルTVネタです(笑)
国内外のスポーツ映画ドラマアニメ時代劇歴史動物科学等々
いろんな専門チャンネルがあるわけですが、
最近フットボールや探偵物語以外にはまっとるのが
昔のヒーロー特撮ものやそれをオリジナルアニメにリメイクしたものなんですわ。
中でも好きなのが、
人造人間キカイダー。
こないだは01(ゼロワン)の4話完結アニメやってたんで全部
VTR撮っちゃいました。
これが好きなわけは単純。
哀しさを背負ったヒーローだから。
哀しいよ、キカイダー。
まず名前が哀しい。
機械でできた人造人間だからキカイダー。
石ノ森先生の脊髄から生まれた名前とでもいうべき単純さ。
しかも未完成で頭半分ずれてあべし状態の人造人間。
雨降ったら困るやろと突っ込まずにはいられない。
不思議と水の中でも平気で活動するんですが、この人は。
こんな形のせいで助けた女の子にも
「おばけ」と 罵られてしまう哀しき人造人間。
更にプロフェッサー・ギルが笛を吹くだけでもう動けない人造人間。
孫悟空のようにのたうち回る人造人間。
アニメ版ではギルの意のままに操られたりもする人造人間。
01もまた哀しい人造人間。
お寺の仏像の中に隠されていた01は、
形的には一応整ったものの、
こっちには良心回路・ジェミニがない人造人間。
それでも正義のために戦うのが実写版で子供心にも「?」だった人造人間。
アニメ版ではとりあえず弟ジロー=キカイダーにつきあって戦う人造人間。
クライマックスシーンが悲惨過ぎる人造人間。
ギルの脳を移植されたギルハカイダーに悪の心を植え付けられて
あろう事かギルの手先と化してしまう人造人間。
しかも同じように悪の心を植え付けられたジローは
良心の呵責を振り切って
躊躇なく01を破壊してしまう。
00(ダブルオー)はついでで哀しい人造人間。
和尚さんに作られた人造人間。
末っ子なのに名前が逆転する矛盾を抱えた人造人間。
ちなみに、人間名は「零」なんすけどね。
「玲」じゃないのは残念ですが。
オリジナルアニメだけにしか出ないばかりか
速攻01ともども手先にされてキカイダーに破壊されてしまう人造人間。
で、アニメの最後のシーン、キカイダー=ジローは偽りと涙を憶え、
涙を流しながら風に吹かれ後ろを振り向く。
哀しい。
哀しすぎる。
とまあ冗談めかして書いてますが、
わしにもあった幼い頃から、やっぱ好きでしたね。
キカイダーが。
わしはね、ウルトラマンより仮面ライダーでありキカイダーなんですよ。
バッタかトンボか訳の判らない怪物にされた仮面ライダーや、
異形で欠陥品のキカイダーの方が。
単純明快勧善懲悪なヒーローではなく、
どこかに影背負ったヒーローの方が。
ちなみにキカイダーはギターも背負ってますけど。
人間が多面的っていうのも言い飽きてきたけど、
虚構の世界の住人でも、やっぱりそうじゃないと興味が湧かないんでしょうね、
このEgoistにとっては。
人間少なからず重荷を背負って生きてる訳で、
それを見せないつもりで歩きながら
どっかで零してしまうのもまた時には美しいもんね。
まあそんなわけでキカイダーにはまってます。
以上、キカイダーZippoを買ってしまった言い訳でした。
やっぱ、引く?
2002.9.13
とりあえずは共同宣言に署名。
拉致、工作船に関して少なくとも北朝鮮に責があることを
認めさせたのは収穫といえなくもないが、
「特殊機関」「特殊部隊」という言葉で誤魔化しており、
今更そんなこと言われても信用できるはずもない。
元々特殊国家なくせに
ミサイル凍結、核施設の査察受け入れに関しても言及し、
見た目上北朝鮮は譲歩を見せた。
北朝鮮の経済その他の事情が厳しい事は想像に難しくはなかったが
ここまで譲歩せざるを得ないほどに困窮を極めているのだろう。
まあアメリカに名指しされた以上、このままいけば
戦争になるのは必至と思わざるを得ないのだから仕方なかろう。
戦争と言っても、一方的なものになるのは明白なことであり、
その結果は国家が崩壊することを意味する。
また、アメリカが戦争を行わないにしても、
経済的な援助がない限り遅かれ早かれ北朝鮮は崩壊するだろう。
体制を変換すれば崩壊は免れるかも知れないが
それは現国家体制の崩壊を意味する。
いずれにしろ亡国の際にある事は間違いない。
従って今回の首脳会談は命乞い以外のなにものでもない。
しかしその命乞いにに対し、何故日本側が譲歩する必要があるのか。
一般人の拉致、工作船が「特殊」な機関の自発的行動として
責が国家/金正日にないとでも言いたげな内容を何故受諾するのか。
しかも拉致された中で現在も生存している人々と接触しておきながら、
何故連れて帰らない。
最低でも帰国を約束させそれを条文とすべきではないのか。
これでは拉致=テロリズムの容認ではないか。
更に同盟国アメリカの反テロ体制に背くものと捉えられかねない。
これをもって日米関係の悪化を来す可能性も考えられるではないか。
まあアメリカの反テロ体制には背くのも一理あるのだが・・・・
確かに、難しい問題ではある。
北朝鮮からの脅威をなきものとし、
アメリカと北朝鮮の戦争を回避するまでは不可能ではない。
朝鮮半島の動乱が日本へ飛び火的に波及するのは歴史が証明している。
従って朝鮮半島の安定が日本の国防上に必須項目となるのは判りきっている。
だからこそ過去の併合があり得たのだ。
故に北朝鮮がソフトランディングするようにし向けるのはベストな選択かも知れない。
だがロシア、中国と北朝鮮の関係にも留意しなければならない。
中露と北朝鮮の関係が切れたり、逆に中露の走狗となってもらっても困る。
最も懸念されなければならないのは韓国との関係だろう。
北朝鮮と日本が国交を正常化したとすれば、
韓国は必ず脅威を感じるはずだ。
遠交近攻という策に何度も翻弄されてきた民族が朝鮮民族なのだ。
挟み撃ちにするつもりがあろうとなかろうと、
これまで以上の不信感を植え付けることになりかねない。
従って北朝鮮との交渉においては
韓国との交渉も同時進行させなければならない、ということになる。
こう考えてみれば、北朝鮮の戦略も大したものである。
常に大国の脅威にさらされながら培ったものだろう。
地政学上の絶対不利を外交上最大限に利用している。
どっちつかずでのらりくらりするのが外交上はもっとも有益なのだ。
極東の島であり位置だけは安全だった日本にここまでの老獪さはない。
この老獪さとその戦略を見抜きつつ、米韓台中露とバランスをとりつつ
交渉を重ねていけるものかどうか。
上記の如く無理難題であるのは重々承知である。
しかし、しかしである。
拉致、工作船などの国家的テロ行為を
「あずかり知らぬ」で終わらせてはならなかった。
国家的テロではないというのであれば、
それを提示させなければならなかった。
責任者を処分したというのであれば、
その者を白日に晒さなければならかなった。
拉致された人々を連れ帰らなければならなかった。
仮にそれが遺骨だけであろうとも。
最低でも彼らと「北朝鮮側に会話の内容が伝わらない所で」会い、
話をしなければならなかった。
それなのに、である。
これがどういう事を意味するか。
今回の共同宣言の骨子は。
日本/小泉は我が身可愛さに
テロを容認するものであると
内外に向け宣言したものに他ならないのだ。
暗愚、これ以外に表現の言葉は浮かばない。
政治、外交というものが難しいものであることは解る。
わしらには理解しようのない裏がある事も想像に難しくない。
しかしそれでも、国家的テロ、少なくとも拉致事件に関しては
容認の姿勢を見せるべきではなかったと思う。
これこそ、遺憾な結果そのものだ。
本来ならここで項を終えるつもりだった。
だが、上記よりも遺憾とすべき事件が起こった。
プロボクサー・徳山昌守のサイトで起こった事件である。
北朝鮮籍である彼のサイトの掲示板に
誹謗中傷罵詈雑言が並んだ為やむを得ず閉鎖に至ったとのことである。
わし自身、彼の民族的発言、行動に対し 幾ばくかの反感を持つことは認める。
北朝鮮という国家、民族に反感を持つのも、
必然ですらあるというのがわしの考えでもある。
しかし今回の首脳会談にプロボクサーである彼が
全くの無関係である事は考えるまでもない。
リンケージする事自体が犯罪的である。
暗澹たる絶望感を感じずにはいられない。
国家の外交が幼稚なら日本人も、極一部のとはいえ、
狂人以外のなにものでもない。
そのような行動が何を生み、何を膿むか想像だにできない馬鹿者こそ、
テポドンノドンの餌食になれば良い。
いっそ北朝鮮に送り飛ばせば良い。
拉致被害者と交換にでもして。
本当に最低の気分である。
官民揃って暗愚な民族なのだとよく解る。
情けない。
最後になりますが、拉致被害者、
家族の方々には 慎んでお悔やみを申し述べさせていただきます。
そして、生存者の方々が一刻も早く帰国される事を望みます。
2002.9.20
え〜、この一週間、故意に更新してませんでした。
にいちゃん(はまちゃん)の写真と
わしのライヴ&ツーリングレポートのどちらにアクセス数が多いか調べたくて。
一応ね。
アクセス数だけを見ればレポートUp後の方がやや多いんです。
(下図参照)
でもね。
有意差ありません(瀑)
しかもレポUpはMLやあこんちで告知したのにも関わらず。
それは要するに。
下手な料理人は手を加えず
素材で勝負しろ
ってことなんですね(大瀑)
解りました。
今後は呪術師としての技を磨きます。
ま、もちろんウダウダやるのも続けるけどね。意地でも(笑)
2002.10.10
しかしマスコミの不勉強、不躾もなんとかならんもんかね。
ならんことは解ってても、さすがにこれを連呼されるとねえ。
注釈をつければクワトロ・デ・オロとは「黄金の四人」、
つまり 1982年のワールドカップにおけるブラジル代表のMF四人を指す言葉。
ジーコ、ファルカン、ソクラテス、トニーニョ・セレーゾのこと。
彼らは優勝という結果は残せなかったが、
その攻撃の展開力は素晴らしく、また美しくもあったために
このような呼称が与えられた。
確かにヒデ、小野、稲本、中村の四人に才能があることは疑うべくもない。
この四人が有機的に組み合えば日本史上最高のMFが構成されるかもしれない。
その可能性は認めるよ。
可能性だけは。
でもね、それは可能性だけであり、
まだなんの結果も残してないわけでしょ。
もちろんヒデを初めとした彼らは意識してないし、
この表現を嫌がっとると思うけど(笑)、
あくまで未知数のものに対しこの表現はいくらなんでも、じゃないんかな。
本家に対して失礼なのは勿論のこと、
これまでの代表に対しては更に失礼なんじゃないか?
過去の代表で思いつくだけでも、
金田、木村、ラモス、長谷川(健太)、戸田・・・・
幾多の名選手、好選手がいたわけでしょ。
じゃあこれまで彼らが残してきた成績や功績はどうなるん?
先の四人、選手の個人能力だけなら確かにトップクラス、
日本史上最高と言っても間違いではないかも知れないよ。
でもね。 わざわざ言うのが馬鹿々々しいけど、
フットボールは団体競技でしょ。
チームで戦うスポーツでしょ。
あくまで機能してなんぼなのがシステムでありフォーメーションでしょ。
機能するかどうかも判らない、結果など一切残してない(当然ながら)、
そんなものにMFに対する最高の評価/表現とも言える
「黄金の四人」が該当するかどうか。
考えるまでもないよね。
というところでジャマイカ戦、一応通して観ました。
中盤の可能性、確かにありました。
予想以内の範囲で。
黄金と呼ぶには烏滸がましいにも程があるね。
錬金術が絶対成功しないとは言わないけど、
まだメッキにもなってないってのが正解じゃね。
しかし・・・予想以上だったのは、
一度システムが変わると、すぐには順応できない事ね。
全体としてちぐはぐちぐはぐ。
びっくりするぐらいDFラインが乱れたりね。
局所的に「おっ!」っと思わせるシーンもあるにはあったけど、
すべてのポジションでまとまりがなさすぎ。
そしてもう一つ予想以上だったのは、
以前も指摘した中村。
迷わずパスを出す姿は予想以上に変わってない。
嫌な言い方になるが、このままではレッジーナで控えに回るのも
そう遠くない話だと思う。
いいパス、いいフリーキックはあっても
「いいプレー」、更にいえば「恐怖を与えるプレー」は皆無。
ほんと、もったいないねえ・・・・・
蛇足をいえば、あんなアナウンサーに最後までつきあった金田さん、偉い。
金田さん自身をも侮辱するようなアナウンサーの横で解説をきちんとこなして。
アナウンサーを蹴飛ばして、席立って帰っても正しいと思うよ、わしゃ。
耳障りのいい言葉を好むのは、
もうね、しょうがないんだわ、この国では。
要するに今に至ってもまだ大本営発表を続けとるという事すら自覚できない、
その民度、知性の低さはどうしようもない。
しかしこういうテーマで書くの、これで何回目や?(呆笑)
2002.10.17
学生時代、先輩H(以下H)から聞いた話。
渋滞を避けるため深夜、
Hは帰省先から高速道路を飛ばし、
大阪に向かっていた。
世間で云う、盆。
久しぶりに会う友人達と楽しく過ごした故郷。
連夜の酒は、Hの躰に気怠さをまんべんなく染みわたらせていた。
メーターは120km/h。
無理な速度ではない。
かといって睡魔を呼び起こす速度でもない。
途中SAでの休憩を挟みながら、
予定通りに大阪に近づいていた。
大阪まで、後1時間ほどだろうか。
煙草に手を伸ばしたその時。
Hは思わず声を挙げ、ブレーキを踏んだ。
黒い物体が車の眼前に飛び出してきたのだ。
重くはない衝撃。
小動物だろうか。
停まるか。
しかしここは高速道路だ。
如何に後続車がいないとはいえ、
道の真ん中に車を停めるわけにはいくまい。
車の汚れは後で拭えば良い。
Hは1秒に満たない間の思考で、右足をアクセルに戻した。
多少の動悸も、すぐに収まってきた。
高速道路で狸など小動物を轢くことなど、珍しい話でもない。
そう想うことで疚しさに覆いを被せた。
速度は、何事もなかったように120km/hに戻っていた。
カーステからは、彼の好きな曲が流れ始めていた。
鼻歌をやろうとしたその時。
彼の眼に光が飛び込んできた。
ハイビームのまま近づく車か。
苛つきを感じつつ、バックミラーに眼をやった。
瞬間、彼の心臓は音を立てたと勘違いするほどに強く収縮した。
黒い猫が、猛然とバックミラーに近づいて来る。
その黒猫は。
子猫をくわえていた。
恐怖が背筋を駆け登る。
Hは反射的にアクセルを踏み込んだ。
エンジンが唸る。
躰が後ろに引かれる。
Gのせいだ。
Hはそう信じようとした。
猫に後ろ髪を引かれているのではない筈だ。
振り向くこともできないまま、速度を上げる。
振り向く必要はなかった。
Hの車中は後方からの光で明るく照らされたままだ。
震える手でハンドルを強く握り、
床を突き破れといわんばかりにアクセルを踏む。
冷や汗が、シャツを濡らす。
盆も明けたばかりなのに、歯が音を立てる程の震えが襲う。
前だけを見たまま、必死で走る。
何時間経ったろうか。
車中は元通り、計器とカーステの薄明かりだけになっていた。
大きく息を吐き、時計を見た。
休憩したSAを出てから、30分も経っていなかった。
動物を轢いたのは確かSAを出て10分以上経ってからの筈だ。
Hはもう一度、息を吐いた。
歯は、噛み合うようになった。
唾を飲もうとして、飲めないことに気づく。
口腔内に湿り気はなくなっていた。
SAで買っておいた缶コーヒーのプルトップを引く。
手の震えは、もうない。
一気に飲み干し、後部座席の足元にあるゴミ箱に眼をやる。
空き缶を放り込み、顔を前に戻した。
大きな影がフロントガラスに飛び込んできた。
Hは心臓が止まったと思った。
それほどに大きく、
先程よりも大きく、
心臓は収縮した。
衝撃はなかった。
いや、本当になかったのかどうかすら、
Hには判断できなかった。
今度は恐る恐る車を左に寄せ、路側帯に停めた。
震える手でドアを開ける。
遙か後方まで、道路は空っぽだった。
物音一つすらない。
鳥が、車を掠めたのか。
とにかく、何も後ろにはない。
車に跡は。
ない。
フロントガラスには、
羽毛の一本も、血の一滴もない。
あるのは張り付いた羽虫のみ。
錯覚だ、もう一度そう思い、車に戻った。
震えの収まった手で、煙草を吸う。
揉み消すと、エンジンをかけた。
後方を確認しながら、車線に入る。
後方には相変わらず何もない。
アクセルを踏む。
速度が上がって行く。
疲れているんだ。
次のSAでは休憩しよう。
いや、PAでも構わない。
とにかく、休もう。
寝てもいい。
そこまで考えた時、不意に車中が明るくなった。
反射的にバックミラーを見る。
映る物を見た瞬間、Hは叫び声を挙げながらアクセルを踏み込んだ。
鳥。
大きな鳥が眩い光の中にいた。
そして当然のように近づいてくる。
耳元で羽音を聞いたような気がした。
Hは振り返ることができないまま、
速度を上げ、逃げに逃げた。
勘弁してくれ、不意の事故じゃないか。
悪気などなかった。
許してくれ。
乞いながら彼の顔は汗と涙でびしょ濡れだった。
前方が明るくなる。
ついさっきまで休もうと思っていたPAだった。
Hの頭の中に、休憩するという考えは微塵もなかった。
アクセルを開けたまま、通り過ぎる。
PAの灯りが遠ざかると同時に、車中はまた薄暗くなった。
逃げおおせたのか。
見たくはない。
しかし確認はしておきたい。
バックミラーを見る。
闇。
視界に何かが入った。
人のような物体。
衝撃があったのかどうか、
Hは既に感じようとしていなかった。
ただ。
アクセルを踏む。
轢き逃げ。
頭を掠めた。
誰もいる筈もない山中だ。
誰も見た者などいない筈だ。
ひたすら、駆けた。
駆け続けた。
街の明かりが見え始めた。
もう少しだ、もう少しだ。
呪文のように声に出して呟く。
もう少しで、着く。
もう少しで。
百を超える回数を呟いた。
Hは、眼を細めた。
眩しい。
車中は明るく照らされている。
愕然としながら、Hは後ろを振り向いた。
何かを肩に担いだ男が、猛然と追いつこうとしていた。
Hはもう、恐怖すら感じなかった。
アクセルを踏む力もまた、残ってはいなかった。
もう、どうにでもしてくれ。
Hはアクセルから力を抜いた。
男は、轟音を立てて近づいてくる。
Hは、眼を閉じた。
諦めが彼の躰の力を抜いた。
轟音は更に近づいてくる。
明らかにすぐ側にいる。
その音は。
Hは思わず眼を見開いた。
Hの視界に、飛び込んでくる。
男は髷を結い、足元を絡げ、肩には書簡箱を担いでいた。
飛脚だった。
2002.10.21
言葉の響きは面白いもので、
全然違う意味に聞こえることなど数多あります。
そこで今回は、普通の言葉なのに卑猥に聞こえる言葉、
これを並べてみたいと思います。
(下に向かってスクロール)
直結シリーズ
豆
菊
亀
亀甲
備蓄
(備〜蓄の方が分かり易い?)
パール
レマン湖
奥飛騨
人名シリーズ(日本編)
中村メイコ
紀藤(中日投手)
紅萬子
人名シリーズ(海外編)
マグワイヤ
地方限定でボボ・ブラジル
'90 ワールドカップドイツ代表のツートップ
フェラー&クリンスマン
女子大シリーズ
松陰女子大
金蘭女子短期大学
あ〜くだんね・・・・(苦笑)
とは言えね、こういう風に言葉に他の意味を持たせる、
または他の意味を感じるというのは日本の言語文化の特性でもあるんです。
ただの「音声」に過ぎない言葉に対し過剰、
いや世界平均的に見れば異常と言っていいほどに反応し、
また影響されてしまうのが、日本独特の「言霊信仰」なんです。
作家の井沢元彦氏はその著述の中で何度も
これに対する警告を発していますが、
言霊の弊害を克服するためにもまずはそれを自覚することが肝要なのです。
そこで、日本独特の言葉に対する感覚を自覚するために、
ここを読んでいただいた皆様にお願いです。
「普通の言葉なのに卑猥に感じてしまう言葉」を募集します。
特殊な専門用語でも構いません。
(ただしその場合は一言注釈していただければ幸いですが)
期間は11月30日まで。
数が集まらなければ企画倒れです(爆)
皆様のご協力をお願い申し上げます。
メールの書式は以下に沿って下さい。
1.件名:「感じてしまう」
2.メール本文
a)ハンドルネーム
b)ハンドルネーム公開の是非
c)言葉
d)必要だと思ったらその言葉に対する注釈
なお、c)言葉はいくつあっても構いません。
12月に入り次第取りまとめ、本HPにて発表するつもりです。
どのくらい集まるか判りませんが、
とりあえず集まったものは全て発表する方針です。
その形式については集まった数次第、ということで。
それでは皆さん、
宜しくお願いしますm(_ _)m
投稿はこちらから!!
2002.11.1
少々BBSにても述べたことなんですが。
11/12の0:00から、リーガ・エスパニョーラの観戦。
レアル・マドリーとラージョ・バジェカーノの試合。
わしは、最近でこそ調子を落としているもののレアルのフットボールが好きで、
極力毎試合観るようにしてるわけです。
何せ、調子がいい時のレアルは本当に素晴らしいフットボールを展開する。
一試合の内何度溜息を洩らすことか。
ロナウド加入以降バランスが崩れ苦しんではいるが、
是非とも12/3のTOYOTA CUPまでは調子を上げ、
素晴らしいフットボールを魅せて欲しい、
そう切に願いながら観る日々なんですよね。
今日の調子はどうだろうか、
バランスは取れるようになっただろうか、
そう思いながらチャンネルを合わせ、
試合開始を待つことしばし。
試合前のメンバー発表。
この日の試合は蜂のマークでおなじみのラージョ・バジェカーノ。
そのメンバーを眺めながら歯磨きを始めました。
余談ながらわしの歯磨きは長時間にわたるのでこういうものを
観ながらというのが一番いいんです(笑)。
ついでに余談ですが、
そこのあなた、
ちゃんと歯磨き&通院して下さいね。
(本人にさえ解ってもらえたらいいや、これ(爆))
まあそんなこんなでマニアとまでは行かないわしは、
ラージョのメンバーなど知る筈もないと思いつつ
上顎正中部をつるつるに磨き上げた後、
左側上顎頬側部分の歯磨きに入ったわけですよ。
この時。
フォーメーションを示すようにピッチ上に名前を並べた中に、
わしの頭に引っかかるものがあったんです。
メンバーなど一人も知らない筈のラージョの中に。
と思った瞬間に、そのメンバー表は画面から消え、
疑問もそのままに試合は始まってしまいました。
ぼそぼそとこれは見逃してはならんと呟きながら、
アナウンス&解説に耳を傾けつつ。
またも余談なんですが、この解説だった羽中田氏。
わしとの意見の相違はあるんですが、
この人の解説からはフットボールの素晴らしさを伝えようという意気が
はっきりと感じられて非常に好感が持てます。
「解説」としては私感が強い嫌いがあるのかもしれませんが、ね。
少なくとも知識をひけらかすだけで洞察も考察もない
怪説者とは、比べるだけ野暮ですな。
でまあその試合の中、わしはラージョの右サイドに注目してたんです。
その滑らかな動き、
確かな技術、
ポジショニングの巧みさ。
明らかに見憶えのあるものでした。
そして、アップになった瞬間の顔を見て確信しました。
横で観ていた愛妻も、憶えていました。
実際にわしらが足を運んだ試合会場で観たことのある選手に違いないと。
アナウンサーが言いました。
「彼はレンタル移籍でラージョにいる、レアル所属の選手だ」と。
わしらが観た試合とは、スペイン、マドリーの会場で行われた、
レアル・マドリーB、要するにレアルの下部組織の試合でした。
新婚旅行で行ったマドリーで、昼飯のパエリアと闘牛を放り出して観に行った。
その時、彼、フリオ(フリオ・アルバレス)は
下部組織の選手とは思えない程の視野の広さ、
プレイの正確性で周りの選手とは異彩を放ってました。
この試合を観に行く前、
日本人の現地ガイドさんに言ってたんですよ。
あくまでも冗談ですけどね。
「これからの選手を見つけに行く」ってね。
で、試合を観てたんですが、先述のようにフリオが素晴らしいものだから、
前半後半で見る席まで変えてたんですよ。
フリオを近くで観るために。
試合後、ツアーに戻ったわしはガイドさんと、
ツアーから離れる事を許可してくれた添乗員さんに言いました。
「冗談で言ってたけど、本当にいい選手がいた。
観戦を許可するどころか勧めてさえもらえ、感謝している」と。
確信はありました。
彼は必ずやラ・リーガで、上部組織で活躍するだろう、と。
あれから二年。
当時レアルBに所属し、フリオのみの登録名だった彼は、
ラージョにレンタルされ、フリオ・アルバレスとして活躍していました。
前線でのプレスキック、ペナルティキックは彼に一任されています。
この日も、PKを一つ決めていました。
絶対に止めることのできない、素晴らしいキックでした。
試合中の流れの中での動き、プレイも見事です。
フィーゴ、ロベルト・カルロスに挟まれても平然とボールキープし、
80分に下がるまでのミスは二度のトラップミスとたった一度のパスミスのみ。
上げるクロスは正確且つチャンスを生むもの。
ポジショニングは自身、そして味方にスペースを作る見事なもの。
この日の一点目はフリオ・アルバレスがロベルト・カルロスを
サイドに引きずり出して生まれたスペースからのシュートによるものです。
二年前にわしが感じた才能を、
見事に発揮し、正に輝いていました。
二年前の観戦では周囲は下部組織の選手、チームでしたが、
この日は一部、そして相手は自身が本来所属する
ドリーム・チーム、レアル・マドリーであるにも関わらず。
要するに。
わしは自慢してます(爆)
自分の眼と勘が正しい事がこれほど証明されたことはない(笑)
しかもその証拠として、生写真もあります(激爆)
多分彼に目を付けた日本人はわしが最初でしょう。
在スペインの日本人でもいれば話は別かもしれませんが。
本音混じりの冗談はさておき、
フリオ・アルバレスには要注目です。
今後レアルに戻り、フィーゴを脅かす存在になるかどうか、
そしてスペイン代表として活躍できるかどうか、
非常に楽しみであり、期待も大です。
注:フリオ・アルバレスの国籍はベネズエラだそうです(2003.1.14追加)
ということでチェックする試合が増えるわけですな(笑)
2002.11.12
某マッチョなえ〜ごのせんせぇ(えごせんせぇはわしであるが)に倣い、
本当は新聞など読む気などはないのだが、
寝起きの頭のままコーヒーを啜るのも
色気がないのでとりあえず新聞にざっと目を通してしまう。
なぜか毎日新聞なんですけどね(笑)
で、11/20付けのコラムで面白いものを見つけたのでちょっと紹介。
もちろんこの場合の面白いってのは完全に馬鹿にした意味なんじゃけど(爆)
とりあえず当コラムの全文はこちら。
決めつけと曲解に無知というエッセンスを加えると
こんな迷文ができあがるという良い例なもんで、
思わずネタにしちゃいました。
論旨をわしなりにまとめてみれば、
中教審の報告書には「日本人のアイデンティティ」という
曖昧な言葉を以て愛国心を育もうと画策しているが
アイデンティティという言葉を使うこと自体
日本の伝統と文化をないがしろにしており
愛国心を唱える者自身が矛盾したことを言っている。
従ってこのような言説は認められない、
ということなのだろう。
まず、アイデンティティという言葉の意味するところ、なのだが、
これを日本語で単語表現する際に
「自己同一性」などというものが使われるが
それはあくまで便宜的なものであり、一言で表現できるものではない。
なぜならばそれは客観主観をとりまとめた
「自分が自分である」という感覚を含めた
個人の自分に対する考え方のことであるのだから。
従っていつもわしがいう如く人間の多面性を一括りにしたものであり、
そんなものを一言で表す言葉は日本語になかった。
蛇足ながら、日本語として必要なかったのかもしれない。
異文化との比較の必要性が極小であった日本人にとって、
自らのアイデンティティを客観視する必要性もまた極小であったのだから。
ここまででもう一、二点ほど論破したようなものなのだが(笑)、
一応詳細に書いてみよう。
まず愛国心を持つのが悪いことだという決めつけについては言うまでもあるまい。
ま、結局言うとるんじゃけど(^^;
過剰だとか偏狭だとかいう枕でも付けば、
確かに愛国心を悪と断じても構うまい。
しかし、愛国心やそれを構成する基となる郷土愛は、
〜当コラムでは何故か郷土愛という言葉が無視されているが〜
持って然るべきものであり、イコール悪という概念ではない。
せいぜいが悪用可能なもの、という程度である。
更に、「日本人の」という枕が付こうが付くまいが
アイデンティティの形成には必須なものと言える。
それは上記の如くアイデンティティという言葉の意味を晒してしまえば自明だろう。
客観的な部分として、
自分が何国人であるか、
どの国の言語を喋るか、
どの文化に影響されて育まれているか、
そんなものがアイデンティティを形成する要素であるのだから。
このアイデンティティに「日本人としての」という枕が付けば、
この報告書は要するに、 日本の伝統と文化を尊重し国、郷土を愛する心を育めば
自分を日本人として認める感覚が養われるであろう事を唱えているわけだ。
全く以て正当な意見であることに疑いはない。
昨今のアイデンティティ・クライシスに端を発する犯罪、事件、社会現象の増加を
考えてみればアイデンティティの形成が必要というのは理に適っている。
もちろんほぼ全ての犯罪者がアイデンティティ・クライシスの結果
犯罪を起こしているという考え方もできるのだが。
ここで、アイデンティティの形成において最も欠落しているのが、
正確に言えば欠落させられていたものが、
愛国心であり郷土愛であり、
日本の文化・伝統であることは言を待つものではあるまい。
こう考えると、当コラムでの「問題点」など一笑に伏すべき揚げ足取りだと解る。
この報告書でいう日本人とは、
日本の文化、伝統の影響を受け、またそれに育まれている人々、
それ以外の何ものでもない。
敢えて国籍だとか居住地域だとかに拘る必然性など全くない。
さて最後の文章だが、ここでその一文を斜字で引用しよう。
もう、最高の迷文である。
ここまで無自覚且つ無知な恥ずべき文章はなかなかお目にかかれない。
早起きは三文の得、この言葉を初めて実感した瞬間だったかもしれない。
絶望さえ同様に感じることがなければ
最高の朝といっても言いすぎではない。
中教審委員は日本の文化と伝統を重んじる方々だろう。
中間報告の急所に外来語を使わなくてはならないことがさぞかし残念だったはずだ。
私たちが今生きているのはそういう「日本」である。
わしは思わずわし自身の目を疑った。
この人は文章をどうやって書いているのだろうかと。
どの国の文字を使って書いているのだろうかと。
まさかとは思うが、この筆者は
日本語として使用する漢字、平仮名、片仮名は全て
シナから渡ってきた文字そのものまたは略化したものと知らないのだろうか。
また、このコラムだけでなくわしの書くEssayにおいてもここで使われている熟語など、
そのほとんどがシナから渡ってきた外来語である。
唖然 愕然 呆然である。
文字だけではなく、衣食住を初めとしたあらゆるものに関して
異文化を取り込み作り替える事は古来から伝わる日本の文化の特性の一つである。
これこそが日本独自の伝統と文化とさえ言える。
それにもかかわらず・・・・ ・・・・
オチをつける言葉も見つかりません、はい。
とにかく、わしが何故この文を迷文と扱き下ろすのか解ってもらえただろう。
この文章に疑問も突っ込みも挟まずに読んで頷き賛同できる人がもしいるのなら、
それこそ自らがアイデンティティ・クライシスにあると疑った方が良い。
・・・・・オチがつかなかったので、このコラムのパロディを最後に。
読者から「難しい言葉を使わないでほしい」という注文をいただくことがある。
ここのHPはわしの所有物なのでそんな言葉は意に介さない。
暇な人だけ、おつき合いを。
毎日新聞が中教審に関するコラムを掲載した。
そこに「言語文化もアイデンティティも理解していないコラムニスト」が登場する。
コラムニストはその視野・考察の狭さから愛国心は悪だと言外に述べている。
このコラムの一番の急所を改めて単語に直せば、「矛盾」であろう。
「このコラムにはいろいろな突っ込み所があるけれど、
自己矛盾には一切気づいていない。これは問題以前だ」
ただし、言葉として「中教審への反対」は述べていない。
「中教審の矛盾」で終わりである。
「コラムニストの自己矛盾」はこの文章が直接に示している。
アイデンティティーは言われるまでもなく相当に難解な言葉だ。
「新明解国語辞典」を紐解いて詳述するまでもなく、
日本に存在する単語のみでは表せない。
自分とは何ものか、そんな問いに対する解答は
形而上学的、社会学的に考察されるべきものであり、
言葉の意味のみならず、それが指すものが人間というものである以上、
その言葉が多くのものを包括するのは必然であり、
だからこそ代替となる単語も日本語には存在しない。
この言葉は組織や集団についても使われる。
「日本人のアイデンティティー」という言い方は当然おかしくない。
問題は「日本人」に拘る思考回路だ。
無政府主義? 国家否定論者? 日本を崩壊させたい? 北朝鮮の工作員?
それとも「日本の匪賊」?
いずれにしても「毎日新聞のコラム」は中間報告の説明より
ずっと意味不明且つ自己矛盾に満ちている。
毎日新聞は日本の文化と伝統を知らずに軽んじる方々だろう。
中間報告のありもしない矛盾を説くに
自己矛盾をさらけ出さずにいられないのにも関わらず
優越感に浸り自慢げですらある。
私たちが今軽蔑しているのはそういう「新聞」である。
2002.11.21
早いものでもう12月も半ばを過ぎ、一年ももう終わり、ですね。
歳をとるに連れ一年がどんどん短いものになってる様な気がします。
何事も機械的にこなしてるからなのかな、などとも思いますが。
考えてみれば今年ほどイベントがあった年もないんですよね、実際は。
フットボール生観戦も二回、六月のワールドカップと12月のトヨタカップがあって、
生ライヴも5回ほど行ったし、
大規模なツーリングもあったし・・・
今ふと気づいたんですが、
五回の生ライヴ全てで松藤さんがギター弾いてましたね(笑)
いや別に追っかけではないんですが。
プライベート、というか趣味の世界ではこれほど
充実していた年はほとんどない筈なんですが、
それでもちゃっちゃと一年が過ぎていったという
感覚はどうしてもあるもので・・・・
理由は簡単なんですよね。
仕事。
単調に過ぎていったような気がします。
もちろん、論文作業をさぼっていたってのもありますが(爆)
山と谷がないわけでもないんですが、それはせいぜい丘や盆地で、
俯瞰してみれば平坦なものだったんでしょう。
今現時点は
違いますけどねっっっっ(大瀑)
ま、この辺を詳しく書くなんて事はできないんで
とりあえず大変ということなんですが、
一年を通じてみれば平穏無事、だったんです。
別にJoseでもあるまいしドラマティックに生きていくつもりなんて全くないんですが、
無さ過ぎると「俺働いて無いなあ・・・」って思っちゃうんですよね。
(事実は事実なんですが(瀑))
とかなんとか言ってるウチに電話がありまして。
来年4月1日づけの異動が正式決定となりました。
次の職場がどんなところかほとんど判ってないんですが、
今ほど安穏とできる場所ではなさそうです。
ある意味新規開拓的な部分もありますからね。
自分がどれほどのものなのか、試されている部分もありますし。
多少の緊張感を持ちながら、
僅かな自信も携えて(虚勢)、
新しい場所へ向かいます。
ちとイヤな記憶もある場所ですが・・・・(笑)
来年の今頃は、公私ともに充実してたと言えるように。
で、皆さんの今年、どうでした?
2002.12.22
この一年で印象に残った曲を羅列でもしてみましょうか。
もっともその曲の発表自体は昨年であったりするかもしれませんが、
とりあえず今年聴いたとか今年になって沁みてきた曲、ということで。
By your side
SADE Lovers Rock
ヒヤリングし易い曲をいきなり選んでみたけど(笑)
SADEって不思議なことに、曲調はCoolなんだけど
実際体感するものはそうじゃないね。
例えばわしなんか甲斐バンド甲斐よしひろの曲であれば
ヘッドフォンして爆音で聴いてても寝れるんだけど(笑)、
SADEは普通の音量で流してても目がさえてきたりするんよね。
基本的に熱を感じるものばかり聴いてるんだけど、
SADEの熱はちょっと異質に感じてるのかもしれない。
で、そんなSADEの最新作の一曲目がこれ。
私はどこへも行きやしないわ
寒ければ強く抱いてあげる
落ち込んだのなら傍に居てあげる
非常に都合のいい歌詞ではあるんですが(爆)
でもこういうシンプル且つ定番の台詞を
きっちり聴かせるってのは相当難しいよな。
わしはこれを聴くと、すっと絆されて落ち着きます。
苛つくことが多いこのEgoistにとっては
この一年、最高の精神安定剤でした。
Nobody loves me
Bryan Ferry Frantic
続いてこれもまたヒヤリングし易い曲で(笑)
まあ実際こんな寂しい想いはしていないというか
していないと想い込んでるわしですが(爆)、
こういう疎外感みたいなものはどこかに影を落としているもので。
ちょっとした時に引っかかってくるもんです。
この曲にはちょっとした逸話がありまして。
友人夫妻が子供連れで我が家に遊びに来た時、
その子供が一歳ちょいなんですが、
妙にこの曲に反応して躰でリズムをとってました。
この曲のリズムが合ったんでしょうねぇ。
純粋に体感してるんだなあってちょっと感心しました。
いつの日にかきっと
朴保
もちろんわしの場合、こんな切ない想いなんて
どっかに置いてきた筈のものですが(自慢虚勢爆)、
ノスタルジーみたいなもので心のどこかにはあるもの、なんです。
ちなみにこの曲、四回は生で聴いたな。
その内少なくとも二回は「なんでお前がここで観とんねん」状態でしたが(爆)
主催側のイデオロギーとは相対する方向におりますからねぇ・・・。
正直ね、朴保さんの利用のされ方には眉をひそめます、わしは。
極私的な意見ですが、できることなら政治団体や市民運動団体とは
離れて活動して欲しい、そう思います。
わしがライヴに行くのは、
そこに音があるからであり、
音と熱を発するアーティストがいるから、
それ以外にはないんです。
そこにイデオロギーとかなんとか無粋なものに介在して欲しくないんです。
繰り返しますが無粋ってのもあくまで私見ですよ(笑)
だってね、イデオロギーがどうであろうが国籍がどうであろうが、
いい音楽はいい音楽なんですよ。
おそらく朴保さんのイデオロギーはわしのとはズレてます。
正反対では無いと思いますが。
多分。
それでも彼の歌詞、曲は胸に響きます。
その響きのみを、体感していたい。
そんな風に思います。
Nothing man
Bruce Springsteen The Rising
わしはいまだに昨年の同時多発テロは
アメリカの知るところだったと固く信じてます。
でも、その出来レースの中でも、 もちろんそうとは知らずに、
プロフェッショナルとして
自らの命を賭して人の命を救おうとした人々はいるわけなんですよね。
そんな彼らを唄ったものがこの「The Rising」であるとわしは思うんですが。
中でもこの曲は切なくていいね。
いや別に切ないのがわしの選択基準ではないんですが。
瓦礫と、そしてその内歴史の中に埋もれてしまうであろう
彼らのヒロイズムは断固として存在していると
スプリングスティーンは唄っています。
そして我が国にもそんなヒロイズムは存在している筈、です。
ちょっとイデオロギー入りましたが(笑)
まあそんなイデオロギーを抜いても、いいもんはいいんです。
タスク(牙)
甲斐よしひろ
これは言ってみれば応援歌なんだろうけど(笑)、
松井好きのわしの贔屓目も含めて言えば、
よくもここまで松井のバッティングを表現したな、と思いますね。
この曲はもう「タスク!」の部分だけで十分です。
いやもちろん他の部分も好きなんじゃけど(笑)、
この「タスク!」の部分、わしにはもう、
松井のバットがボールにインパクトした瞬間の映像が
ばっちり浮かんでくるけえね。
その次の「青空に放つsensation」なんかはもう
ボールの描く放物線だし。
来年は松井もメジャーに行くわけですが、
是非ホームランの映像にはこの曲を被せて欲しいもんです(爆)
特に印象の残ったものを五曲ばかり挙げてみましたが、
考えてみりゃ少ないね(笑)
とりあえず来年はもっと沢山の曲に出会えればいいな、
という感じでしょうか。
2002.12.25