ケニア山登山 ('03/4)


第3日目

朝3時過ぎに起きる。空気が薄い割りによく眠れた。外を見ると、なんと星が出ている、奇跡だ。頂上アタックはデニスと2人で行く。紅茶を飲み、ビスケットを食べて朝4時前に出発。キャンプをでてすぐは砂地、徐々に岩場に変わり、斜面を登りだすとあたり一面は雪になる。さすがに空気が薄く、数歩歩いただけで息が切れるし、担いでいるカメラバッグの位置を変えようと思っても、歩きながらだとできないのだ。斜面はどんどん険しくなるが、だんだん明るくなってきた。日が昇る前に頂上へ、と思ってもなかなか進まない。雲が切れ、遂に頂上が見えてきた。太陽も既にでてしまった、残念。

頂上頂上
ようやく見えてきた頂上。頂上にいよいよ近づく。
写真中央は、先行するデニス。

頂上からの眺め 頂上直下の急斜面の岩場を注意深く歩き、遂に頂上に到達。頂上を示す看板が雪に埋もれている。その上に立って周囲を見渡す。ここからの眺めは、まさに絶景。隣には最高峰のバチアン峰(5199m)がそびえる。強風が吹き、吹き飛ばされそう。頂上の天候はめまぐるしく変わる。視界が開けたかと思うと、あっという間に雲に覆われ、またすぐに雲が切れる。15分ぐらい頂上に滞在し、下山開始。シプトン・キャンプまで1時間程度、下山はあっという間だった。

頂上稜線
頂上にて雲が切れて、眼下にひろがる稜線が見えた。


我々が登ったレナナ峰の隣にあるバチアン峰。最初はこのように雲がかかっていたが、暫くすると雲が切れ、険しい姿を現した。
バチアン峰

キャンプに帰ってからは、朝食を食べて、しばらくのんびり過ごす。イワハイラックスの群れがキャンプに遊びに来た。けっこう人に馴れている。
10時頃にキャンプを出発して帰路へ。幸いなことに天候に恵まれ、雄大な景色を堪能し、奇妙な植物を観察しながらの帰路であった。問題の川渡りも、靴を履いたまま川を渡ることができた。しかし、頂上アタックの疲れと、天気が良くなったので強烈な紫外線を受けたせいか、オールド・モーゼス・キャンプに着いた頃には、くたくたになってしまった。夕食もあまり食べられず、とにかく寝た。

ハイラックスジャイアント・ロベリア
シプトンズ・キャンプ周辺にいるイワハイラックス。残飯を食べるためか、まるまると太っている。ジャイアント・ロベリアという植物。オーストリッチ・ロベリアが標高3500mから4000mに群生しているのに対し、こちらは3800mから4300mのところで見られる。

第4日目

朝起きると、日焼けのせいか、顔が2倍くらいに腫れあがっていた。朝食を食べ、キャンプの管理人に別れを告げ、国立公園ゲートへ。この日も雨は降らなかった。ゲートからデニスが電話して車の手配をする。また4輪駆動車が向かえにきて、我々はナニュキの町へ帰ってきた。ナニュキの町で昼食を取り、プジョー(乗合自動車)でナイロビへ。こうして、ケニア山登山は無事終了した。

ケニア山登山について

体力さえあれば、レナナ峰は誰でも登れる。特別な登山技術は不要。
必要な物:寝袋,登山靴,懐中電灯,雨具,手袋,帽子  道具はほとんどレンタルできる。私は帽子と手袋を借りた。
高山病予防のため、水分をたくさんとること。私は、カロリー補給も兼ねて、砂糖入り紅茶をたくさん飲んだ。紅茶はポーターが作ってくれる。
料金は旅行社と交渉して決める。私の場合、料金に含まれていたのは、ガイド&ポーターへの日当,食料(3人分),国立公園への入園料,山小屋への宿泊費,ナイロビからの交通費(往復)。ナニュキの町から公園ゲートまでの4輪駆動車のチャーター代は含まれない。(これがけっこう高かった)
チップは、料金総額の10%程度をガイドに、5%程度をポーターに払う。


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