Madagascar ( Aug. 2001 )


MAHAJANGA

マダガスカル北西部にある、タマタブに次ぐ第2の大きい港を持つ都市である。老バオバブとモザンビーク海峡に沈む夕日を見るだけでも訪問の価値はある。タナはけっこう冷え込んだり雨も降ったりしたが、ここはすっかり南国ムードである。

フォッサ調査を終え、マジュンガに戻ったのが8月19日。他のボランティア達は飛行機でタナへ。彼らを見送ってから、残ったスタッフ達の車でホテルまで送ってもらった。海岸沿いの安宿に行ったが満室。仕方なく、市内にあるAnjary Hotel へ。1泊13万マダガスカルフラン(約2400円)もするが、テレビがあり、約2週間振りの温水シャワーも浴びれ、快適だった。
海岸沿いの道路に、樹齢700年以上といわれる老バオバブの大木があり、人々が記念写真を撮っている。地元の写真屋さんも何人かいて、写真を撮り、できた写真を送ってお金を稼いでいる。夕方から海岸沿いの通りは、夕日を見るためにたくさんの人が集まってくる。そして、いつのまにかたくさんの屋台がでて、商売している。いる。ここで食べる串焼きは最高。ビール1本,串焼き15本,ポテト1個で1万マダガスカルフラン(約180円)。私はここに2日間通った。

マジュンガの風景:写真をクリックして下さい。
Church in MajungaCoastline
マジュンガの教会美しい海岸線
Old baobab 1Old baobab
樹齢700年以上のバオバブ夕日に染まるバオバブ
Ssun set 1sun set 2sun set 3
モザンビーク海峡に沈む夕日。沖に見えるのは、おそらく日本の漁船。

Lac Magatsa

翌20日は、ふらふらと歩いていたら、タクシーに声をかけられ、Lac Magatsa ( Lac Sacre ともいう) と Cirque Rouge へ行くことにした。15分くらいかけて値段交渉し、まずは Lac Magatsa へ。ここはマジュンガから約18km離れたところにある、聖なる池である。(右の写真) タクシーの運転手は「道が悪く運転が大変だから値段は下げられない」としつこく言っていたが、たしかに悪路である。このおんぼろタクシーで大丈夫か?と思いながらも、無事到着。小さいが美しい池がある。聖なる池なので、魚釣りや水浴びは厳しく禁じられている。地元の人達は、ここに来てボイナの先祖に、感謝や祈願をするのだそうだ。

続いて Cirque Rouge へ。実はマジュンガから歩いて行こうかと考えていたが、とんでもなかった。歩いたら4時間はかかりそうだ。ここは、地面が浸食されて崖が崩れ、美しい崖の地層を見ることができる。その崖が広く周囲を半円形に取り囲み、そのなかでたくさんの地元の人達がキャンプをしていた。すぐ近くには海水浴場もある。しかし、赤い土が流れ込むためか、水はきれいではなかった。

サーク・ルージュの光景:写真をクリックして下さい。
Cirque Rouge 1Cirque RougeCirque Rouge

ANDASIBE

hotel buffet de la gare
Hotel Buffet de la Gare  1938年に建てられた。

インドリで有名な「ペリネの森」があるアンダシベ。21日、マジュンガから飛行機でタナへ帰り、空港からタクシーで東タクシーブルース発着場へ。渋滞で1時間以上かかった。ここでマラマンガ行きのタクシーブルースに乗る。このタクシーブルースは、7人乗り小型ワゴンだが定員は10〜11人。定員がそろわないと発車しない。待つこと約1時間半、ようやく出発。マラマンガまで約2時間で到着。ここでアンダシベ行きのタクシーブルースに乗り換えて約1時間、アンダシベに着いた。
 有名な観光地なので、ホテルの空きがあるか心配だったが、杞憂であった。私が泊まったのは、駅舎を改造した、"Hotel Buffet de la Gare"。シングル4万マダガスカルフラン(約700円)の古風なホテル。雰囲気は良かったが、シャワーが水のみで、冬のアンダシベで水シャワーは辛かった。1階はレストランになっていて、ここの食事はとてもおいしかった。

andasibe stationtrain at andasibe
<アンダシベ駅のホーム>
ホテルの裏側である。
<駅に止まっていた列車>
けっこう近代的だった。
 ここのレストランで、フォッサチームのボランティア2名と偶然に再会。彼らは、タナの旅行社でツアーをアレンジ、運転手付きの車でやってきて、別のホテルに泊まっている。翌日は、いっしょに保護区へ行くことにした。

Parc National D'ANDASIBE
ペリネの森

保護区には、朝6時に出発。ガイドを雇い、1時間ほど歩いたのち一旦ホテルへ帰り、朝食を食べた。ここの森は、東部降雨林で、常緑広葉樹林。アンピジュルアの西部乾燥林とはまったく異なる雰囲気である。朝食後再び訪問。今度は6時間コースへ。インドリの鳴き声を聞きながら森を歩く。そしてインドリの群れと遭遇。けっこう活発に動いてくれ、何度もインドリジャンプを見せてくれた。(木にしがみつき、後肢で蹴って樹間を移動する)
 その後、森を歩きつづけたが、夜行性キツネザルが木の上で休んでいるのを見た以外は、鳥を除くと、遭遇できなかった。最後に大きなヘビ、ボアと遊んだが。この後、ナイトウォークにも挑戦。ガイドが、カメレオンや蛙を見つけてくれたが、あとはネズミキツネザルの目がライトに反射して見えたぐらいだった。ガイドがいうには、この時期は寒すぎてあまり動物は見れないという。ベストシーズンは10月頃だそうだ。1月から5月は台風シーズンで、観光どころではないといっていた。
 翌23日、この日はアンダシベから約6kmのところにある Vakona Lodge へ行く。徒歩約1時間半。ここは、リッチな観光客用のリゾートホテルで、乗馬なんかもできる。私はここの小動物園に行った。ここは、島にキツネザル達が放し飼いにされていて、とてもフレンドリーなエリマキキツネザルにバナナをあげることができる。

andasibe
アンダシベの村の風景

アンダシベの村の雰囲気はとても良かった。もっと観光客ずれしてるかと思ったが、全然そんなことは無く、とてもフレンドリーだった。24日の朝、ホテルの前でタクシーブルースを待つ。待つこと30分、タクシーブルースが現れ、無事マラマンガへ。そこからタナ行きのタクシーブルース。来たときと同じ車、同じ運転手だ。今度は30分ぐらいで人が集まった。タナへ戻るのは、ずっと上りなので時間がかかる。約3時間。とにかく故障することなく、無事タナに到着。

アンダシベへの行き方:アンタナナリボの東タクシーブルース発着場より、マラマンガ行きタクシーブルースに乗る。マラマンガで、アンダシベ行きタクシーブルースに乗換え。

タクシーブルース
タクシーブルースとは、都市間を結ぶ乗合自動車のこと。路線,時間帯,会社によって様々な車がある。出発時刻は、”満員になったとき”。 とても窮屈だが話しかけてくる人もいて楽しい。 下の写真は、マラマンガのタクシーブルース発着場にて。
taxi brousse between Tana and Moramangataxi brousse between Moramanga and Andasibe
タナ〜マラマンガ間のタクシーブルース。
プジョーのワゴン(手前)で、フロアシフト。
3列シートで、前から3,4〜5,3人が座る。
電線を繋いでエンジンを始動させる。
スピードメーターは動いてなかった。
アンダシベ〜マラマンガ間のタクシーブルース。これに23人が乗車。超満員だったが、乗ろうと思えば、まだあと2人ぐらいは乗れそう。想像してみて下さい。

帰国

再びイソラカホテルに泊まり、翌朝の飛行機(朝6時半発)で南アへ。いろいろハプニングがあったので、無事飛行機に乗れるか心配だった。まあ、なんとか空港に着いたが、出国検査でワイロをとられた。財布を見せろというので、外貨持出チェックかと思って見せたら、2万5千マダガスカルフラン札を素早く抜き取られた。私の前後に他の乗客がいなかったときだ。ここまできて、もめごと起こして飛行機に乗れなくなるとまずいので、あきらめたが非常に気分が悪い。今回の旅で、タナの空港は最悪の場所であった。
この後もすんなりと物事は進まず、飛行機は1時間の出発遅れ。そして南アの空港に着いたら、今度は私の乗るキャセイ航空香港行きが、出発の目処が立たないという。香港での乗換え時間は50分しかないので、完全にアウト。キャセイのオフィスには長蛇の列ができ、みんないらいらしている。調整の結果、シンガポール,香港,そして名古屋というルートで帰国。マダガスカルのホテル出発から37時間後であった。