ニャック・ポアン/Neak Pean−1/3


“絡み合う大蛇”

 ここは、他のアンコール遺跡とはちょっと趣きが異なる。70m四方の池の中央に祠堂があり、その丸い土台は2匹の大蛇ナーガがとぐろを巻いているようになっている。
この中央の池は、病を治す不思議な水をたたえるという伝説の湖アナヴァターブタを形どったもので、獣や人の首を通って四方の池へ流れる水は、ヒマラヤの湖に源を発する四本の河を象徴したものであるらしい。
 中央池の周囲にも4つの池があり、それぞれ小さな建物があって、内部には人や象の首があって、口から水が流れるような仕組みになっている。伝説を伝え、綺麗かつユーモラスな趣のある、私の好きな遺跡である。

東正面から撮った中央池の祠堂。2匹のナーガが首をあげて、門のようになっている。
ニャック・ポアン
撮影:02年4月

正面にある、ナーガ
ナーガ

12月のときは、水が少したまっていた。かつては水が満ちていて、
祠堂の上部だけが水面に浮かんでいた図を想像して下さい。 ニャック・ポアン
撮影:02年12月

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