カンボジア旅行記− ('02/4-5)


バッタンバン(2)

ワット・エク・プノン

バッタンバン2日目、まず行ったところがこのワット・エク・プノン。バイクで約30分ぐらい。11世紀ごろに建てられた遺跡で、かなり崩壊している。ポル・ポト時代には刑務所として使われ、拷問が行われていたとのことだが、私が訪れたときは、若い男女が数組たむろしていた。すぐ隣には新しいお寺がある。

ワット・エク・プノン
ワット・エク・プノンワット・エク・プノン
ワット・エク・プノンの全景入口の写真

コンピン・プイ

ワット・エク・プノンの次の訪問地は、コンピン・プイというダム。この日は日曜日なので、たくさんの人が水遊びに来ていた。このダムは、ポル・ポト時代に灌漑用水用に作られたもので、建設のための強制労働で1万人以上の人が犠牲になったという。ポル・ポト派が作った灌漑施設は、ほとんどが使い物にならなかった。なぜなら技術者はすべて粛清の対象になり、素人同然の人達が施工したから。しかし、このコンピン・プイは数少ない成功例で、今も使用されている。
水門の下流のところで、地元の人達が水遊びをしている。バイタク運転手CHAN NYの友人達とも偶然会い、一緒に昼食を食べた。私は、ダム湖のほうでも泳いだ。

ダム水門近くで遊ぶ人達ダム下流の川で遊ぶ人達
ダム水門近くで遊ぶ人達。
水門の向こう側はダム湖。
さらに下流で遊ぶたくさんの人達。

こうもりの木

空飛ぶこうもり  3日目、主なところは見てしまったので、町中の博物館(行ったけど休館だった)やマーケットへ行って時間をつぶしていた。そしたらバイタクのCHAN NYが、「こうもりを見に行こう」と誘ってきた。何が見れるのかよくわからなかったが、暇だったので行くことにした。30分ぐらい走って、お寺の近くまできた。「あれがこうもりの木だ。」と言われて見ると、なんと真っ昼間から凄い数の蝙蝠の群れが!!!ギャーギャー鳴いたり空を飛び回ったり。ここのスポットにのみ生息しているらしい。なぜ???よくわからないけど、なんか凄いものをっみた気分になった。

 場所はよくわかりません。もし興味があれば、バイタク運転手に「蝙蝠を見たい。」といえば連れてってくれると思います。

こうもりの木:写真をクリックして下さい。
こうもりの住む木こうもりこうもり

すごい乗り物

こうもりの木を見終わっての帰り、CHAN YA が「トレインでバッタンバンまで帰ろう!」と言ってきた。列車が運行されているのは知っていたが、こんな時間には無いはず。私には理解できず、何のことを言っているんだろうと思った。しばらくバイクで走ると、線路のあるところに着いた。「ここからトレインで買える。」と彼が言う。私「何時に列車がくるの?」 CHAN YA「すぐそこにある。」 私「はあ?」
CHAN YA が数人の男達と話しをした。すると彼らは大きな板のようなものを持ってきた。車輪がついている。そして、1人の男がエンジンを持って現れた。「えっ、まさかこれが、、、」 そう、彼らはニコニコ笑いながら、車輪のついた板を線路の上にのせ、そこにエンジンを取り付け、ベルトでエンジンと車輪をつなぎだした。もう間違いない。トレインといっていたのはこれのことだ。驚いたけど、とてもおもしろそうだ。バイクも積んで、出発。すごく気持ちがいい。線路の繋ぎ目のショックが入ってくるが、振動とか乗り心地なんかを超越した心地よさがある。しばらく走ると対向車が現れた。どうするのかと思っていたら、乗客数の少ない私達が線路から降りて対向車を通し、その後ふたたび線路に戻して再出発。20分ぐらいだったが、最高に気持ち良かった。バッタンバンに行ったら、ぜひ挑戦してみて下さい。運賃はバイク込みで6000リエル($1.5)でした。

バッタンバンで乗った列車:写真をクリックして下さい。
バッタンバンの列車エンジン装着シーン対向列車

バッタンバンの感想

バッタンバンに来たのは5月4日。そして4日目の5月7日、バッタンバンを去ってシェムリアップに戻らねばならない。シェムリアップから飛行機でバンコクへ飛び、深夜の便で帰国する。ボートは朝7時30分定刻どおり出発。外国人は私だけ。途中でスタックして舟が立往生し、飛行機に乗れなかったらどうしようと心配したが杞憂だった。来るときと違って順調に航行、4時間弱で着いてしまった。

 バッタンバンの印象は、とにかくみんなフレンドリーだ。カンボジアで2番目に大きい町だが、全然そんな感じはしない。シェムリアップと比べれば見所は少ないが、観光客は少なく、とてものんびりできる。ここはポル・ポト派の支配地域だったが、ポル・ポト派壊滅後の数年前からようやく観光客も来れるようになった。不幸な歴史を背負いながらも、もんなとても元気である。特に村の子供達。バイクで通るとみんな手を振ってくれるし、学校の前で止まろうものなら、下の写真のようにあっというまに生徒達が集まってきて大歓迎大会である。ガイドブックの"Lonely Planet"には、some of the most hospitable Khmers you can hope to meet. という記述があったが、まさにこのとおり。大満足のバッタンバン訪問だった。

集まってきた生徒達
郊外の小学校、私達が停車したら凄い勢いで子供達が集まってきた。


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