ゴルフィング・メソッド

                         2006年10月25日

先にヘッドスピードを基準にしたクラブ選びの間違いについて紹介しましたが、
今回はアイアンセットに合致した相性の良い補充クラブの選択と調整の方法について
一つの考え方をご紹介します。是非、応用してみて下さい。

      
  

     
補充クラブの最適な方法


自分に最適なクラブの選び方と調整方法については、本文で詳細に記述しました。

クラブ選択には、ヘッドの形状・ロフト・材質・構造、シャフトの材質などの要素も
大切ですが、先ず基本的に重要なことは、要約すると次の通りでした。 

    @クラブの長さ、ライ角が適切であること。
    Aグリップの太さが適切であること。
    B
シャフトの性能(曲げ剛性、ねじれ剛性の程度とその分布状況)が
     適切であること

    C
スイング感覚が適切であること

@Aは外観的に確認できます。
 クラブの長さは番手順に適度になだらかに変化し、セットアップした時ソール面
 (ヒールとトウ)が適切に地面に接している状態でなければなりません。
 グリップの太さも非常に大切です。

Bは基礎的に最重要です。
 クラブンのシャフトの性能については、その果たす役割が最も重要であるにも
 かかわらずメーカーの情報はまだまだ不十分です。
 現状では硬度(X,S,SR, R,L等)とキックポイント(しなり易い部分)
 程度の少ない情報を頼りに自分に最適なものを選ばなければなりません。
 勿論補充するクラブについても同等に統一しなければなりません。

Cも基礎的に最重要です。
 本文で詳細に記述した通り、どのクラブをスイングしてもスイング感覚が同じで
 あることが望ましいことは言うまでもありません。
 補充するクラブも現在のクラブのスイング感覚に合わせることが望ましいのです。

  スイング感覚について簡単に復習をしておきましょう。
  1)スイング時のクラブの重さ感覚はクラブの重量ではなく、
    クラブの回転モーメント(Ms)であり、ほぼ次式で表されます。
    
Ms=W(A−20)/10000  g・m・m
       
       W;クラブ重量(g)
       A;クラブ重心点からグリップエンドまでの長さ(cm)

   このMsの値が大きすぎるとスイングが重く感じられ、小さすぎると
   頼りなく感じられます。
あなたにとって適切なMsの値が絶対的に必要です

   このMsの値はAが長くなるほど大きな値となり、一番長いAを示す
   ドライバーが一番大きな値を示します。
   クラブセットのMsの値の変化の様子はA−Ms図(横軸A,縦軸Ms)で
   なだらかな曲線になって現れ、非常に良く分かります。
   本文では、そのグラフの傾向の分析からあなたのスイング技量のタイプを
   分類して想定しています。


  2)クラブのスイング感覚としては次式表されると私は提言しています。
    クラブの
スイング感覚=Ms/A  g・m・m/cm
   
  このような仮説の定義によるスイング感覚の値である
Ms/Aの値で
  
あなたのクラブセット全体を統一することが望ましいのです。

  3)クラブ重心点からグリップエンドまでの長さ(バランスアーム)
Aは
    Msの値を決定付ける主要因であると同時に、スイングした時に感じる
    クラブの長さです。

    長く感じるクラブと短く感じるクラブでは、スイングの要領が異なります。
    即ち、長く感じるクラブはゆっくりスイング、短く感じるクラブは素早い
    スイングに適しています。

  ここで強調しておきたいことは、
クラブの番手順にが適度の間隔で並ぶ
  ことが必須です。
  また
スイング感覚Ms/Aの値ははシャフトの性能との相性が前提であること
  です。




 例外的にパターのシャフトにはそれほどの気を使うことは必要ありませんし、
 最近では長尺のものも出回っており、一概には言えませんが、少なくとも通常の
 長さのパターでは、スイング感覚のMs/Aの値はクラブセットの値とほぼ同様の
 値が適当の様です。

 また、ティーアップして使用するドライバーではMs/Aの値が多少大きめ
 (アイアンの110%以内)になり、フェアウエイウッドではアイアンに向かって
 値がなだらかに接近して行きます。ユウティリティはほぼアイアンと同等です。
 ウエッジ類はスイング感覚と同時に更にコントロールする弾道のイメージ感覚が
 特に必要となりますので、多少値が異なります(小さめが良いようです)。


補足しておきますが、
クラブの番手順にAの長さが整然と並んでいなければならず
Aの長さがクラブの番手を飛び越えてしまうクラブは、セットとしては適切では
ありませんので、補充するクラブについては特に要注意です。

これらの様子は、
A−Ms図(横軸A,縦軸Ms)を描いてみると良く分かります。
データが逸脱するクラブについては簡単に調整することにより、統一されたクラブ
セット(グラフのカーブが番手順になだらかに連続)にすることができるのです。



現在市場では、スイング感覚(Ms;Ms/A)の仮説が認知されていませんので、
自分でこれらの値を測定・算出しなければなりません。
しかし、巻尺と料理用の量りが在れば誰でも簡単に可能なのです。

  調整のポイントは、クラブの重心位置からグリップエンドまでの長さ(A)を
  調整(
グリップの重さで調整)することが基本です。
  次いでMsの値を微調整(
ヘッドの重さで調整)します。
  最後にスイング感覚の値(
Ms/A)を計算して確認します。

  調整方法の詳細はは本文に詳述しています。


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