ゴルフィング・メソッド

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ケネス・スミスの言うバランス・ウエイトとは?


ゴルフに於いてパッティングのパーは36でパー72の実に半分を占めます。
その割には道具であるパターの機能分析にはお目にかかったことがありません。
やたらと長さと形を変えて多種雑多に市販されています。
ヘッドの大きさと形状およびヘッドとシャフトのつなぎ部分のネックの形状にいたる
まで実にたくさんの種類が出回っています。
勿論、インパクト時のヘッドの方向ブレが少ないようにヘッドの慣性モーメントを
大きくすることは合理的で実用的です。

しかし、ストロークの感覚と実際のボールの転がりの感じが一致することが先ず大切
なのではないでしょうか?

パッティングにフォーム無し、と言われていますが、パターと言えどもストローク
することに違いはありません。
ストロークする時には重い;軽いの感覚が必然的に付いて回ります。
そのストローク感覚がボールをヒットする時の感覚、即ちボールの意図する
転がり速さと転がり距離に照応することがパッティングには何よりも大切だと
私は思っています。
     

    先ず、スミスの言うバランス・ウエイト(B・W)表示
  

  パッティングストロークの感覚は、次の四つの要素が関連しているように
  思われます。

  @ パターの重さ(W)
  A パターの長さ(L)
  B グリップの太さ
  C ストローク時の重さ感覚(Ms)

  これらの四つの要素は互いに関連しあっております。
  即ち、パターの重さ(W)にはパターの長さ(L)もグリップに太さも関連し、
  更にストローク時の重さ感覚(Ms)には他の三つの要素が総合的に影響を
  与えます。
  
  @ パターの重さ(W)はアドレスをしてヘッドを少し浮かした時に感じる
    重さであり、好みにより重め、軽めはありますが、心地良い重さが必須です。
  A パターの長さ(L)はアドレスの方法とスタイルに大いに関係して
    決まります。
  B グリップの太さは大いに好みによりますが、太いとインパクト時のヘッドの
    ブレに鈍感(対応)であり、細いと逆にヘッドのブレに敏感(非対応)に
    なり易い傾向があります。
  C ストローク時の重さの感覚(Ms)はストロークのときの身体の出力感覚
    と考えて良いと思います。
    パターをストロークする時の身体の出力感覚(
PS)は、基本的に他の
    クラブをスイングする時と同じです。
    即ちクラブの回転モーメントであるMsです。

  
  PS=Ms=W・(A−20)・(A−20)

    A(バランスアーム)はクラブの重心位置からグリップエンドまでの長さで、
    ヘッドの重さとグリップの重さに大きく関係しており、更にはグリップの
    重さに最も大きく影響されます。
    また、A(バランスアーム)が長いほどストローク時にクラブの長さを
    長く感じ、また重くも感じます。


    さて、私のクラブのB・W表示は?

  次にボールをヒットする力の大きさを考えて見ましょう。
  パターをストロークした時のクラブの回転モーメントMsがヘッドを介して
  ボールに伝達されます。この時ボールが受ける力を
とすると、モーメントの
  釣り合い上  Ms=
・(L−A)・(L−A)となります。
    L   ;パターの長さ
   (L−A);重心位置からヘッドの先端までの距離

  
 
    さて、私のクラブのB・W表示は?
  以上の関係から、次式が成立します。
  Ms=W・(A−20)・(A−20)=F・(L−A)・(L−A)

  ∴ 
=W・(A−20)・(A−20)/(L−A)・(L−A)

  ボールをヒットする力
FはWとAが大いに関係している(Wが大きいほど、A
  が大きいほどボールをヒットする力が大きくなる)ことが分かりますが、
  注目は、
WよりもAの方がその影響が大きいことです。
  
  
はボールを加速させる力であり、が大きいと言うことはボールの転がりが
  速くなることに他なりませんが、ボールの転がりが速ければ良いという問題では
  ありません。WとAが大きいとストローク時の感覚(Ms)が重くなるからです。

  パターをストロークする感覚がボールの転がり速さと一致することが基本的に
  大切なのです。

  以上により、パターをストロークする時の感覚
Msとボールの転がりの速さを
  決める
にはの関与が大きいことが分かります。
  即ち、
(パターのグリップエンドから重心位置までの距離)が大きいと
  ストローク感覚は重くボールに与える強さも大きくなり、ボールの転がりは速く、
  反対に、
が小さいとストローク感覚は軽くなり、ボールに与える強さも小さく、
  ボールの転がりも遅くなります。
  ストローク感覚は重過ぎても軽過ぎても良くないことは皆さんご承知でしょう。

  このように、
パターのストローク感覚とボールの転がりを照応させるには
  パターの重心位置の長さAの大きさと重さWが最も重要なのです。

  
Aの大きさは特にグリップの質量(太さ)により大きく変動します
  
はグリップを軽くすると大きくなり、重くすると小さくなります。
  勿論、グリップの重さが変わればクラブの重さ
も追従して変化し、結果的に
  ストローク感覚
Msの値にも大きく影響を与えます。
  
  自分のパターのストローク感覚とボールの転がり速さを一致させるために、
  グリップの重さと太さを変えてトライしてみてください。
  きっと
最適なAとWの大きさを見つけられると確信しています。
  私はグリップとヘッドをの重さを軽くし、軽くてバランスアームAの長い
  (軽くても強い転がりを出してくれる)パターにしています。





  


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