D
DAICON
IV(その他):1983年に大阪で行われた日本SF大会の愛称。運営スタッフはファングループ(というより後にGAINAXに移行することを考慮すれば製作集団と呼ぶのがふさわしいのかも知れないが)、ゼネラルプロダクツと重なっており、彼らはその2年前に行われたDAICON
IIIにおいても「オープニングアニメ」と呼ばれるアニメーション映画を製作しており、吾妻ひでおのキャラクターを登場させて開会のセレブレーションを行っていた。このアニメーションの評判が(一部で)高かったので、DAICON
IVにおけるオープニングアニメも期待を集めていたのだが、前回より時間も大幅に延長され、5分を越す長さのものが作られた。まずDAICON
IIIのものが再上映され、これに続いて新作が上映されたのだが、BGMとしてPrologueおよびTwilightが全曲にわたって使用されている。Prologueの部分はStar
Warsのオープニングよろしくverseが宇宙空間を進んでいくスタイル(嘘ついてました。イタリック体のフレーズがインポーズされるだけです)で、Twilightの部分はDAICON
IIIの主人公の女の子が成長してバニーガールと化して群がる敵をなぎ倒すというもので、パロディ満載でマニアは大喜びしたと思われる。それはさておき、このフィルムの製作にあたっては、単に作ったフィルムのバックに曲を流したのではなく、最初からTwilightを使おうと決めていたであろうことは、曲の展開と画像が符合していることから伺い知ることができる(ただ、エンディングの部分でコーラスがワンパートエディットアウトされている)。ちなみにプライベートで製品化され販売もなされていた。製品版にはおまけでメーキングビデオも収録されており、こちらのBGMはHold
On Tightである。
Dance 'Round The Maypole(R/曲名):Acid Galleryのシングル曲。
Dancin' At The Rainbow's End(R/曲名):Roy Wood's Wizzo
BandのシングルでB面はWaitin At This Door。後にRoyのソロアルバムOn The
Road
Againに収録。軽すぎるきらいはあるが、いい曲だと思う。でもWizzoというイメージはあまりないなあ。
Danger Ahead(E/曲名):Secret
Messages収録。曲としては可もなし不可もなしではあるが、この曲は久しぶり復帰のLouis
Clarkがストリングスアレンジを担当しており、かなり長いストリングスパートを含んでいる。しばらくLouisの音に飢えていたので狂喜したファンも多かったであろう。ただ、以前の「曲(あるいはアルバム)のどこを切ってもストリングスが聞こえる」といった状態にはほど遠く、結局Jeffの頭にあったのはかつてのような「ストリングスセクションを持ったロックバンド」や「ロックとクラシックの融合」ではなく、曲の効果付けとしてのストリングスであるということなのだろう。beware
there's danger ahead...という逆回転メッセージを含む。
Danny King And The Jesters(グループ名):Danny King And The Mayfair
Set参照。
Danny King And The Mayfair
Set(グループ名):Birminghamのビートバンド。1965年当時のメンバーはDanny
King(ボーカル)、Roger harris(オルガン)、Dennis
Ball(ベース)、Trevor Burton(リードギター)、Keith
Smart(ドラム)。当初はDanny King And The
Jestersという名前で、1964年にシングルTossing And Turning(Columbia DB
7276 c/w Young Blood)をリリース、1965年1月にDanny
King名義でシングルPretty Things(Columbia DB7456 c/w Outside Of My
Room)をリリースするが、この曲にはリードギターでRoy
Woodが参加している。さらに名義をDanny King And The Mayfair
Setに改め、1965年にシングルAmen(Columbia DB 7792 c/w It's Such A
Shame)をリリース。その後、TrevorはMoveに移籍する。
Dark
City(E/曲名):リマスター盤Eldoradoに収録されたデモ曲。この長さで聴いたかぎりでは傑出した曲という印象はないが、フルレングスで聴いてみたくなるだけのポテンシャルは持っている。
Dart Attack(R/アルバム):ドゥーワップロックンロールバンドThe
Dartsの1979年のアルバム。Roy
Woodのプロデュースで、Royはサックス、チェロ、ギターも演奏する(サックスはRoyではないという意見もある。ただし、いかにもRoyがアレンジしたということがわかる演奏であることは確か)。Can't
Get Enough Of Your
Loveではエレクトリックシタール、バックボーカルもつとめるが、クレジットはされていない。Duke
Of
Earlをシングルカットし、これはUKチャートでトップ10入りする。このB面I've
Got To Have My WayもRoyのプロデュース。
Darts, The(グループ名):Dart Attack参照。
Dauphines(グループ名):よく知りません。Bev BevanがButlin's Skegness
Holiday
Campに行ったらライブをやっていて、それでBevは音楽に入っていったそうな。
Dave Lee Traverse Show(R/その他):テレビ番組。Roy
Woodが1984年にゲスト出演する。RoyはChas Hodges、Kim
Wilde(?)らとWhole Lotta Shakin' Goin' On、I Don't
Careを演奏したらしい。
Davy(人名):Mackのアシスタント。
Daybreaker(E/曲名):On The Third
Day収録。インストルメンタル曲であるが、シンセサイザーとストリングスの掛け合いが魅力的。このアルバムの中ではかなり印象深い曲だと思う。USではMa-ma-ma
BelleのシングルB面に収録されるが、当時はむしろこちらの方がヒットし、87位にチャートインする。ライブアルバムThe
Night The Light Went On (In Long Beach)にも収録されている。
Days Of Broken Arrows(I/曲名):Idle Raceのシングル曲。B面はWorn Red
Carpet。曲自体の面白さもさることながら、この曲で興味深いところは、曲作りの過程で構成ががらっとかわってしまうことである。これについてはBack
To The Storyに収められているearly
versionを聞いてもらうのがよい。プロデューサーはNoel Walker & Jeff
Lynneだが、この仕事によってJeffは充分プロデュースができることを証明した。
Daytripper(E/曲名):オリジナルはBeatlesのシングル曲。ELOは初期にライブでカバー演奏することがあり、ライブアルバムThe
Night The Light Went On (In Long
Beach)に収録されている。このライブバージョンはドイツ、オランダなどでシングルカット(c/w
Daybreaker)された。挿入されているのはヘンデルのQueen Of
Sheba、モーツァルトのPiano Sonata In C-Major、Rolling
StonesのSatisfactionのベースリフ、テレビシリーズBonanzaのタイトルテーマ。
De Lane Lea
Studio(E/その他):Eldoradoが録音されたスタジオ。ELOとLouis
Clarkの出会いの場所となる。{On The Third DayもDe Lane Leaです。(mad
eyckさん)}
De Paul, Linsey(人名):イギリス出身の歌手。1974年頃Roy
Woodと交際していた。ニックネームをLoonyといい、Angel
FingersにサブタイトルとしてLoony's
Tuneと付されているのはこれによる。数枚のアルバムを残しており、とりわけシングルともなったOoh
I DoにはRoyが参加しているという噂があるが、真偽は明らかでない。
Dear
Elaine(R/曲名):Boulders収録。はっきりいって甘々のバラードであるが、Roy
Woodはこういうのをやらせてもうまい。後半、高音のボーカルとリコーダー(具体的には何なのだろうか)が絡む部分も美しい。もともとはELO時代にElaineというタイトルでライブ演奏していた。作曲はBlackberry
Way以前になされており、Message From The
Countryの頃に録音がされた。1973年7月にシングルカットされ、UK18位。
Dear Mama(K/曲名):Kelly
Groucuttのソロアルバム、Kellyに収録。そんな大した曲というわけでもないのだが、歌われている内容が「戦場で死地に赴く兵士が母にメッセージを送る」ということで、歌詞を読むと結構泣ける。canon
roarというフレーズで、ドラム(オーケストラの)がどろろんと打ち鳴らされるのもありがちながらも効果的。ただ、この曲のメロディがBluebird
Is
Deadを思わせるように感じるのは私だけ? 後にOrKestra名義でセルフカバーし、アルバムRoll
Over Beethovenに収録された。
Death
Trilogy(その他):和訳すれば「死3部作」といったところか。1973-4年、Del
ShannonとELOのメンバーが共同作業を行って数曲レコーディングをしたのだが、このうちAlive
But Dead、Deadly Game、Distant
Ghostの3曲が死に関係したタイトルを持っているためこのように呼ばれる。長らくレア曲であったが、1998年にDel
Shannon Anthologyが発売になり、Deadly GameとDistant
Ghostは聴くことができるようになった。
Dee,
Kiki(人名):この人に関するプロフィールは募集中です。アルバムKiki
DeeにRichard Tandy、Melvyn Gale参加。Bonnie TylerのTime Mends The
Broken HeartをJeff Lynneと共作。
Deep
Purple(グループ名):ELOがサポートをしたことがあり、当時のエピソードなどがELO
Storyにいくつか紹介されている。
Deeper Than Love(R/曲名):1981(一説には1980)年にCarl
WayneがCharlie
Wayne名義で発売したシングル曲。作曲者が誰かは私は知りません。オリジナルはアメリカのStonegroundというバンドだそうだ。Louis
Clarkがストリングスで参加しているが、これ以外の楽器をRoy
Woodは全て一人で演奏した(プロデュースはしていないのだろうか)。B面はMidnight
Blue。Jet7010。種々の理由でリリースは数年遅れたらしい。
Delgados(グループ名):グラスゴーのバンド。2003年のシングルAll You
Need Is HateのB面でMr. Blue Skyをカバーした。
Delilah(その他/曲名):TOm Jonesの60年代末の曲で、Wilf
Gibsonが初めてセッションワークをした曲らしい。
Delta(グループ名):2000年にアルバムSlippin'
Outを発表するが、このアルバムのオーケストラアレンジとキーボードにLouis
J.
Clarkを起用した。多分彼はパーマネントメンバーなのだろうと思われるが...
Delta Radio(その他):ドイツのラジオ局。1994年秋のELO part
2ドイツ公演の際、Bev BevanとPhil
Batesをゲストに招く。ところがアコースティックギターを1本わたされて「何かやれ」と言われた結果、One
More TomorrowとWhisky
Girlをプレイした。後者ではBevは机をたたいてドラムのかわりにした。
Dennis(その他):Blondieの曲でもFountain Of
Wayneの曲でもなくて、ここではRichard Tandyが操るOberheim
DMXの名前で、Secret Messagesの3曲で「吠えて」いる。また、Dave
Morgan、Martin SmithとのB. C.
Collectionではシークエンスドラムとして機能している。
Denny Laine And The Diplomats(グループ名):Bev
Bevanが属した最初のメジャーバンド。バンド名はRonnie
Smithの命名による。メンバーはBev、Denny Laine、Phil Ackrill、Steve
Horton。このうち、BevとPhilが兄弟であるという設定にしてPhil and Bev
Ralston、DennyとSteveが兄弟であるという設定にしてDenny and Sonny
Laineと名乗った。Beatlesのサポートもつとめた(Old HillのThe
Plazaにて)が、Denny
Laine脱退により録音していた曲も発表できずじまい。名称をDiplomatsに改めるが交替メンバーは次々と結婚でバンドをやめ、結局解散に至る。
Denny Laine's Electric String Band(グループ名):Denny
Laineが計画したバンドだが、実現しなかった。このバンド名からヒントを得てRoy
WoodはElectric Light Orchestraを命名した。ただ、この経緯についてはmad
eyckさんからダウトがかかっており、真偽については保留。ただ、上で「実現しなかった」とか書いた後で申し訳ないのだが、実は先日Denny
Laine And Electric String
Bandとして紹介されている音声を聞くことができ、ちゃんと曲を演奏している。どうやらDenny自身の曲をバンド用にアレンジしたようだ。ストリングスの入り方としては、従来の(ポップ・ロックソングにストリングスを入れるといった)枠組みの範囲内であるように感じたが、ストリングスプレイヤーが内包されているとすれば、ELOのオリジナリティはいくぶん落ちるのは確かだろう。その辺が、Royの「バイオリンよりむしろチェロを強調したヘビーなサウンドにした」という発言につながるのかも知れないし、あるいは管楽器を伴うことで「真のオーケストラ」を目指したともとれるのだろうが。
Deram(その他):Moveがデビュー時に所属していたレーベル。Deccaのプログレッシブレーベル。のちにEMI支配下となるが、この時にMoveはRegal
Zonophoneに移籍した。
Destination Unknown(E/曲名):シングルCalling
Americaの12インチでのB面。その後Afterglowに収録された。ブラスを大幅に取り入れた点が新鮮。ただまあ、いわゆるB面曲。
Destination Unknown(団体名):Euan
Wilsonが主宰していたファングループの名前。オンラインで会誌を閲覧することができた。
Diary Of Horace Wimp,
The(E/曲名):Discovery収録。第2弾シングルとしてイギリスでカットされた。歌詞はHorace青年が恋人を見つけて告白して結婚に至るというストーリーを日を追って描いている。ボコーダーで曜日の名前が歌われるので何曜日かわかる仕組み。土曜日に何をしていたのかは謎とされていたが、Flashbackのライナーで「土曜日はサッカーの試合がある日だから」という理由(!)が明かされた。Rosie
Velaの大好きな曲だという。コーラス部分において、歌詞カードでは全てが同じというように記載されているが、最初と2回目では"Horace
Wimp! This is your life. Go out and find yourself a
wife!"だが、3回目ではlifeとwifeが逆になっている。ドアをノックする音は3回目だけ。'Horace
Wimp!'の個所の低音のコーラス(Bev?)は最初のみ。
Dirty Old Town(その他/曲名):OrKestraのアルバムRoll Over
Beethovenオープニングトラック。パワー全開のポップな曲で、いい曲だと思うのだが、OrKestraの曲にこういうパターンのものが多いので、繰り返し聴いているとちょっと鼻につく。
Dirty World(J/曲名):Traveling WilburysのアルバムVolume
One収録。アルバム収録曲中2番目に録音がなされた。Bob
Dylanが「Princeのような曲をやろう」と言ったのがきっかけ。雑誌からランダムな言葉のリストを作り、メンバーが順番に歌っていったという。
Discovery(E/アルバム):1979年発売の通算8枚目のアルバム。詳しくはアルバムデータベースを参照下さい。
Distant Ghost(J/曲名):Del Shannonの曲。Jeff
Lynneがプロデュースした。ELOがバックをしたという話は本当なのだろうか。death
trilogyのうちの1曲。最初The GostというタイトルでシングルOh How
Happy(1974 AUS, Interfusion K
5439)のB面として発売され、1983年にはDistant Ghostと改題されてCheap
Love(1983, Demon D 1017)のB面に再収録された。最終的にDel
ShannonのAnthologyに収められる。
Distortions(その他/映画):1986年12月Virginから発表の(ビデオ?)映画。41分。Tandy-Morgan名義のAction、Tequila
Moonshot、Zero Zero及び新曲としてRun Little
Girl、Amyが使用されている。また、Dave MorganのペンによるMarinaはNick
Kohlerにより歌われた。その他の挿入曲も全て彼らによりなされたが、Richard
Tandyはこのような映画に関わってしまったことを嬉しく思わず、新曲も水準作であるにも関わらずサントラとしては発売されなかった。
Disturbance, The(M/曲名):シングルNight Of
FearのB面。邦題は「不安(動乱というのもあったような)」曲が一旦終わった後、叫び声が収められているが、これはメンバー5人とTony
Secunda、Denny
Cordellによる。この曲はMoveが初期のステージで演奏していた雰囲気を最もよく伝えている曲だという。タイトルのTheはついているものとついていないものがある。これまでにもボーナストラックとしてしょっちゅう収録されてきたが、Repertoire盤ではalternate
versionも収められている。
Do Ya(M, E/曲名):シングルCalifornia ManのB面で、Message From The
Countryのボーナストラックなどで聞くことができる。Jeff
Lynne作曲。ユーモラスな印象を与えるロックソングとして仕上がっている。当時のアメリカではシングルのAB面の明確な違いがなかったらしく、DJはしばしばCalifornia
Manよりこの曲をエアプレイした。そのため、Move唯一のUSヒット曲はCalifornia
ManではなくてDo
Yaである。Jeffはこの曲に愛着を持っており、ELOとなってからもライブで10538
Overtureに組み込んで演奏していた(The Night The Light Went
Onで聞くことができる)。その後、正式にELOとして再録音し、A New World
Recordに収録した。一説には、Moveとの縁を切りたがっていたJeffが、堂々とDo
Yaを演奏するために「ELOの曲」にしたのだともいう。ELOのバージョンでは音作りは洗練され、比較的ストレートなロックンロールとなってはいるが、どちらのバージョンが好きかは人による。さらに、2000年のFlashbackでJeffはエディットしていない新たなELOバージョンを公開した(Bevのドラムがエディットアウトされていない)。結局この曲は後期にわたるまでライブで演奏され続けたが、ライブでのギター、ベースののりは結構かっこいい。後にTodd
RungrenがUtopiaで、またKissのAce Frehleyがソロアルバムで、Matthew
SweetがオムニバスライブアルバムConan O'brienでカバーした。Jason
FalknerによるカバーもLynne Me Your Earsに収録された。
Doctor and The Medics(グループ名):Spirits In The
Skyのカバーで全英1位のヒットを持つグループ。この曲はサイケ調だが、他の曲はどちらかといえばロック-ポップ路線。ABBAのWaterlooをカバーした際、Roy
Woodがサックスでゲスト参加した。Royの演奏はここでも冴え渡っており、久々にサックスロックを楽しめる。Royはビデオクリップにも登場する。
Dodd, Richard(人名):George Harrisonのhome engineerだが、Armchair
Theatreにも協力した。
Doin' That Crazy Thing(J/曲名):1979年に発表されたJeff
Lynneの初のソロシングル。B面はGoin' Down To
Rio。ここではJeffはDiscoveryよりもさらに突っ込んだディスコソングに挑戦しているのだが、はっきりいって外している。恐らく、Jeffのキャリア中でも1、2を争うくらいファンに軽視されている曲であろう。この時期といえば、ELO本体がOut
Of The Blue、Discovery、Roy WoodがOn The Road Again、ViolinskiがNo
Cause For Alarm、Louis
Clarkが(per-spek-tiv)nと、関連アーティストが快作を作っていただけに、Jeffのこの作品はいっそう目立つ。ちなみにセールスもひどかった。そのせいかどうかは知らないが、Three
Light
Yearsというコンピレーションのおまけにこのシングルが付けられていた。まあ、Jeff自身が「みながすなるディスコなるものを我もやってみよう。どれだけうまく(あるいはへたに)できるか試してみるのも一興」みたいなつもりでやったらしいので、しょうがないのかも知れない。ちなみに全然売れないことが判明したとき、大笑いしたそうだ。なお、12インチシングルのジャケットは、二人の男女(Linda
SzmydとRoberta
Riddle)がこの曲のダンスを連続写真で示してくれている(アートディレクションはRia
Lewerke、写真はGary Regester、アルバムデザインはGinger CanzoneriとRod
Dyer)。
Donovan, Dave(人名):Roy Wood's Wizzo Bandのドラマー。Giant
Footsteps (Jubilee)を共作したりするがシングルDancin' At The Rainbow's
Endを最後に脱退。
Don't Be Cruel(J/曲名):1992年のRingo Starrのシングル、Weight Of
The Worldにカップリングされた。オリジナルはElvis
Presley(邦題は「冷たくしないで」でしたっけ)。日本盤CD、Time Takes
Timeにもボーナストラックとして収められている。できとしてはあくまで普通のできだと思う。
Don't Bring Me
Down(E/曲名):Discovery収録。ELOの曲としては初めてストリングスが使用されなかった。また、ドルビーNRを使用して録音し、オフにして再生するという効果が試されたという。曲調はロックンロールであり、Jeff
Lynneの好みではあるが、いわゆるELOの典型的な曲ではない。Jeff自身の発言によると、バッキングトラックを2時間で仕上げ、歌詞を書くのに20分で済ませ、録音してからミックスが終わるまで一晩ででき上がったということで、演奏など全てJeffひとりによるものだという。シングルカット(c/w
Dreaming Of
4000)され、UK3位、US4位というELO最高のヒット曲となった。ビデオは2バージョン作られ、そのうちの一つではストリングスセクションは参加していない。曲の最後にがちゃんというドアの閉まるような音がする。また、コーラスパートで"Don't
bring me down,
groosss"と歌っているが、groosssというのは何のことかというのがファンの間で話題になった。実際にはJeffは適当に歌っていたのだが(つまり、フィニッシュさせるときに別の単語に置き換えようと思っていたのだろうか)、エンジニアのMackに、「groosss(というか、それによく似た発音の単語)とはドイツ語でgreetingという意味だ」と言われて、これをそのまま残したらしい。ところが、リスナーはそれをBruceと思ったため、ライブでは聴衆がみんな"Bruce!"と声をあげ、結局Jeff自身も"Bruce"と歌うようになったという。ちなみにZoom発売の際の数回の演奏でも"Bruce"と歌っている。
Don't Give Up
Don't Let Go(J/曲名):Armchair Theatre収録。Jesse
Stoneの作。初めて聴いたときにはRattledによく似た曲だなあと思った。
Don't Let Me Be Misunderstood(R?/曲名):1980年前後にBirmingham Free
Musicがリリースしたシングル曲。B面はHave You Ever Been Loved。Roy
WoodがA面にのみ関与しているという噂がある。確かにリードボーカルはRoyに聞こえる。
Don't Make My Baby Blue(M/曲名):Shazam収録。Carl
Wayneのリード。カバー曲で演奏はそれなりに面白いのだが、この曲が話題になるのはむしろ、一度曲が始まってからメンバーの話し声が入り、やおら再スタートする部分(いわゆるフォルススタート)が、CDではカットされているということである。現在に至るまで、この部分をコンプリートに収録したCDは存在しない。
Don't Mess Me Up(M/曲名):Message From The
Country収録。シングルTonightのB面。Bev Bevanの作でRoy
WoodがElvis風のボーカルを披露している。
Don't Turn Away(その他/曲名):OrKestraのBeyond The
Dream収録。クレジットはK. Groucut、M. KaminskiとT. Pardoe。
Don't Walk
Away(E/曲名):サウンドトラックXanadu収録の(パワー)バラード。映画ではOlivia
Newton-Johnがアニメートされて鳥や魚となって踊るシーン(結構長い尺)で使用された。ただ、場面と曲がマッチしていないように思えるのだが。
Don't You Read My Letters(その他/曲名):OrKestraのBeyond The
Dream収録。クレジットはK. Groucut、M. KaminskiとT. Pardoe。
Double Zero(その他/アルバム):The Trevor Burton Band(名義はTrevor
Burtonらしい)の1984年のアルバム(Bluesbar BAR
LP1)。このアルバムにはRichard
Tandyは参加していないと思われる。曲目は、Ride Me High、Shape You're
In、Does You Mother Like Reggae?、Devil In Disguise、Hula Hula
Boys、Little Rachel、All Night Long、Chicken Pickin'、Women Are
Smarter、Champagne、Country Pickin'。
Down Down Down(その他/曲名):Dave EdmundsのアルバムRockpile(EMI
93282, 1971)に収録の曲で、Trevor Burtonが作曲した。
Down Home Town(E/曲名):Face The
Music収録。正式な曲名は知らないが、"I wanna go to
Dexyland..."という曲のフレーズが使われている。歌詞カードには注釈がついていて、「このバンドは3番目の眉毛を生やしていた」「間違い」と書いてあるのだが、どういう意味なのだろうか。
Down On The Bay(M/曲名):Jeff
Lynne作曲。しばらく幻の曲となっていたが、Great Move!-Best Of The
MoveでCD化された。Cheap Trickによりカバーされ、Sex
Americaに収録されている。
Down To Zero(R/曲名):1981年4月にリリースされたRoy
Woodのソロシングル。チャートインできなかった。曲調はいかにも80年代以降のRoyといった趣。B面はOlympic
Flyer。
Downed(その他/曲名):Cheap Trickの曲で、アルバムIn
Colorに収録。イントロなどに10538
Overtureのメロディが借用されている。
Downing,
John(人名):Moveの最初のローディー。ニックネームUpsy。もともとはRichard
Tandyが参加していたChantellesのロードマネージャをしていた人らしい。Moveがアメリカツアーした際、テキサスでからまれたRoy
Woodを助けようとして逆にのされてしまった。1987年にベルギーでのフェリー事故のため死亡。Martin
SmithのアルバムBitter Sun After Darkは彼に捧げられた。
Dreaming Of 4000(E/曲名):On The Third
Day収録。邦題「暗黒の夢魔」。申し訳ないんですが、この曲、私にとっては印象が薄い。嫌いというわけではないのですが。{オリジナル・タイトルはI'm
Only Dreaming。英Warner盤とその各国盤。(mad eyckさん)}
Driving Song, The(R/曲名):HelicoptersのシングルGreen Glass
WindowのB面曲。Phil Lynottがベース、Noddy
Holderがバックボーカルで参加。
Drole De Vie(J/曲名):1991年にBMG Franceから発売されたet moi
moiのシングル曲(本当はoの上に山がつきます)で、シンガーであるAnyesとJeff
Lynneとの共作曲。プロデュースはJeff。歌詞はフランス語で、タイトルはfunny
old lifeという意味らしい。エンジニアはRichard
Dodd。インストルメンタルバージョンも存在し、maxi
singleに収録される予定であったという。このバージョンはオーストラリアのラジオ局でオンエアされたことがある。個人的にはインストの方が面白い。
Drug(その他):Roy
Woodはその風貌や行動、一部の楽曲から麻薬を使用しているように思われがちだが、これまで使用が明らかになったことは何もない。彼が歌詞などに反映させたイメージはTrevor
Burtonらが麻薬を使用して話した内容などだという。またBev
Bevanも麻薬を使用したことがない(彼は喫煙もしなかったという)ことが知られている。
Drum Dreams(E/曲名):シングルI'm
AliveのB面。Xanadu!という掛け声以外はインストルメンタル。映画ではディスコXanaduのなかでダンサーがローラースケートで踊るシーンで用いられた。チープなキーボードの音などはJeff
Lynneがテクノサウンドを意識していたのではないかと思わせる。Afterglowにも収録されず、幻の曲となっている。映画の中では'Xanadu!'のコーラスがさらに乗せられている(が、あまり揃っていない)ので、厳密には2バージョン存在することになる。
Duane Eddy(J/アルバム):1987年発売。twangy guitarで有名なDuane
Eddyの復帰作(とはいえ、以後目立った活動はしていないが)。Jeff
LynneはThemes For Something Most Important、The Trembler、Rockabilly
Holidayの3曲に関わっている。これらの曲はCloud Nineと同時期にFriar
Park Studioで録音された。Jeff以外には、Art Of NoiseやPaul
McCartneyも参加している。CD化されているが、今後ますます入手困難が予想され、早めにゲットを。
Dudley Road Hospital(その他):Carl
Wayneが生まれた病院。1943年8月18日。
Dublin(地名):Jeff
Lynne危機一髪。Move時代、彼らはツアーで彼の地を訪れたが、Jeffのマイクがアースされていなかった。ギターのネックでマイクに触れたから、弦が全部弾け飛んでギターが黒焦げになるだけですんだ。
E
Early ELO(E/アルバム):EMIから発売されたコンピレーション。Electric
Light Orchestra、E.L.O.2の全曲に加えてquadrophonic
version、ShowdownとMa Ma Ma Belleのearly take、及び未発表曲Baby I
Apologizeを含んでいる。つまりこれがあればファーストとセカンドは買わなくてもいいことになるのだが。日本盤も発売されていた。(残念なことにこの製品は1999年に生産中止になった。ただ、その筋の情報によると、セッション中の雑談なども含めたコンピレーションが計画されているらしい---流れからすれば、そのコンピレーションとはFirst
Lightシリーズを指しているようだが、雑談は収録されていない)
Earth Rise(その他/アルバム、曲名):Tandy &
Morganが1986年に発表したアルバム及びそのタイトルトラック。録音は1985年で、SussexのRidge
Farm、LondonのR.G. Jones、Sarm East、Oxfordshireのchipping
Norton、BirminghamのGrimm Doo West。参加したのはHaydon James
Simpson、Bob Wilson、Martin Smith、Shirley Miller、Carl Wayne、Kevin
Peek、Richard Bailey、Graham Preskett、David Bellinger、Brian
Badhams、Mike Giles。マスタリングはChris BellmanでプロデュースはSteve
LipsonとRichard Tandy、Dave
Morgan。ジャケットはぼやっとした地球のイラストの左右にRichard
TandyとDave
Morganの顔が配されている。曲名としては符合していないが、アルバムの最初と最後に同じメロディを反復しており、コンセプトアルバムとして製作されたと思われる。タイトル自体が「地の出」だし、これ以外にも宇宙をイメージさせる曲が並んでいる。Daveの作曲能力はかなり評価できるし、RichardのキーボードはELOのそれとはやや趣が違うがいい味を出している。個人的にはPrinceton、Picture
In My Pillow、The
Secretと並ぶエンディングが気に入っている。さて、このアルバムはまず86年にUSでも発売されているが、この時には異なるジャケットが用いられ、また本当かどうかはわからないが、A面とB面が逆になっていたらしい。従って、終曲であるThe
Secretと序曲であるEarth
Riseが連続する(しかも逆の順序で!)ことになる。一方、1992年にRichard
Tandy And Dave
Morgan名義でCDとしてリイシューされているが、これはUKのアルバムとは異なるジャケットアートで、クレーターの多い地平線(月?)の上に地球が浮かぶというデザインであり、これはUSのものと同じなのかも知れない。さて、このCDでは曲順等の変更がなされており、本来A面のラストだったSpaceship
Earthがオープニングトラックに回されている。テーマを示す曲を最初に回すのはElectric
Dreamsなどでも同じなのだろうが、個人的にはこの配列には反対。なお、One
Thousand Worldはエンディングがエクステンドされ、Caesar Of The
Galaxyがカットされた。ELOファンなら買って大損はしないアルバムだと思う。現在Dave
Morganのサイトから直接注文できる。
East Birmingham Working Men's
Club(E/その他):ELOのファーストツアーのリハーサルが行われた場所。時間の大半はスヌーカ遊びでつぶれた。
East, Trevor(人名):UKのテレビパーソナリティ。Five-a-Side Football
Teamのメンバー。Wolvesのメンバーでもある。
Easy Money(E/曲名):アルバムZoom収録。Ringo
Starrがドラムで参加している。オープニングのカウントもRingoなのだろうか。中味は結構能天気なロックンロール。ソロに入る前に'Take
it
Jeff!'という声(これももちろんJeffの声なのだろうが)がするのが楽しい。Zoom
Tour Liveにも収録されている。
EB84(J/アルバム)1984年に発表されたEverly
Brothersのアルバム(Mercury 422-822 431-1 M-1(US-LP), Mercury 822
421-2(D-CD))。Jeff Lynne作曲のStory Of
Meを収録している。その他に、Paul McCartney作のOn The Wings Of
Nightingaleがシングルカットされた。今から思えばJeffとPaulのニアミスはこの頃から始まっていたわけだ。
Ebony(その他/曲名):1988年にBeverly Caravan And Bobby WomackがBBC
TVでこの曲を演奏した際、Bev
Bevanがバックバンドのひとりとして参加した。
Eddy's Rock(R/曲名):Wizzardの(Introducing) Eddy And The
Falconsで、Introの最後でバンド名が紹介されて大歓声とともに始まる曲。Duane
Eddyのtwangy
guitarを模倣したインストルメンタルで、途中からはサックスも加わる。
Edmunds, Dave(人名):かつてNick
LoweとRockpileを組んでいたパブロッカー。Jeff
LynneにアルバムInformationとRiff
Raffの2枚のプロデュースを依頼した。Jeffはこの仕事にあたって、数曲の提供とともに大胆なシンセサイザーの導入をおこなた。これはそれまでのDaveの音楽とは大きく異なるもので、InformationにおけるJeffプロデュースの2曲と他の曲を比べれば如実に現れている。この変化に対し古くからのファンは違和感を隠せなかったらしいが、続くRiff
Raffを頼み、またライブでもSlippin'
Awayを演奏していたことから、Dave自身はJeffの仕事に満足はしていたのだろう。恐らく、Daveから「このような音にしてくれ」という注文は出ていたのではないだろうか。その後二人のコラボレーションは見られていないが、共にステージに立ったり、JeffをGeorge
Harrisonに引き合わせたりと、重要人物である。
Edwards,
Mike(人名):?年5月31日生。1972年4月-1975年1月、ELOのチェロを担当する。彼のチェロはMathias
Neuner5世の手によるもの。また、ビオラもプレイすることがあった。彼はステージアクトに関しては主役クラスであり、ブリッジの上でオレンジを転がしながらプレイしたり、チェロがボタン操作で爆発する仕掛け(演奏はマイムで、実際にはHugh
McDowellがプレイしていた)で注目を集めた。1975年、より安全な仕事(!)を求めてバンドをやめ、郵便配達人になった。また、禅と心理学に傾倒し、名前をDeva
Pramadaと改め、1992年にはTim Brophy & Deva Pramada名義でKahlil
Gibran's The Prophetというカセットアルバムを発表した。
Ee Bah Gum Give It Some Clog(R/曲名):Alan
Randallが1985年にLegacyからリリースしたシングル。Roy
Woodは楽器全ての演奏とプロデュースを担当した。B面には同曲のCloth Cap
Mixが収録。なんというか...変な曲です。ポップなんですけどね。
Eggman(グループ名):Boo
Radleysのボーカリスト、サイス(スペルわからず)のソロプロジェクト。Hugh
McDowellがストリングスプレイヤーの一員として参加。ただ、サイスはHughがやってくるまでそのことに気がついていなかったらしい。
Ekland,
Britt(人名):具体的にどういう人なのかは私は知りません。ELOとは結構交際のある人のようです。New
YorkでのELOのライブの際、ステージが一番よく見える席ということで、Mackのサウンドボードに一緒に上がっていた。しかし、ついメインケーブルを抜いてしまったために、ステージは滅茶滅茶になり、以後Mackは他人をサウンドボードに近寄せなかった。
Elaine(E/曲名):ELOの初期のライブで演奏されたRoy Woodの曲。後にDear
Elaineとしてソロシングルになる。
Elastoplast(その他):Bev
Bevanがドラムを叩きすぎて手から流血するのを防ぐためにしていたテーピングのブランド。
Eldorado(E/アルバム):1974年発表。正式タイトルをEldorado-A Symphony
By The Electric Light
Orchestra。ジャケットは映画「オズの魔法使い」から取られた、邪悪な西の魔法使いがドロシーの黄金の靴に手を伸ばすシーンである。{ジャケは左右反転された画像ですね。(mad
eyckさん)}裏ジャケットも同じ。しかし内容は「オズの魔法使い」とは関係がない。このジャケットは、アメリカでのセールスを上げようとレコード会社側が決めたもので、メンバーはそれまで「オズの魔法使い」については何も知らなかったという。幻の理想郷、エルドラドを探し求める青年の物語、ということらしいのだが、私にはそういう難しいことはよくわからない。inner
sleeveはメンバーの白黒写真。なぜかRichard
Tandyだけが横を向いている。アルバムはナレーションによる序曲で幕を開け、最後に壮大なテーマ曲のあと、短い終曲を配するという構成になっている。何よりもこのアルバムがそれまでの3枚と違っているのは、ストリングスアレンジに加わったLouis
Clarkの存在である。Louisはイギリスのセッションオーケストラを指揮し、それまでのごつごつとしたストリングスを流麗なものに塗り替えている。オーケストラが使用されたのはEldorado
Overture、Can't Get It Out Of My Head、Eldorado、Eldorado
Finaleと、Poor Boyのエンディング、Boy BlueとNobody's
Childのイントロ。またMister
KingdomではELOのストリングスパートとオーケストラがミックスされている。ちなみにイギリスのオーケストラは契約の時間になると、録音の途中でも堂々と帰り支度をした(Bev
Bevanによるとダブルベースのパートが終わってしまったからという理由で)とのことで、アルバムでも、ケースを開閉する音が聞こえる(Nobody's
Childのピアノ部分とされていたが、FlashbackのライナーによるとEldorado(曲の方)がそれであるとJeff
Lynneが語っている)ともいう。円熟味を増したJeffのソングライティングと充実したアレンジにより、このアルバムはゴールドディスクを獲得するとともにアメリカでも成功を収めたが、今後積極的にオーケストラを導入することが、ステージで曲を再現することを不可能にしてしまった原因にもなっている。Roy
Woodの最も好きなELOのアルバムだという。シングルとしてCan't Get It Out
Of My Headをカットした。2001年にリマスター盤が発売され、Dark
Cityのデモとアルバムバージョンからオーケストラトラックだけを抽出したインストルメンタルメドレーが収録された。
Eldorado(E/曲名):Eldorado収録。長い旅の末にエルドラドに到達した場面を歌っている。
Eldorado(ブートレッグ):Out Of The
Blueツアーの際の日本公演(1978年2月23日大阪)の模様を収めた2枚組みライブ。客席で録音されたように思え、男性客が「ロール・オーバー・べートーベーン」と日本語で叫んでいるのも聞き取れる。編集がほとんどされていないので、長い反面、ライブの雰囲気がそのまま伝わるところが面白い。
Eldorado
Finale(E/曲名):Eldorado収録。邦題「エルドラド終曲」。Eldoradoの最後の中近東風のメロディからEldorado
Overtureで使用したテーマをダイナミックに再演し、ナレーションが短く入ってアルバムは幕を閉じる。
Eldorado
Overture(E/曲名):Eldorado収録。邦題「エルドラド序曲」。によるナレーションからスピーディなテーマ曲に入り、Can't
Get it Out Of My Headにつながる。
Electric Age(R/曲名、アルバム?):Roy Wood
Bandが1992年末からセットに加えた曲で、スタジオアルバムのタイトルトラックになるアイデアもあった。予定されていた曲にはLion's
Heart、Kiss Me Goodnight Boadicea、Electric Age、Fighting Our Way To
Freedom、Love Is A Strange Animalなど。
Electric Dreams(J/映画):1984年イギリス。多角経営を目指したVirgin
groupが企画したSFコメディ。青年がコンピュータにワインをこぼしてしまったことからコンピュータが意志を持った。コンピュータ(エドガー)は青年が恋した女性チェロ奏者に横恋慕し、恋路を邪魔するが、というストーリー。最後はちょっと泣ける。映画自体はXanaduよりいい映画だと思う。Jeff
LynneはVideo!とLet It Runの2曲を提供。しかし、Let It
Runはもう少しいいシーンで使って欲しかった--というより、もっとスローな曲を含めて欲しかった。そうそう、この映画はクレジットロールが始まっても席を立ってはいけません。
Electric
Dreams(J/サウンドトラック):上述の映画のサントラ。UK盤vinylではソフトな材質のカバーに包まれて販売されるという特殊なデザインだった。私が持っているvinylはUS盤だと思っていたのだが、1曲目がTogether
In Electric DreamsでラストトラックがElectric
Dreamsになっている。この曲順を見ると私のはカナダ盤なのか?? {私のはアナログもCDも英Virgin盤ですが、両方ともElectric
Dreams〜Together In Electric
Dreamsとなっています。他の曲順が存在するのですね。英国盤じゃないほうがレア?(mad
eyckさん)}CD化されているが、CDでの曲順はオープニングがElectric
Dreamsで、ラストがTogether In Electric
Dreams。ELO関係しか興味のない人にはどっちだっていいことだが。
Electric Light
Orchestra(グループ名):この文書のテーマとなっているグループなので、全て書いているとどれだけになるかよくわからない。とりあえず思いつくままに書いてみるが、あくまでこの文章は私の主観なので、誤解のなきようよろしく。最初はRoy
Woodの発案であり、管弦楽器をルーチンに取り入れることで実験的な音楽をしようということだったのだろう。Jeff
LynneをMoveに呼んだときに既に存在したアイデアだったというが、どこまで確固としたものだったのだろうか。このアイデアにはDenny
LaineのElectric String
Bandからの影響もあると思われる。最初はMoveのサイドプロジェクト的なものだったのだろうが、契約の問題などがからんできたため、プロジェクト名をバンド名に変更したのだと思われる。ELOがいつからいつまで存在していたかもだから微妙な問題になる。デビューが上述の通りだし、終幕にしても1.
1986年2月のBalance Of Power発売時、2.
同7月のラストギグとツアー中止宣言、3.1988年11月、Jeffの「ELOは終わった」宣言と候補としてはいろいろ挙げられるわけだ。結成時、意図していた音はファーストアルバムを聞けばわかる通りだろう。しかしここでRoyが脱退した。真相がどこにあるのかは当事者でないとわからないのだろうが、まだMoveが続いていて、MoveのアルバムであるElectric
Light
OrchestraであったとしたならRoyの脱退劇があったのかどうかは興味深い。いずれにせよこの事件によりELOは管楽器を失ってしまい、ストリングスプレイヤーはなんとかそろえたものの以後はorchestraとは呼べないのかも知れない。さて、Royの直接的な影響がなくなったE.L.O.2は、ある意味ではJeffがELO構想で描いていた音なのかも知れない。しかし間接的な形でのRoyの影は以前濃く、これが払拭されるのにはレーベルをUnited
Artistsに移しての4枚目、Eldoradoまで待たなければならない。Idle
Race時代のポップソングコンポーザーに回帰しつつあったJeffは、Louis
Clarkと彼の指揮によるオーケストラ、そして電子楽器の発達とこれを駆使するRichard
Tandyというふたつの翼を得、ELOを前衛的なバンドからヒットメーカーに変貌させていく。しかし、これは同時にElectric
Light
OrchestraからELOへの変容でもあるといえるだろう。「世界最小で最高のオーケストラ」という賛辞を、外注のオーケストラによるオーケストレーションを行っているバンドに対して与えることができるだろうか。Eldoradoで「The
Electric Light
Orchestraによる交響曲エルドラド」と自ら謳っていたが、ベスト盤のタイトルにOle
ELOと付け、Shine A Little
LoveではELO!というコーラスを用い、最終的にはTimeでELOとなった。決して私はこの変容を責めているつもりではなく、Jeffの追い求める音楽性が、徐々にバンド名との間にひずみを生じ、最終的には解散に至ったのであろうと考えている。グループの構成も、最初の双頭バンドから、管楽器が消え、自前の弦楽器も縮小し、ついにはメンバーから外れ、ベースを外し、ドラムをシークエンスに一部委ね、そしてソロとなっていった。結局Jeffが望むものは固定されたキットではなくて、自分が欲しい時に欲しいだけ使えるような才能(これは彼がプロデュースしたアーティストも含めて)であったのだろうが、私としてはJeffのバンドサウンドも聞いてみたいと思っている。この点は時にソロで、時に人数の多いグループで、と多彩な活動をしているRoy
Woodと対照的なようにも思える。長いブランクをおいて、ついに2000年に復活、2001年にはアルバムZoomも発表したELOだが、名実ともにJeffのソロプロジェクトであり、旧メンバーはRichard
Tandyがバックグラウンドでピアノを弾いているだけ。Rosie
Velaはそれなりに頑張っているが、彼女をメンバーだといってしまうのは無理があるし、Marc
Mannもライブで実力のあるところを見せてくれたが、アルバムでは黒衣にとどまっている。そろそろJeffにも軍曹役が出現してくれてもいい時期だろう。
Electric Light
Orchestra(E/アルバム):1971年12月発売。ELOのデビューアルバム。アメリカではNo
Answerと呼ばれる。1970年7月-1971年6月、MoveのMessage From The
Countryと並行して録音がなされた。ジャケットには電球の写真が用いられているが、当時のELOのシンボルは電球であった。ちなみにELO
part 2のMoment Of
Truthのジャケット(日本盤は独自ジャケット)では電球がはじけ飛んでいるのは興味深い。邦題は「踊るヴァイオリン群とエレクトリック・ロック、そしてボーカルは如何に」という、何を考えて付けたのだろうというようなタイトルであったらしい。最終的には他のプレイヤーの参加を得ることになったが、初期にはRoy
Wood、Jeff Lynne、Bev
Bevanの3人でレコーディングを行っていた。しかしBevにはRoyとJeffの意図がよくわからなかったこともあるらしく、Battle
Of Marston
Moorの録音中、いつまでもRoyがチェロで思う音が出せないのにいらついて、スタジオから出ていったというエピソードもある。最終的にアルバムでプレイしたのは、以上の3人に加えてSteve
Woolam(バイオリン)、Bill
Hunt(ホルン)であった。このアルバムがあまりにも冒険的であったため、悪評がたつのを恐れたエンジニアのRoger
WakeとPeter
Oliffはクリスチャンネームしかクレジットしてくれるなと頼んだらしい。10538
Overtureをシングルカットした。この曲はJeff
Lynneの曲とされているが、実際にはJeffとRoyの共作と捉えるべきだという。この曲が共作曲であるとすれば、Royの曲が4曲、Jeffの曲が4曲、共作が1曲とちょうどアルバムを分け合っていることになる。2001年にはリマスターを受けて再発され、10538
Overture・Battle Of Marston
Moorのテイク1やレア画像などがボーナスとして追加された。さらに、初回プレスはボーナスCDを加えた2枚組みで、このボーナスCDの内容についてはFirst
Lightを参照のこと。作品としては、Royがやりたいことはこういうことだったのかというのが大体理解できそうな内容になっている。その反面、Jeffは多分もうちょっと違うことをやりたかったのだろうと思う。既に私はこのアルバムにどっぷり浸かっているので(少なくともBattle
Of Marston
Moorを快に思う程度には)、もはや冷静な評価はできないのだが、多分思い切りみょうちくりんだけれど非常に上質のポップアルバムなのだろう。
Electric Light Orchestra Part
2(グループ名):ELO解散後、創設者のひとりとしてグループ名使用権を法廷闘争で勝ち取ったBev
Bevanが、1989年結成した。この妥結にあたり、Bevは異なるバンドネームを使用することと、最初の2枚のアルバムからの収益のうち半分をJeff
Lynneに支払うことが求められた(なんだか嫌がらせみたいな判決)。BevはまずRoy
Woodに声をかけたが拒否され、Richard
TandyもJeffとのつながりを選んだ。Richardと関わりの深いDave
Morgan、Martin Smithの参加も得られず、Kelly Groucutt、Mik
KaminskiはOrKestraを理由に断る。Hugh
McDowellは興味を示したが、結局当初のラインナップはBev Bevan、Eric
Troyer、Pete
Haycockの3人で、Jeffに収入の入るアルバムでクレジットされることを嫌ったMik、Kelly、Hughはツアーメンバーという形になる。どうやらストリングスまわりにはHughとLouis
Clarkが外部より協力した様子。現在AsiaにいるJohn
Payneも声をかけられたというが、加入には至っていない。デビューアルバムの作成には意外に時間を要し、プロデューサー交代などを経てようやく1991年にElectric
Light Orchestra Part IIを発表。この間際にNeil
Lockwoodが参加した。その後World Tour
1991を開始した。これはKelly、Mik、Hughを加え、Moscow Symphony
Orchestraを従えた大規模なもので、英本国では好評を博したが、USではテストギグが不調であったためキャンセルの憂き目を見、結局World
TourはUKのみのツアーとなった。同年11月にはドイツでPeter's Pop
Shoに出演したが、マネジメントが不満なKelly、Mikは一時脱退。彼らは1992年のドイツツアーでは復帰(既にOrkestraのアルバムが発表されており、ELO
part II featuring Orkestra名義で行われ、MikはソロでIn The Hall Of
Mountain
Kingを演奏した)するが、今度はHughが脱け、またMSOは外された。このツアー失敗の原因としてプロモーションの問題が考えられたため、ついにDon
Ardenと訣別。この過程でNeilとPeteが脱け、代わってPhil
Batesが加入。Louis、
Kelly、Mikも正式加入し、ELOの旧メンバーを多く抱えることになったが、Richard
Tandyの不在が寂しい。旧メンバーということで付け加えるなら、1992年10月12日のBristolによるライブには、Roy
Woodが参加してBlackberry Way、Roll Over
Beethovenを共にプレイした。このようにELO Part
IIは精力的にライブをこなしており、端的にそれを反映しているのが、スタジオアルバムが2枚しかないのにライブアルバムが2枚、ライブビデオが2本出ているということである。既にライブで披露されている新曲があり、スタジオアルバムが待たれる。とか言っている間に1998年、Phil
Batesがソロキャリアを追い求めるために脱退し、代わってParthenon
Huxleyが参加した。さらに1999年、Bevがこのバンドから身を引くとともに名称使用権が消失し、「ELO
Part 2」というバンドはなくなった。現在、ドラムにGordon
Townsendを加えてThe
Orchestraという名前でライブ活動をしている。2001年には、The
Orchestra名義のファーストアルバムNo Rewindが発表された。
Electric Light Orchestra Part II(E/アルバム):1991年発表。Bev
Bevan率いるELO Part
IIのデビューアルバムで、レーベルはTelstar。ジャケットは都市の夜景(これにもふたつのバージョンがあるが)に向かって立つ半裸の女性が、ELOの宇宙船(これはかつての円盤ではなく、新たなデザインだが、以後使われたのは見たことがなく、企画倒れに終わったのか)へ手を差し広げているイラスト。ちなみにマネージャーのDon
Ardenがこの女性のプロポーションに満足できなかったため、胸を大きくするように指示したところ、かえって異様なプロポーションのジャケットができてしまった国もある。参加メンバーは実際のところBev(ドラム、バッキングボーカル)のほか、Pete
Haycock(ギター、ベース、ボーカル)、Eric
Troyer(キーボード、ボーカル)、Neil
Lockwood(ボーカル)で、アルバムクレジット記載とはやや異なる。ストリングスアレンジはLouis
Clarkで、London Session Orchestraが起用されたが、その一員にWilf
Gibsonがいた。また、HeartbreakerにはMik
Kaminskiが参加している。Honest Menをシングルカット。
Electric Light Orchestra Story(書物):1980年Bev
Bevan著。Bevの少年期から始まって、Move、ELOと綴られ、Out Of The
Blueまでの時代までについて語られている。Unexpected
Messagesと読み比べると、Bevが意識的に書いていない部分があることがわかるが、バンドの内側から歴史を通して語られるので、非常に興味深い読み物になっている。写真も多く、英語も平易なので読みやすい。ディスコグラフィーに関しては不完全で、資料的な価値は低い。補逸版がドイツ語で出版されているらしいが未見。
Electric Light Orchestra II(E/アルバム):1973年3月発売。最初はThe
Lost
Planetというタイトルが予定されていたが、EMI/Harvestからリリースされたヨーロッパ盤、日本盤ではE.L.O.
2、UAからリリースされた北米盤(後にヨーロッパ、アジア盤も)ではElectric
Light Orchestra IIと題され、ジャケットも異なっている。Roy
Woodが脱けたことによる戸惑いを持つJeffはここで、重厚長大路線のprogressive
rock的な作品を作った。ファーストアルバムではオーバーダブが繰り返されたが、このアルバムはほとんどがスタジオでの一発録りであるとのこと。初期のUK盤と日本盤ではRoll
Over
Beethovenはエディットされたバージョンが収められているというが、この真偽については私は知りません。また、Harvest盤ではMama、UA盤ではMommaとタイトルが違っているようです。全5曲中、'Boogie'という副題を持つ2曲には、Royが参加していることが伝えられている。また、Roy脱退後、JeffはCarl
Wayneにボーカル(兼フロントマン)を務める話を持ちかけたことがあったらしく、Mamaおよび現在も未発表の2曲をレコーディングしたという談話がある。
Ella James(M/曲名):Message From The Country収録。作曲面でJeff
Lynneの関与もかなりあるという話。シングルカットされる(B面No
Time)が、Tonightのリリースが決まったことで急遽回収され、店頭にまで届いたごく一部のみが発売された。
ELO(その他):Electric Light
Orchestraの略称であることは間違いないのだが。ただ、この略称がいつから使われたかは私は知らない。ひとつのヒントになるのはロゴであり、On
The Third DayでのGeneral
Electronics社のマークに似たロゴはELOと記されており、Face The
MusicはロゴとはいえないがジャケットにELOと書かれた柱がある。A New
World RecordからXanaduまでの円盤マークはあまりにも有名だし、Balance
Of
PowerのジャケットもELOだ。ただ、略称としては定着していても、バンドの正式名称はElectric
Light
Orchestraであり続けたが、ついにTimeでは正式名称がELOになってしまった。細かいことをいえば、Ocean
Break UpとSecret
MessagesのイントロではE-L-Oとモールス信号が打たれているらしいし、Shine
A Little Loveの最後では自ら"ELO!"とコーラスしている。
ELO Football Team(E/その他):Jeff Lynne、Richard Tandy、Bev
Bevan、Melvyn Galeとローディ(Brian
Jonesは確認。あとは顔がわかりません)で作られたサッカーチーム。1978年にドイツでRAF
Berlinと試合をし、7-1で敗れる。
ELO Megamix(E/曲名):12インチシングルGetting To The
PointのB面に収められたメドレー。シングル曲を編集することでメドレーにしているので、製作に関してJeff
Lynneは(少なくともほとんど)関与していない。レア曲ではあるが、どうしても手に入れないといけない曲でもないだろう。ブートレッグInto
The Lightに入っている。
Elton, John(人名):Elton Johnではない、念のため。アルバムElectric
Light
Orchestraを聴いてこれをサウンドトラックに映画を撮ろうと計画する(Freedom
City参照)。
EMI(その他):Message From The CountryからELO
IIにかけて、MoveおよびELOが属したレーベル、Harvestのdistributionを担当。このためMoveのコンピレーションが1-3作目と4作目、ELOのコンピレーションが1-2作目とそれ以降というふうに別れてしまうことが多い。昔CBSソニーに遊びに行った際、村上太一氏が他の社員に「No
Answerは売りたくても売れない」と言っていたのが記憶に残っている。その後ELOのカタログがCD化されたときも、1stと2ndは取り残されていた。(今では廃盤になっているが)1st、2nd、Xanaduを含めた全アルバムが日本でCD化されたのは実に大したことだったのである。{The
Moveのシングル1・2枚目はDecca傘下のDeramだから違うけど、あとのRegalZonophone、Fly、HarvestいずれもEMI傘下のレーベルです。現在は、Harvestの版権はEMIが引き続き所有し、Deramの2枚を含めたその他の音源は全てCube
Recordsが所有しているため、結果的にそれらが混ざったものが一切存在しない状況になってます。(mad
eyckさん)}さらに補足。ELO結成時、Don ArdenはEMI
Britainと契約を試みたが、EMI側はMoveとの契約を望んだため、結局Move、ELOともにEMIと契約したという記載があります。
End Of The Line(J/曲名):Traveling Wilburysのアルバム、Volume
1に収録。勿論Jeff
Lynneのプロデュース。ボーカルはシェアされているので、作者が誰かはよくわからないが、あまりJeffの曲のようではない。シングルカットされ、extended
mixも作られた(もともとのエンジニアはBill
Bottrellだが、エクステンドバージョンはRichard
Doddが担当している)。なお、ビデオ作成時にはRoy
Orbisonは死亡していたので、彼のパートではギターを載せたイスが揺れるという演出がなされている。
Endless Lies(E/曲名):Balance Of
Power収録。後になって思えばこの曲もRoy
Orbisonに対するオマージュであった。しかしJeff
Lynneにはこのような唱法はあまり似合っていない。本来Secret
Messagesに収録するとして録音されたが、2枚組み構想が流れた時点でアルバムからは外れた。しかしこのときの曲はBOP収録のものとは異なっているとのことで、うわさによるとBOPバージョンよりもいいらしい。(このバージョンは2001年に公開されており、それについては下の項目を参照)
Endless Lies 83(E/曲名):リマスター盤Secret
Messagesにボーナストラックとして収録された。曲記載は単にEndless Lies
(previously
unreleased)だが、区別しやすくするために83を付けておく。BOPバージョンと大きく異なっているかと予想していたのだが、Aメロパートはほぼ共通。Bメロパートが大幅に違う。コーラス部分は似ているが少し違っているように思う。どちらがいいかは感じ方次第だろう(私自身はこっちの方が好き)。また、よりRoy
Orbison的な歌い方をしているようにも思う。
English Muffin(アルバム):Chocolate
Fashionのアルバム。Twilightのカバーを収録。
Epic(その他):Jetを離れたELOがヨーロッパで属したレーベル。Balance
Of Powerの最初のプレス(LP、カセット)は誤ってJet
Recordsと記載されてしまった。
Epilogue(E/曲名):Time収録。アルバムの最後を締めくくる小品。21st
Century Manのフレーズを繰り返し、time,
timeのコーラスとともに終わる。
Essential Electric Light Orchestra,
The(E/編集盤):2003年に発売されたELOのベストアルバム。基本的に初心者向けの廉価版ベストであり、ヒット曲ばかり15曲が収録されている。ファンの間では選曲に不満が多いほか、ライナーに事実誤認があるなど評判は良くない。日本盤ではライナーがさらにおかしな訳され方がなされている(と私は思う)。
Et Cetera(グループ名):ドイツのポップバンドらしい。2003年にCarl
WayneとコラボレートしてシングルSoldier's Songを発表。
et moi
moi(グループ名?):フランス人シンガーであるAnyesそのものか、あるいは彼女をフロントとするグループ。Jeff
LynneプロデュースによるDrole De
Vie(oの上に山をつけて下さい)をシングルリリースする。
Eternal Idol, The(アルバム):Bev
Bevanが1987年に一時的に所属したBlack
Sabbathのアルバム。ただ、どのトラックに参加しているのかBev自身もはっきりしないらしい。彼はパーカッションとしてクレジットされ、タンバリンとコンガをプレイしているはずだが、Eric
Singerによるハイハットとシンバルの方が大きすぎて聴き取りがたい。
Etkind, Annabel(人名):ハープ奏者。Louis
Clarkのストリングスアレンジのもとに1983年にMemoryを発表。確か自分で歌も歌っていたように思う。その後、もう1枚のアルバムを出しているはずだが、こちらは入手できていない。
Eurostar(その他):ELO part
2がドイツで契約したレコード会社。最初彼らはELOと契約したものだと思い込んでいたとのことで、プロモなどではアーティスト名Electric
Light Orchestra、アルバム名Part
Twoとなっているそうだ。結局アルバムは101位に留まり、トップ100ヒットを逃したが、英Telstarが自国で売れ残ったアルバムをカットアウトでドイツに流したため、購買客が分散した影響もあるようだ。さて、Don
Ardenがふくらませたジャケットの女性の胸だが、Eurostarの女性社員の主張により、ドイツ盤では再び自然なサイズにしぼまされたという。
Everly Brothers, The(グループ):Phil Everly、Don
Everlyのふたりからなる兄弟デュオ。Bye Bye
Loveなどのヒットで知られる。しばらくシーンから遠ざかっていたが、1984年、EB84で復活。このアルバムにはJeff
Lynneが参加した。{70年代にもBrothersのアルバムがあるけど、基本的にはソロ活動をしていました。Philは83年にも作品があります。(mad
eyckさん)}1968年にMoveからBev
Bevanを引き抜こうとしたという話がある。1985年のアルバムBorn
YesterdayにJeffを起用するプランもあったが、実現には至らず。なお、Phil
Everlyの項も参照。
Everly, Phil(人名):Everly Brothersのひとり。1975年頃、Pye
Studioでソロアルバムの録音中だったが、通りの反対側でRoy
WoodがアルバムMustardを作っていた関係でGet On Down
Homeのコーラスに参加した。
Every Little Thing(J/曲名):Armchair
Theatre収録。Beatlesの曲とは同名異曲。シングルカットされ、extended
mixも作られた。アルバムの中では最もJeff
Lynneらしいアレンジが施されている曲。George
Harrisonが参加していることからか、Traveling
Wilburysのブートに収録されていることもある。余談だが、私はこの曲をレコード屋でプロモカセットがかかっているときに初めて聞いた。聞いた時点で「非常にELOに近い」と思ったので店員に確認したらまさしくJeffの新曲だったという次第。テープにダビングしてくれと頼んだが拒絶された苦い思い出がある。
Everybody's Got To Need
Somebody(その他/曲名):OrKestraのデビューアルバムBeyond The
Dream収録。クレジットはK. Groucut、M. KaminskiとT. Pardoe。
Evil Woman(E/曲名):Face The
Music収録。恐らく、一般の人がELOを感じる曲といえば、この曲から始まる一連のものであるだろう。後半の踊るようなストリングスが印象的。また、Nightriderのストリングスが逆回転で使用されている。この曲はFace
The
Musicセッションの終盤、あと1曲が必要という状況で、先にスタジオに入ったJeff
Lynneがピアノの上で(Flashbackのコメントによると6分で)すっと書き上げた曲だという。
Exotic
Mixture(R/編集盤):1999年にRepertoireから発売された2枚組みコンピレーション。Roy
Woodのファンならこれは絶対買い。サブタイトルがBest of Sinlges A's
&
B'sであることからもおわかりのように、RoyがELO脱退後、Wizzard以外で(これはWizzardのA's
&
B'sが別に出たからそっちを買えということ)発表したシングルを殆ど網羅している素晴らしい選曲。Boulders時代からStarting
Upを経て、最後のソロシングル1-2-3まで入っている。これを買って、なおかつソロアルバムを全部持っている場合、リリースされたシングルで聴けない曲といえば、Giant
Footsteps(この曲については御存知の方の御意見待ってます)、Sing Out
The Old Bring In The
New(これは1980年にリリースされたバージョンのこと)、Watch This
Space、Down To Zero、Olympic Flyer、OTT、Mystery Song、I Wish It
Could Be Christmas(1984年のエクステンデッドバージョン)、Under
Fire(12インチのmad mix)、Sing Out The Old Bring In The
New(エクステンデッド及びカラオケバージョン)、Raining In The
City(インスト)、We Are The
Boys(エクステンデッド)だけということになる。こうやって羅列すると結構多いようだが、バージョン違いを除いてしまうと非収録曲はさらに減ってしまうし、Wizzo、Helicopters、Rockersといった、どうしても抜け落ちやすくなるところをフォローしてくれている点が憎い。そりゃ文句はあります。BouldersやMustard、Starting
Upのアルバムトラックを入れるのなら上記のシングル曲を入れておいて欲しかったし(レーベルの関係なんでしょうね)、せめてKeep
Your Hands On The
Wheelを入れられなかったかと思うし、どうせこんな濃いCDを買う人ならForeverやOh
What A
Shameなんてたくさん持っているだろうから、今となっては入手困難なDr.
And The MedicsとのWaterlooとか、Charlie
Wayneとのシングルとか、Dartとか、そこらを入れてくれたらもっと嬉しかった。比較的入手容易なAnnie
In
Wonderlandの曲を外してでも。でも、それを差し引いてもこれは非常に良心的なコンピレーション。なくなる前に買っておくこと。本来これは4-5枚組みのRoy
Woodアンソロジーが流れた結果発売されたものなので、たとえ将来実現するにしても結構先になると思われる。
Extraction(その他/アルバム):Gary Wright参照。
Eyes, The(グループ名):Right Direction参照。
Eyes Of A Hurricane(その他/曲名):Tandy Morgan SmithのアルバムThe
B. C. Collectionに収められている曲だが、これってEarth
Riseに入っているEscape From The
Citadelとそっくりなのだが......
Eyes Of A Woman(J/曲名):Agnetha Faltskog参照。
F
Face The
Music(E/アルバム):1975年11月発表。ジャケットは電気椅子の上方にE、L、Oの3文字が柱状に配置されている。裏ジャケットはメンバーがガラスの向こうの囚人のようにこちらに向かって手や顔を押し付けている写真であるが、やはりRichard
Tandyだけが別のほうを見ている。彼は囚人のまねをするなんてばかげたアイデアだからと、協力を断ったらしい。このアルバムでの最も大きな変化は、Kelly
Groucuttの参加であろう。Jeff
Lynneより高い声を持ち、しっかりハーモニーを決められるうえにリードもつとめることのできる彼の加入により、ELOはコーラスグループとしても発達することになる。前作、前々作の組曲的な構成から、ヒットポテンシャルの高い曲を羅列する体裁をとるようになったが、曲間に時々挿入されるインタールードがこれまでの名残を感じさせる。ストリングスは前作同様、Louis
Clarkによるところが大きいが、よりオーケストラに依存するようになり、Mik
KaminskiのバイオリンがFire On HighやDown Home
Townで聴かれる以外は埋没している。Evil Woman、Strange Magic、Down
Home Townには女声コーラスが用いられ、Ellie Greenwich、Susan
Collins、Margarete Raymond、Nancy
O'Neilが参加した。一方、Eldoradoでbackward
maskingがなされているという誤った指摘がされたことから、意図的にbackward
messageを録音した。1曲目、Fire On Highのイントロ部分で、Bev
Bevanによるmusic is reversible, but time is not, turn back, turn
back, turn
backというナレーションが逆回転で流れている。コンピュータなどで逆向けに再生させれば聞くことは可能だが、18Kゴールド使用のCDでは1曲目の前に(REWボタンを押し続けることでさかのぼれる)収められているので、よりたやすく聞くことができる。これ以外にDown
Home Townの最初ではThere is the mighty
waterfallというフレーズが2回繰り返されている。またCDといえば、日本盤(最新のカタログでどうなっているかは知らないのだが)でのFace
The Musicは、上述のFire On
Highのイントロやその他のインタールードなどがかなりぶつ切りにされている。従ってbackward
masked messageは聞くことができず、Fire On
Highはいきなりギターで始まっている。個人的にはEldoradoと併せて1枚のCDにする企画があったためにこういうエディットがあったのではないかと思っているが、シングルエディットがそのまま間違って使用されたという説が一般的。こういうことでは音楽性そのものが左右されるし、間違っていることがわかっているのに堂々と売り続けるようだとメーカーの識見が疑われるので、今でも同じだったら、さっさと何とかしていただきたい。
Face The
Music(団体、雑誌):イギリスに本拠がある、恐らく世界最大のELO及び関連アーティストのファングループ。機関誌Face
The
Musicを発行している。これは本来季刊のはずだが、最近出版間隔が開いており、定期刊への復帰が望まれる。ドイツ、アメリカ、オーストラリアに支部があり、各国版を発行している。内容的には最新ニュース、リリース紹介、ライブレビュー、インタビュー、通信販売など多岐にわたり、資料的な価値は高い。雑誌以外にもreissueや未発表音源の整理復刻などの活動を行っており、Early
ELO、Light
Yearsなどは彼らの尽力によるところが大きい。また、ドイツ支部の独自の活動として、通史およびディスコグラフィーの力作、Unexpected
Messagesがある。
Fairweather-Low, Andy(人名):Amen Cornerのリーダー。Hello
Susieのほか、1969年ごろにRoy
Woodと共同作業をしているようだが、作品は行方不明。
Falcons, The(グループ名):Roy
Woodが14歳の時、初めて属したバンド。労働者のクラブやスクールクラブで演奏をしていた。多分このバンドがEddy
And The Falconsのタイトルの由来なのだろう。
Fall,
The(E/曲名):サウンドトラックXanadu収録。ELOファンの間では評価が低いが、個人的にはベースの音やJeffのボーカルが気に入っている。一応パワーバラードということになるのだろうか。映画では、Olivia
Newton-John扮するキアラに去られたソニーがキアラの姿を探し求めるシーンで使われていた。XanaduのELO-sideにおいて、唯一シングルカットされなかった。
Falling
Forever(M/曲名):Jeffの作曲で1971年ごろの曲。公式には未発表。BBCの番組でオンエアされている。When
The 60s Come Back To The
80sなどのブートレッグに収録されている。Jeffの曲としてはアベレージだろうが、つまり悪い曲ではない。
Falling In Love(J/曲名):1988年、Randy Newmanのアルバム、Land Of
Dreamsに収録された。Jeff
Lynneのプロデュース。既に作曲は済んでいたのだが、その後行き詰まっていたRandyを助けるためにWEAがJeffを差し向けた。Jeffは掃除機のセールスマンよろしく「Newmanさん、プロデューサーです」と挨拶したらしい。すぐにピアノでプレイし直したところ、アレンジを加えてMike
Campbellのスタジオで録音することになった。Randyの味はそのまま出しながら、コーラスワークはJeff節で、個人的には二人のいいところがうまく溶け合っているのではないかと評価している。
Fallstudien(E/映画):ドイツ人監督Harmut GriesmayrがOle
ELOのジャケットを見て、サウンドトラックに使用した映画。内容は、5人の女性がいかに娼婦に身を落としていくかというものらしいが、それならOle
ELOのジャケットの女性にはちょっとかわいそう。
Faltskog, Agnetha(人名):Abbaの一員。1985年のアルバムEyes Of A
Woman(Epic EPC 26446(LP), Polydor 825 600-2(CD)にJeff
Lynne作曲のOne Way Loveを収録。プロデュースはEric
Stewartであり、演奏などにはJeffは参加していない。この曲にはロングバージョンも存在する。Roy
Woodもデモテープを送ったらしいが、こちらは採用されなかった。
Fan
Club(その他/アルバム):Jellyfishの2002年発売の4枚組みコンピレーション。彼らがオーストラリアのラジオ局で演奏したI
Can Hear The Grass
Growのカバーを収録している。このバージョンはこれまでブートレッグなどでも出回っていたものと同じアコースティックバージョンだが、このリリースでようやくオフィシャルバージョンとなった。
Far Away(J/曲名):Dave Edmundsの1984年アルバムRiff
Raff収録。作曲プロデュースともJeff
Lynne。邦題は「恋はファー・アウェイ」。
Farewell(R/曲名):Aysheaの1973年のシングル。Roy
WoodがBouldersに用意して使われなかった曲。Royは演奏・プロデュースでも関与している。ボーカルをRoyに差し替えたら、というのが容易に想像できそうな「Royらしい曲」。実際にRoyがボーカルを歌ったバージョンも存在するらしく、Aysheaはそのガイドボーカルに沿って歌ったのだという。B面はBest
Years Of My Lifeで、Royはこちらも演奏・プロデュースをしている。
Farnell, Tom(人名):Roy Wood Big
Bandのドラマー。Griffに代わって参加。
Feel Too Good(M/曲名):Looking On収録。ドラムを叩いているのはJeff
Lynne。女声ボーカルが二人参加しており、Doris TroyとP. P.
Arnold。曲の最後でアカペラセッションを収録しており、Duke of
Edinburgh's
Lettuceの一部で終わっているがアルバムにはエキストラトラックとしてのクレジットがなされていない。映画Boogie
Nightsで使用され、サウンドトラックBoogie Nights
2に収録されている。
Fields Of People(M/曲名):Shazam収録。ボーカルはCarl
Wayne。{米のフォーク・バンドArs
Novaのファーストに収録された曲のカヴァー。オリジナルは未CD化。2枚目は独盤CDあり。(mad
eyckさん)}
Fight For My
Country(その他/曲名):Ballsのシングル曲(データはBallsの項参照)。なかなかファンキーで面白そうな曲だとは思ったが、ヒットポテンシャルがあるかというと...その後、Live
In The Mountainsと改題され、再リリースされる。
Fire
Brigade(M/曲名):1968年のシングル曲。邦題は「恋の炎をかき消そう」。B面はWalk
Upon The Water。ボーカルはRoy WoodとCarl Wayne。確かNeil
Finnが好きな曲だと語っていたような気がする。2月にUK3位を獲得。個人的にはCarlの「Ooh!」というコーラスがあんまり好きじゃない。Colour
Me
Popなどのテレビ番組でしばしば収録されており、少々鼻につく。Repertoire盤ではalternate
versionも併せて収録。
Fire On High(E/曲名):Face The
Music収録のインストルメンタル。イントロのbackward
maskingについてはFace The
Musicの項を参照。ギターのカッティングなどがスリリングで、ELOの代表的なインストルメンタルといえるのではないだろうか。アメリカのスポーツスタジアムなどでも時々かかるらしい。最近ではNew
England Patriotsのホームゲームでかかっている。
First
Light(企画):EMIがELOデビュー30周年を記念して、EMIが版権を有するアルバムMessage
From The Country、Electric Light
Orchestra、E.L.O.2、Bouldersをリマスターして再発する計画を立て、この一連のリリースに対してつけた名称。さらに、プロジェクトを代表するアルバムといえるElectric
Light
Orchestraには、エクストラCDが初回プレス限定で付属し、このタイトルもFirst
Lightとされている。EMIスタジオを含めた広範な音源探索は18カ月に及び、その成果としての10538
Overtureのアセテートバージョン、Electric Light
Orchestra収録曲のquadraphonic
version、ライブトラックなどが収められており、当時のELOが好きな人は絶対損をしない内容と言える。
1st Movement (Jumping Biz)(E/曲名):Electric Light
Orchestra収録。Roy Wood作曲。インストルメンタル。Roy
WoodがELOでやりたかったことは、10538
Overtureとこの曲を聞けばわかるような気がする。Classical
Gasという曲の影響を受けているという。
Five-a-Side Football Team(E/その他):"Gold Diggers" charity
tounamentに参加したサッカーチーム。Jeff Lynne、Bev BevanのほかBrian
Jones、Trevor Eastらがメンバー。
Flaming Pie(J/アルバム、曲名):1997年Paul
McCartneyのアルバム及びそのタイトルトラック。Free As A Bird、Real
LoveにおいてJeff
Lynneと仕事をしたPaulは、Jeffを次のパートナーとすることに決め、主に彼のプライベートスタジオで録音を行った。但し、Jeffは全曲に関与しているのではなく、Steve
Millerほかのプロデュース曲もある。Jeffのプロダクションは一歩後ろに下がった感じで、自己主張はあまり強くない。むしろ、Jeffが関与していないYoung
BoyのほうがJeffらしく聞こえてしまうところが不思議。
Flash
Cadillac(グループ名):もともとはアメリカ西海岸のバンドらしい。70年代末にはビーチサウンド的なアルバムを発表し、チャートでの成功も収めかけた。ここでWizzardのSee
My Baby
Jiveをカバーしたが、マネージメントのトラブルもあってシングルのプロモーションが充分になされなかった。その後人気を失ったバンドはDenverに活動拠点を移し、現在でも活動を続けているらしい。1996年にはやはりWizzardのI
Wish It Could Be Christmas EverydayをカバーしたアルバムDays Of
Christmas
Pastを発表している。(Royがからんでいないアルバムはリサーチ外です)
Flashback(E/編集盤):2000年11月発売のELOの3枚組ベストアルバム。Jeff
Lynneの監修により、全曲のリマスターが行われた。さらに(主にSecret
Messagesセッション時の)未完成曲を完成させたものやXanaduの再録音が収録された。曲の配列はディスク間では年代順だが、ディスク内ではばらばら。日本盤は出る出るといわれながらかなり発売が遅れ、結局US盤発売から半年以上遅れた2001年6月にZoomと同時発売された。発売が遅れた分、充実したライナーが付属することを期待していたのだが、原盤のライナー(これはRolling
Stone誌のライターXXXXXXXのペンによるものと、Jeff自身による全曲コメントという、価値のあるもの)を翻訳し、歌詞訳詞を付けたものにとどまり、このアンソロジーに対するプロの評論家のコメントや、日本独自のJeffへのインタビュー記事などは含まれなかった。販促目的でZoomとの同時購入者には抽選でELO読本が当たるはずだったが、私の知る限りこれを入手された方はおられず、その存在は確認できていない。歌詞訳詞にしても、新曲以外は過去のアルバムからそのまま再録しており(従って、XanaduはJeffがボーカルをとっているにも関わらず、女言葉の訳詞がついている)、もう少し手を入れてほしいと感じた。これ以上の感想については、私が勝手に作ったBack
To The
Lightというブックレットがあるので、そちらを参照していただきたい。なお、まだこのアンソロジーをお持ちでなくて、買おうかどうか迷っておられる方へ。上記の記述で日本盤へのこだわりがないのなら、US盤かUK盤で充分だとは思う。ただ、日本盤が売れることは来日へのプロモートになるので、できればその辺は少し考えていただければ幸い。また、品物そのものについては、丁寧な製作で好意がもてるのは確か。音質も充分満足ができる。だからELO作品に充分な愛着がある人なら買って損はしないはず。とりあえずアルバムを全部持っていればそれ以上はいらないという人にはあまりお勧めはできない。ボーナス曲も充分価値はあるが、あくまでボーナス曲として評価すべき。これに過度の期待をかけて購入に踏み切るべきではないと思う。
Flight Of The Bumble Bee(E/曲名):Nicolai
Rimsky-Kosakoff作のクラシック曲。Hugh
McDowellのソロがステージでは聴けた。Kelly
Groucuttがベースでサポートした。ブートレッグEldoradoに収録。また、Louis
ClarkはHooked On Classicsでこの曲を使用。
Flo And Eddie(M/その他):USのテレビ番組。1974年にRoy Wood、Bev
Bevan、Jeff Lynne、Rick
Priceが出演し、Moveの「解散」について冗談を言ったらしい。{Flo And
Eddieは、元The TurtlesのMark VolmanとHoward
Kaylanが70年代にやっていたユニットの名前です。多分2人が番組のホストをやっていたのではないでしょうか。私、Flo
And Eddie好きなんですよ(mad eyckさん)。とすると、Flo And Eddie
Showなんでしょうね}
Florida(地名):ELOがツアーでフロリダを訪れた際、Bev
Bevanはレセプションデスクのゲイの男性につきまとわれ、スチュワーデスの女性を婚約者に仕立てて難を逃れた。ちなみにかの男性はその後Melvyn
Galeに目をつけたらしいが、結末は不詳。
Flowers In The Rain(M/曲名):1967年9月発売のシングル曲。B面は(Here
We Go Round) The Lemon
Tree。UKで2位を獲得。雨のSEから始まるマーチ風の曲。最初はうまく仕上がらなかったため、放棄されようとしていたが、Tony
Viscontiのアイデアで管楽四重奏(ミドルセクションではスピードを2倍にして録音されている)が加えられ、完成した。歌詞にgrowという単語が含まれているので、案の定grassの曲だという評判がたったらしい。ちなみにRoy
Woodは未だかつて麻薬に手を出したことはないと発言している。邦題は「雨の中の想い出」なんだそうだ。プロモーションに際して、Tony
Secundaは当時の英首相Harold
Wilsonが裸で入浴しているコラージュを印刷した葉書をばらまいたが、これが当局の怒りを買ったため、この曲からの収益は全てチャリティに付されることになった。バンドは何も悪くないのに、収入は全く入らず、いい迷惑だったと言えるが、プロモーションとしては成功。こういうのを捨て身と言うのだろう。Daily
Mirror紙は、「これがMoveではなくてBeatlesだったら、英国経済を救えたのに」と書いた。1967年9月30日BBC
Radio 1において開局いの一番にかかった曲である(DJはTony
Blackburn。最初にはインパクトのある曲を使いたかったとのこと)。また、Moveがこの曲でTop
Of The
Popsに登場した際には、オーケストラの演奏に合わせてマイムをしたらしい。Holliesに在籍中、Car
Wayneは、ステージでのレパートリーにこの曲を加えていた。また、Carlは1990年頃にCraig
Pruessとこの曲を再録音したが、現在未発表のまま。
Flowers In The Rain(M/編集盤):かつてテイチクから発売された、The
MoveとShazamをカップリングしたCDのタイトル。ブックレットの表紙はShazamになっているが、裏表紙がThe
Moveなので、好きなほうを表にできた。Moveのスタジオアルバムとしては最初のCD化だったように思う。
Flowers In The
Rain(その他/曲名):伊藤銀次の曲名。最初XXXXに収録されたが、その後Love
Paradeに再録で収録された。歌詞にFlowers In The
Rainというフレーズは出てくるが、別にカバーではない。どっちでもいい話だが、私も昔Flowers
In The Rainという小説を書いたことがある。
Fly Away(その他/曲名):OrKestraのファーストシングル。アルバムBeyond
The Dreamに収録。クレジットはMik KaminskiとK.
Groucutt。オランダでスマッシュヒットとなり、仏独でもリリースの話があったが、実現せず。Kelly
Groucuttのハイトーンのボーカルが冴える佳曲。
Fly Records(その他):Regal
Zonophoneから派生したレーベル。MoveのLooking
Onがレーベルとして最初のLPとなる。
Flying Garter Girls(その他):Wishbone
AshのサポートとしてOregonに来ていたBev Bevan、Michael De
Albuqurqueの前に現れたグルーピー。Penny、Cheryl、Cindy-Lou、Miss
Memphis。どんなことをしたかはここでは書けない。どうしても知りたい人はBevのELO
Storyを読んで下さい。
Foley,
Ellen(人名):1981年のELOのツアーでオープニングアクトを務めたらしい。
Follow Me Follow(I/曲名):Birthday
Party収録。Beatles、Everly
Brothersを思わせる、非常に素直なJeff
Lynneのバラードソング。Jeffのルーツはこの曲にあると思っている。Back
To The Storyにはearly
takeが収められており、バイオリンのパートをJeffがギターで弾いている貴重なテイクが聞ける。
For Your Love(その他/曲名):Ace Keffor
Standの1969年のシングル曲(Atlantic 584260 c/w Gravy Booby
Jam)。Yardbirdsの曲で、作曲はGraham
Gouldman。Aceがこういう曲をやりたかったのなら、Moveと合わないのはわかるようには思う。
Foreigner(グループ名):1970年代後半にアラバマのBirminghamで行われたELOのコンサートでオープニングアクトを務めたという。1978年のClevelandでのコンサートはForeigner、Journey、ELOと登場したというので、OOTBツアーのことだろうか。
Forever(R/曲名):1973年11月のRoy Woodのソロシングル曲。B面はMusic
To Commit Suicide By。シングルヒット連発時代のRoy
Woodの典型的ポップソング。{The Beach
Boysとの関わりは言及したほうがいいでしょう。(mad eyckさん)}
Fortunes,
The(グループ名):バンドのプロフィールは私は知りません。1988年頃、Roy
Woodは5曲(そのうち3曲はStarting Up、Raining In The City、Way Beyond
The
Rainらしい)を提供、リードボーカル以外のすべてを担当したが、バンド側が「自分たちがRoyの曲をレコーディングしてFortunes名義で発表してやるのだから」という理由でロイヤリティの支払いを拒んだため、リリースはなされなかった。
Four Little Diamonds(E/曲名):Secret
Messages収録。Hold On Tight - Rock'n' Roll Is
Kingとは違った路線にあるロックンロールソングだが、むしろこっちのほうがかっこいいようにも思う。イントロはスタジオの模様を伝えるような趣向になっており、この部分はAfterglowのバージョンではDave
Morgan(?)が、「ダンダンダン」とハミングする箇所を挿入しているロングバージョン。Flashbackバージョンはショートイントロが用いられた。
Fox, The(その他/曲名):Kelly GroucuttのEP、We Love
AnimalsのB面全体を占める曲。キツネ狩りを動物の視点から語っている。もともとKellyの未発表のセカンドソロに入るはずだったが、このEPに収めるため再録された。後にELO
Part 2で再々録音される。
Fox At Greyhound(その他、ELO StoryではFox And Greyhound):Croydon,
UKにあり、1972年4月16日、初めてのELOのギグが行われる。この際のラインナップはRoy
Wood、Jeff Lynne、Bev Bevan、Richard Tandy、Bill Hunt、Wilf
Gibson、Andy Craig、Hugh McDowell、Mike
Edwardであった。Royは曲ごとに楽器を替えたため、曲と曲とのインターバルは曲そのものよりも長くなった。観客は400人くらいいたらしい。観客席にはDavid
Ardenが座っていたが、彼はあまりのことに顔を隠していたという。
Francis, Trevor(人名):イングランドのサッカー選手で、Jeff
Lynneの親友。Jeffが家の庭に作ったゴールを束って練習をしていたらしい(ほんとかなあ)。
Fred(E/その他):1981年、Out Of The
Blueツアー以来のツアーを行ったELOだが、前回の宇宙船に匹敵する演出が予想されていたのに反し、実際はいたってノーマルなものであった。Bev
Bevanによれば、宇宙船は究極のものだったので、それ以上のものは考えられなかったのだという。そのため、250,000ポンドの宇宙船に代わって登場したのが5,000ポンドのロボットで、Fredと名付けられ、Prologueおよびコンサート終了時のメッセージを喋った。
Fred, Boston(人名):ELOのローディ。
Free As A
Bird(J/曲名):1994年末に発表されたBeatlesの20数年ぶりの「新曲」。John
Lennonが生前に残したデモテープ(実現しなかったミュージカルThe Ballad
Of John And Yoko用に書かれたという)から、Jeff LynneとGeoff
EmerickがMarc
Mannと協力してJohnのボーカルなどを抽出し、これに他の3人のメンバーの演奏を重ねることによって4人がそろった作品として再構築した。Ringo
StarrのドラムはJeff流にダブルトラックにしたのだろうか、Ringo本来のドラムの音ではないとして一部には不評も買った。George
Harrisonのスライドギターが終盤の聞き所なのだが、このパートをJeffがひそかにユニゾンで弾いて発表してしまったという噂がある。
Free Fallin'(J/曲名):Tom Pettyのアルバム、Full Moon
Fever収録。Jeff
Lynneのプロデュース。スローテンポな曲ではあるが、ギターやコーラスなど、この時期のJeffの特徴的な音を満載している。Roger
ManningのプロジェクトであるThe Moog Cookbookにもカバーされた。
Freedom City(E/映画):アルバムElectric Light
Orchestraをベースに企画された映画で、Roy
Wood扮する10538というヒーローが登場する30分ほどのフィルム。監督はJohn
Elton。最初4本ほどが計画されたらしい。しかしRoyに主役を演じる体力がなかったことなどで没になる。映画自体は政治的な内容のものだったようだが、ラッシュフィルムを見たRoy、Jeff
Lynne、Bev
Bevanは笑いすぎて椅子からずり落ちてしまったという。現在この3人しかフィルムを持っていないらしいが、RoyとBevはこれが他人の目に触れるのは耐えられないとコメントしており、幻の映画となる可能性が高い。
Friar Park Studio(その他):George
HarrisonのスタジオでHenley-On-Thamesにある。Cloud
Nineを録音した。Duane EddyのJeff
Lynneがらみの3曲もここで録音された。
Friends And
Relatives(E/編集盤):1999年発売されたELO/Move在籍プレイヤーなどを扱った2枚組みコンピレーション。Eagleがシリーズで出しているものらしいが、バンドの関連アーティストの曲をショーケース的に紹介する趣旨のようだ。ELOのものが発売されると聞いて、みんないろめきたったものだったが、蓋を開けてみるとRob
Caigerが書いたように"waste of
chance"的なものであった。私もそう思う。何が一番気に入らないかといって、Eagleが前年に発売したLive
At WinterlandとLive At
Wembleyからのライブ曲を何曲も入れているところ。購買者層を勘違いしているとしか思えない。こんなCDを買う人間の大多数はELOのシングル曲は全部持っているはずだし、たとえそれをライブバージョンで収めることに価値があったにしても、最近発売されたCDからそのまま再録しても意味がないし、Winterlandはともかくとしてライブのパワーが弱くてしかもモノラルのWembleyを部分的に聞かされて喜ぶ人間がどれだけいるのだろうか。2枚組みにするには曲数が足りなかったから手持ちの音源で水増ししているとしか思えない。さて、一通り文句を言った後で各曲にはいると、そうはいうもののこれまで入手が困難であった曲が収められているところは評価に値する。最も有り難いのはCarl
Wayneが合唱団をバックに歌い上げている2曲。私は「Midnight
Blueを入れなきゃ」などと言っていたが、これはこれで充分。Ace
Keffordの曲もまあいい。Denny
Laineの曲はELOとどんなつながりがあるのか未だもって不明だが、曲自体はよいできだと思われる。Tandy
And
Morganの曲は通販で買えるEarthriseに入っている曲はレア度が低いが、まあ許せる範囲内。ただ、できればAction
!くらいを入れておくのが良心的というものか。Roy
Woodのシングル曲を入れてあるのは言語道断。CDで簡単に入手できる曲を外したらCD1枚になったようにも思うのだが。どうしてこんな選曲になったのか、はっきりいって愛が感じられない。ファンといえる人間が選んだら、どうしたってこんなことにはならないだろう。Rob
Caigerが関与するのはリリース間近であったらしく、彼の意見を容れることはできなかったという。まったくInto
The Lightを見習ってもらいたいものだ。Rob
Caigerは「第2弾に期待を」と言っているが、企画が流れないことを望みたい。ML上で「あなたが選曲するならどうなる?」というコンペティションがあり、私も自分の案を応募した(随分夢みたいな案でしたがね)が、その後音沙汰がない。
From The End Of The World(E/曲名):Time収録。
From The Sun To The World(E/曲名):Electric Light Orchestra
II収録。少しだけ歌詞はあるが、ほとんどインストルメンタルといってもいいだろう。チェロとキーボードで繰り返される印象的なテーマ、激しいRichard
Tandyのピアノソロ、聞き所は多い。
Fruin,
Craig(人名):1985年にJetとの契約が切れたELOのマネジメントを引き継ぐ。彼は1987年頃にも引き続きJeff
Lynneのマネージャーをしており、Roy
Orbisonの電話番号を調べたのも彼。どうやら今でもマネージャーをしているようで、Flashbackにクレジットされている。
Full Moon Fever(J/アルバム):Tom
Pettyのデビューソロアルバムで1989年4月発表。Jeff
Lynneのプロデュース。Jeff、Tomに加えてMike
Campbellの3人を中心に凝りつつも自由に作られている。録音は1988年、Mikeのスタジオ(実際のところはTomの言葉によると「世界一音響のよいガレージ」)で録音された。飛行機が通るときはしばらく待機しなければならないという欠点はあったものの、ほとんどの曲では録音からミックスまで1日で終わった。この方式は一旦録音を済ませてから時間をかけてミックスを行っていたJeffにとっては初めての体験だった。このためこのアルバムのワーキングタイトルはSongs
From The Garageとされた。シングルとしてI Won't Back Down、Free
Fallin'、Down On The
Dreamなどのヒットを生んだ。CDでは6曲目が終わった後に、Attention CD
Listnersとして「LPを聞いている人がレコード盤をひっくり返しに行っている時間だから、CDを聞いている人もその間待っていてくれ」という30秒間のメッセージが入っている。この部分のバックで声をあげているのは、Jeff、TomのふたりとDel
Shannon。ただ、ヨーロッパ盤の初版では落ちてしまったらしい。
Funky Moped(J/曲名):Jasper Carrottの1975年のシングル曲(DJM DJS
10388 c/w Magic Roundabout)。作曲者はChris
Rohmannで、Jasperがヘルプしているという。Jeff
LynneのプロデュースとBev Bevan、Richard
Tandyの参加。ただ、あまりJeffのプロデュースということに期待しすぎないほうがいいのではないだろうか。Jasper自身のサイトからwavファイルを入手することができる。B面はELOとは無関係。UK6位。
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