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解禁!初めての岐阜 武儀川水系

「釣りたくて、たまらないっす。禁断症状が。。」メールが若から来た。それはこちらも同じこと。でも関西では渓流は3月解禁なのだ。そ、それまで待てない!と言うわけで、一足早く解禁を迎えている岐阜に初釣行することに。
 クソ忙しい一週間だったので、場所調べは若に甘えた。ありがたいことである。大阪からそこそこ近くて良さそげな武儀川水系に決定。

 岐阜というと大阪の人間にはとても遠く感じられる。「岐阜で釣り?しかも日帰りで?!」なんて思ってしまう。でも、よくよく考えてると、普段釣行している奈良や和歌山の奥地と運転時間はさほど変わらない。心理的な距離の問題か。かえって岐阜は高速道路が整備されているぶん、距離が稼げるかも知れない。

 大阪の南部に住んでいる若が北部に住んでいる私の家に5時に来て、車を乗り換えて出発する段取り。途中1回のトイレ休憩をして現地に7時半頃には着いた。心配していた雪も大丈夫で、路肩にはあるが通行には全然問題なかった。ただ、小雨が降ったり止んだりと天気は崩れていた。結局一日中こんな天候だった。

 釣り餌と書いたのぼりがはためく雑貨屋風の店に入り、日券購入。1000円也、安い!店番のおばあちゃんから情報を入手。大阪から来たと聞いて大いに喜び、奥からおじいちゃんを呼んで、熱心に説明してくれた。いい店だ。

 放流したポイントを教えてもらったが、放流物には興味がないので、もっと奥地へ。だが、ここで岐阜の川の人気ぶりを見せつけらることになる。良さそげな所にはすでに車が止まっているのだ(放流ポイントだけど)。
 「放流物を釣ってもなあ。」もっと上流部に向かい、護岸工事で通行止めになっている所で車を止めた。でかいショベルカーが動いているが、徒歩で上流に向かえば問題ないだろう。

 いそいそとウェーダを履き、準備をして奥へ進む。なんと若は竿を新調していた。よくよく見ると偶然、私の竿と同じシリーズで、しかも6.1mと私の竿より長く、高価な物である。こやつ、やる気満々だな。

 道路には雪はないが、河原には雪が積もっている。踏みしめながら、今年の第一投。「うりゃあ!」。餌はセオリー通りのイクラを無視してミミズである。若はブドウ虫だ。
 半年ぶりに竿を出す感動にうちふるえる。寒いけど、自然の中で竿を出すのは本当に気持ちがいいなあ。そういえば、職場の人には「真冬にようやるなあ」と半ばあきれられながら感心されたな。

 ポイントを攻めながら釣り上がっていった。アタリはない。うーむ、おかしい。積雪をラッセルしながらポイントに近づいて餌を流す。
 ひどい時にはズボっと腰まで雪に埋まりながらポイントを攻める。やはりアタリはない。おかしい。

 よくよく観察すると、この川は頻繁に工事がされているようである。工事跡が残っているし、落ち込みがほとんど砂利で埋まっている。
 なんてことだ、岐阜の山奥まで来て工事に悩まされるとは!日本は土建国家だと痛感。この谷は死んでいる。

 

一見良さそげだが、落ち込みは砂利で埋まっている

冷えた身体にはやっぱりラーメンですね

工事でこの谷は死んでいる!

ラーメンを作る若

 かなり、上まで行ったが状況は変わらないので、憮然としながら車まで戻り、昼食をとりながら作戦会議。地図ではいくつか支流があるようなので、そちらに移動することにした。

 ウェーダを履いたまま、車に乗り、支流や落ち込みがある度に速度を落として観察するが、イマイチ。あきらめて、温泉でも入って帰るかと提案しそうになった時、良さそうな支流が見えた。ここに賭けてみるかと細い通りにハンドルを切る。

 こちらの流れの方が水量も豊富で川幅もあり、落ち込みも多い。しかも笹濁りとうってつけ。また、先ほどの谷より、尾根一つ変わるだけで雪が見あたらないのもいい。気温も水温もこっちの方が高いのか?
 車を飛び出して、ガレ場を抜け、流れに降り立った。「おー、さっきより断然良いではないか。」

 若の竿は6.1mと長いが、私は4.5m。これは体を張って足で稼がねばと決意。ウェディングシューズではなく、ウェーダで岩をへつったりするのは心細い。真冬に落ちてびしょびしょになるのは嫌だなあと思いながら、腰まで浸かりなんとか徒渉成功。対岸から釣り始めた。今年はまだこのポイントから釣ったヤツはおらんやろと一人ほくそ笑む。

 立ち位置から4、5ヶ所のポイントが狙える。それぞれ丹念に探る。一巡したがアタリはなし。おかしい。アマゴはここにいなければ、どこにいるというのか。オモリを重くして、深めのタナをまた探る。一番良さそうなポイントで待望のアタリが!
 ここでバラしては元も子もない。慎重に取り込んでタモで受けた。岐阜のアマゴは初めましてである。

 

今年初のアマゴ

向こうの壁ぎりぎりの深いところで

岐阜のアマゴは初めましてだ 流れは速かった。水音は7℃。

 ピッと笛を吹いて、上流の若に見せ、「ほーっ、ほっほっほ」と高笑い。「ちっ、先を越されたか」といった表情で悔しそうである。岐阜まで来て、アマゴの顔を見られないのは嫌だったので、坊主脱出できて嬉しい。また、今年初のアマゴが釣れて本当に嬉しく、一人、頬がゆるんだのだった。
 すぐ後に1匹追加。かなり大きかったのに、カメラの準備をしている内に逃げられてしまい。写真はなし。

 その後、雨脚が強くなり、濁りもきつくなって、本当に増水しだしたので、ここで終了。
「この水系はスーパーニューロッド6.1mには狭いっす。やっぱり川幅のあるところでないと。次は幅のある北山川水系っす。」と坊主の若の弁。

 途中、温泉に入って冷えた体を温めて帰路に。スキー客で渋滞するのではと心配したが、そんなこともなく、無事大阪に着いた。これからは岐阜もマイフィールドだ。

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