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新穂高の湯

岐阜県へスキーに行き、高山へ泊まった。地図を見ると有名な新穂高の湯というのが長野県との県境にあるではないか。行って行けない距離ではない。これは入りに行くしかないと雪深い新穂高に向かう事を決めたのだった。

高山を朝早くに出発。山道が凍結してそうで怖い。峠を過ぎるたびに徐々に高度は上がり、気温は下がってきた。要所にある電光掲示板は−7℃だ。平湯温泉への峠道が一番怖かったな。
冬季にこの地方に行くには4駆にスタッドレスは必須である。ノーマルでは無理と思う。

高山からだと国道158号線を平湯で471号線に替わり、10qほど進む。蒲田川の橋を渡ったところで右折、約10q。長野県側からだと松本方面から安房トンネル経由で平湯まで、後は同じ。駐車場は徒歩3分の所に約20台。

現地に到着してみると、川沿いに橋を渡ったところに温泉はあった。流れがすぐそこである。渓流釣りの良さそうなポイントだらけだ。気温との温度差でもうもうと湯煙が上がっている。

男女別の更衣室は一応あるが、ここは混浴である。水着の着用はOK。すでにカップルが入っていたが女の子は水着は着ていないようだ。
kも一応水着は持ってきていたのだが、その子が着ていないので、「まっ、いいか」と湯煙にまぎれて裸で入ってた。大自然の中でこのシチュエーションでは水着を着る方が余計に変かもと二人で湯に浸かりながら話した。
すぐ後に来たカップルも先行者がすでに裸で入っているので、やっぱり裸で入ってきた。やっぱりその方が自然なのかな。

湯船は岩で囲われていて、20畳はあろうかと思う広さだ。湯が惜しげもなく岩から川に流れ落ちている。
露天風呂にありがちな塀、囲い、屋根、目隠しの類は一切なく、開放感が溢れている。そのぶん20m程対岸の道路からは丸見え状態だった。たまに観光バスが徐行して車窓観光していくのが可笑しい。手を振ると一斉に振り替えしてきた。
底には細かい砂利が敷き詰められていて感触が良かった。湯温は適温で角の方はやや低いように感じた。
泉質は透明で単純泉のようだ。口に含んでみたがなんとなく海洋深層水のような味だった。
他に入浴客がいたので、ここまで 渓流の流れを耳にしながら入る温泉は格別でとても気持ちがよい。いつまでも入っていられる気がした。
遠く稜線にゆっくりロープウェイの登っていくのが見える。のんびり穏やかな時間を過ごせた。雪のちらつく時に入れなかったのが心残りだった。

ここはありがたいことに地元の方の努力によって運営されている。よって入湯料は決まっていず寸志である。箱があるので、そこに入れる仕組みだ。いくらにするか迷ったが、小銭入れにあるだけ入れることにした。六百何十何円入れたと思う。
汚さないようにマナー良く利用したいものだと心から思える、よい露天風呂だった。

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