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セセキの湯

前から行ってみたい温泉があった。北海道の知床半島の先っちょの方にあるセセキの湯だ。
ここは波打ち際にあって満潮時や時化ているときには波の下に沈んでしまうと言う。
波の音を聞きながら露天風呂に入ると考えただけでたまらんではないか。

まだ、この先にも相泊温泉があるが、そこはテトラポッドで海が見えないとのことで却下。やはり潮の香りと風景を楽しみながら入ってみたい。

羅臼から道道87号線を北上すること30分あまり。看板もあるし1本道なので間違うことはないだろう。
左側は切り立った1,500m級の知床連山の断崖。右側は根室海峡で国後島が見えるはずだったが、海上は霧で視界100m、残念であった。 気のいいおっさん、まこっさんとk
ここはなんと個人の持ち物なのだ。オーナーは、「まこっさん」と言って、隣接してる民宿のオーナーでもある。
ここに入るには重大な決まり事がある。
と言っても大したことはない。まこっさんに「風呂に入っていいっすか?」と必ず一言、声を掛けること。
人の家のお風呂に入らしてもらうのだから考えたら当然だ。
車は5,6台はok。正に海岸、波打ち際に岩風呂が見える。脱衣場もなく、混浴だ。駐車場からも丸見え状態。男性はともかく女性は車の中で速攻で水着に着替えた方がいいと思う。

個人の持ち物なので、好意で入浴させてもらうことになる。よって無料!ただし、寸志の箱があるので気持ちで堪えよう。 まこっさんはどうやら名物親父のようである。気むずかしいようで話し好きのようで、要は気のいいおっさんと見た(スミマセン)。
ひろ&kが行ったときも、観光客が勝手に入って困る、とぼやいていた。割と朝早く着いてしまって(10時頃)、掃除をした後だと言う。昨日は海が時化て昆布がたくさん浴槽に入って、掃除も大変だったらしい。 まこっさんと話し込むこと20分。全国から入浴したいと観光客が来るが、それぞれ地方色があって面白いらしい。
東京の人はなんだかツンとすましているとのこと。一番良いのは名古屋の人だそうだ。素直なのが良いとのこと。
最悪なのは?と聞いてみるとダントツで関西しかも大阪人とのこと。民宿で昆布等も売っているが、「ちょっと、まけて〜な。」と値切るのは関西人だけだそうだ。
ヒェ〜、ひろ&kは生粋の関西人、しかもコテコテの大阪人だ。実は二人は大阪人であることを白状し、値切るのは関西の文化で、それがいわば普通なのだ、と関西を擁護した。
まこっさんも、「まぁ、一番親しみやすいのも関西人かなぁ。」と最後は分かってくれて、じゃあ風呂に入っていいよと言ってくれた。
お宝?ショット”開放感”の一言に尽きる。
あまりに熱いので、水で薄めてもらう。源泉は70℃くらいあるらしい。昆布の切れっ端が入ってて、昨日が時化てたのに納得。
「昆布のだしが利いて美人になるのさ。がっはっはっ!」と豪快な、まこっさん。
浴槽は岩を積んだだけで、7,8人で一杯になる。洗い場はない。すぐ横が海なので石鹸、シャンプーの使用は控るべきだろう。泉質は透明、なめるとしょっぱかったので塩泉だと思う。
もともとは波打ち際で星を見ながら温泉に入ったら気持ちがいいだろうな、と思って、まこっさんが作ったらしい。 「今度はうちの民宿に泊まって行けよ〜。メシうまいしよ、満天の星を見ながら風呂に入れるからよ!」すっかり、まこっさんとは友達になったのであった。今度は泊まってみよう。


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羅臼近辺でのおまけ写真
トドの写真。どっちが? 幻のエビ、ブドウエビ!ボタンエビなんて目じゃない程、美味い!