南禅寺・水路閣
▲南禅寺・水路閣
 南禅寺境内・水路閣
 写真では分かりにくいですが、この陸橋の上を水が流れています。

 本来は水運や水力発電を目的に、琵琶湖の水を京都へ運び入れるために造られたもので、舟運が廃れた後も、上水道の水路として活用されてるんだそうです。

 琵琶湖疏水事業は明治18年、東京工部大学校(現・東京大学工学部)を卒業したばかりの田辺朔郎を工事責任者として着工され、明治23年に滋賀県大津市と京都市東山区蹴上を結ぶ「第一疏水」と呼ばれるルートが完成。その後、第一疏水だけでは水量が不足したことから、ほぼ同じルートを暗渠で流れる「第二疏水」が明治45年に完成。

 南禅寺境内を通っているのは、この二つの合流点である蹴上から分水され、松ヶ崎浄水場へ北上する「疏水分線」と呼ばれるルートで、水路閣は第一疏水開通前の明治21年に完成していたそう。

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