2006年 ワールドカップ ドイツ大会
1.非国民的ワールドカップ一次リーグ予想。 2.優勝予想からブラジルを外すわけ 3.グループA ドイツ-コスタリカ戦
4.グループF 日本-オーストラリア戦 5.わしを国賊と呼べ グループF第二クールプレビュー
6.グループF ブラジル-オーストラリア戦 7.グループF 第三クールプレビュー
8.グループA ドイツ-エクアドル戦 9.グループE イタリア-チェコ戦 10.一次リーグの反省
11.例によってマスゴミ批判(1) 12.決勝トーナメントの展望と予想(希望込み込み)
13.ベスト16 ドイツ-スウェーデン戦 14.守備について思うこと
タイトルだけで日本が勝ち抜けないと思ってることがバレバレですが(笑)、
その辺は詳しく書くとして、決勝トーナメントに進む 16チームを予想してみようと思います。
Group A | Group B | Group C | Group D |
ドイツ コスタリカ ポーランド エクアドル |
イングランド パラグアイ トリニダード・トバゴ スウェーデン |
アルゼンチン コートジボワール セルビア・モンテネグロ オランダ |
メキシコ イラン アンゴラ ポルトガル |
Group E | Group F | Group G | Group H |
イタリア ガーナ アメリカ チェコ |
ブラジル クロアチア オーストラリア 日本 |
フランス スイス 韓国 トーゴ |
スペイン ウクライナ チュニジア サウジアラビア |
Group A
まず一位はドイツで間違いないでしょう。
安定感のある試合運び、戦略、ホームの利、
これでドイツが二位にでもなろうもんなら
クリンスマンは寂しくなった髪の毛むしられますよマジで。
二位は難しいところですが、ポーランドで。
Group B
日韓大会に続きイングランドとスウェーデンが同じリーグなんですねえ。
フランス大会ではパラグアイとスウェーデンが同じリーグでしたっけ?
この三チームの争いになると思いますが、かなりの接戦になるでしょう。
ネームバリューならイングランドですが、 スウェーデン、パラグアイとも相当な試合巧者です。
わしはイングランドのフットボールが好きではなく、ベッカムは嫌いなんで、
ここはスウェーデンとパラグアイということにしましょう。
Group C
これまた難しいリーグですなあ。
アルゼンチンは実力的には五本指に入るほど強いんですが、
スロースターターなだけに、初戦のコートジボワールに足を掬われたりしたら、
一次リーグ敗退も十分にありえます。
ここはオランダとセルビア・モンテネグロと予想します。
いや別にアルゼンチンは嫌いじゃないですけど。
Group D
順当にメキシコとポルトガルでしょう。
わしが知る限り初めて”Group of death”じゃないです。
Group E
これが本当の死のリーグですな。
全部強いです。
ガーナがちょっと落ちるように思われますが、
ガーナはかなり計画的に強化してきてますから、
その照準がピタリと合えばこのリーグをひっくり返すかもしれません。
アメリカ、チェコは言わずもがな強いですし。
ガーナとアメリカが勝ち上がってもわしは驚きません。
イタリアは巧者なだけに大丈夫かな、とは思いますが・・・
すんません、予測不能です、ここ。
Group F
日本は初戦のオーストラリアで全てが決まるでしょう。
ジーコが本当に神様で、川口のバカヅキセーブが続いて、
スーパーゴールが二回以上決まらない限り負けます(断言)
理由1
オーストラリアはヒディンクが監督である。
日本に勝たなければリーグ突破が困難なだけに、ここは絶対勝ちに来る。
従ってコンディションの照準はここであり、 全力疾走なフットボールで来るのは自明です。
その勢いを押し戻す力は残念ながら今のダイヒョーにはないと。
理由2
日本のDFには明らかな弱点がある。
それはDFラインの前にぽっかりスペースが空くこと。
わしは前回大会のレポートで述べたが、 あのスペースほど怖いものはない。
理由3
理由1と2を合わせるともう組み合わせが最悪と思ってしまうのだが、
ヒディンクのプレスのきついフットボールで DFライン前のスペースに入り込まれるともうどうしようもない。
トルシエのように三枚ボランチでも置けば話は別だが。
理由4
茸。 茸のパスがカットされ、先のスペースにフィードされる場面が目に浮かぶ。
ここからの失点が毎試合なければとだけ願う。
2点取られなければ上出来な内容になるでしょう。
正直、わしは0-3で負け、と予想します。
そしてクロアチアは相当な試合巧者です。
ブラジル戦で疲弊しているであろうことが一縷の望みですが、
弱点が目に見える日本相手にカウンターで得点することはさほど困難なことではないでしょう。
やはり神風が吹かない限り、ですな。
そしてブラジル戦。
ここまでブラジルが連勝で来ていれば、引き分けは十分にさせてくれるでしょう。
が。
連勝で来た場合、サブの選手を使ってくる可能性も十分にあります。
そうするとサブメンバーは次の出場機会を得るために必死で来ますから、
日本が引き分ける可能性は微塵にうち砕かれます。
わしはこのリーグ、ブラジルとオーストラリアと予想します。
Group G
フランスとスイスが妥当なところでしょうが、 韓国にも十分可能性はありますね。
フランスが最初からトップコンディションで来れば大本命ですが、
それはまずないので勢いでフットボールができる韓国にもチャンスはあります。
むしろスイスが一番安定してるんじゃないでしょうか。
Group H
ここは順当にスペイン、ウクライナで。
サウジが失点記録を更新しないことを祈ります。
ついでにここで得点王の予想もしてみましょう。
まあGroupHから出ると予想してるんですが。
ここまで書けばピンと来るかもしれませんが、
ウクライナのシェフチェンコが大本命でしょう。
例年一次リーグで得点を重ねた選手が得点王になっていますが、
その点でここほど格差があって、且つ強烈なストライカーがいるリーグはないので、
一次リーグのみでシェフチェンコが6、7点を叩き出す可能性が十分にあります。
開催まで残り一ヶ月を切りましたが、
楽しみはどんどん膨れ上がりますね。
最後に一言。
ブラジルの優勝は奇跡でもないとありえないでしょう。
この理由はまたその内。
唐突だがこれは前ふりしていたので一応書いておこう。
ブラジルの攻撃力は他に比べる国があるべくもなく、
頭一つどころかつま先まで抜きんでていると言っても過言ではなかろう。
しかしそれでもわしはブラジルの優勝は奇跡が起こらなければないと書いた。
ワールドカップの勝ち抜き方も心得、かつ守備力にはいささか不安があるものの
その不安を払拭して余りある攻撃力を持つチームが、なぜ奇跡が起こらなければ勝てないのか。
ここで「奇跡を起こさねば」ではなく、「起こらねば」と書いてあることに注意されたい。
彼ら自身の力ではどうしようもないものがある、だから優勝できない、
というのがわしの持論である。
今回のワールドカップにおいて、掲げられる標語がある。
「差別は許さない」というものである。
このようなことをわざわざ掲げる前提として、
差別感情というものが間違いなく存在しているのだ。
残念だが、これは事実だ。
一次リーグは間違いなく突破するであろうブラジルだが、
トーナメントに入ってブチ当たる壁は相手チームではなく、
ヨーロッパ優位を保とうとする審判であり、観客であるとわしは思う。
いくらブラジルの攻撃力が抜きんでているとはいえ、
ゴール近辺でのプレーで気持ち相手側に傾いたジャッジを受ければ
そうそう得点を重ねられるわけもなく、
更には体力的精神的な消耗も累積していくだろう。
その状態で全7試合を戦い勝ち抜くのはブラジルであっても
至難の業と言わざるを得ない。
従ってわしのいう奇跡とは、ブラジル戦にまつわる全てのレフェリングが
公平にしかも正確に行われるという事である。
ちなみにトヨタカップにおいて、わしの偏見かもしれないが、
欧州人が笛を吹く時は必ず欧州よりのレフェリングになっているのだ。
これはワールドカップでも、いやワールドカップだから尚更偏向する事になるだろう。
このような状況での優勝があり得るかどうか、考えるまでもあるまい。
水を差すような考え方かもしれないが、審判とて人間である。
一人の人間の民族、人種に関する感情を完璧に抑える事だけでも十分奇跡的である。
それを少なくとも3(+1)人×4試合で計12(+3)人が公明正大にレフェリングを
行えるかどうかと言われれば、わしはあり得ないと答える。
だから、ブラジルは奇跡が起こらなければ優勝できないと言うのである。
いよいよ開幕である。
半日気もそぞろに過ごしTVの前に陣取る。
主審の笛に大歓声が沸き上がり、もちろんわしの心も沸き上がる。
開始早々からドイツは例によってのフォアチェック。
パスコースや危険なエリアの消し方は世界随一と言ってもいいだろう。
コスタリカは前にボールを運ぶが易々とボールを奪われてゆく。
ボールの運び方もやはり巧い。
総じてトラップの技術はさほど高くない。
それでもフリーになる動きが素晴らしいがためにかなりの余裕を持ってボールを扱っている。
日本を始めアジア諸国はこういうプレーを身につけなければ対等に渡り合う日は来ないだろう。
前半6分、ドイツが放り込んだボールがこぼれ、左サイドに。
ラームがボールキープする所をオーバーラップして左に駆け上がる動きを見せる動き。
コスタリカDF二枚はこれに完全に釣られた。
ラームはフリーのまま切り返して中央にボールを運び、シュート。
ポストに跳ね返りネットに突き刺さるボール。
幕開けに相応しい、素晴らしいゴールである。
シュートの質、精度もさることながら、シュートに至る過程もまた素晴らしい。
あのようなシュートを打てる体勢に持ち込む度量、これこそ絶賛されるべきポイントである。
ワンサイドゲームを予感させたが、コスタリカもさほど弱いチームではない。
わずか6分後にはドイツDFのラインミスに乗じワンチョペが得点。
わしはどうもドイツに4バックのイメージがないのだが、
まだまだ調整不足の観は否めない。
某国営放送では4バックの欠陥とでもいうのかもしれないミスだった。
もちろん上の文章は皮肉である。
しかしドイツは全く焦らない。
悠々とキープし、簡単にゴール前までボールを運ぶ。
スペースの作り方、使い方は教科書のようである。
サイドチェンジを効果的に使い、その度にコスタリカの選手は左右に振られてゆく。
いつものやり方、である。
が、ここでまた苦言。
解説の元代表キャプテンが一言こう言った。
「何故か逆サイドが空いている」と。
わしは呑んでいた酒を吹きそうになった。
元キャプテンともあろうものがドイツのスペースの作り方を解してないとは・・・
前の決勝でも書いた、全く同じ動きで逆サイドのスペースを作るやり方を。
まあこの人がキャプテンの時の監督さんはリバウドのシュートをこぼすカーンに
「どうしたんでしょうねえ」だったから、そんなものなのかもしれない。
そら勝てんわなあ・・・・・
そうやって作ったスペースからシュナイダーがライン際に持ち込み、
鋭角的にクロスをペナルティエリア右に「作った」スペースに。
猛然と飛び込む本来は左サイドのシュバインシュタイガー。
こういう逆サイドの選手の動きは古い話だが優勝した90年当時の左サイド、
ブレーメを彷彿とさせる。
要するに同じ事をやっているのだが(^^;
シュバインシュタイガーは鋭いクロスゴール右前方の「作った」スペースへ。
クローゼ達ドイツ攻撃陣はシュナイダーのクロスの前ファーサイドに流れるように移動、
ここでペナルティエリア右側にスペースを作り、シュバインシュタイガーにボールが渡ると
クローゼはコスタリカDFの後方で足を留めフリーで且つオフサイドではない位置取り、
尚且つ前方にスペースを置いてシュバインシュタイガーのクロスに構え、
後は合わせたたけ。
これも一点目に負けず劣らずの素晴らしいゴールである。
そして更にもう一つ苦言。
アナウンサーも解説もシュバインシュタイガーのクロスがシュートがどうか判断できなかったようだが、
あの一連の流れでシュートなわけがあるまい。
前線の選手が作ったスペースにフリーで後方から走り込んで来た
シュバインシュタイガーがクローゼのポジションやその前のスペースを
把握していないなどあり得ない。
把握できていなかったらただのバカである。
足の角度から見ても完全にクローゼに合わせるためのクロスである。
ほぼフリーな状況から枠を外したシュートを打つほど下手な選手でもあるまい。
無知蒙昧な輩が騙るとシュバインシュタイガーほどの選手が
バカで下手くそに成り下がってしまった・・・・(ToT
気を取り直して続ける。
後半にはいるとコスタリカの選手も「填った」事に気づいたようだ。
出し所はあってもそこからの展開がないことを悟り、前方へのフィードに迷いが見て取れる。
後でゴソゴソ回し、そこに詰められ、出しては読まれ・・・・
雪隠詰め、とでもいう状態だろう。
これがドイツ最大の怖さだ。
知らず知らずに体力を消耗させられ、出し所を潰されてゆく。
疲れと焦りの中に囲い込む、非常に性格の悪いフットボールである。
そして自分たちは悠々とボールを運び、スペースを巧く作ってはチャンスを広げる。
クローゼの二点目もまたそれである。
ニアサイドに人を集めクローゼはファーサイドで歩いて距離を広げ、
後はフリーでヘディング、こぼれたらシュート。
なんという余裕。
コスタリカは余裕のない中でなんとかワンチョペに一縷の望みを託す。
わしの目にはオフサイドと映ったが、浅いDFラインの裏、
某国営放送的には4バックの欠陥(←しつこい)を突き一点差に迫る。
が、反撃もここまでである。
ドイツは焦りを微塵も見せず、FKのチャンスを活かす。
シュバインシュタイガーが流したボールをフリンクスが豪快にネットに突き刺した。
横綱相撲、という表現が適当だろう。
ドイツはコスタリカを完全に型に填め、勝利を納めた。
守備に多少の不安はあるが、上位進出するための調整は十分に行える程度だろう。
下馬評の低いドイツであるが、わしはこの評価は不当だと思う。
優勝の最右翼と言って差し支えのない戦いぶりであったと思う。
いくらなんでもそこまで予想通りに展開されても・・・・・(ToT
もうこれ以上書きたくないんですが、一応要約だけ。
得点は一点しかも新ルールの解釈によりもたらされたものだけ。
二人がかりでGKを押しのけての得点が認められたというものだけ。
他にいわゆるshots on goalは皆無。
日本の守備は前線に当てるオーストラリアのパターンに填り、
経時的にDFとMFのラインが近づいて行き、後半10分にはもう一枚板。
それでもなんとか耐えていたものの、こぼれたボールを押し込められた時点で終了。
勢いのフットボールをさせるヒディンク相手にこの時間帯の失点は負けを意味した。
これぐらいで勘弁して下さい。
と、試合終了直後にここまで書いたが、さすがにこれだけで批判批評とするのは
いくらなんでも無責任に過ぎよう。
気力を振り絞ってちゃんと書くとしよう。
わしの落胆はひとえに素人に過ぎないわしの予想通りの崩され方だった事である。
これまで何度も指摘してきたダイヒョーの守備の欠陥(しつこいが意識的に使ってみる)は、
守備的なMFがずるずるとポジションを下げ、 DFのラインに吸収され守備が一枚板になってしまうことであり、
更には同様にDFのラインもペナルティエリア付近まで下がってしまうことである。
これが何を招くのかは繰り返さない。
オーストラリア戦の失点が全てを物語ってくれるからだ。
明らかにヒディンク率いるオーストラリアはこれを狙った展開を行ってきた。
ここに一枚のメモがある。
知人との約束により、茸不要論を証明するためのメモであり、
ジーコ無能論を証明するためのメモでもある。
酒の席で口角泡を飛ばし日本全敗論を展開していたのだが、
その際にわしはメモを付けると約束していたのだ。
このメモがわしのメクラ度を証明してくれれば良い、
わしのバカさ加減を肴にしつつ呑めれば良い、と、
心のどこかで切望しつつこの試合のポイントをメモってみたのである。
ご存じの通りわしは悪筆であり、写真の解像度も低いので ここは清書しよう。
(1) (2) 川(口)正
(パス)ミス→(被シュート)S | パ(ス)→S(シュート) | ||
<5 | 5≦ | ||
キノコ | @ | ||
ひで |
(3)→キ 3m(in),14,25,28,32
(4)10m(in) キノコ :オー(ストラリア)DF引くだけ
20m Auキープ DF下がる ラインはキープOK
25 ラインくずれかけ
26 神降臨 GKチャージ!
34 一枚近し
55 もう一枚
〜70 ずるずる
これらが何を示しているか順に記そう。
(1).茸不要論として、チャンスメークよりピンチメークの方が多いと
わしは常々唱えてきたのだが、それを数字で示そうと表を作ってみた。
対照としてヒデについても付けてみた。
驚く無かれ、ほぼ白紙である。
如何にチャンスが作れなかった、いやそれ以前にチームの中核である
二人が全く仕事をさせてもらえなかったかを示すメモになってしまった。
(2).勝利の条件として川口のバカヅキセーブ連発を挙げていた。
この試合で何本のシュートを止めたかを記している。
これがもう一本増えていれば、あるいは結果は違ったかもしれない・・・
たぶん同じような結果だっただろうが。
(3).オーストラリアの茸対策その1として、激しくボディコンタクトしてくることは予想された。
そうすれば気の弱い茸くんの危険な領域に入り込んできてのプレイはなくなり、
更には元々少ない突破はあり得なくなるであろうから。
果たしてその結果は、前半5本のファウルで茸くんは後半ボールを触ることも無くなってしまった。
従って後半受けた激しいファウルは皆無、である。
(4).ここが本題である。
上記の論の正否を示すため、日本のDFラインとMFラインがどうなっているか経時的に記したものである。
頭に茸がペナ近くでキープした際のオーストラリアDFの対応と、
間に思わず神降臨と書いしまっているのは蛇足である。
追ってみると、哀しいかなわしの予想通りである。
情けない、これ以外の表現をわしは思いつかない。
70分で記述が途切れているのがお判りだろう。
わしはこの段階でもう付けるのをやめた。
付けるまでもなく守備陣は下がってゴール前の一枚板である。
負けを99.9%確信し、残る0.1%という一縷の望みは川口のバカヅキに託す以外になかった。
結果は、ご存じの通りである。
わしはヒディンクの狙いは予想していた。
まずロングボールを多用し日本のDFラインを押し下げ、 中盤でのキープ、DF裏へのパスを用い、
無理にドリブルは仕掛けない。 MFが奪おうと前に出てくるからだ。
この繰り返しでMFのポジションも下げ、最後には一枚板にしてしまう。
後は好き放題、と・・・・
全くその通り、というのが返す返すも哀しい。
予想外だったのは、もっと早くに勝負をつけに来ると思っていた事だ。
わしは最初から飛ばし気味に試合を進め、前半だけでも二点ぐらいは取ってしまうつもりかと思っていたし、
それぐらい日本の守備を崩すのは容易だと思っていた。
実力差を考えて後半勝負で十分と踏んだのか。
だとすれば更に凹むが・・・・たぶん正解だろう。
もしかしたらひたすらボールキープ、というメンタリティが ヒディンク、そしてチームに無いのかもしれないが。
もちろん気温の問題もあろう。
いくらなんでもヒディンクも自分のフットボールの弱点は承知していよう。
これも繰り返す必要はあるまい。
オーストラリアは体力の温存を謀っていたに違いない。
体力を温存しつつも完全に日本の守備を、いや攻撃をも崩していた事になってしまうのだが。
前回大会の日本-ロシア戦でも触れたように、
守備陣が下がってしまう事で 攻撃陣との距離が空いてしまうとボールを奪っても攻撃に繋げることはできないのだ。
これは後半ヒデも茸も、当然FWもボールにほとんど触れることができなかった事が示している。
つまりは。
これ以上ないというほどの完敗だったのである。
戦術云々でも交代云々でも、まして川口のミスでもない。
ごくごく基本的なことを突かれて負けた、それだけの試合である。
負けるべくして負けたのである。
わしはこれほどレベルの低い試合はワールドカップで観たことがない。
わしはそこここで発言しているが、負けたから云々ではない。
負けるにしても負け方があろうに、と呆れているのだ。
チームの方向性もないままになし崩しに負けてしまった事を批判しているのだ。
反論できるものならしてみるがいい。
かねてから指摘されてきた、わしももちろんしてきたMF-DFのラインの不整合を
改善するでもなく本番に臨んだ理由があるとでもいうのなら言ってみろ。
草サッカーのレベルでも当たり前のようにこなしている当たり前の基礎戦術ではないか。
基礎戦術もこなせずにダイヒョーでございとは言わせたくない。
今回の大会で日本ダイヒョーの試合について書くのはこれが最後になるだろう。
観るには観るが、非常に醒めた目で、これ以上ない冷めた目でしか観られない。
わしに間違いがもしあれば、とそれでも願わずにはいられないが・・・・
さて、グループFの二試合目である。
わしはこのクールきっての面白い試合になると予想する試合である。
もちろんそれはダイヒョーの消化試合などではなく、
ブラジル-オーストラリアである。
なぜわしが興味を抱くか。
わしがネット上にレポを晒したのは、確か98年のフランス大会の準決勝であったと記憶しているが、
この試合はオランダとブラジルの熱い戦いであり、結局PK戦にもつれ込んだという試合である。
そしてオランダの監督はヒディンクであった。
ヒディンクの意趣返し、という観点から興味が湧くではないか。
ヒディンクが己のプライドに賭けジャイアント・キリングを狙ってくれば
なんともわくわくする試合になりそうではないか。
さてこれに対するブラジルがどう出るか、これも興味深い。
優勝候補筆頭のプライドに賭け勝ちを狙うだろうか。
と書けばわしがそう思ってないのは明白だろう(笑)。
何故ならばブラジルの監督は歴代でもきってのリアリストと言われるパヘイラである。
94年大会ボランチのみで構成したかのようなMFで批判を浴びつつも見事優勝に導いたのが彼である。
あくまでもリアルに優勝を追求するのであれば、パヘイラがこの試合を半ば捨てても不思議はない。
仮に負けても次は参加国中最高の安牌、日本である。
麻雀で言う現物そのものである。
最終戦でオーストラリアがクロアチアに負け、二勝で三チームが並んでも、
得失点差で抜ける可能性は十分にある。
まして勢いのフットボールであるオーストラリアにまともに取り合っては体力的な消耗も激しかろう。
勝つには勝ったが・・・では上は狙えない。
と、すると、パヘイラは負けはともかく、引き分けで良しとしてくる可能性は相当に高い。
もちろん勝ちは狙うが、無理な勝ち方はしてこない筈だ。
ブラジルの最も楽な勝ち方、はどうなるだろうか。
先行逃げ切りあわよくばカウンターで追加点、という形がまず考えられる。
最も確実な手ではあるが、フランス大会ではこれで追いつかれPKになったのである。
この轍を踏まないようにできるかどうか、であるし、
もし1点差のまま経過すると結局なりふり構わないヒディンク得意のパターンになる。
これはこれで十分疲れるだろう。
ではその代案として、こういうのはどうだろう。
とにかくのらりくらりとボールを回し、時間を経過させる。
シュートはほとんど打たない。ひたすらキープである。
ボールキープを続けていればオーストラリアは無理に攻めて来れない。
二人いれば、いや独りでもカウンターが成立してしまうブラジル相手に
プレスをかけるのは危険だし、三人でプレスをかけても抜かれる危険性もある。
従ってこうなればブラジルが圧倒的にボールを支配したまま、が続くだろう。
そして残り時間が短くなったところ、おそらく残り10分で点を取り、
オーストラリアに反撃の時間を与える間もなく終了のホイッスル。
これであれば体力は温存でき、尚且つ安全確実に勝ち点が取れる。
最悪得点できなくても引き分けで勝ち点1。リーグ突破も決定である。
これに対しヒディンクがどうでるか。
リスクを冒し、フランス大会でデンマークが見せたようなノーガードの試合に持ち込んでもいいだろう。
負けても相当に評価される筈だ。
実際観ている方はこれが一番面白い。
しかしそのための絶対条件は先制することである。
失点してしまえばブラジルはひたすらキープしてカウンターの狙い打ち、だろう。
追いかける立場の方がお得意のパターンも使いやすいが、
長い時間使えるものでもない。
時間があればあるほど、失点を上乗せする可能性も跳ね上がるだろう。
ブラジル相手にでもあの猪突猛進を試して欲しい気はするが(笑)、
あまりに危険性が高すぎる。
で、あれば、これも最後の10分で怒濤のパターン、であろう。
わしは常々言っているが、ワールドカップは戦略がないと勝ち抜けない。
どこかで、敢えて負けてでも、力を温存しておくチームでないと優勝はできないのだ。
そのような観点からすれば、この試合ほど面白いものはない。
先ほど第二クールと書いたが、一次リーグを通しても一番面白いかもしれない。
ただ、ブラジルがひたすらキープを選択すれば、ゲームとしては面白くなくなるが(^^;
この辺も含め、またレポにて。
日本とクロアチアが引き分けたことにより 二位以下が混迷しそうなグループFである。
前々回大会の遺恨もあり、前述の通り個人的には非常に興味を抱いていた試合である。
ヒディンクが意趣返しを狙うか、リアルに上位進出を目指すのか、
逆にパヘイラがどのようにヒディンクのイケイケフットボールに対応するのか、と。
果たして試合は平静に進んでいく。
お互いにチャンスは作ろうとするものの攻撃に人数をかけるリスクは冒さない。
ヒディンクもパヘイラも不甲斐ない攻撃に怒りを露わにしているが、
本心からそうなのかどうか。
両チームとも失点無く前半を終えること、 更には体力を温存すること、これだけだったのではないか。
点を取るという強い意志は感じられず、 行けたらラッキー的な攻撃しかない。
のんべんだらりと前半が終わった。
後半に入ってもさほど両チームは攻撃的にはならない。
ロナウドの動きも重い。
が、そのロナウドがチャンスメイクするのだからやはり
腐っても鯛太ってもロナウド、である。
オーストラリアDFを引きつけてアドリアーノへ。
アドリアーノ自身もキレのない動きだが、 キーパーの逆を突く股抜きシュート。
アルゼンチンにしろブラジルにしろ、 シュートを打つ時は必ずGKの逆を狙っているのが見てとれる今大会である。
あのスピードのシュートで逆に来ていれば確実に止められていただろう。
小さな事だが、強国ほどその小さな事をきっちりこなしている。
さあここからどう動くか。
わしは注視した。
まだ前のめりになるには早いだろう。
ブラジルの攻撃陣にスペースを与えるのはあまりに危険である。
果たしてオーストラリアのペースは上がらない。
ヒディンクは身振りも大きく何事か喚いているが、 これもポーズか。
ブラジルは前半以上にゆったりとボールを回す。
相手陣内に入ってもゆったりと。
DF陣も相手陣内に入ってのキープである。
自陣は完全にフリースペースだが、抜けられることを予測しておき、
なおかつそこでだけ全力で走れば良いのだ。
スピードに自信さえあれば、トップスピードでボールをコントロールできる自信さえあれば。
その自信に裏打ちされたボールキープである。
オーストラリアには甘いパスを見通して動く以外に為す術はない。
従ってオーストラリアの各選手は猛暑の中のダッシュを繰り返す以外になく、
ブラジルのペースに反比例して疲弊してゆく。
オーストラリアのエネルギーをそのままブラジルのエネルギーに転化するかのようである。
わしはブラジルが先制した場合、どう試合を進めていくのか非常に興味を持っていたが、
相手陣内でのボールキープという手が最良とは。
もちろんそこには高いスキルが必要になるのだが。
ボールを貰う動き、貰ってからの動き、正確なトラップとキック。
パス直前の一歩二歩、この動きだけで如何に容易にパスが繋がるものか。
ドイツの追い込み方も性格が悪いと書いたが、 ブラジルのこれもかなり酷い。
体力的な追い込み方はドイツの比ではない。
カウンターでチャンスを作っても長い距離をダッシュで、
しかもブラジルの選手と競りながら走って正確にゴールを射抜くことなど神業に等しい。
シュートを防がれ、または外し、残るのは徒労と疲労である。
途中出場のキューウェルでさえ、みるみるキレを無くしてゆく。
強い。強すぎる。
これなら仮に同点とされても、また突き放すのは容易だろう。
ブラジルは完全に体力を残している。
ヒディンクの勝負は残り15分にかかった。
選手を替え、前のめりにしたかったのだろう。
しかし笛を吹かれても踊る体力は残されていない。
キレも迫力も、日本戦とは大違いである。
ヒディンクはここまで読み切れていただろうか。
失点からここまでの25分で、ここまでオーストラリアが疲弊させられることを。
おそらく、読めなかっただろう。
ボールの動き自体は緩やかである。
距離は走らされてはいないのだ。
しかし実はダッシュを回数多く、しかも場合によっては長距離のダッシュである。
遅すぎた。
こうなって初めて気づくブラジルの怖さを見た。
傍目のわしでさえこうなって初めて気づいたのだ。
「まだ早い」と思ったことは先に述べた。
ヒディンク自身、試合中に気づいていたかどうか。
おそらくはなぜ前に出ないのか憤懣やる方なしだったろう。
しかし心身ともに疲れた選手達にそれは酷というものである。
こうしてみるとオーストラリアに勝ち点を挙げるチャンスがあるとすれば、
失点して直ぐトップギアに入れるしかなかったのではないか。
失点を重ねるリスクを冒してでも前に出る以外に追いつく方法など無かったのだ。
ハイリスクハイリターンで無ければ、ローリスクノーリターンになるとは。
嘲笑うかのようにボールを奪い、ポンポンと前に送るブラジル。
ここからノーガードの打ち合いのように見えてはいたが、
オーストラリアには疲労という足枷と手錠ががっしりとまとわりついていた。
そして失点。
疲労の蓄積したオーストラリアDFにゴール前のカバーリングなどできる筈もない。
やはりブラジルは強い。強すぎる。
アウェーであるということを前提にしてさえ、 優勝候補に挙がるのも当然だろう。
わしはそれでも無理だと思ってしまうのだが・・・・
それにしても、これだけのチームを相手にしてきたのだ。
直前の試合でクロアチアの選手達にキレがなかったのも当然だろう。
クロアチアもまた、ブラジル相手に疲弊していたのだ。
一週間弱では回復もままならないほど。
そう考えればあの体たらくは理解できる。
格下であり攻め手も判りきっている日本に引き分けるのも、 ある意味では当然だったのかもしれない。
さてこのグループの今後の展望なのだが、
ブラジルが一位通過をする事に実力から見れば疑いはない。
しかしトーナメントで当たるのは更に混迷を極めるグループEである。
イタリアが二位で通過する可能性も十分にある。
そうするとベスト16でイタリアと戦う事になってしまい、
コンディションの上がりきってない状態で戦うのは本意ではないだろう。
足を掬われる可能性も相当に高くなる。
しかも続いて当たるであろう相手はグループGの二位とHの一位からであるから、
可能性として一番高いのはスペインだろう。
そして更にグループAの最終戦の結果如何では ドイツが二位通過の可能性もある。
ドイツとエクアドルの試合が引き分けで終われば 得失点差でドイツは二位になってしまうのだ。
従ってグループAでドイツが二位通過、 グループEでイタリアが二位通過で且つ、
グループFでブラジル、グループHでスペインが一位通過となれば
ブラジルはイタリア→スペイン→ドイツ→決勝、 という凄まじいトーナメントを勝ち抜かなければならないのだ。
一発勝負のトーナメント、しかもヨーロッパでの開催で敢えてこれを選ぶだろうか。
もちろんオーストラリアがクロアチアに勝つ、という条件が必須ではあるが、
わざと試合を落とし二抜けしようとする可能性もある。
クロアチアとオーストラリアの試合でオーストラリアの勝ちが濃くなったという情報があれば、
わざと日本に負け二位通過を目論む可能性もある。
ブラジルの与論は許すまいし、それでもし優勝できなければ最悪の結果にもなるのだが、
リアリスト・パヘイラならやりかねない。
まして日本の監督はジーコだ。
多少のエクスキューズは通じるだろう。
そこで日本には負けてみたもののブラジル戦で疲れたオーストラリアがリードを守れず、
クロアチアに足を掬われれば・・・
一位ブラジル二位日本、となってしまう。
これが日本に残された唯一のリーグ突破の可能性である。
しかも十分にあり得る可能性として。
しかし、こんな事に期待していて楽しいか? わしゃどおでもええけど。
危なげない試合運び、というのはこういう試合のことをいうのだろう。
得点してからはペースを緩め安全第一で無理はせず、
守りも相変わらずのワンサイドカットの徹底でエクアドルを填めてゆく。
二勝同士の戦いとは思えないほどの余裕。
エクアドルにしてみれば先制を許したことが全てだったろう。
しかしあの展開に持ち込まれては失点もやむなしである。
常に逆サイドにスペースを作り、そこを最大限に利用するフットボールを
ゴール前で展開され、更にクローゼのシュートはキーパーの逆を突くシュートである。
あれを止めることは至難の業といえよう。 不可能といっても差し支えあるまい。
何も考えずとりあえず右に飛んでいたら止めれるかもしれないが。
繰り返すが今大会ではキーパーの逆を突くことが目立つ。
アルゼンチン、ブラジル、ドイツ、と余裕を持ってリーグを勝ち抜いたチームはこの点が徹底されている。
まさか前回大会でのワンサイドカットの権化、カーンの活躍に影響されたのでもあるまいが・・・
バラックの絶妙のパス、キーパーの前でバウンドしてボールが止まる逆回転のパスで
クローゼは二点目をゲット。
あのタイミングとスピードで裏にパスを出されたらキーパーは出ざるを得ない。
しかし寄ってくる筈のボールが止まる。
おそらくキーパーのモーラは狼狽したことだろう。
取れるかどうか、ギリギリのタイミングのボールが自分から離れ、クローゼに近づくように見えたかもしれない。
クローゼはは易々と抜き去ってしまった。
こんなところも性格の悪いフットボールである。
後はとことん填めるだけである。
レーマンはエクアドルのゴール左寄りへのミドルを 一歩も動かずにジャンプだけでキャッチ。
これは象徴的なシーンだろう。
攻め手を模索している内に時間は過ぎ去り、 とどめまで決められてしまえば為す術はない。
ドイツも強い。十分強すぎる部類である。
しかもここまでの三試合、完全に余力を残したままである。 このまま勝ち上がりそうな雰囲気である。
それにしてもバラック、「ここからは強いチームと戦うことになる」はないんじゃないか?(爆)
やはりコレルは間に合わなかった。
かろうじてバロシュは出場できたが、 ワンポイントで得点に絡めるコレルの不在がどう響くか。
ガーナ戦では起点を作ることが出来ず苦杯を喫している。
それにしても今回のイタリアは小汚い。
いや見た目の問題なのだが(^^;
ガットゥーゾを筆頭に悪人顔だらけである。
男前を揃えた前回とは格段に差がある。
そういえば三位となった90年イタリア大会では スキラッチが活躍したなぁと思い出す。
彼も見た目と出身地だけで誹謗された選手であるが、
見た目はイタリア代表史上三本指に入る悪人顔だろう。
82年大会ブラジル戦で得点を挙げたタルデリの顔も怖かった。
あれは得点した際のイッてしまった顔だが。
まあ顔のことはこれぐらいにしておこう。
開始早々からチェコはパスを回しイタリア陣内に攻め込む。
バロシュもコレルとはタイプが違うながら起点となり、 得点も期待できた。
その点でネドヴェドがいるのは大きい。
前を向いてボールを持てばグイグイとゴールに向かう。
そこで僅かな隙を見つけてはパスやシュートを繰り出す選手だ。
一度代表から身を引き、請われて復帰した選手だ。
懸ける思いも相当なものだろう。
わしは彼のように想いがプレイに表れる選手が好きである。
フィールド全面を自分のプレイゾーンとするかのように そこここに顔を出し、
チャンスメイクを手がけようとする。
前半17分、イタリアのDF、ネスタが突然の負傷交代。
本当に交代しなければならないような怪我だったのかどうか。
戦術的な交代にも思えたが、その交代で入ったマテラッツィがCKからゴールを挙げる。
二階から打ち下ろすようなヘディングだった。
いずれにしろ、早々の交代が功を奏した。
守勢だったイタリアに落ち着きが出てきた。
こうなるとイタリアは強い。
守備に入った時の動きは美しい。
ドイツほどパスコースを与えるでもなく、アルゼンチンほど密集するでもない。
ドイツはパスの先で潰す守備、
アルゼンチンはパスの先を潰す守備、
イタリアはパスの出し手を潰す守備、
とでも対比すれば良かろうか。
バランスを取り、ボールキープした選手を放射状に取り囲んでゆく。
正に網を張るという表現が適当だろう。
ただ、蜘蛛の巣の中心にいるのは蜘蛛ではなく獲物なのだが。
次第にチェコのパスが前線に届かなくなる。
焦りを生んだか、ポラークがトティの背後からチャージ。
タイミングといい勢いといい、一発レッドでもおかしくはない悪質なプレイ。
イエローではあったが、二枚目。
ボランチの退場はチェコにとって痛すぎた。
後半に入りチェコはボランチの不在により攻勢に転じようにも 思い切った動きが出来ない。
どこか及び腰のまま前に出ようとするが、 その程度の攻撃に動じるイタリアではない。
ポストにならなければならないバロシュも完全に沈黙している。
万全の状態のバロシュなら、あるいはコレルなら芽はあったかもしれないが。
そのバロシュをも交代し、打開を計るチェコ。
ネドヴェドを後ろからの起点とし、前のめりになる。
ほぼ全員が相手陣内に入った時、悲劇が起こった。
虎視眈々と裏を狙い続けていたインザーギが自陣から前方の広大なスペースへ走り出す。
チェコDF一瞬の遅れはインザーギの完全なるフリースペースを生んだ。
必死に追いすがるGK、チェフをもかわし、冷静にボールを流し込む。
終わった。
チェコはそれでも前に出ようとする。
ネドヴェドが諦めを振り払うようにシュートを放つ。
ゴールには届かない。
タイムアップ。
跪き頭を垂れるネドヴェド。
イタリアの選手が声をかける。
笑顔を返すネドヴェド。
離れた後、再度跪く。
祈り。
十字を切る。
敗北で地にまみれた跪きではない。
美しいシーンだった。
混戦を予想したグループEだったが、やはりこんな結果になってしまった。
チェコの苦戦、敗退はやはりコレルの負傷に伴う戦術の変更によるものだろう。
戦術にはオプションが必要であることを図らずも証明してしまった。
短期決戦のために、限られた時間の中で、いくつもの戦術を組み立てて行かねばならない、
それがワールドカップなのだ。
これ以上言うと皮肉にしかならないのでこの項はここまでとする。
各組の予想を開会前にしてみたわけだが、
言いっぱなしもあれなんで、それぞれについて検証してみる。
グループA
ドイツ○
ポーランド×→エクアドル
ポーランドは初戦のエクアドル戦のレフェリングが全て。
内容的には十分二位の実力であったと思う。
しかしエクアドルの力を過小評価していたのは否めない。
予選では地の利がどうしても前面に出てくるので、
その点が強く印象にあったのは認めざるを得ない。
グループB
スウェーデン○
パラグアイ×→イングランド
これはもう個人的希望というか好き嫌いの問題(爆)
実力的にはイングランドとスウェーデンが上にあるのは自明だが、
パラグアイのようなチームがいた方が面白いし(^^;
グループC
オランダ○
セルビアモンテネグロ×→アルゼンチン
もう少し揉めるかと思ったが、アルゼンチンは予想外に
コンディションを整えており、しかも戦術の徹底も見事。
一次リーグでここまでやるとは思わなかった。
失礼いたしましたm(_ _)m←イングランドには謝ってないのに
グループD
ポルトガル○
メキシコ○
これはどう転んでも、だろう。
しかしアンゴラの健闘には拍手。
グループE
予測不能→イタリア、ガーナ
予想通りに予測不能なリーグだった。
それでもきっちり一位通過するところはさすがにイタリア。
チェコ、アメリカを下したガーナは長期の強化計画が見事に当たった、 と、いうところだろうか。
ネドヴェドはもっと観たかった・・・・
グループF
ブラジル○
オーストラリア○
わしはクロアチアとオーストラリアが勝ち点で並び、
得失点差でオーストラリアぐらいかと思ってたんですが。
クロアチアはブラジル戦で頑張りすぎたのが裏目に出た。
ブラジルと同じリーグになったらどうするか、を示唆する結果になったのではないだろうか。
グループG
フランス○
スイス○
予想通りにフランスの出来が悪すぎた。
グループEは高レベルの争いだったが、 残念ながらこのグループは違う意味で揉めた。
韓国は前回の良いところを引き継いでいいフットボールをしていたと思う。
三位という結果ではあったが、それでも正直羨ましい。
これぐらいのフットボールを見せてくれるなら、ダイヒョーなどと呼ばないのに・・・
グループH
スペイン○
ウクライナ○
これもどう転んでもなグループだった。
もう少しウクライナが余裕を持つかと思ったが、
最終戦はスペインとも当てにならない。
16(グループEは予測できなかったので14かな?)チーム中 11チームが当たり、ということですな。
グループFが正解、というのも哀しい話です。
いつものこととは判っているが、例によってマスゴミはどうしようもない。
腹立ち紛れに。
【ドルトムント篠原成行】
試合終了後、センターサークルまで歩いた中田英寿選手(29)=ボルトン=は、突然しゃがみ込んだ。
崩れるようにあおむけになると、両腕で顔を覆ったまま5分以上動こうとしなかった。
すべての選手が去った後、ゆっくりと立ち上がり、スタンドのサポーターに向けて両手を挙げた。
笑顔を浮かべてはいたが、その目は赤かった。
1対4の大敗。3大会連続出場となった中田選手のW杯は、不完全燃焼に終わった。
ドイツ入り後、明らかにいらついていた。
「走るという基本ができてない」「戦う準備が足りない」。
味方への批判と取れる言葉がたびたび漏れた。
選手だけの食事会の翌日の練習でも、仲間とほとんど会話せず、アップも1人で行った。
68年のメキシコ五輪で日本を銅メダルに導いたデットマール・クラマーさん(81)が大会直前、
「問題なのは選手の半分が中田の考えを好きではないこと。
チーム内で中田がどう振る舞い、仲間が中田をどう扱うかがカギだ」と話し、示していた懸念。
それは、中田選手のそんな振る舞いに、現実となって表れていた。
ただ、試合に臨む姿勢は誰よりも激しかった。
4日のマルタ戦(親善試合)では1人、気を吐き、
ジーコ監督から「中田はいつでも同じ気持ちで全力を出せる」と絶賛された。
18日のクロアチア戦でも攻守の核となり、最も活躍した選手として「マン・オブ・ザ・マッチ」に選ばれた。
中田選手と同様に「孤高」と称される存在に、イチロー選手(マリナーズ)がいる。
今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、意外なリーダーシップを発揮した。
練習中から仲間に積極的に話しかけ、2次リーグの米国戦では円陣の中心で「歴史的な日にしよう」と叫んだ。
世界で活躍する大黒柱の熱い言動に、がけっぷちのチームは一丸となり、世界一を手中にした。
試合後、中田選手は「まだまだ力が足りないことを実感した。
この結果を素直に受け止めて次につなげていきたい。
W杯は1度目(フランス大会)は何だか分からず、2度目(日韓大会)は地元開催だった。
今回は本当に戦っている気がした。こういう結果になって残念だ」と語った。
結局、世界を知る彼の厳しさを日本代表の他の選手は最後まで理解できず、
彼自身も仲間と一定の距離を保った。
中田選手はイチローになれなかった。
そして、WBCの奇跡は、W杯で再現されることはなかった。
ネットで引っかけたM日の記事。
要するにヒデにはイチローのようなリーダーシップがなく、 だから勝てなかった、とでも言いたいのだろうか。
どこに焦点を当てているのか例によって解りにくい自爆新聞特有の文章である。
自爆する癖に自分の身を守ろうとするいつも通りの小汚さだ。
腹立つからとことん突っ込んでやる。
ヒデがこの三試合、どれだけ走り、どれだけ声を出していたのか観ていないのか。
大前提として、わしは今大会でヒデに対する一切の批判を受け付けない。
ヒデに対し批判する者は日本人とみなさない。
鬼畜として扱う。
誰よりも走り、誰よりも努力し、誰よりも勝とうとしていた。
その彼に対して批判する資格は本人以外、誰にもない。
崩れ落ちるのも無理はない。
試合終了後に脱力するのも当然である。
それほどに彼は多くのものを背負い、矢面に立ってきたのだ。
事実上の監督はヒデ、そんな状態で戦ってきたのだ。
鬼畜野郎篠原、貴様はヒデがどうこう言う前に、あの言葉を吐かざるを得ない状況を見ろ。
鬼畜にはそれほどの目がないのは解っているが言ってやる。
自爆新聞の自爆記事でどれだけダイヒョーを翼賛してきたのだ。
ヒデがダイヒョーに対し発してきた言葉は全て正論、真実ではないか。
貴様らがすべき仕事を彼が為してきたのだ。
貴様らがこそダイヒョーに批判を浴びせ、 代表として送り出す体勢を作り上げるのが本質ではないのか。
それすらも解らないマスゴミだからこその翼賛だったのだろうが。
北朝鮮戦を終えて言った言葉を覚えているか。
鬼畜のゴミのような脳にはそのような記憶力はないだろうから教えてやるが、
「このままでは勝てない」と言ったのだ。
ここに貴様らの塵並みの記憶力文章力ほどにも間違いはない。
ドイツ入り後の発言もまた同じだ。
反論があるのならお前がヒデと同じ距離を走ってみろ。
そして他の選手がどれだけ走っていたか全部検証してみろ。
準備できていたというならわしのいう守備崩壊のパターンを何故繰り返したのか言ってみろ。
できる筈もあるまい。
それができるぐらいならヒデに批判されたダイヒョーをこそ批判しろ。
無策無能のジーコを批判しろ。
それすらもできなかったのが貴様らマスゴミだ。
フットボールというものが全く解っていない鬼畜だ。
クラマー氏の言葉を鬼畜的にはどう捉えているのだ?
わしにはヒデに付いていけないダイヒョーをこそ批判している言葉に見えるが。
「孤高」など鬼畜から仰ぎ見た姿だろう。
足下からゴミクズが仰ぎ見てもその姿など解らないのだ。
どちらも歩み寄らなかったとでも言いたげな文章だが、
頭の悪いボクちゃんたちと同じ目線に立たなかったヒデを批判しているのか?
それとも頭の悪いボクちゃんたちを批判しているのか?
鬼畜は双方とでも言う逃げ口上だろうが。
どちらの態度が「代表」として正しいか考える余地でもあるのか?
自爆新聞の鬼畜らしい思考回路でご立派なことだ。
そして最後はなんだ?
WBCの奇跡、だと?
それは日本球界に対する侮辱か?
奇跡で優勝したのだ、と?
ワールドカップで再現されなかった?
奇跡など可能性がゼロの処に起こるわけもなかろう。
立ってなければ転ばない、それぐらいの状態をも見極められないほどに見る目がないのは解っている。
「やっと寝返りができる赤子が50mを6秒台で走れる」 と同レベルにあることが解らない程度、ということだ。
皮肉なことだなあ、自爆新聞よ。
貴様ら鬼畜が批判してきたトルシエは一次リーグ突破、
擁護翼賛してきたジーコは一次リーグで惨敗とは。
正しく自爆的世論形成ではないか。
要するに貴様らはおのれに優しい人が好きなんだろう。
どこかの協会のトップと一緒だろうが、
好きだから褒めようという態度が果たしてジャーナリズムなのかどうか、
僅かな脳を働かせてみろ。
働くほどに脳があれば、だが。
そしてまたこんな記事が。
こいつに脳がないのは知ってるが、視神経もないんだろう。
■挑む者
◇千金セーブ…落とし穴も−−GK川口能活(30)
大会を通じてGK川口は酸いも甘いも味わった。
オーストラリア戦に続き、この日も前半7分にロナウド、
16分にはロビーニョのシュートをともに腕1本ではじいた。
クロアチア戦ではPKを止める値千金の好セーブも見せ、がけっぷちの日本を何度も救った。
だが気持ちが乗っているときこそ、落とし穴がある。
オーストラリア戦では相手のスローインに対して、ゴールを空けて飛び出した。
中沢と交錯し、転々としたボールを押し込まれて最初の失点となった。
この日も前半ロスタイム、ロナウドに同点弾を決められた場面では、
前に出るべきか、ゴールを守るべきかちゅうちょしてしまった。
後半8分には、ジュニーニョペルナンブカノのミドルシュートの軌道をとらえながらも、止められなかった。
川口は「自分がやるべきことはやった。それでも勝てなかったのは残念」と悔やんだ。
試合後、長年ライバルだった楢崎(名古屋)が駆け寄って肩を抱いた。
土肥(FC東京)はハーフタイムの時、ベンチ前で肩をたたいた。
ゴールを死守した活躍が鮮やかすぎただけに、落差も際だってしまう。
ともに厳しい練習を切り抜けた3人だけが、GKならではの過酷さを共有していた。
【小坂大】
あれだけ目の前のDF陣が崩れて気持ちが乗ってるとすれば 川口は狂人か真性のマゾだ。
わしはよくぞあそこまでキレずにプレイを続けたものだと感心する。
何度も言うが、わしの目の前のDFがあの状態になっていたら、
わしは間違いなくチームメイトもへったくれもなしに罵倒する。
場合によっては蹴りだって入れてやる。
そのぐらいに崩れていたのはもちろん見えてないよな小坂大。
あのプレイは川口の守備範囲の中ではある。
出た以上は触らなければならない。
触れなかったという点においてのみ、あのプレイの批判は許される。
しかし目の前のDFが崩壊しており、自分が最後の壁となり続けた状況で、
ビドゥカに中沢が競り勝てるとどうすれば信じられるのだ?
出ざるを得ない状況に追い込まれていたことなど、
無知な小坂には想像すらできまい。
更にこれ。
ジュニーニョ・ペルナンブカーノのシュートの件。
あのボールの質が全然見えてない。
回転してるかどうかも見えないのか。
回転しないボールは野球ではどのようなボールになるのだ?
知ってるか?小坂。
ナックルという変化球を。
それとも野球とサッカーは違うスポーツだから ボールが無回転で飛んでくると
野球は揺れてサッカーでは真っ直ぐ飛んでくる、とでも?
ちなみにゴール裏からのアングルであれば揺れているのが明らかだ。
画像で見ても判る、ということは、
GKの視点にすれば全く対応できない程度の激しい揺れ、 ということになるのだが、
ここまでは経験が無ければ判るまい。
しかし眼前で揺れるボールの軌道が見極められる者がいるとすれば、
それは既に人ではない。
鬼畜の貴様らには見極められるのかもな。
小坂、貴様は何を見てたのだ?
TV から遠く離れて見てたのか?
乱近視強くてちゃんと見えないのか?
これは擁護でも何でもなく事実として、
あれが軌道を捉えられるようなシュートであれば 川口クラスのGKであれば絶対止めている。
100%と言い切れる。
その程度のスピードとコースだ。
何故取れなかったのか、少しでも考えたか?
あらゆる角度からボールの軌道を見たか?
ボールが迫ってきた時の川口の狼狽を見たか?
明らかに躰の動きがバラバラになってしまった川口を見たか?
見てもいないし、判りもしないんだろうが。
これら鬼畜が氷山の一角に過ぎないのは解っている。
TVも新聞も全てと言い切れるほどにフットボールという世界的な文化を愚弄している。
ちょっとだけ考えてみろ。
この体たらくの「サッカー」しかできない国、
「サッカー」しか扱えないマスゴミがいる国で、
ワールドカップが開催されたその意味を。
貴様らこそワールドカップの開催に貢献しているのだ。
この皮肉など高度すぎて解らないよな、貴様ら鬼畜には。
ドイツ エクアドル
スウェーデン イングランド
アルゼンチン ポルトガル
メキシコ オランダ
イタリア ブラジル
オーストラリア ガーナ
スイス スペイン
ウクライナ フランス
ドイツ-スウェーデン
ドイツとしてはイングランドの方が戦いやすかったかもしれない。
わしの中の評価ではイングランドよりスウェーデンの方が上である。
守備、攻撃ともに構成はかなり緻密に完成されている。
しかし一次リーグで取りこぼす詰めの甘さがドイツに通用するかどうか。
対してドイツは十分余力を残しつつリーグを全勝できており、 しかもホームである。
今のドイツの状況を見ればまず大丈夫だろう。
まだ十分練れていないと指摘される4バックが不安の種ではあるが、
わしはフォアチェックから追い込んで行く守備戦術には
ゾーンディフェンスの方が向いていると考える。
裏を容易に取られさえしなければドイツの勝ちで間違いないだろう。
エクアドル-イングランド
総合的にはイングランドの方が数枚上だろうが、
イングランドのロングボール多用のフットボールをわしは嫌いである。
エクアドルはドイツにはスペースを巧く作られ失点を重ねたが、
イングランドにはそこまでの緻密さはない。
中をきっちり作っておけば失点は少ないだろう。
対してイングランドの守備はスウェーデン戦の失点が物語るように さほど緻密なものではない。
エクアドルに勝ち目は十分にあるだろう。
八割無いと思うが、希望を込めエクアドルとしよう。
アルゼンチン-メキシコ
メキシコも良いフットボールをするのだが、
今回のアルゼンチンから得点するのは至難の業だ。
あの連動する美しい守備はメキシコでは破れまい。
アルゼンチンだ。
ポルトガル-オランダ
どちらもバランスの取れた好チームである。
ベスト16での潰し合いはやや勿体ない気がする。
ただ一次リーグを観た限りではポルトガルより オランダの方が攻撃力は上だろう。
意外なほどの点差でオランダが勝つかもしれない。
オランダとする。
イタリア-オーストラリア
実力的にはイタリアだろう。 イタリアもまた攻め手を封じる守備が整っており、
オーストラリアがそれを破るのは困難である。
しかし、以前よりは攻撃的といわれるイタリアだが、
ここまではまだその実力を出し切ってはいない。
その実力を発揮できればイタリアで間違いないだろうが、
手を抜いてしまうとよもやはあり得る。
ブラジル-ガーナ
ここはまだブラジルは本領発揮しないだろう。
次のベスト8に照準を合わせている筈だ。
従ってガーナも戦い方によっては十分勝機はある。
十分というのは数%の意味だが。
しかし個人的にはブラジルに勝ってもらわないと困る。
スイス-ウクライナ
ウクライナ。
理由はシェフチェンコをもっと観たいから。
スペイン-フランス
スペインスペインスペインっっっっ
理由は後で書くが、フランスはとりあえずもう引っ込め。
つまらんフットボールでわしの楽しみを邪魔するな。
ベスト8
ドイツ エクアドル
アルゼンチン オランダ
イタリア ブラジル
ウクライナ スペイン
ドイツ-アルゼンチン
ドイツとアルゼンチンといえば、86年、90年の二大会連続の決勝が思い出される。
どちらも歴史に残る試合である。
後者は悪い意味でもあるが・・・(^^;
ただ、アルゼンチンの戦い方を示す大会といえば、90年大会だろう。
徹底した勝利へのリアリズムでわずか二勝で決勝まで勝ち上がったのだ。
(トーナメントでのPK戦は”引き分け”と記録される)
その因縁からも16年が経ち、マラドーナは太って痩せた。
それにしてもこれはベスト8では勿体ない潰し合いである。
準決勝、決勝で観たい試合である。
両者とも組織の完成度は高く、得点に絡む個人技術も高く、 甲乙つけられない。
差が出るとすれば体力だろう。
例年になくハイペースのアルゼンチンがここに余力を残せるかどうか。
残り10分で決着がつけばドイツ、 PK戦になればアルゼンチンだろう。
ここは時間以内にドイツが決着をつけるとしよう。
根拠はない(爆)
エクアドル-オランダ
エクアドルもいいチームではあるが、 オランダの守備は崩せまい。
これはエクアドルがイングランドに変わっても同じである。
オランダだろう。
イタリア-ウクライナ
長くイタリアでプレイするシェフチェンコとイタリアDFのマッチアップは興味深い。
が、チーム力としてイタリアの方が数枚上だろう。
ブラジル-スペイン
これは絶対実現して欲しい。
わしの興味はもうここである。
これがあれば今大会は最高の大会と言ってしまおう。
アラゴネスが勘違いというか気がふれて守りに入りさえしなければ 面白い試合になるのは必定である。
フランス大会のブラジル-デンマークを凌ぐ試合になるだろう。
両チームとも攻撃的に試合を進めれば五点を超えるゴールが飛び交うことになると予想する。
が。 そうなるとブラジルが勝つんじゃろうなあ(^^;
スペインに行って欲しいんじゃけど。
準決勝
ドイツ オランダ
イタリア ブラジル
ここまで進めて良いものかどうかちと考えたが 個人的には面白いのでどんどん進めよう。
なにせ準決勝こそ双方全力でぶつかり合うのだ。
その準決勝にこの四チームが残る、 想像するだけでもわくわくしてくるというものだ。
ドイツ-イタリア
これまた激戦が予想される。
アウェーとなるイタリアは守備を第一に考えるだろうが、
それをこじ開けることができるか、 そしてカウンターをドイツが凌ぐことが出来るか。
ドイツの4バックが完成していれば失点はないと思える。
ドイツとする。
オランダ-ブラジル
フランス大会準決勝の再現である。
ブラジルがその轍を踏みさえしなければ、だろう。
でもわしはブラジルが足を掬われるとしたらここだと考えている。
ブラジルの最大の敵は主審となる。
主審がヨーロッパの人間であればブラジルの勝ち目は薄い。
オランダが勝つだろう。
決勝
ドイツ-オランダ
74年大会の再現、ということになるのだろうが、
果たしてオランダに決勝を戦う体力が残っているかどうか。
対してドイツは省エネフットボールの権化である。
ホームであることを差し引いても優位は動くまい。
わしはドイツが優勝だと思っているのでこういう結論に達したが、
優勝するとすればベスト4に挙げたチームのいずれかだと思う。
それにしても、ドイツのフットボールはもっと評価されなければいかん。
そうでなければ日本のフットボールに将来はないとさえ思う。
この辺はまた大会後に。
いよいよトーナメントである。
ラウールに言わせればまだ本番ではないのだろうが(^^;、
それでもやはりかぶりついてしまうのだ。
グループAを悠々と勝ち抜いたドイツと、
トリニダード・トバゴに引き分ける詰めの甘さを見せたスウェーデン。
この詰めの甘さが勝負を分ける、というのがわしの予想であった。
間違いである。
詰めが甘いという失点ではない。
一点目のクローゼの振り向き方といい、連動したポドルスキーの動きといい、完璧な得点である。
クローゼの動きはトラップの前からゴール前に飛び出すまで全てが絶賛されなければならない。
DF二枚を背負った状態から前を向くのがどれほど難しいか。
DFに自分のニアサイドを空けるように自分の体を預けつつ 実にスムーズに
足下でボールをコントロールして二人を抜いてゴール前である。
これを止めるにはクローゼより先に動き出してニアを切りに行くか、 ファウルを犯す以外にはないだろう。
そしてクローゼをフォローするポドルスキーの動きもまた素晴らしい。
自分のスペースを確保しつつ、零れた所に向かおうという動きである。
零れた瞬間にはそこに向かってダッシュである。
こんな動きに誰も追いつける筈がない。
DFが当たってコースが二度変化しているが、
その内どちらのDFが当たっていなくてもゴールであった。
そして二点目。 あの個人技を見たスウェーデンDFがクローゼに引きつけられたのはやむなし、だろう。
三枚が寄ったところを中央のポドルスキーへ。
ポドルスキー自身も狡猾にタイミングを計り、 絶好のタイミングで動き出している。
フットボールは個々が連動して初めて成り立つスポーツなのだと実感した。
強国は全て美しい。
美しくないものはフットボールではないのだ。
ここからはドイツの思うつぼである。
リスクを冒さず、安全第一。
しかもバラックに何回もミドルを打たせる。
悉く外れたが、わしはこれは次への布石だと思う。
そして経時的に填り込んで行くスウェーデン。
出る先の先が見えなくなるドイツのディフェンス。
PKを外してなければ、という声もあろうが、わしはスウェーデンに勝ち目はなかったと思う。
あのPKで一点差になっていたとしても、ドイツの勝ちは揺るがなかったろう。
それほど安定していたドイツの戦い方であった。
それにしてもドイツの小憎たらしいのは、完全に次を見越してプレイしていることだ。
一点目から二点目への流れもそうであるし、その後には次戦への布石も打ってある。
この試合でFWの二枚の力は見せた。
トップ下、バラックのシュート力も見せた。
この試合を見ればまずこの三人を警戒するだろう。
しかも中央を絞るドイツと類似なディフェンスのアルゼンチンである。
アルゼンチンのDFがどうなるか想像に難くない。
警戒がこの三人に集中すれば、ドイツの思うつぼ、となるだろう。
わしは次戦の鍵はシュナイダーとシュバインシュタイガーだと思う。
彼らが点を取るか、アシストするか。
そうであればドイツが勝つ。
そこまでディフェンスできれば、アルゼンチンだ。
サイドに空いたスペースを制したものが勝つ。
こう予想しておこう。
ベスト16で行われたイタリア-オーストラリア、ウクライナ-スイス戦で感じたことを。
レポートというほど細かな内容には触れない。
両試合とも、一見退屈な試合だったかもしれない。
表論家は間違いなくそう言うだろう。
なにせゴールネットを揺らしたのは全てPKなのだ。
イタリアはロスタイムの最後の時間でトティが決めた。
PKとなったファウルは微妙な判定だが、 オーストラリアのDFが
グロッソに向かって動き出している以上やむを得ない判定ではある。
まあ前回疑惑の判定でヒディンク率いる韓国に負けているのだから
今回ヒディンク率いるオーストラリアに仇を討ったという事になろうか。
ウクライナはスコアレスドローの上、PK戦でベスト8に進むことになった。
結果スイスは無失点のままワールドカップを去ることになった。
もう少し観ていたかったチームである。
シェフチェンコと計りに掛けたら、まあこれでもいいかなのだが。
イタリアの数的有利をひたすらに守る守備は素晴らしいが、
この試合ではオーストラリアの動きにややもすると崩れそうになった。
もちろん一人退場で欠いているのもその一因ではあるのだろうが。
あのままもしPKがなく、延長に入っていたとしたら
おそらくオーストラリアが試合を制した、という向きもあろう。
わしはその意見にはちょっと首を傾げる。
イタリアはカバーリングに次ぐカバーリングでゴール前に蓋をしていた。
常にボールとGKの間にDFを入れるという守備を徹底していた。
まともなシュートは試合を通じて1本だけである。
支配率は40%程度でありながらもまさに「カテナチオ」であった。
彼らからはゴールを死守する気迫を感じた。
オーストラリアはまだ交代のカードを持っていたが、それでも五分だと思った。
それほどに凄まじい守備であった。
これはまた改めて書くことになるだろうが、この大会を通じて感じているのは、
勝っているチームは自ゴール前では(最低限)ワンサイドカットを徹底し、
敵ゴール前ではワンサイドカットの裏を突く事に成功しているチームだ。
イタリアは元来シュートを打たせない守備なのだが、 それをこの試合でも徹底していた。
対して他の三チーム、オーストラリア、スイス、ウクライナはフォアチェックをかけ
高い位置でボールを奪うことを徹底していた。
初戦でウクライナがこれをやっていたら、あの結果は全く違ったものになったろう。
先があるのにそこまで頑張る筈もないが。
特にスイスはシェフチェンコにボールを触らせないことを徹底していた。
そのためのフォアチェックでもあったろう。
結果中盤での奪い合いが続き、ゴール前でのスペクタクルに欠ける試合になった感は否めない。
しかし最後までフォアチェックをかけ続ける選手達には感心させられる。
得点力もなく、守備力もないのに漫然と下がるだけのどこかの極東の国とは格段の差だ。
最後までフォアチェックをどこからどうかけるか決まってなかったという噂のある国とは。
そして万一ゴール前にボールを運ばれても身を挺してシュートを防ごうとしていた。
何度シュートの前に飛び込む選手を観たことだろう。
絶対に点を入れさせないのだ、そんな気迫を体現していた。
細かな守備戦術に違いはあるにせよ、この4チームに共通しているのは、
失点を避けるために死力を振り絞って
スペースを埋め、コースを削り、パスをカットし、ドリブルを止め、シュートを打たせないことであった。
いきなりこんな試合で次は大丈夫かいな、と不安になってしまうのは蛇足だが、
それほどの戦いぶりでもあった。
思うに、どのような守備戦術でも穴は必ずあるのだ。
しかし守備戦術を徹底することで失点は極小に出来る筈だ。
徹底しなければ穴も判らないし、当然それを埋めようもない。
また変更しようにも一つの守備戦術を徹底できないチームに他の守備戦術がこなせよう筈もない。
ちなみに守備戦術が徹底されてなかったチームはわしが知るところ一つしかないが。
この4チームの守備は素晴らしかった。
これからの日本がどのような方向に進むのか見当もつかない〜皮肉〜が、
心ある選手、スタッフは是非この二試合を観て欲しい。
一つの答えが導き出される筈だ。
それすらも導かれなければ・・・ずっとサッカーやってろ。