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クレジットカードのリボルビング払いに関する相談が増加傾向にあるという。カードの申し込み時にリボ専用カードと
認識せずに契約し、気づかないまま利用していたという相談や、リボ払いの仕組みをよく分からずに利用し、「手数料 ばかり支払っていて、支払残高が減らない」などの相談があったという。また、「複数枚のクレジットカードでリボ払いを 利用し、支払えなくなった」等の多重債務に陥っている事例もあるという。
国民生活センターは、「リボ払いは月々の支払いを一定額に抑えられる分、支払期間が長期化し、手数料がかさむ
ことがあり、気軽に利用を重ねると多重債務の一因にもなる。また、キャッシュバックなどの特典をうたい、カード会社 が積極的にリボ払いへの移行を勧める動きが見られ、今後さらにリボ払いに関するトラブルが増加する可能性があ る。そこで、消費者には、リボ払いの利用に当たってはその仕組みをきちんと認識するよう注意を呼びかけ、カード会 社には、消費者にリボ払いの仕組み等を分かりやすく情報提供するよう求める。 」として、消費者に注意を呼びかける とともに(社)日本クレジット協会 、日本クレジットカード協会に対して以下の要望を行なっている。
(1)リボ払いの仕組みや手数料について分かりやすく情報提供すること
(2)リボ専用カード等であることを分かりやすく情報提供し、消費者が自ら選択できるようにすること
(3)支払残高や支払予定等を利用明細で明確に表示すること
(4)支払金額の増額等の手続きについて情報提供し、消費者の利用し易いものにすること
クレジット会社にとって消費者がリボルビング払いを選択することは利息収入の増加につながる。そこで、消費者を
リボルビング払いに誘導しようとする傾向が多く見られる。三井住友VISAカードはTV広告で独自のキャラクター「ウリボ ー」を登場させ、リボルビング払いの利便性を強調している。そのほか、多くのクレジット会社では、リボルビング払いで 買い物をするとポイントを多く与える、リボルビング払い専用のカードのみ年会費無料にする、他の返済方法からリボ ルビング払いにいつでも簡単に変更できるなどの誘導策を講じている。リボルビング払いは破産につながりやすく何ら かの規制を求める声が根強いものの、現状では野放しになっているのが実情である。
大学生協の組合員向けにも組合員証の代わりとなるクレジットカードが登場している。本学の生協が加盟する全国
大学生協連では、クレジットカード「TUOカード」を発行している。同カードではリボルビング払い専用のカード発行が可 能となっている。リボ払いの説明が入会申込書にあるが到底高校を卒業したばかりの大学生には理解できないような 記述である。
そもそも大学生協が安易に組合員にクレジットカードを持たせることに私は反対である。学生にとっての利便性が
増す、生協のレジでの現金扱いが減れば、人件費削減につながるということが大学生協サイドの導入理由であるが、 クレジッ会社からのインセンティブがあるから大学生協は積極的に導入しているのであろう。。しかし、クレジット会社に は、なるべく若うちから消費者にクレジットカードに慣れさせて一生クレジットカードを使ってもらいたいという意図がある から生協に提携話を持ってくるのである。
2007年1月12日付読売新聞朝刊(新潟版)によれば、新潟大学生活協同組合が組合員の大学生に「卒業時の出資
金返還に必要な手続き」と虚偽の通知を出し、本来必要のないクレジット機能付きの組合員証への切り替えを勧めて いたことが明らかとなっている。同生協の吉崎一輝専務理事は「通知に行き過ぎた表現があったが、チェックできず、 組合員に迷惑を掛けてしまった。不本意にカードを作ってしまった方々には解約に応じたい」と話したという。
大学生協は今一度、生協の設立理念に立ち返っていただきたい。
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