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はじめて携帯電話を手にしたのは10年ほど前だっただろうか。PHSだった。はじめのころはとにかくつながらず、苦
情を言ったら、ビルの屋上等にあるアンテナを探してその近くで架けてくれという。それでは携帯電話の用をなさないの で、おもちゃを携帯電話と不当表示して販売したとして、公取委に排除命令を申請するぞと抗議したことがある。
さて、それから何台携帯電話を替えただろうか。そのたびに充電器がついていて、前のものが使えないため、資源
の無駄だと考えていた。現在の携帯電話はNTTドコモやKDDI、ボーダフォンといった通信事業者ごとに取り付け口の 規格が違い、専用の充電器が必要なのである。携帯電話の進歩は目覚しいから多くの人が何回もの買い替え経験が あるであろう。そのたびに充電器も替えなければならない。全国でみればおそろしいほどの大量の充電器が短時間で 処分されているわけで、回収もされていたようだが、「もったいない」の一言につきる。
そんな折、共同通信(7月11日)が、機種によって規格が異なる携帯電話の充電器について、携帯事業者や機器メ
ーカーの業界団体が協力して、第4世代の携帯電話の導入が本格化する2010年をめどに規格統一する方針を報告 書にまとめ、経済産業省に伝えたことが明らかになったと報じた。
経産省も業界団体の取り組みを全面的に後押しする考えとのことである。規格統一が実現すれば、携帯電話を違
うメーカーのものに買い替えても同じ充電器を継続して使えるようになる。
この程度のことがなぜもっとはやくできなかったのであろうか?
細川幸一
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