平井 としお
銀河ファンタジー 虫喰の森
銀河ファンタジー 虫喰の森 上巻
ファンタジーならではの独特な宇宙論で展開される不思議な世界
ヒカルとリサに仄かに芽生える恋と冒険の旅
天の川銀河のコアには「虫喰の森」と呼ばれる異次元世界があり、銀河の成長過程で発生する過剰なエネルギーを制御して銀河系を安定化させる、言わば異次元のスタビライザーとして機能している。虫喰の森はワームホールの中継地にもなっている
早春のある日、記憶を失くした少年(ヒカル)が虫喰の森に迷込む。不思議な森の仲間たちに助けられ、ダーク(銀河の文明を滅ぼすマイナス・エネルギー)の配下にあるゼナーゼや黒い魔法使いと戦いながら東の森で希望の剣を授かり、南の森、西の森と旅を続けるうちにヒカルは逞しく成長する。南の森ではダークに幽閉されていたダイノスから来た少女リサを助ける。彼女も勇者の剣を授かっていた。ヒカルは何故異次元の森に迷込みゼナーゼや黒い魔法使いに襲われたのか? そこには秘められた理由があった。
銀河ファンタジー 虫喰の森 下巻
ファンタジーならではの独特な宇宙論で展開される不思議な世界
ヒカルとリサに芽生えた仄かな恋の行方は?
黎明期に入って天の川銀河に最初の文明が芽生え意識に大変革をもたらした。それまで動物も植物も感情と欲求の二つだけだった。自然はあるがまま、良いとか悪いとかそういう概念のない世界、それがそれまでの在り様だった。そこに新たに欲望が加わった。足りないものを満たそうと強く望む意識が芽生え、それが原動力となって文明が発展し高度化していった。
ヒカルとリサは天空の森にあるファントム・ピラミッドで、不死身の黒い魔法使いを倒せる金と銀の矢を授かる。一方、虫喰の森の仲間たちは西の森の北の果てにある黒い魔法使いたちの本拠地を急襲する。故郷の星に繋がる魂の沼に渡れる聖域、中央の森の天ヶ原でダーク軍と虫喰の森の戦士軍との激しい戦闘が始まる。故郷の星に帰還したヒカルを待ち受けていたのは!?――
つむぎ書房(第1刷発行:2025年2月18日)