相性  第一回 「EsClaと他のクラリネット」(2000.9.10)

 やっぱり、なんと言っても、アレンジする上で非常に大事なのが相性です。
 もちろん同じクラリネット同士なので、基本的にはどれでも相性はいいのですが、
 私が勝手に解釈した相性を述べてみたいと思います。

 今回はEsClaとの相性問題について考えてみました。

 
 EsClaとBbCla
 このパターンはよくEsを一番上にしてハモリを考えます。
 場合によっては1stと全くのユニゾンをしてみたり、はたまたEsClをBbClの下方に
 してみたりとあらゆるパターンでもGood!

 EsClaとAltoCla
 Es管どうしのGoodな相性。特にオクターブでのユニゾンなどで真価を発揮します。
 ただし使用する音域を考えないと、致命傷となる結果に・・・
 喉音音域の使用でのユニゾンはできるだけ避けたい物です。
 Es管の楽器の音程は非常に難しいです。プレイヤーの裁量にも関ってきますが・・・

 EsClaとBassCla
 この2つの楽器でのオクターブユニゾンでは、Altoとのユニゾンよりもさらに
 Goodなサウンドが期待できます。曲のゆっくりとした場所などではさらにGood!
 BassClaの柔らかい響きの中にEsClaの音色が爽やかに響きわたる事でしょう。

 EsClaとContraAltoCla
 この取り組みは非常に特殊な関係です。
 聞いている人達に「おぉ!」と思わせるような響きを出したい時にはとてもGoodですが、
 普段は性格が違い過ぎる為に、同じ様な事はさせられませんね。 

 相性  第二回 「BbClaと他のクラリネット」(2000.9.13

 今回はクラリネットの最も基本となるBbClaについて考えてみましょう。
 BbClaは言うまでも無く、クラ吹きなら誰でも1度は吹いた事のある楽器だと思います。
 このBbClaはの相性を考えて、みると・・・

 
 BbClaEsCla
 上記のEsClaとBbClaを参照。
 お互いに、もちつもたれつの関係って所でしょうか。
 どっちが居なくても困るんですよねぇ・・・

 BbClaとBbCla
 ユニゾンでよし、ハモッてもよし、オクターブでもよし、と何でもござれのパターン。
 特に気になる欠点は無し!

 BbClaとAltoCla
 よく、低い方を担当するBbClaとのコンビネーションで私は多様します。
 BbClaのプレイヤーがAltoClaの音程感覚を知っていれば、協力な助人に!

 BbClaとBassCla
 オクターブユニゾンでは、かなりいい感じのパターン。
 ゆっくりめな曲に限らず、早い場所でもOK!
 (BassClaさんには頑張ってもらいます・・・)

 BbClaとC.AltoCla
 たぶん、同じような事に従事する事はないと思って間違いありません。
 それだけ、役者が違うと言う事ですかね。
 (ただしAllユニゾンは除く)
 でもBbClaの様な事って、やってみたいんですよね。コントラ吹きとしては(笑)

 相性  第三回 「AltoClaと他のクラリネット」(2000.9.15)

 AltoClaって本当にシブイ楽器!高音域はBbCla likeで低音域はBassCla likeな音色。
 と、言う事で、この楽器は高音Claとも低音Claとも相性ぴったし。

 
 AltoClaとEsCla
 上記のEsClaとAltoClaを参照
 AltoCla側から見ると、EsClaは妹って感じかな?
 この2人、耳が良くないとできないかも?

 AltoClaとBbCla
 上記のBbClaとAltoClaを参照
 特に、すぐお隣で吹いてるBbClaなんかとは仲が良いかな?
 AltoClaでひぃひぃ言うような音符はお隣さんにお任せ(笑)

 AltoClaとBassCla
 この2人って、なんて相性がいいの!
 ユニゾンやってよし、ハモってもよし。結構使える2人です。
 ただし、2人共音程には注意しましょうね。

 AltoClaとContraAltoCla
 このパターンはBassClaを介して3オクターブのユニゾンなんていいですねぇ。
 同じEs管同士だし、音程感覚も問題なし。仲の良さそうな2人ですね。
 もちろん、低音域の話ですよ。かなり特殊なパターンだけど、高音域でのハモリもあり。
 相性  第四回 「BassClaと他のクラリネット」(2000.9.16)

 さて第四回目を迎えたこのコーナー、今回はBassClaです。
 私自身も、普段はBassClaを吹いているので、今回はちょっとばかり
 詳しく(?)お話してみましょう。

 
 BassClaとEsCla

 上記のEsClaとBassClaを参照。
 BassClaの上で吹くEsClaは至福のひと時!迷いのあるBassCla吹きだと
 ちょっとEsClaが大変になるけど・・・

 BassClaとBbCla

 上記のBbClaとBassClaを参照。
 この2人の関係って、ちょっと微妙。仲良くしたり、全く正反対の事やったりと
 速いパッセージのユニゾンとか、よく出てきますが、楽譜を見た瞬間のBassCla
 の顔が面白い(笑)
 「こんなんやるんですか・・・」(BassCla談)なんて会話が楽しいですね。

 BassClaとAltoCla
 上記のAltoClaとBassClaを参照。
 AltoClaの所でも書きましたが、やっぱりたよりになる存在です。
 BassClaで大変な高音域はAltoClaにおまかせって感じで。

 BassClaとContraAltoCla
 まってました兄貴!って存在のContraAltoClaです。
 オクターブ下で支えられると、こんなに気持ちよく吹けるなんて・・・
 この2人のオクターブユニゾンは、全相性中最高の組み合わせ!
 まさに、縁の下の力持ちコンビですね。
 最終回はContraAltoClaと他のクラリネットについて感えてみます。
 えっ?もうこれで全ての相性終わっちゃった?
 そうかぁ・・・上から順にきてるんだから当たり前か(自爆)

 
 以下Contra吹きの独り言
 Contraっていつも伴奏ばかりでつまんないよね。
 小さなClaの人には練習しなくても吹けるのでは?などど思われがちですが
 そんな事はありません。ここ一発の出番のパートの場合は、やはりそれなりに
 大変な役割を受け持っているのです。そりゃぁ細かい音符を担当するパートも
 もちろん大変ですけど・・・お互いの尊重が大事なのです。
 ただし、低音のメロディーがたまに出てきますが、この時ばかりは
 うって変わって頑張っちゃいます!うぅ、やっぱりたまにはメロディー吹きたいよね(爆)

 そう言う事で、今回が相性の最終回になってしまいました。
 言うまでもなく、このコラムは私の私的な視点から考えたものですので
 「えー!そんな事ないよー」と思われた方悪しからず!
 何か疑問等ありましたら、ご遠慮なくメール又は掲示板などで
 ご意見を頂けたら幸いです。
 相性  第五回 「クラリネットとユーフォニウム」(2000.9.16)

 このコーナー終わりにするには、ちょっともったいないので、続編を考えてみました。
 今回は我々クラリネットアンサンブルの得意技「Solo楽器」と
 クラリネットアンサンブルの相性について考えてみました。
 その中でも、演奏すると定評のあるEuphにスポットをあてて進めていきます。

 私がアレンジした曲の中にEuphとClアンサンブルが3曲ありますが、
 ユーフォとクラリネットは木管と金管の相反する属性にも関らず、
 とってもGoodな関係です。
 アレンジする上で考えるのはLowClaの使い方。やはり音域が近いので
 Soloを消さない様に細心の注意が必要です。
 EuphのSolo曲は起承転結がはっきりしている曲が多いので、
 構成はあまり悩みませんが、EsClaなどがどうしても暇になってしまうのが
 私の悪い癖!EsClaにはかん高い音色にならない様に使い方が難しいのです。

 それはさておき、ユーフォの甘い音色がクラリネットとブレンドすると、あら不思議!
 金管バンド(いわゆるブラスバンド)で伴奏する時よりも、良いサウンドが(謎)
 ただ、やはり著作権も問題で金銭の絡む演奏会では演奏できないのが痛い所・・・
 我々の生演奏を聞いた事のある、ラッキーな人は必ずと言ってよい程、
 このユーフォソロを聞いた事があるのでは?
 ただし、とてつもないソリストが必要なのはたしか!(べーさんこれからも宜しくですぅ)

 相性
  第六回 「クラリネットとハープ」(2000.11.7)

 調子に乗って、他の楽器とのマッチングPart2と言う事で、Cla&Harpを考えてみました。
 我がアンサンブルの強力な助っ人。それはハープです。
 ハープとは言うまでもなく弦楽器のハープの事ですが、最近では吹奏楽の中でも
 よく見かける存在になってきましたね。
 ビゼーの「アルルの女」をはじめとする、有名な曲も多数あり、管楽器ではフルートなどが
 よく一緒に演奏する機会が多いと思います。
 私はそこで、クラリネットアンサンブルとハープを組み合わせたらどうなのか?と考え
 数曲アレンジをしてみました。これが以外に合うと感じたのは私だけでしょうか?
 中央音楽隊の演奏会において「ロビーコンサート」と言う演奏会開演前にちょっとした
 ミニコンサートをロビーで実施しますが、ハープはここで、ものすごく活躍します。
 ハープの繊細な調べにクラリネットの音色をいかにブレンドさせるかが、アレンジ上の
 最大の課題でしたが、我々のアンサンブルには結構感触が良かったみたいで、
 ハープの邪魔をする事なく、じい感じの演奏ができました。
 弦楽器と管楽器のアンサンブルも結構多いですが、クラリネットアンサンブルにハープを
 組み合わせようなんて、誰も考えなかった事ですよね(笑)
 それにしてもハープって何て素晴らしい楽器なんだろう。太古の時代から形もたいして
 変わらずに現在に至っている完成された楽器。それがハープです。