気まぐれ俳句
大学の俳句の授業に出した俳句たち


雨音や ひつじ数える 夜は更ける


寝不足や 昨夜の自分 恨みつつ


うたた寝の 枕になれる 聖なる書


ママ見て!と 飛行機指さす 小さな手


子犬抱き いい子になるよと 誓う午後


里芋や 器に覗く 白い肌


子の眠り 帰りし父の 忍び足


忘れ傘 君もひとりと 問うてみる


お互いに 傘はないのと 笑いあい


忘れ傘 想いをはせる 日曜日


遠い空 ひとりぼっちの 飛行船


白群の 空に紛れた 薄い月


メロンパン ふたりでわける 帰り道


きみが焼く 目玉焼きみたい おぼろ月


僕がいて 君がいるから 花街道


残り香を 抱いて帰る 朝月夜


この胸に 君を連れてく ひとり旅


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