イタリアに逝って来ました。
旅も広範にはいってきなした。
引き続きお楽しみくだ際。

10月11日(木)(ローマ→カプリ カプリ泊★★)

昨夜庵主に断られた後、相方が飲んだビールが2本転がる中起床。スーツケースを
ホテルに預けてポンペイ経由カプリに行くための2泊分の荷物をまとめる。まずは
サッカーチケットを買いに行った。が、おっちゃんの言っている事が殆どわからない。
英語も使えない。どうやら予約コンピューターが何時に開くかわからないらしい。
なんだよそれ?気を取りなおして急行にのり、一路ナポリ経由ポンペイへと向った。
策略とも取れるミニショルダーしか持っていかなかったので,ガイド,地図,他庵主の
着替えまで相方のリュックに納まることになった。すんまそ〜ん。

ナポリ駅で地下鉄に乗ろうとするが,地下鉄入り口がわからない。駅の外で立っている
人に聞くとここには地下鉄はないよ。「目的地の駅までだったらタクシーしかないよ。
まぁ、乗って行きな。」といわれた。タクシーの運ちゃんだったようだ。。ガイドにもあるし
そんなはずはと思ったけれど普通の国鉄の駅しかない。駅の売店で聞いた。
どうやらメトロ(地下鉄)とはいえ、地上の国鉄のホームからでるんだそうだ。
あっぶなぁーい。だまされてしまうところだった。恐るべしナポリ。

無事にポンペイの遺跡への周遊鉄道に乗りこみ,ヴェスビオス火山を眺めながらしばらく
揺られた。お昼過ぎに着いた。朝ご飯は食べたけどお腹がすいた。駅前の出店の様な
ところでピザとパニーニを頼んだ。半分こしても多いくらいの量。た・・頼みすぎた。
暑かったのでビールも頼んでホロホロ酔い。



気分よくガイドブックを開くと,読者のコメントで、「一日中歩き回っても見きれないけど、
○○などは必見」とかいてある。え?ものの2時間くらいあれば十分じゃないの?と
タカをくくっていたのだが,ちょっとドキドキしてきた。
あ、ドキドキはお酒のせいか?とりあえず中に入ってみた。

ひーろーーいーー。。(@@)

よく考えれば、街一個分。そりゃそうだなや。庵主はポンペイをとたも楽しみにしていた
し、相方も渡伊5回目にしてポンペイは初めてとの事で,気合をいれて見始めた。
人口16000人を抱える大商業都市であったらしい。アポロ神殿、大劇場、小劇場と
みてまわる、現在地から円形大競技場までは500m。 さすが南イタリアだけあって
暑い。ビールも飲んだことをちょっと後悔した。火砕流で高熱で焼かれたため,木などは
そのまま炭化し、有毒ガスでなくなった人を飲み込んで固まり,いまその空洞を型と
して、なくなった時のままの人型が復元されている。ぎりぎりまであちこちを早歩きで
見てまわった。駅へ向おうとしたが、入り口と出口が違い駅がわからない。今日は
カプリまで行かねばならないので,なんとしても予定の列車にのる必要があるのだ。
もうだめか!と思いつつも人に聞いて必死で走る。相方もびっくりのはしりっぷりで
あった。なんとか滑り込みセーフ。



庵主がわかるかな??

これは大競技場。
ようやっとナポリにたどり着きカプリ行きの水上翼船に乗ることができた。カプリは
切り立った岩に囲まれた島で、住宅エリアは島の上部にある。まずはフンコロガシ
(注1)とかいうけったいな名前のケーブルカーで登る。今日のお宿は★★。
地球の歩き方に宿情報がほとんどないのだ。しかも再再々度に渡る予約確認の
FAXにも返事がないところだった。不安に駆られたが、無事チェックイン。
(注1:フニコラーレだった)


お腹すいたのだ。お夕飯に逝くのだ。。と、フロントのにーちゃんが系列のレストラン
を紹介してくれた。宿も安いが(他都市はツイン20000円程度の所泊まっていたが
ここは8000円くらい。しかも朝食付(^^;))、メシも安い。コースで25000リラ
(1500円:コペルトと言われるパン代金も込みなのだ)。観光客向けのお決まり
おきまりのセットなんだろうと期待しないで覗きに行ったのだが、入り口にはイキの
いい魚のショーケースがあり、ピザ用の石釜がある。ぬぬぬ?それに選べるメニュー
も幅広い。とりあえず入ってみた。余談まで、島の他のホテルは普通に高いです。

前菜    ミックスサラダ & ポテトフライ
プリモ   ピッツァマルゲリータ & トマトソースのラヴィオリ
セコンド  豚肉のソテー & 海の幸のフリット




味はたいしたことないかも?と思ったが,予想はいいほうに裏切られた。さすが南伊。
トマトソースがめちゃうま!新鮮でコクがある。シンプルなピッツアマルゲリータ
はお皿を無視した大きさで,1人で半分も食べればお腹一杯になりそうだった。
結局内側の具がのってソースがたっぷりかかったところだけを二人で食べて,外側は
残してしまった。あぁもったいない。。してピザを頼んでいた隣の席のねーちゃんは、
これまた器用にナイフとフォークであくまでも上品にもりもり食べていた。次に出てきた
ラヴィオリ!ソースなんて日本で食えるんだろうか?と思うほどおいしかった。庵主は
このへんですっかりお腹一杯になってきた。お肉にもフリットにも手をつけたが大方は
相方が食べた。「コース一つにして分けようって言ったのに。」とぶつくさいいながら。

カプリの夜は遅い。広場に面したBARで酔い覚ましにビールを飲んだ。
お腹一杯でくるしいのに、そこで出てきた浅漬けのオリーブが激しくおいしい。
常備薬を入れていた小袋を空け、詰めて持ちかえってしまった。まだ飲み足りないと
いう相方とビールを買って帰るが,すぐに庵主は寝てしまった…

10月12日(金)(カプリ-ナポリ ナポリ泊★★★★)

6時頃目が覚めた。いつもならビールを飲んで再度寝るところなんだけど、
すがすがしい空気と窓からの光に誘われて外に散歩に出かける事に
した。ヴェネツィアもそうだったけど土地が限られているので道路が狭い。
船に替わって物流手段になるのは荷台付のミニバイク。一台に二人も
3人も乗って荷物を山のように乗せ,走っている。早朝だけあって観光客
は庵主だけみたいだった。
5つ星の並ぶ高台から海を眺める。気持ちいい!

相方をたたき起こして朝ごはんにした。朝ご飯を食べない相方はいつしかカプチーノ
だけ飲んで部屋に戻ってしまうようになっていた。1人でもりもりと朝ご飯を平らげた。
さて、今日は,庵主のイタリア旅行の主目的である「青の洞窟」へ行くのだ。
港へ降りると・・・なんと「高波のため洞窟ツアーは中止」とある。好天気なのでダメだ
なんて思いもしなかった。ショックでへたりこんだ。(TT)がぁびーーん。。

なにもそこまで(^^;)と思える庵主の落ちこみを見てか,相方が島一周のボートに
誘ってくれた。お気使いはありがたかったけど、青の洞窟に行けないんじゃ乗っても
しょうがないと思えたし,なんせまた1万円近くするのだ。高いよ。一旦カプリ地区に
もどってビールを飲みながら、干潮の時間を待った。もしかしたらという一縷の希望を
持って。しかし、それに近い時間になると風が強くなってきて完全に望みは断たれた。

ナポリに戻ろうとする庵主に相方が折角だから島一周しようよ、といってくれる相方
のお言葉に甘えて,その辺にいるおじちゃんたちと値段交渉をはじめた。最終的に
海に焼けたおじちゃんにお世話になることにした。乗ってみて気がついたけど,庵主、
こんなボートにのって湾の外にでたのは初めて。風のせいで白波が立ち,ゆれに
ゆれる。なんでこんな高い金払って苦しいねん!

そのうち島の風下にくると海は凪いできた。うん、快適。おじちゃんに白ワインらしき
ものを薦められるが,船にはトイレもないし、コルクも抜いてあるのでちょこっつ
あやすぃ。。もしかしたら酔わせてなにか取る気なのかも…と思い断った。
何でも疑ってかかるのが旅の基本よね。。。しかしそんな基本は相方に任せて
庵主は頂くことにした。船の上で白ワインである。きもちいーじゃんね!気分よく
コクッとあおる。。 ま。。まずい( ̄□ ̄;) 別に酢になっちゃってるわけじゃない、
オリジナルでまずいのである。船の端からおじちゃんに見つからないように
海にすててしまった。。。船は予想外に楽しく,青の洞窟ではないけれど、同じ様
に光の加減で海の色が深いエメラルドグリーンに変わるポイントや、鍾乳洞、
島を取り囲むきりたった崖,海から突き出た岩など見所満載で、英語の拙い
おじちゃんがなんとか私に見所を伝え様とする気持ちがとてもうれしかった。



予想通り庵主は酔った。酒にじゃない、船に。休むまもなくナポリ行きの船の時間
になった。デッキにすわって休む庵主に相方はビールを買ってきた。船酔いで苦し
みながら、再度高速船にのらなければならず、座り込んで動けない庵主にビール。
炭酸がすっきりしておいしい。(^^)。なんのこっちゃ。。?

程なくナポリについて、水族館に向うべくタクシーに乗った。ここで問題勃発。
おっちゃん、メーターをまわしてない、っていうか、明らかに初回乗車の金額の
倍以上からスタートしている。頭にきたので日本語で「おっちゃん!メーター!」
と叫んだ。すると「2万リラでいってやるから心配すんな」という。ちょっと高いかと
思ったけど今まであったイタリア人が殆どいい人だったのでお任せした。

水族館につくと、おじちゃんが「閉まっていると大変だからやっているかどうか
みてこい」という。二人して見に行くと全館改装中!あのうんちゃん絶対知ってて
つれてきたんだ!むかついたが,街のはずれにあるのでタクシーも拾えないと
思い,街中まで戻ってもらうことにしたが,どうみても遠回りしている。怒り心頭に
達し,バス通りまで来たところで「もーいいからおろせ!」といって降りてしまった。

ナポリは暑かった。歩き始めたもののさっきの運ちゃんに腹が立ち,お互いに
機嫌が悪い。バスにのろうにもチケットやが閉まっている。ここから目的地までは
徒歩1時間はかかるだろうか?途中で木苺のジェラートで一息ついて、せっせと
歩く。前日にポンペイの遺跡を歩き回って足もひどく疲れてきた。
やっとサンタキアラ寺院についた。回廊の飾り柱がきれいな中庭でちょっと気分が
和んできた。さて、ここからはナポリの中心部「スパッガナポリ」になる。ピッツェリア
ベリーニ(って日本にもあるよね?)のある広場でビールを飲んで一息ついた。
後はナポリの下町を突っ切ってホテルに向うのみだ、が、道を間違えた…気を
取りなおしてあるっているうちにだんだん暗くなってきた。もう夕方6時近く。

100円ショップならぬ、1000リラショップ(約60円)があったりして、最初は
よかったが,段々入っていくうちにやけに肉屋が多かったり,子供が爆竹で遊んだり、
狭い路地をバイクが猛スピードで走ったりしていて、庵主は怖くなってきた。
イタリアは南北の経済の差が激しいとはあったが,さすがにがらがよろしくない。
いつ、子供が寄ってきて財布を取られるのかとびくびくするようだった。
相方は肉屋ばかりなのでのん気に魚屋をさがしている。早くいこ〜よ〜(TT)

やっとホテルについた。だいぶ疲れていたし,ナポリが怖くなっていたから、
ここがこの旅行唯一の4つ星にしたのをうれしく思った。広くて快適な風呂に
ゆっくりとつかり、やっとひとごこちついた。フロントで聞いたお勧めのお店に
お夕飯を食べに行くことにした。今日はろくなものをくってなかったから腹へった。

お店の名前は「mimi」。どっかできいたような犬の名前だ。
ホテルの近くで,入り口にはショーケース。魚や貝が並んでいる。
前菜   ナポリの野菜(マッシュルーム,たまねぎ、オリーブ、トマトなどを
               茹でたほうれん草でくるんだもの)
プリモ  mimiのスペシャルパスタ(リングイーネ、具はムール貝、ハマグリ、
               アサリ、+数種類の海老、トマトソース)
セコンド ショーケースよりスズキのグリル。
今夜の食事ではパスタがぴかいち君だった。メニューを選んでいると、横を
運ばれていくパスタの魅力的な事!大きなムール貝がゴツゴツと乗り、海老が
とびでている。あれがたべた〜い!!と店員さんに頼んだ。スズキはちょっと
大きすぎるくらいに大きく(でも一番小さいのを選んだらしい)、食べきれないと
思ったが,骨の処理も完璧で、レモンをぎゅっと絞ってたべるとさっぱりして結局
全部食べてしまった。



今日は本当につかれた。ビールを買って帰るものの,また庵主はすぐに寝て
しまった。


10月13日(土)(ナポリ-ローマ ローマ泊★★★)

旅も終盤にさしかかり、大分疲れてきたようで,7時くらいまでぐっすりねられた。
旅行9日目にして時差ぼけが取れてきたともいうらしい。まずは腹ごしらえ。
今までのブリオッシュとカフェの朝食と違い,コンチネンタルスタイルのビュッフェ。
うーん、鹿児島に来て以来お目にかかってない品々である。よーし、くうぞくうぞ〜。 
またもやカプチーノだけ飲んで部屋に帰ってしまった相方に気遣いのかけらもなく、
庵主はたべた。デザートなんてケーキ3つもくった。うぅ〜、、食べすぎてくるしぃ・・・。

レッツ朝市。ホテルから程近くにあるらしい。ついてみるとどうみてもガラクタ市
である。庵主、昨日に引き続き怖い…。それでも路地をずいずいと入っていくと、
魚屋が現れた。八百屋もある。いくつもあって目立つのは貝屋さんで、でかいバケツ
にいろんな貝が入っている。場所ににあわず清潔そうだと思った。

 

ここでは「アランチーニ」(ライスコロッケ)が売っているらしい。んーごいお腹一杯だった
のでとても食べられないと思った。だって両手を組み合わせたくらいのあっておおきい
んだもん。でも食べずにいられず購入。。さくさくとした衣で中にトマト味の固めのリゾットが入っている。おいしー。お腹一杯だからもったいないけどもう残そうかと思った所に,
チーズがでてきた。モツァレラだ!びよ〜〜んと伸びておいちぃっ!あぁ、もう食べれない
と思うと、今度はカリカリのベーコンがでてきた。やめてくれ〜〜。うまい、うまぎどぅ〜。。結局全部食べてしまった。気持ち悪いほどにお腹一杯。。



さて、ナポリ考古学博物館に向った。ここは前前日にみたポンペイの遺跡からの
出土品や、ギリシャの石像などの収蔵物が多く,その道では一番らしい。特に
ポンペイからの壁絵や家具などは紀元前の文化の高さに驚きを新たにした。
途中で隣の部屋へ入ろうとすると、係員に止められた。なんだ?指をさされた先の
説明が書きを読むと、上の方に「入り口にて要予約」とある。頷く庵主に、係りの人は
「入りたいか?」と聞く。まだ下の方は読んでないけどいれてくれるなら入ろうと思い
頷くとあっさり入れてくれた。

ん。。??ここは。。。ひ・・・秘宝館・・

きゃぁ〜、まだ日本国内の秘宝館デビューも果たしていないというのに…
それにしてもあのデフォルメさは、すごい。。足より長いとか,相手が動物とか、、
また一つ大人になってしまった庵主。

さて、今日は午後からサッカーをみるべく、ローマに戻ることにした。 
ユーロスターに乗りこむこと2時間で到着。相方のかつて知ったる競技場へ地下鉄
とバスを乗り継いで向う。ローマ:ラツィオとどこぞのチーム。みんなチームカラーの
水色のタオルを巻いたり,ユニフォームを着たりしている。センターの良い目の席を
買って試合開始。攻撃の要のフィオーレ選手の動きが悪いらしく,周り中が立ち
あがって手を握手のように突き出し、叫んでいる。自分の応援チームでもヘタな
プレーは許されないらしい。前半終了間際に彼が1点決めたときには大喝采だった。
結局試合は2−0でラツィオの快勝。試合は良かったけど,困ったのは観客席での
タバコ。席でそのまま吸っていいらしいのでもやのように煙が立ちこめる。斜め前の
おねーちゃんのマルボロの煙がもろ直撃。二つ前のおじちゃんの葉巻にも恐れ入った。

試合後、ポポロ広場からコルソ通りでブランドショッピング。また買い物かよと相方と
口論になった。2〜3店だけちょろりと見てホテルに帰る。あぁ、欲求不満。今日も
歩きつかれたのでBARでビールを飲む。近くにトレヴィの泉があるらしい。ついでに
お夕飯もたべちゃえ!ってことで、ローマは中華がおいしいという相方の意見に従い
金冠楼という店に行く。すでに十数食イタリア料理を食べ続けたので、ちょっと違う物
も食べたくなった。。きゃーー。。おいしくなぁいー。。物足りないお夕飯だった。
帰りにトレヴィの泉でゆっくりした。ライトアップされて幻想的に綺麗だった。
アリ小金を全部投げて、再来を誓った。


10月14日(日)(ローマ ローマ泊★★★)

ナポリ,カプリと行ってきたので、3日ぶりにこのホテル「ラニエーリ」での朝食と
なった。相方の職場のもと先輩が取ってくださったので、観光用というよりは
ビジネスチック?なのかビジネスマンマンの人が多い。大蔵省の目の前で
日本人も少なくなかった。チョコのクロワッサンとカフェラテを食べた。

今日は楽しみにしていたローマ観光。まずはコロッセオ。紀元80年に作られた
円形競技場で収容人数5万人以上だとか。猛獣と剣闘士凄惨な戦いが行われて
いたらしい。相方の訪ローマ4回目にして初めてということだったが,チケット売場が
行列。うひっ。 やけるぅ〜と騒ぐ庵主を日陰においやり、相方はチケット売場に
並んでくれた。だぅもありがたぅ。 内部は大分観光化されており、当時の情景を
みせるスライドや,道具が並び,地下の猛獣檻も以前は剥き出しだったものが,
闘技場半分修復されていた。観客席の中段まで登って見下ろすとかなり急で
乗り出すと落ちそうにも思えて怖いくらいだった。もし、庵主、その時代にいても、
この席では観戦できないに違いない。



そしてフォロロマーノ。またもや行列。相方に並んでもらって庵主は日陰でガイド
ブックを読みこんだ。それにしても暑い。。ここは古代ローマの民主政治の中心地
で、元老院とか凱旋門とかある。大部分朽ちてしまっているものが多く,2000年も
昔の情景を思い描くのには多くない想像力を駆使しないといけないし、事前の勉強
も足りなかったと思った。けど、在りし日のローマ帝国の繁栄を匂わせる彫刻や神殿
は力強く、見応えがあった。



歩き回って喉が乾いたので,BARにはいってビールを頼む。小腹も空いてきたので
マッシュルームとモツァレラのパニーニを半分こして食べた。うむー、どうしてイタリア
はちょっとこうやって食べるものがおいしいんだろう。しあわせダー。

さて、庵主はローマの休日の庵王女よろしく、スペイン広場でアイスが食いたかった。
しかし!今やそのスペイン広場は飲食禁止!…( ̄□ ̄;) アイスがダメなら後の
希望は似顔絵なのだ。道端にいる絵描きさんのキャンバスを覗きこんでどこに頼むか
物色する。ようやく気に入った人を見つけて頼んだ。L30000.(1800円。結構いい
商売だよね。)描きだしてまもなく、人だかりが出来始めた。目の部分と髪の感じが
とても似ているらしい。あとは口とあごをの部分を描くらしい。出来あがりが楽しみだ。
しかし!出来あがったのはどうみても「しもぶくれ。」うぅ〜ん。。と思うがとりあえず
持ちかえった。相方に至っては「捨てちゃえよ!」ってくらいの勢いである。
でも〜まぁ〜、記念だからねぇ〜。 



ちょっと何か見つけるたびに行き先をコロコロ変えて歩き回る庵主のせいで,相方も
さすがの土地感をなくしたようだ。パンテオンのつもりでクリーナーレ宮殿について
しまった。今日も歩きすぎてつかれたので休もうとBARにはいった。と、ここは
生ギネスのお店。フィレンツェの夜以来。それがこれがうもー断然うまいっ!!
庵主の生ギネス好きのお友達A子さんに自慢するが為だけにデジカメを撮った。
濃厚な飲み越し,クリーミーなクリーム。暑い日真昼間に薄暗いバー。最高です!





さて、今日は相方の元先輩との会食。散々世話になりながら土産を忘れたので,
ワインBARでよさげな’96 バローロを買った。 19時15分にホテルピックアップ
なので時間がない。あわてて帰って支度を調える。

元先輩とその奥様、サトコさんと、ケイゴ君。ユウタ君、相方と庵主の6人で
お出かけした。メニューはイタリア語しかなく、イタリア語を理解する前にその
アルファベットを解読しなければならないという難易度の高いリストランテについた。
先輩ご夫妻の助言に従い、この10日以上のイタリア旅行で食べ忘れた食材を
たべる。そういえば生ぽるばっかりくっていた。・・・

カタクチイワシのマリネ       プロシュート
ズッキーニの花の詰め物      フォカッチャ

その他に庵主はしつこく生ぽるのリングイーネ(クリームソース)、相方はリガトーニ
のアマトリチャーナを頼む。日本で食べたことあるものもあるけど(カタクチイワシとか
フォカッチャとか)とても同じものとは思えない。オープンテラスのこの席,子供達と
遊んでもくれる陽気なスタッフ達のせいもあるだろうか?初めてたべたズッキーニの
派なの詰め物は香ばしくて見た目にも美しく味も満足な逸品だった。

パスタに至ってはもう言葉がない。食前酒のスプマンテ一本をあっというまに
4人で飲み干し,すっきりとした白ワインも調子よく飲んでちょっと結構まわっている。
そこに鼻腔直撃の生ポルの香り。舌にまとわりついて離れないクリーム。噛むと
ムチムチしたリングイーネが踊る。飲み込むのが惜しいくらい。ジーンとおいしさを
噛み締めること数回。相方のもすこしもらってみた。フレッシュトマトの酸味が程良く
リガトーニにうまく絡んでいる。 さすがイタリア在住の先輩。いいところに連れてきて
頂けた。先輩の奥様は運転手。庵主は食い物で一杯でワインはそこそこというところ
であったが、結局終わってみれば4人でスプマンテフルボトル+ワイン2リッターも飲んでいたらしい。先輩と相方、飲みップりがこわ〜い。。

明日はイタリア観光最後の日。明後日には帰国だ。食材を買いこみたい庵主と相方の
為に先輩の奥様サトコさんが郊外のスーパーにつれてってくださることになった。
ありがとうございなす。おやすみなさい・・・ 

そして、、肝心な写真とるの忘れてました。すみません。。。


10月1日(月)(ローマ ローマ泊 ★★★)

昨夜ワインを飲みすぎた相方は起きてこない。1人で朝ご飯を食べに行くと、日本人の
ビジネスマングループが何組か朝食を取っていた。お仕事に気合が入るのは結構だけ
ど、どうにも声がでかい。一番離れた席でもそもそと食べている庵主にもそれは耳障り。最初はがまんしてたけど,他の外国人の方にも迷惑だし、なんともみっともなく、こそっと
近寄り,囁いた。「もう少し小声でお話なさってください」。

さて、バチカン市国へついた。1929年に独立国となったここは、高い城壁に囲まれ、
カソリックの総本山、サン・ピエトロ寺院とヴァチカン美術館が見所。まずは美術館
からみようとする。早くについたのにもう行列。30分ほど並んでやっと入れた。
この美術館は,20もの博物館、美術館、絵画館で構成されていて,とにかく広い。

インフォメーションで解説テープとヘッドホンを借りた。日本語版もあって、美術品の
横についている番号を押すとその説明が始まると言うすぐれもの。ラファエロの間、
地図のギャラリー、ピオ・クレメンティーノ美術館と数限りない彫刻と絵画の間を
ぬって,丹念にテープを聞き,見入り、写真に収めた。写真はフラッシュ無でOK。
こうみえて、美術品はよくわからないなりに、見るのは結構好きなのだ。この旅でも
多くの作品にであった、ミケランジェロ、ラファエロの作品も多いし、歴代の教皇が
その地位と金にものをいわせて集めた美術品の数々は超一流品ばかりでもっと
ゆっくりみたかった。



お待ちかねのシスティナ礼拝堂。モーゼ伝、旧約聖書から題材をとった壁画や、
預言者や巫女が描かれる天井もさる事ながら,やはり正面のミケランジェロ作
「最後の審判」。胸が踊る。わくわく。だが、中に入ると広間には人が一杯で係員が
学生の朝礼よろしく「シーッ!」とやってもすぐにざわめく。周りの人も高くてよく
見えやしない。相方とちょっと離れて正面から「最後の審判」を楽しもうとする。
じっと見入る。解説レコーダーを聞きながら,その構成とエピソードを思った。じっくり
鑑賞する前に,おもむろにデジカメを取り出した。フラッシュをとめてあるのを確認して
撮ろうとしても、周りが人の背が高くて撮れない。手を一杯に上に伸ばして,入念に
範囲を調整してシャッターを押そうとしたそのとき、それは起こった…

「ガシッ」と肩を誰かにつかまれた。びっくりして叫びそうになるのをこらえながら
振り向くと,ガードマンのおにーちゃん。何が起こったのかわからず、ヘッドホンを
とると、「ここは撮影禁止だ。あの出口からでていけ」というではないか?な、なに?
何事?みんなが振り向く中,ガードマンに肩を押されて連れていかれる。でもまだ中に
相方が。。こんな混雑の中,捜したってみつかるわけない!どうしよう!!

パニックを起こしかけた時,相方が庵主を見ていたらしく,ついて出てきてくれた。
折角のバチカン美術館、折角のシスティナ礼拝堂からつまみ出されてしまった!!!
後から相方によく聞くと、システィナ礼拝堂だけは撮影禁止で、係員の人が
「japan please!」と言っているのが,解説のヘッドホンで聞こえてないので、
全く無視に見えた,(しかもしつこく画像調整をする)で、強制退室になったらしい。
折角のバチカン美術館、折角のシスティナ礼拝堂,だったのに、恥ずかしく,悲しく
悔しくて相方にも申し訳なくて,ものすごーくへこんだ。

出口の手前にあるカフェテリアでとりあえずランチでもという相方について行き,
庵主はテーブルに突っ伏して、すっかりしぼんでいた。こんなときにも相方は
庵主にビールを買ってきた。。。ありがとう。 並びなおす時間もない。兎に角
広すぎるのだ。傷心のままサンピエトロ寺院に行こうかと出口に向うと,入り口から
の通路とぶつかっている。。 うぉ。。 これは行くしかないと、早歩きで館内を
めぐる,そして、とうとう、ついた。システィナ礼拝堂(爆)

こんどはじっくりとみれた。相方にせかされてもまだ見ていた。ああ戻れて本当に
よかった。この美術館、そしてこの旅でも一番のすばらしさだった。ところでふと
周りをみると、みんな写真取ってる。。そしてフラッシュ付の人も…さっと撮って,
周りにまぎれて逃げていく。。きたね〜!!!余計に腹が立った。チクショー

すっかりヴァチカン美術館で時間を使ってしまい,あわててサンピエトロ寺院へ向う。
ここは寺院の中もかなりのものが揃うらしいが,寺院の登頂からの眺めがすばらしい
らしいので、そちらへ向う。エレベーターでクーポラまで。そこから、334段の階段を
登らねばならない。円形のクーポラの内側を添っているので、最初はただの細い
螺旋階段なのに、最後のほうは足を縦に置くこともできず、肩をすぼめて,斜めに
登っていく,庵主でもそんなんだから、外国の体の大きい人は登れない。
上から見渡すローマ市内。レンガの建物、多くの緑,そして昨日みたコロッセオや
フォロロマーノも見える。もっとゆっくり見たかったけど,時間がない。なんでだろう?
それは私がつまみ出されたから。うぇ〜ん(TT)。

サトコさんとユウタ君・ケント君と郊外のスーパーに連れて行ってもらった。
車で30分くらいかかる。ほんとうにありがたい。チンギアーレ(いのしし)のサラミ,
プロシュート,生のジェノベーゼソースなど、たくさん買いこんだ。旅の楽しみは地元
のスーパーで日用食品を買い込むことにあるのだー。すっかり満足してホテルまで
送ってもらった。

さて、イタリア最後の食事である。相方のお気に入りのお店,「モンテアルチ」に
再び行くことにした。店主がまた満面の笑みで迎えてくれる。

前菜   ムール貝
プリモ  フンギポルチーニのフェットチーネ
      ピッツァ・カプリチョーザ゙

ムール貝を頬張り,白ワインを口に含む。この旅何回たべたかわからない生ぽるも




相方は最後の夜だし、もう一軒の飲みに行こうと誘ってくれたが,庵主は今日は
ほんとに疲れたのでお断りした。。部屋に帰って翌日早朝の空港へのピックアップ
サービスの為に荷物をまとめた。

今日のことさえなければ、、とちょっと苦い思いを部屋でビールで流し込み
歯ぎしりをしながら眠りにおちた。。。

10月16日。帰国の途につき、17日帰国。