イタリア

バチカン Vatican

ローマ市のテベレ川沿いにある世界最小の独立国。
ローマ教皇を元首とするカトリックの総本山で、領内には大聖堂や宮殿など壮麗な建造物が建ち並びます。
ローマに内包された面積は皇居の3分の1ほど。国民は約800人で、そのほとんどは修道士や修道女と言われています。
1929年のラテラノ条約で独立国家となりました。
領内には教皇庁の行政機関、駅、そして放送局などの建物が点在しています。

yukitabi☆旅の記録 > イタリア > バチカン

サン・ピエトロ寺院 Basilica di San Pietro

バチカンの中心に建てられたカトリックの総本山。世界最大の寺院でもあります。
ここにはローマ皇帝の円形競技場があったそうです。4世紀にコンスタンティヌス帝がバシリカ様式の教会を建て、のちに歴代の教皇が改築を重ね大聖堂になったそうです。

■カトリック
ローマ教皇を中心とするキリスト教の最大教派でキリスト教徒の約60%を占める。カトリックとは「普遍的」という意味。11世紀、キリスト教は東方正教会とローマ・カトリック教会に分裂。16世紀には宗教改革により、ローマ・カトリックからプロテスタント(新教)が分裂し、現在、キリスト教は三大教派を形成している。











聖堂の奥行きは200m以上、高さは130mを超え、世界最大。
ミケランジェロをはじめ多くの有名建築家により設計され、大聖堂はイタリア・バロック建築の代表作。豪華で荘厳な内外装は、宗教芸術の宝庫といわれています。
















寺院内には、アルノルフォ・ディ・カンビオ作とされる聖ペテロ像があります。

■聖ペテロ
イエスの十二使徒の一人で、第一の弟子。本名はシモン。
皇帝ネロの迫害を受け逃亡中、復活したイエスと再会し、岩を意味するペテロの名と、天国の鍵を授けられたとされる。イエスの言葉で悟り、主と同じ運命を選んでローマに戻り、サン・ピエトロ広場で処刑された。殉教により聖人と称され、カトリック教会の初代ローマ教皇とみなされた。












大祭壇はベルニーニが9年かけて制作した天蓋で覆われています。ここでミサを行えるのは教皇だけだそうです。
大祭壇は聖ペテロの墓の真上に設置されています。

■教皇
ローマ・カトリック教会最高位の聖職者で、バチカン市国の元首。
殉教した使徒ペテロの後継者として全カトリック教会を統率する。教皇に次ぐ高位聖職者である約120人の枢機卿の中から選ばれ、選挙はシスティーナ礼拝堂で行われる。選挙はシスティーナ礼拝堂で行われる。
かつては「法王」とも称されたが、現代のカトリック教会では、「教皇」で統一されている。








ミケランジェロのピエタ像。
唯一彼の署名の残る作品だそうです。

■ミケランジェロ・ブオナローティ
イタリア・ルネサンスの頂点を築いた偉大な芸術家。フィレンツェで絵画と彫刻を学ぶ。バチカンに招かれ、サン・ピエトロ大聖堂の「ピエタ像」を制作。その後、システィーナ礼拝堂の天井フレスコ画や、祭壇の奥壁に、ルネサンス期最大のフレスコ画「最後の審判」を完成させた。また、サン・ピエトロ大聖堂の権威のシンボル、大円蓋のデザインも手掛けた。











大聖堂の前はサン・ピエトロ広場。
南北の長径が約240m、東西の短径が約200mの楕円形。ぎっしりと詰め込めば30万人を収容できるそうです。
中心にオベリスクがあり、周りを回廊が取り囲んでいます。
ローマ皇帝によってキリスト教が公認されるまで、多くのキリスト教徒がここで処刑されたそうです。そのひとり聖ペテロ埋葬の地にサン・ピエトロ寺院が建てられました。













円柱の回廊は17世紀の芸術家ベルニーニによって造られました。
整然とした2列284本の柱で支えられています。
回廊には140体の聖人の彫像があり、すべて固有名詞をもつ聖人、法王たちだそうです。


















バチカン美術館 Musei Vaticani

もともとは、教皇の宮殿の一部だったそうです。美術に造詣の深かったユリウス2世が16世紀初頭に初めて収蔵品を置いたのが始まり。
コレクションはギリシャ、ローマの古典美術が中心となっています。
















ピオ・クレメンティーノ美術館にある『ラオコーン』。
ギリシャのロードス島出身の職人たちが神話を題材にして作ったもの。

















円形の間。
ブロンズ彫刻の傑作ヘラクレス像が置かれています。

















円形の間は、ミケランジェロの手によるもので、美しいモザイクとパンテオンを模した丸屋根が特徴となっています。

















ラファエロ作『アテネの学堂』。
中央一点消失遠近法と左右対称の厳密さでルネサンス絵画の頂点とも言われています。



















システィーナ礼拝堂 Cappella Sistina

1994年修復作業を終え、天井と壁に描かれたミケランジェロのフレスコ画はかつての鮮やかな色をよみがえらせました。
アダムの創造は、神の息吹ではなく指先を通してアダムに命が吹き込まれるという大胆な解釈によって描かれました。
(写真は、大塚国際美術館にて撮影)














「最後の審判」。
ミケランジェロはおよそ5年かけてこの大作を完成させたそうです。
(写真は、大塚国際美術館にて撮影)


















■ローマのホテル: Hotel San RemoHotel Milton Roma

Copy Right yukitabi Since 2007