前は客室乗務員でした、と言うとよく驚かれます。それは私がそう見えないのかどうか不明ですが、
私自身が地方から出てきて航空会社にお世話になり「へええ」と思った思い出を綴らせて頂ければと思います。
お世話になった沢山の方に感謝を込めて

2011.02.22

〜ホテル〜

国内に滞在する場合と
海外に滞在するのと
違うなあ、
と思っていましたのは、
ベッドです。

ベッドのマットレスでした。

五つ星ホテルともなれば、
日本でも海外でも
素晴らしいマットレスでしょうが、

そういうホテルにはCAは
滞在しません。

そうすると、
「日本の人って硬めが好きなのかなあ」
と思っていました。
どこも同じような固さで
枕もそれなりに硬い。。。


面白かったのはドイツでした。

羽根布団の本場。

不景気で、
「ええ〜、こんなホテルに泊まるの〜」
思いっきり格下げをされた際も
ベッドの柔らかさが絶妙で、
掛け布団は
ふわふわ羽根布団だったのです。


枕は、日本以外は
もう、ふんわりと頭が
沈み込む
羽毛枕がほとんどでした。

興味深かったのは
ロサンゼルスです。

空港近くの、
日本で言えば成田空港近くの
いわば、なーんにもないような
ホテルも古い
魅力のないホテルだったのです。

ホテルの名前がコロコロ変わりました。

ウェスティンホテルに名前が変わった途端、

Heavenly Bed
に変更になりました。


元々、変なベッドではなかったのに
更に良くなりました。


旅行と異なり、
「体を休ませたい」
とCAは思うので
有り難いことでした。

本当に疲れてしまったとき、
私は、


制服でホテルの部屋に入るなり、
そのままバタンと
ベッドに前向け(うつ伏せ)に倒れ
気がついたら約20時間ほど経ち、
化粧も制服も
フライトしたときのままだった、、、
ということがありました。

そんな、どこでも寝られるような人に
微妙なマットレスの柔らかさなんて
あんたにわかるんかいっ!!
と人に言われたことあります。。。




















2010.01.02

〜ヨーロッパの航空会社〜
--カルチャーショックの数々 食事編--


私の勤めていた会社は
ウィーン便は
オーストリア航空と
「共同運航」という便で
飛んでいました。

簡単に言いますと、
日本人CA3人くらいが
オーストリア航空のフライトに
「放り込まれる」
みたいな感じです。

いつもの制服を着て
全く別の会社の
飛行機に乗り込むわけです。

飛行機も食事のサービスも
何もかもが
違います。

しかし、何がビックリって
やはり、色々な文化の違いでしょうか。

オーストリア航空CAとぶつかって
泣かされて
帰ってくるCAも
多くいました。

また、色々、こちらについてはおいおい
お話しするとして、

今回は食文化の違いです。


離陸後、食事サービスを終えて
やれやれ、CAたちが食事をする時間に
なりました。

オーストリア航空でも、
和食は載せていて、
お客様に人気です。

そのため、我々には
まわってこず。。。


残るは、洋食。


日本の航空会社の場合、
牛肉、豚肉、鶏肉あるいは魚の料理です、だいたい。。

ステーキとかムニエルとか。。。



「ゆか、何にする?」
とオーストリア人CAが聞いてくれました。


「ん〜、何にしよっかなあ〜」

「何でも沢山残ってるわよお〜」

と彼女がオーブンから
取り出したトレーには
美味しそうなフライのようなものが、、


魚フライか???


迷っていると、一つつまんでみろ、
とのこと。

あれ?なんか馴染みのない感じ。。。

「これ、なに?」


すると、両手でピースをして
その指を何回も折り曲げるしぐさを
します。




うさぎでありました。。。。


ウサギちゃんの肉料理ですわ。。。


「ひえええ〜!!」
とのけぞってしまった私。


ジビエ料理として
鹿やウサギなど
彼らが食することは
知っていました。


今時は、
東京でも
ジビエ料理を出すフレンチレストランは
星の数ほどあるでしょう。

でも、やっぱり
ビックリしてしまったのでした。


そして、
別の便では、

「ゆか、もうオソブーコは私たちが食べちゃってないわよ」

オソブーコ、何だっけ。

ああ、そうだそうだ、
骨髄料理です。

はい、食べちゃって食べちゃって。

私は、一生食べなくってもいいから!!!

普段と違うメンバーで
緊張感もある中、
楽しみな食事も
馴染まないのは
厳しいものです。


うさぎ、
今年が卯年なので
思い出しました。

年賀状でもたくさん見て、
ピンクの愛らしい
うさイラストを見るたびに、
「そう、愛玩動物だよねえ、私たちには」
と思ったのでした。


皆様、今年もよろしくお願い致します。

















2010.12.01

〜 ドイツのクリスマス〜

クリスマスの日、それは、
CAの有給休暇争奪戦の時であります。

私は、その争奪戦には
加わりませんでした。

よって、必ずフライト。

クリスマスにどこに
フライトするのがイヤっていうのは
人によると思いますが、
私の場合はヨーロッパでした。

冬のヨーロッパは厳しい!

日中もとても買い物に行ける気温ではなく、
ホテルで大人しくしているのでした。

よくわからないうちは、
「街のクリスマス イルミネーションを見に行こう」
とか、
「折角、来たのにもったいない。ショッピングに出かけよう」
としていましたが、
イルミネーションも日本やアメリカと比べるととても地味。

お店、閉まってる。。。。
ささささ寒い。。。。


で、身も心も冷えきってホテルへ帰るのでした。

しかし、有り難いことに
何かしら見つけて
連れ出してくれるCAというのは
必ずいらっしゃったのでした。

ドイツでのクリスマス。

東京でいうと
代々木公園や駒沢公園のような
大きな公園で
「クリスマスマーケットやってるから行かない?」
とのお誘いがありました。

日がとっくに暮れてから出かけました。

公園の一角に
数十件もの出店がズラリと
並んでいます。

そして大勢のお客さん。
おお、活気があるぞっ。


見てみると、全てが
クリスマス関連グッズのお店でした。
主に、ツリーに飾る
オーナメントです。

くるみ割り人形もたくさんあり、
見ているだけでワクワク!!!!

寒さに耐えられなくなったら、
ホットワインです。

赤ワインを温めたもの。

本当に寒かったので
マグカップから湯気が出てるのを
見るだけで
心温まる感じでした。

飲んでみると、
「まずいっ」
っていう感じで
日本だったら売り物に
ならないような感じなのですが、
その場の雰囲気と
寒さとワインの組み合わせは
絶妙で、
「わあああ〜!!今はクリスマスじゃあ〜!!」
と叫びたくなるほど
満喫できたのでした。

先日、六本木ヒルズに寄ったところ
オープンスペースで
そのドイツのクリスマスマーケット
そっくりのイベントをしていて
思わず立ち寄りました。

やはり、ドイツのを
六本木で実現させようとの
イベントでした。

ドイツから本当に商品も
運んできていて
本場そっくりの
感じです。


特に気なるお店はここでした。

ケーテ ウォルファルト



日本って何でも持ってきてくれますねえ!!!












2010.10.28

〜CAの敬語教育〜

CAの新人訓練では、言葉遣いを
非常に厳しく訓練します。

一通り、練習をしたあとは、
実践あるのみ。

四六時中、
教官が新人の気がつくところを
注意して直させる、
ということになります。

「ごめんなさい」「すみません」
は立派な敬語でしかも丁寧と
思っている新人が多く、

訓練中に、
「すみませ〜ん」「ごめなさ〜い」
を連発します。

「ごめんなさい、じゃない!申し訳ございません!でしょう!!」
と何回怒鳴ったことでしょう。

「お飲み物ははいかがなさいますか?」
「コートをお預かりいたします」
「ご注文は和食でいらっしゃいますね」

慣れれば、なんてことはないのですが、
この間まで学生であった新人には
至難の技です。

サービスの訓練で水一杯持っていくだけなのに、

「グラスをそんな風に持ったら指紋がつくでしょう!!」
「グラスをテーブルに置くときに、小指を立てない!」
「背筋が曲がって姿勢が悪いっ!」
「お客様と視線を合わせなさい!」
「お水に氷が入っていませんよ」
「顔が怖いですよ!笑いなさい!」
などとさんざん叱られた上に
言葉遣いまで注意を払わなければならない
ので大変です。

以前にも書きましたが、
それら全てに注意を払って、つい、

「お客さま、お水でござる」

と言ってしまった訓練生もいました。

「あなたは、武士ですか!!」
と雷が落ちました。

私自身も、新人訓練のときは、
大変で、
訓練が終わって寮に帰り
夜に電話で、母に向かって
「そうでございます。」
と言ってしまったこともあります。

名古屋に帰省した際も、
母の留守中に
母の友人からの電話を取ったときのこと。

声がそっくりなため、
私を母と間違え
「わたなべさ〜ん。今日、(社交)ダンス行く〜?」
というその母の友人に
TPOがわからず
「大変申し訳ございません。母はただいま不在にしております。
帰りましたら、折り返しご連絡させていただきますので
お名前をおうかがいできますでしょうか」

などという過剰な敬語で対応してしまい、
相手が絶句してしまったことがありました。


CAの新人訓練に話を戻しまして。。。

緊急の訓練の際は、
命令口調でお客様に
話しかける場面もあります。

緊急時で言葉や身だしなみを気にして
肝心な行動が疎かになっては大変なので
サービスのときほどの注意は受けません。

それでも、目に余る場合はやはり注意します。

私自身が新人訓練生だったときのことです。
敬語を間違えたのではないのですが、
誤った単語を選択した例です。


緊急着陸の訓練でした。

着陸時の衝撃に備え、
お客様に、
足は、肩幅程度に開いて
力を入れてふんばっていただきます。

ひざを閉じて普通に座っている方には
「足を開いてください」
と指示を出します。

私の同期は、正義感の強い真面目な子で
張り切って大きな声で
言いました。


「お客様、股を開いてっ!!!」


。。。。。。


んんっ。
まあ、意味は通じるか。

まわりは、みんな噴出しそうになるのを
こらえました。

緊急訓練中です。


股を開いて、といわれたお客様役の同期は
キョトンとしてしまいました。
足を開かないのです。

再び、
「早くっ!!股を開きなさい!!!」

まだ言うか。

本人、大真面目。


でも、まあ、間違ってはいないし、、、

なんて教官は注意するのだろう、
と注目していたら、

「○○さん、品良くお願いしますよ。」

なるほど。

そうですね。


















2010.10.13

〜笑えた合コン〜

以前、多くの「合コン」に出席したと
書きましたが、
その中でも笑えるエピソードを
お話しします。

若い男性にとって
「CAとの合コン」は
そんなに関心があるものか、
と思い知ったエピソードです。

私が、32歳頃のことです。

結婚している先輩が
私が彼がいないことを心配してくださり、
商社勤務のご主人の同僚との
食事会をセッティングしてくれました。

出席者は、
その先輩ご夫婦と
それぞれの
同僚で総勢8人ほど。

落ち着いた中華料理店でした。

個室ではなく、
まわりのテーブルもよく見えます。

お客さんも結構入っていました。

なかなか緊張がとけず、
ちょっとギクシャクした感じで
時間が過ぎていった頃、

私の後ろあたりで、
氷水の入ったグラスが
派手に床に落ちる音がしました。

ガシャーン!!!!!!

床は固い石の様で
グラスも割れ、
お店中に音が響き渡るようでした。

思わず私は振り返り、
みんなも一斉に見て
全員の視線がそこに集中しました。

若い夫婦で
生まれたばかりみたいな
赤ちゃんを連れている
家族でした。

私は、「赤ちゃんがグラスに手をひっかけて落としたのかな」
などと割れたグラスを見ながらボーっと
考えていました。


すると、私の前に座っていた、
食事会を開いてくれたご主人が
叫んだのです。

「ああああ〜!!!!!お前っ!!
なんでここにいるんだよっ!!!!」

「お知り合い?」

「この食事会に来たいって言ったんだけど、
結婚してるから来るなって言ったんだよ。」

「お前なー!
こんなことまでして来たいのか!!!」

その男性は赤ちゃんを抱っこしてうつむくばかり。。。

驚いたのは、その奥さんです。

珍しく家族サービスすると思ったら
来たかった合コンの様子を見にきた
ことを知った奥さんは
ムッ!

そりゃそうでしょう。


「そんなにまでしてCAとの合コンを見てみたいか。。。」

呆れながらも大笑いした私でした。






2010.09.20

〜ベトナム ステイ編〜

CAが初めてのフライト先に行った場合、
必ず、まわりの先輩に
その国、都市での名物を食べに行ったり、
買いに行ったり連れて行ってもらえます。

ロンドンだったら、
フォートナム&メイソンの紅茶


ドイツだったら
ビールとソーセージを飲みに行き、
羽根布団を買ってくる。



パリだったら
ベルサイユ宮殿行って
クロックムッシュ&カフェオレのランチ♪




などなど、、、、

私は、なぜか長いことベトナム線に当たりませんでした。


ようやく初めて
スケジュールにベトナムが入っているのを見て、
そのときたまたま近くにいた後輩に

「ベトナムってみんな何してるの?」
と聞いたところ、


「渡邉さん!!アオザイを作ってくるといいですよ!!」
と教えてくれました。


アオザイといえば、
日本でいう着物ではないか、、、
高いのでは。。。


しかし、2〜3日で
数千円で仕立ててくれるところが
沢山あるとのこと。


バンコクでもCAはしていたことですが、
雑誌の洋服の切り抜きなどを持っていき、
洋服などを
仕立ててもらっていました。
2日ほどで、3000円とかで
作ってくれるのです。

同僚の披露宴に出席する時の
洋服を作ってもらったり
している人がそういえば
沢山いました。
1回しか着る機会のないような
ハレ着を作るのです。
アクセサリーなどしてしまえば、
案外ばれないものでした。



それがベトナムでもできるのかあ〜

「ん〜、でも、アオザイねえ〜。。。着るかなあ。」

「同期の披露宴とかに着ていくんですよ!!
華やかですよ!
誰もアオザイなんて着てこないから」」

まあ、そうでしょうね。
ふうん。

そして、ベトナムへ飛びました。


不思議なもので、初めての国へ行くと何だか感覚が
変わってしまうことがよくあります、私。

かなり砂埃舞う、雑然をした街中を颯爽と歩く
アオザイ姿の女性に
私は
すっかり魅了されてしまったのでした。



「アオザイ、作っちゃおうかなあ」

一緒に行動していた同僚が一言。

「何、言ってるんですか。 やめとけ」

「でも、みんな結構作ってるんでしょ?」

「どこ着てくんですかっ!!!」

「今年はまだ呼ばれてないけど、披露宴に呼ばれたときにさ、
いいらしいじゃん♪」

「やめときなさいって」

「えらい否定するね」

「この間、同期の結婚式行ってきたんですよ。
そしたら、何人か同期がベトナムで作ったアオザイ着てきて。

本人は、ほら、あそこ歩いている
ベトナム女性のような気分でいましたけど、
まわりは、囁いてましたよ、




レディースかっ!!って。」




「あ、そう、、、、やめた、アオザイ作るの」




レディースってわからない方のために。


女暴走族
のことです。。。。






























2010.07.13

ザ・ファーストクラス
〜それはお客さまがつくる空間〜

ファーストクラスのサービスを経験させて
いただいて、大変感謝をしています。

理由はいくつかあります。

そのうちの一つは、
「ファーストクラスの雰囲気はお客様がつくる」
ということを知ったからです。

ファーストクラスの空間に、
CAが最高のサービスをするから、
というよりも、

ファーストクラスに乗るようなお客様は
行く先々を
ファーストクラスに変えてしまう
魔法使い、
ということです。


オーラがある、というんでしょうか。

それは、かなり魅力的なオーラでございます。

その正体が何であるのか、
ずっと興味を持っていました。

できれば、自分もそのオーラを身に着けて
ファーストクラスに乗りたいな、と。。。。

事はそうスムーズにいきませんが(笑)、
オーラの正体が何なのか今でもはっきりご説明は
できないのですが、
ファーストクラスのお客様の特徴が
いくつかあると思います。

そのうちの一つ。

「上から目線で話さない」


「ああ、ちょっと。水一杯持ってきて。」

こういう物の言い方をファーストクラスで
私はされたことがありません。

そして、お水一杯持っていっただけで、
必ず
「ありがとう」
の一言を言って下さいます。


あってはならないことですが、
お食事のスープが
じゅうぶんに温かくなかったことが
ありました。

「スープを温めてきてください」とお客さま。

「ももも申し訳ございません!!
温まっていませんでしたでしょうか!!!
は〜!!何とお詫びしたらいいか。。。」

そういうときも、
「いや、冷たいわけじゃない。
そんなに謝らなくっていいから。
ただ温めてきてもらえばいいんです。」
とサラッとおっしゃる。

もちろん、そのあとそのことは一切引きずりません。


また、12時間を越える長時間フライトだというのに
よりによってファーストクラスだけ
客室照明が消えない、
ということが発生しました。

お休みの時間なのに
電気がコウコウとついています。


しかし、大きなクレームは起こりませんでした。

一人だけ
「暗くしてくれ!」と
おっしゃるお客さまがいました。

CAが必死で棒のようなものを用意して
お客様の座席まわりに配し、
簡易テントのようなものを
毛布でつくりました。

非常にぶかっこうなのですが、
「キャンプみたい」と
笑ってお休みになりました。

きっと沢山働いて、
沢山のご苦労もあって
たいがいのことは
笑い飛ばせる
心の余裕をお持ちなのでは
ないかと思います。

そうそう、水餃子を頼まれたのに
餃子を入れるのを忘れて
持っていったこともありました。

ダレでも知ってる、日本の大スターでした。
私も大ファンで緊張しすぎていました。

水餃子で餃子が入っていないということは
汁だけ持っていったということです。

お客様はとっくにたべ終わり、
私たちも厨房を片付けていたときでした。
厨房の片隅に
餃子の入った袋が、、、、残っていました。

慌ててお詫びに飛んでいきました。

「本当に申し訳ございませんでした!
先程の水餃子に餃子が入っていませんでした!!!!」

そのお客さまはこう言ったのです。


「え???そうだった???

全然気がつきませんでした」


そんなわけはないのです。

水餃子を頼んだのに、
何も入っていないスープだけだったんですから。

もう一度お詫びをしました。
そして会話を満面の笑顔で締めくくられました。

何だかなにがあっても余裕の笑顔。
素敵な笑顔。
で、上からものを言わない。

とりあえず、一個、これが
オーラの正体かと思われます。


















2010.06.10

〜CAの恋愛・結婚事情 その1〜

CAは男性との「出会い」には
とても恵まれています。

私の弟が、友人に
「お前の姉ちゃんは何してるんだ」と聞かれ、
「CAだ」
と答えたところ、
5メートルくらい先から別の人がそれを聞いて
「なに〜!!!!お姉さんがCAだとおおおおお??」
とくいついてきて驚いた、と言ってきたことがあります。

それほど、何故か人気があります。

私は、
気がついたら20代後半に
なってしまっていました。


そのあたりから、
まわりの先輩が
「渡邉さん、彼いるの?」
と頻繁に確認してご心配くださるのです。

「いいえ〜、別にまあ、どっちでもいいです〜
こういうのはご縁ですから」
などと答えると

「きちんと考えておいた方がいいわよ。
あんた見てるとそのまま会社に独り者のまま残りそう。
独身でもいいけど、彼とかはいた方がいいわよ。
とりあえず、出会いの場所には顔出しとけ」

と言ってくださるのです。

「出会いがないから困るんじゃん!!」
と思った私は、

とりあえず、社内恋愛か!!???と
思ってまわりを見渡しても
み〜んな20代後半には
結婚してしまっておりました。

「パイロットは???」
と思われるでしょうが、
国際線のパイロットは
父親ほどの年齢です。

副操縦士が仮に若くても
み〜んな国際線にくるまでの間の
訓練中や国内線で
結婚済みなのです!!!

「野球の選手は??」
と言ってきた親戚がいましたが、
どういう感覚でいたらそういう発想になるのか
わかりません。
そんな方は本当に何年に一人か
ではないでしょうか。


さて、どうしよう、
と可愛がってくださる先輩に
相談したところ
早速、
数日後、
食事会に誘ってくださいました。

俗にいう
「合コン」
というものです。

初めて一緒にフライトする先輩も
休憩時間に
「渡邉さん、彼いる?」
と聞かれれば
「いないんです。どなたかいいかたいたらお願いします」
と言っておくだけで、
必ずと言っていいほど
声がかかりました。

それから、私は
自分から休憩時間に
「私、彼いません」
と申し出るようになりました。


その結果、
13年間で
ざっと300〜400回の
「合コン」
に出席することになるのです。

すごい時には、フライトの合間の休日に
合コンに行っているというより、
合コンの合間に
フライトしてるのか、
みたいなこともありました。

また、NYなど、
独身で海外駐在している男性との
合コンもありました。

しかも、
エリートばっかり!

毎回、すごいなあ、
と思っていました。

以前にもかきましたが、
「博報堂」を知らずに
「和菓子屋さんにお勤めですか?」
などと聞いてしまうような失敗も
多々ありましたが、
実に沢山のことを
勉強させて頂きました。

それもこれも
同僚のCAの皆さんが
声をかけて下さったからです。

しかし、何百回出席しようが
結婚相手が出てこない
ワタクシでございました!!!













2009.05.10

〜チーフパーサーの威厳〜

便によってまちまちですが、

チーフパーサーと一番若手が親子ほどの年の差が
あることもザラです。

ペーペーにとっては
チーフパーサーはやはり
緊張する存在です。


フライトというのは
「全く何も起こらない」
ということは
まず、ない、、、です。

もちろん、安全運航には問題なしですが。

客室ではそれはそれは色々とハプニングの連続です。

たとえば、客室の電気が消えない、とか。
パーソナルテレビが全部映らなくなった、とか。
貧血で3人のお客様が倒れた、とか。

パソコンで会社に報告したりとか
それはそれは
色々とやることが
発生して参ります。

基本的には
外国に着いたら、
帰り便までは
自由行動ですが、

機内で起こった事例などによっては、
滞在ホテルで
ペーペーCAがチーフパーサーの
ホテルの部屋へ伺う、
ということが
出てまいります。

時差ボケなどがあり、
体調を考慮して、
着いてすぐに伺うことが
多かったように思います。

その日もそんな感じでした。

会社への報告事項をまとめるために
チーフパーサーのお部屋へ
パソコンをお借りしに行きました。

着いてすぐだったために、
私は制服のまま
伺いました。

厳しくて有名なチーフパーサーでした。

パソコンをお借りしに行く
だけなので
そんなに緊張しなくて
いいんですが、
やっぱり緊張。

ノックをして、
「お疲れ様でございました。PCをお借りしに参りました」
って言おう。

一息ついて、
トントンとドアをノック。

静かに扉が開きました。

これまた静かながら厳しいお顔。

次の瞬間、
私は吹き出しそうになるのを
こらえるのが
やっとでした。

チーフパーサーは
既に部屋着に着替えていました。

トレーナーの上下。

お腹あたりには、
大きなスヌーピー。。。。

「あら、渡邉さん、おつかれさま」

制服を着用時と変わらぬ威厳。

「かわいいスヌーピーなんか着ちゃってえ」
などと軽口を叩ける相手ではありません。

どうしてもジーっとスヌーピーを
見てしまいます。
しばらく沈黙が流れてしまいました。

(後輩の前では、絶対かわいいキャラクター付きの
服や小物を持つのはやめよう)
と決心した瞬間でした。








































2009.04.30

すごい現金を見た日
〜それはやっぱりファーストクラスで〜


普通、人は生で現金の札束を人生で何回くらい
見るものでしょうか。



それは、ファーストクラスのお客様が機内免税品販売を
お買い上げになったときのことです。

化粧品など1万円と少しお買い上げになりました。

「支払いは、、、あっと、
預けた背広のポケットにあるから
2枚、抜いてきてもらえる???」

とお客様。

「え???
お財布をポケットにいれたまま
背広をお預けになってるんですか???」

と私。

盗難防止のため、
貴重品はお手元に置いていただくことになっていいます。

しかもその財布から1万円札を2枚抜き取ってくるなど
できません。



「わかりました。その背広、お持ちします。」

「いやいやいいんだ!!いいんだよ!
大丈夫だから。何かあっても責任取れとは言わないから!」

ええ〜

「それでは、お財布をお持ちします!!」

そうすると
「まあまあ、行けばわかるから。」

何が行けばわかるかわからないまま、
クローゼットへ直行する私。

ファーストクラスのクローゼットは
客室の一番前にあったりします。

ですから、飛行中にクローゼットへ行くということは、
全部のファーストクラスのお客様から
見えることになりますので
所作にも気をつけねばなりません。

うるさくないよう
そ〜っとそ〜っと
クローゼットの扉を空け
そのお客様の背広をヒラッとあけ、
内ポケットを見ると、、、、

なんとそこには何にも入れられていない
裸の札束、約2cm。

本当にギョッとしました。

ボーっと
札束を見つめる私。

何秒くらい私は
固まっていたでしょうか。

頭の中には色々な考えが湧いてきます。

(これっていくらあるんだろう。。。
うう〜ん、わからん。


ああ〜なんか幸せ。
こんな現金、この先見ることあるかしら。
拝んでおこう♪

しかし、
あるところにはあるんだなあ。


こんな風にポンとポケットに
入れておくなんて
このお客様には
1万円なんて100円くらいなのかな。

2枚持ってこいっていわれたけど、
3枚余分に取って私のポケットに入れても
気がつかないかも、、、)


そんなわけはありません。

後で3枚足りなかったとわかった日には
私は会社をクビになった上、
刑務所行きだあ。


どっと冷や汗をかき、
お客様のところへ戻り

「○○様、困ります!!」


「誰にも言わないでよ」

「何かあったらどうするんですか!!」

「大丈夫だよ。君しか知らないから」
ニヤッとお客様。

もし盗まれたら第一容疑者は私ということかっ!!!

口止め料として3枚くらい下さい、って
言ってみればくれたかもなあ。

















2009.02.01

ザ・ファーストクラス
〜キャビア〜




私が入社してから10数年の間に、
会社は何もかも変わったと思うほど変わった、
というのが個人的な感想です。

ファーストクラスも例外ではありません。

座席や毛布なんて、
今や、ベッドと枕と羽根布団になっていますし、

シートテレビも確か14インチの大きさに。

お化粧室も以前はエコノミーやビジネスと大差はありませんでしたが
キレイになりました。

食事サービスもです。

以前は、ワゴンに銀食器をズラッと並べて
お客様の前で盛り付け、お出しするスタイルから
ワゴンはほとんど使用せず。

食器やナプキンなども
「リッチカジュアル」とか「「スマートカジュアル」
というんでしょうか。

モダンな感じになりました。

あれこれ変化する中、変わらないものもあります。

一つは、キャビアのサービスです。



飛行機では、直径4センチほどの小さな瓶に入ったキャビアとともに
下のように盛り付けたものを一緒にお出しします。


上から、時計方向に
くし型レモン、あさつきの様なネギ系のもの、ブリニ(そば粉で作ったロシアのパンケーキ)、
サワークリーム、エシャロットの様な玉葱系のみじん切り、ゆで卵の黄身を細かくしたもの、
同じく白身を細かくしたもの。

お皿の中央は必ず空けます。

これらの「具」をお皿の中央で混ぜて、ブリニにのせて
カナッペみたいにしてレモンを絞ります。

ブリニは、メルバトーストだったりもします。

前菜の前にお出しし、おすすめ飲み物はシャンパンです♪












2009.01.09

〜ステイ先での過ごし方〜
中国編


どんどん経済成長している中国。


私が飛んでいたときに既に
「わあ、すごい勢いで変わっていくなあ」
と肌で感じていました。

アメリカなど先進国は、
機内清掃の方というのは
電気掃除機で白いユニフォームを着て
ガガ〜ッと賑やかに掃除するのですが、

私の初めての北京線では、
地味〜な人民服みたいなのを着て
ちいちゃい竹ぼうきとちり取りを持って
清掃係員が乗り込んで来たときには
本当に驚いたものです。

「掃除機、ないの???」

ところが、それから数年、あっというまに
アメリカのようになりました。

そんな中国で、CAの多くが喜んで出かけていくのが
マッサージです。

当時は2時間で500円というありえないマクドナルドのような安さでした。

日頃からとても疲れているので
ホテルに着いた途端駆け込むのです。


めちゃくちゃ汚いお店ばかりなのですが、
マッサージ用のベッドが
多いところは数え切れないほどの多さ、
30〜40台ほどあるのです。

クルーほぼ全員の10人ほどで
予約もなしに押し寄せても
マッサージ師も10人、
すぐに出てきたりします。


そしてそれが全員かなりのレベルでした。

日本では信じられないほどとにかく
薄暗い、貧しい感じの貧相な建物。
なのに、レベルの高い技術力で、
「中国ってやっぱり昔は大国だったんだなあ〜」
と感じました。

いつもお店は誰かしらが知っていて、
連れていってもらっていたのですが、
あるとき、
滞在ホテルが変わってこれまで行っていたマッサージ店が
遠くなってしまって途方にくれていました。

まだホテルが変わったばっかりで
だれもまわりがわかりません。

一緒に過ごすことになった後輩に
「マッサージ行きたいねえ。でも、わかんないね、この辺。
次回、くるときには誰か見つけてるだろうから
今回は諦めて買い物でも行く?」
と言ったら

「渡邉さん、私にまかせといてください。
ついてきて!!」
と逞しいお言葉。

「絶対、ある」とボソボソいいながら、
どんどん道を歩いていきます。
私達は中国語は話せません。
5分も歩かないうちに
「あった!!!!!」
「えっ?どこどこ?」

「ほら、あそこ、看板出てるでしょ!!
”按摩”って書いてあります!!!」

そうなんです。
「按摩」の発音もわかりませんが、
日本と同じ「按摩」と書いてあるのです。

だから、その二文字をひたすら目がけて
歩けば見つかるのです。

しかし、またもやすごいボロ屋。
「ねえ、、、大丈夫?誰もきたことないんでしょ?」
と怯える私に、
「大丈夫ですよ〜、たぶん」


やっぱり、大丈夫でした。
とてもお上手。

















2009.11.27

CAこの季節
〜Xmas &お正月〜

今年もあと1ヶ月と少し。
1年が経つのは早いですね。

退職して数年。
いまだに、クリスマスとお正月の予定を
たてるのに慣れておりません。



CA時代、クリスマスとお正月が
休みであったことがまずありませんで、
どう過ごすかアイデアがないのです。

CAの人達はクリスマス&年末は、
大恋愛真っ只中の人、家族がいる人で
有給休暇争奪戦が繰り広げられます。

よって、有給申請しないと
自動的にフライトでした。

パリでXmasを過ごした、なんていうと
いかにも素敵ですが、
寂しいったらありゃしない、という感じでした。
向こうの人達は家族で過ごすので
お店も閉まってるし、
街のイルミネーションも日本のように派手ではなく、
ホテルの中もツリーが飾ってある程度。

ある年のこと。
同期のM子が寄ってきて
「ゆか〜♪ クリスマス、有給申請した?私はしてきた〜」」
と言ってくるので
「申請してないよ。彼もいないし。あんたも彼いないのに
なんで有給なんか申請すんのよ」
と言い返したところ、
「まわりへの見栄だ!」
というのには驚きました。
彼のいない寂しい独り者と会社の人に
思われるのは心外ということでした。。。。


年末の場合、やはり
大晦日の夜発の便にあたる、というのは
やっぱり嫌でした。
会社では、他の社員はほとんど休みか、いても
お正月気分でうかれ気味。

その中で、「もしも火災が発生した場合の処置を確認して。。」と
緊張感一杯の私達。

今、フライトから帰ってきた数人が、私達に聞こえるように
「あら〜???あそこ、あの人達。今からフライトみたいねえ!
お・き・の・ど・く」
とからかってきます。

われわれのチーフが
「はい、ああいうのは無視して無視して〜。
ちょっとそこ、うるさいわよ!
だまらっしゃい!」」

トホホ、、、、
時差で一体いつが年明けだったのかもわからず
年が明けるのでした。

そして結局、
「渡邉さん、今年のXmasは僕と過ごしましょう」と男性に
言ってもらったことがないままにCA時代は終了!









2009.06.10

ザ・ ファーストクラス
〜ポートワイン〜

ファーストクラス、それはもう別世界の方々を
サービスする空間です。

おいおい色々お話しするとして、
今回は「ポートワイン」にまつわる
ワタシの「お里が知れる」エピソードです。

ファーストクラスには、食後酒として
ポートワインを飛行機に載せています。

ワタシの勤めていた航空会社では、

TAYLOR'S

のものを載せていました。

ファーストクラスをサービスできる資格を取ってから
直後のこと。

IMF(国際通貨基金)の関係のえらい方々が
大人数乗られるVIP便にあたりました。


ワタシと、もうひとりピヨピヨ同期に
ファーストクラスを担当せよ、
と指名が下り、
同期と二人青くなっていました。

お客様もさることながら
チーフパーサーがとても厳しいと
有名な方だったからです。

ちょっとでも鈍クサイと雷が落ちることは
目に見えています。

厨房役を同期に押し付け、ワタシは
客室でお客様にサービスすることになりました。

何とかカンとか必死で仕事をし、
お食事サービスも後半。

ホッとしてしまったのでしょうか。

ポートワインをあるお客様に
用意しようと思った瞬間、
「ポートワイン」にまつわる思い出が蘇ってしまいました。

それは、ワタシが小学生の時。
実家で酒好きの父が
サントリー 赤玉ポートワイン
を買ってきました。

チビっと飲んでは大切そうに
棚にしまう父は
「これはなあ、ポートワインといって高級なんだ。
いつもお父さんが飲んでる安酒と違って
ガブガブ飲むもんじゃあ、ないんだよん」

とワタシに説明したのです。

現在、赤玉ワインは1000円ほどで買えます。
当時も庶民の父が買えたのですから
しれた価格でしたでしょう。

ああ、お父さん。
一生、ファーストクラスには乗らないであろうお父さん。
庶民向けに造られたポートワインを高級と思って
楽しんでいる幸せなお父さん。
ワタシは、今こうして空の上であなたが一生知らないであろう
正真正銘高級TAYLOR'Sのポートワインのボトルを
触っていますよ。。。。

ふと我に返り、
ポートワインのボトルを探したところ見当たりません!!

あれっ?
誰か使ってるのかな、
あれ?あれ?
ありましたありました!
チーフパーサーの目の前に。。。

厨房内はごったがえしており、
こういう場合、
自分でチーフのところまで行ってボトルを
取りに行っては怒られます。
無駄な動きはしていてはいけないのです。
チーフに目の前のポートワインを取ってください、
と大声でお願いせねばなりません。

緊張するなあ。

ワタシは頭の中で練習しました。
(○○さん、ポートワインを取ってください)
(○○さん、ポートワイン取ってください)
そう、自信なさそうに言っては頼りないと思われる。
ここは堂々と言わねば。
よし、言うぞ〜!!

えいっ!!

そしてワタシの口から出た言葉。

「○○さん、赤玉ワイン、取って下さい!」(堂々と)

言った瞬間、しまった!と思いました。
厨房にいた全員、かたまってしまいました。
チーフも一瞬固まったのですが、
次の瞬間
ブッと噴出され、
「ちょっと!!あなた!!格が違うのよ!格が!赤玉ポートとTAYLOR'Sじゃあ!
赤玉ワインって。。。プププ」

それからは何をしても笑われてしまい、
他の先輩にも
○○さんを笑わせ、場を和ませたとして
感謝されたのでした。

しかし、育ちというものは、
隠せませんねえ。












2009.05.20

〜優雅なひととき〜
「Digestif サービス」


庶民の家に生まれた私にとって、
飛行機の機内サービスは
初めてのことばかりでした。

特に、ビジネスクラス、ファーストクラスでの
コースのお食事は
色々を学ばせて頂きました。




数年も経てば、
サービスも色々と変わり、
私が入社したときと、
退社する時では、
随分色々なことが変更になっていました。

しかし、その中でも変わらないことがいくつかあります。

私は、そういった変わらないことのいくつかの中に
限られた飛行機内でのお食事サービスを
とても優雅に見せるポイントが
あると思っています。

そのうちの一つは
Digestifサービス(食後酒)
ではないでしょうか。


はっきりいって、
日本人のお客様はほとんど
召し上がりません。(笑)

でも、私は食後酒を準備する時、
そのボトルの美しさ、
リキュールグラスの
美しさに毎回見とれて
「優雅ね〜」と独り言を言いながら
準備していました。

そしてどなたも召し上がらなくても、
食後酒セットをもって
機内を歩くだけで
優雅な空気が流れるような感じが
していました。

私が勤めていたころは、


Grand Marnier ←このサイト、オシャレです!

Bayleys' Irish Cream

Cointreau

Drambuie


でした。


一緒に、プチフールのチョコレートの詰め合わせの
ボックスを持って
サービスしていました。
















2009.03.21

〜CAの体力〜

今思えば、あんなに動いていたのに

更に私はジムへ行って体力強化を計ろうと思ったことがありました。

私は大変体が丈夫で
どこでも食べれる、眠れるので
大きな悩みはなかったのですが、
やはり時差と水分を排出しにくい体質が悩みでした。



さて、ある日、
ジムに申し込みに行きました。

目的などに合わせて効率的に実施できるよう
一通りの体力を
ジムの器具を使用して測ってから
プログラムを組んでいただけるとの
ことでした。

握力、腕の力、などどんどん測定していきます。
途中でインストラクターに
「大体、女性の平均値ですね。」
と言われました。

そして、足の強さを測ることに、、、

インストラクター「あれっ???」

私はCAであることは彼には言っていません。

インストラクター「あれっ?おかしいな。
ちょっともう1回やってみますね」

最初からもう1回。

器具が壊れてもいなけりゃ計測ミスでもなかったようです。

「どうなんですか?」と私。

「どうやったらこんな足になるんですか?
いつも何やってらしゃるんですか?
脚力が男並みだ!!!!
しかも、鍛えた男性です!」」

立ちっぱなしは
日常のことですので
気がついていませんでしたが、
そこまで鍛えられていたのです。。。

ジムに通う必要ナシ!
申し込みはキャンセルし、
お疲れ脚くんを癒すべく
マッサージへ行くことにしました。。。
















2009.03.10

〜機内の「ブラボー」〜

ご存知、飛行機内のシートには

16A、40Cなど
番号とともにアルファベットが
ついています。




時々、オーディオの調子が悪く音が聞こえない座席や、
テーブルのネジがゆるんで修理が必要になる座席
が出てきます。


その場合は
「40Cのテーブル故障しています」
とチーフパーサーに
伝えます。

そのとき、
40CのCがEに聞こえたりしないよう

「チャーリー」

と言ったりするのです。

「40の”チャーリー”、テーブル壊れています」
です。

初めて先輩から聞いたときは
私はふきだしてしまいました。




A  → アルファ
B → ブラボー
C → チャーリー
D → デルタ
E → エコー
F → フォックス
G → ゴルフ

が一般的でした。

HとJは、そのまま「エイチ」「ジェー」と言う方が
多かったですが、

Hをホテル、
J をジュリエット
と言う方もいました。

40Hと40Jのオーディオ不調の場合に
「40のホテル、ジュリエット」
とマイクから聞こえたときは
作業の手が止まってしまいました。



何年か前、
海外旅行で行き先のレストラン名を
電話で確認をする際、
日本人のカード会社の女性と
レストランのつづりを確認する際に
「Cですか?Eですか?」
というやりとりが出てきました。




最初は
「ABCのCです」
と言っていましたが、
試しに
「アルファのA、ブラボーのB、、、」
と説明を始めたところ
あちらも慣れた様子で
はいはい、とスムーズにすすみました。





CAだけが使っているようではなさそうですが、
業務用なんでしょうか。

「Bをたまには”ベンジャミン”とか言っちゃだめなんでしょうかね」

と先輩に言ってみましたら
「誰もそんなこと言わないと思う」

ということで
勝手に自分では作ってはいけないようです。













2009.02.20

〜ホイップクリームを持ち歩く外人〜



航空会社でCAをしていたとき、
オーストリア航空のCAとフライトを一緒にする
機会に恵まれました。



もう、日本人とは違うことだらけなのです。

面白いことが多かったのですが、
今日は
「ホイップクリーム」です。

ウィーンでは、カプチーノやカフェラテのような
メランジェ、という
コーヒーに泡立てた
ミルクがのっかったものを
よく見かけました。



そういうものが好きなのでしょうか。。。

スーパーには
既に泡立てた生クリームのつまった
スプレーが売っていました。

彼らは飛行機に
自分たちの休憩用にそれを持ってくるのです。

日本にも売っているんでしょうか。

ヘアムースの生クリーム版です。

すごい勢いで
モリモリと
ホイップクリームが
でてきます。

食事サービス後、
お菓子やケーキをつまむとき
「ちょっと待って!」
と言って
生クリームスプレーを取りにいき
ケーキがみえなくなるくらい
シューッッ

女性CAも男性CAもです。

シュガーレスなのかあまり甘くなかったです。

1人1本持っているわけではないのですが、
誰かしら必ず持参していました。

また、時々、
コーヒーを飲むときに
「ちょっと待って!」
と空のペットボトルに温めた牛乳を入れ
シャカシャカとふり、
とても上手に泡立て
カプチーノを作ってくれた人もいました。

ウィーンの人、
クリーム状のものが好き、
というのが私の印象です。














2009.01.15

〜帰国子女CA その1〜


私のCA同期には数名の帰国子女やハーフの人がいました。

もちろん英語はペラペラで、
羨ましい限りでしが、

彼女らの悩みは、
日本語でした。

ある同期は、
生後間もなくから18年もの間、
アメリカやヨーロッパで育ちました。

日本にいたのは大学の4年間だけ。

日常生活には差し支えない程度には話せていましたが、
想像以上に
日本語がカタコトなのです!

いつも辞書を片手に
かなりの努力をしていましたが、



「敬語が難しい。。。。」



と、言っていました。

ある日
「敬語のルールがわかったの!!
最初に「お」をつけて、
最後に「様」をつけるんだよね



例えば、「お客様」

客に、「お」をつけ、最後に「様」
をつける!!!





そんなある日のCA訓練中のことでした。

緊急着陸を想定した緊急訓練でのこと。

赤ちゃん連れのお客様に
赤ちゃんの首がすわっているかどうか確認しなければならない
シーンというのがあります。


赤ちゃんの首がすわっているかいないかで、
緊急着陸時の抱っこの方法が変わってくるのです。




実習が始まりました。

数名の訓練生がCA役となって
緊急着陸の際の機内準備をするという設定です。


CA役以外の訓練生はお客様役となって
座席に座っています。

先程の帰国子女がCA役となり、赤ちゃんづれお客様役に言いました。

「お客様、抱っこされている赤ちゃんの首はすわっていますか」



そこで、教官。

「Yさん、緊急時だからやむおえない場合もあるけど、

「赤ちゃん」ではなく、
もっと丁寧な言葉でお客様にはうかがってください」




彼女にとって、
「赤ちゃん」に丁寧な言い方があるなど
寝耳に水!という感じでした。

さっぱりわからず、途方に暮れていましたので、

旅客役であった私達数人が、
「ほら!!あの敬語のルールを思い出して!!

「お」をつけて、最後に「様」!!」

とささやいたところ、



「あ〜、わかりました!!!」


もちろん、正解は「お子様」なのですが、、、



彼女は言いました。


「お客様の、お赤さまは、首がすわっていますか?」

シーン。。。

しばし、われわれ固まる。。。。

そして、教官。

「Yさん!!!おあかさまって何ですかっ!」

「。。。。。」


「あ〜あ〜、本当に日本語って難しい、、、、
ねえねえ、何で、「お」をつけて「様」をつけて
「赤」が「子」になっちゃうわけ???
ややこしいったりゃありゃしない。。。」

そう聞かれても、、、
答えられない私達でした。

















2008.11.01

CAは英語が堪能、とは世間のイメージです。

確かにそういう方も大勢います。。。

でも、ある程度できればオッケー、だと思います。

ある程度って言ってももともとのレベルが高いんでしょー、って
言われるんですが





がわからないようではもちろんダメですよ(笑)


機内で外国人の方とする会話は結構限られています。

会社のマニュアルを全部暗記すれば困ることはありません。

でも、入社したとき
「えっ!!!???」
と思ったのは、

機内の物が英語で名前が付いていて
それを覚えなければならなかったことです。

それまで学校で習ってきたのとは違った種類の
英語がでてきます。


トイレ、とは言いません

最初、トイレは
restoroom
だろう、、、


と思っていました。

または
powder roomか!!!

いいえ、

Lavatory
(ラバトリー)

というのです。



飛行機に乗ったときに
荷物を入れる上の物入れは

overhead stowage

と呼ぶのです。

私が英語ができなかったからでしょうか。

いや、それもあったでしょうが
教科書とはちょっと種類が違うのです。

これは飛行機をつくる会社がアメリカの会社であるからです。

もちろん、お客様にご説明するときは
「頭の上の物入れ」「お化粧室」など
一般的な言い方に変えますが、、、


一つ、面白い名前の物入れがあります。

dog house stowage

「犬入れ」



教官が
「ワンちゃんを機内につれてきたお客様には
ここにワンちゃんを入れていただきます」
と説明。


真剣に聞いている私に、
「ちょっと!ワタナベさん!冗談ですからねっ!!
真に受けてる顔してるから言っておきますけど」
と教官。

なーんだ、つまんない。

本当に犬小屋のような大きさ、形なので
そのように名づけられたようです。

名前をつけた人、ユーモアありますよね♪