サーマルキャットの改造


コバルト035を使ってみる

96年 東日本地区電動グライダー大会

江戸川河川敷の関宿滑空場で、毎年開催される東日本地区電動グライダー大会は 96年で7回目になりました。
7分滞空クラスはバッテリーが7セル以下、滞空時間7分マックスで時間1秒につき1点の得点ですが、7分より超過してもその分は1秒で1点減点されます。 またモーターランの時間は1秒につき1点の減点です。

私も毎回出場していますが、96年の大会では入賞することが出来ました。 しかし、今回特に感じたのは他の機体に比べて上昇力の弱さでした。 なんと言っても減点を小さく押さえるためには、モーターランの時間を短くすることが必要です。 しかし私のサーマルキャットは、他の上位に行った機体に比べて、上昇力が劣っていました。 入賞出来たのは、滞空時間と着地でのボーナス点で点数を稼いだからでした。


モーターの交換

そこでモーターを交換してみました。
前から使ってみたかったコバルトモーターです。 コバルトの何番にするか少し迷ったのですが、035を使ってみました。
これは定番とも言えるコバルト05と太さは同じですが、それより全長がやや短いモーターで、当然重量も軽くなっています。 写真で見ると分かると思いますが、大きさはダイナテック02Hより少し小さい位です。

ギアユニットはダイナテック02Hで随分長いこと使って、信頼性十分の京商製のユニットです。 ご存知のようにアストロモーターはネジなどににインチサイズを使っていますので、京商のギアユニットがそのままネジ止め出来ません。 ユニットのネジの位置を変えるなど、少し改造が必要でした。 ギア比は45:15ですが、これはもともとコバルトモーターに付属していたギアユニットのギア比よりもちょっと大きくしています。 そしてプロペラもそのときの指定よりも大きい13インチを使います。

回転数の実測値は、6,300rpmでした。 ダイナテック02Hのときには、同じプロペラで6,100rpmでしたから3%のアップです。


バッテリーの選択

電流値も測定しましたが、静止時で24Aでした。 これはダイナテック02Hに比べてかなり小さい値で(ダイナテック02Hでは30Aの電流計が振り切れてしまい測定不可能でした)、バッテリーの負担も相当軽減出来ます。 そこで、写真の左側に写っている650mAhのバッテリーも使えそうです。 これは通常使用している右側の1,000mAhのバッテリーにくらべて重さが約100g軽いので、機体の全備重量をおよそ1割軽く出来ます。

機体への搭載

コバルトモーターの外観上の特長は、ブラシホルダーが両側に突き出していることです。 このためにモーターをプロペラ軸よりも上側に取り付けざるを得ませんでした。 写真ではちょっと分かりませんが、機体前部のカバーが付けられなくなってしまいました。 しかし、飛行には支障無いのでこのままにします。 モーターの冷却を考えるとこの方がずっと良いですし、モーターを交換するのも楽ですから・・

手投げから上昇する機体です

もっと急角度の上昇を期待したのですが、035ですからこんなもので良しとします。 そして風が弱い日にはバッテリーを軽い方にして上昇力を稼ぐという手もあります。