北の国から 夏海編

第3話・・・流氷を求めて 網走紀行

00年1月27日、午前4時30分、まだ深夜と言う言葉が当てはまる時間に自宅を出発した。
目指すは網走・オホーツク海である。
本厚木駅前5時発のバスに乗り、一路羽田へ。そこで待ち構えていたのはスノボを抱えた若人の集団
であった・・・スキーもいるにはいるが、圧倒的にスノボだね、今は・・・
7時40分発のJAS105に乗ると、窓の外に遠く富士山が現れた。
A300の後方に富士山を望む
余談ではあるが、離着陸時間中はデジカメ禁止である。この画像を撮った直後、キャビンアテンダントに
「お客様!」と怒られてしまった・・・(苦笑)
定刻で新千歳空港に到着後、ターミナルのROYALで遅い朝食兼昼食をとり、トランシットで女満別へ。
11時40分発JAS025はガラアキの状態で飛び立った。
女満別空港からバスに乗り、網走港のオーロラ・ターミナルへ向かう。
途中の網走湖は、ほぼ全面氷結しており、湖上にはわかさぎ釣り?のテントがカラフルに乱立していた。
程なく終点に到着。ここは砕氷船おーろら号、おーろら2号の基地となっている。

網走港に入港するオーロラ2号

予約は15時30分出港の便のため、しばし時間がある。
オーロラ・ターミナルから知床方面に向かって防波堤「ぽぽ260」がある。延長260mの防波堤上にはオブジェ
やベンチがあり、ちょっとした散歩コースだ。もっともこの時期は半分以上雪に埋もれているが・・・
ぽぽ260にて、知床半島を望む
天気は良いが、なまら寒いっ!見ての通りの完全防寒、パラシュートパンツ・フリースベスト・スリッカーコート・
手袋・・・ついでにニット帽をかぶるわけだが、やっぱ寒い。気温は15度・・・当然、氷点下。
道民って、気温を言うときって「マイナス」付けないんですよ。「今日は20度だから寒いねぇ」とかね。
そうこうするうちに乗船時間となった。
観光船とは言え、乗船手続きは本格的なもの。ま、流氷に閉じ込められたりしたら、コトだもんね。
所用時間は1時間、料金は3000円である。乗船したら、+350円で特別席に座る。ここは唯一進行方向に
座席が向いているのである。
出港して10分ほどすると、前方の海上に白い塊が見え始めた。流氷だ!

1月中では、まだ港まで接岸しない。かなり沖合いである。
しかし、大きな流氷にぶつかると「ゴーン」という音とともに船の船首が左右どちらかに振れるなど、かなり
ダイナミックである。
デッキに出て、海上を見ると白とも薄青ともとれる流氷が浮いている。
遥かアムール川から流れ着いた流氷は、2月後半にはオホーツク海全体を白く覆ってしまう。次は是非2月
に来たいものだ。
流氷と一緒に来るクリオネや、ゴマフアザラシなど、見たかったが今回は残念ながら時間切れ。
1時間はあっという間に過ぎ、またターミナルから網走駅へ。
駅前の電話BOXにはクリオネの写真
時間は17時30分。夕闇迫る網走だが、汽車の時間は22時40分・・・5時間もなにすれっちゅーんぢゃ!
駅前にあるのは、ローソンとビクトリアステーション。とても間が持たない。
仕方ない、玉でもはじきに行こう(^^;と決め、氷点下の寒空の下を10分ほど歩いて、遊技場へ。
旅先でやるものではない。財布の中身まで氷点下になってまった(巨爆)
その後、ビクトリアステーションで夕食を済ませ、22時40分発オホーツク10号札幌行きの寝台へ潜り込む。

限定品に目が無いんだよなぁ・・・

ローソンでつまみを買って、寝台で寝酒。ビールはサッポロクラシック、ジュースはリボンナポリン、極めつけは
網走監獄ポテチ!うす味でなかなかイケました(^^;
翌朝には札幌に到着なんだなと思いつつ、ほろ酔い気分で眠りに入ったのであった。

00年1月28日、午前5時30分、オホーツク10号の車内アナウンスで目を覚ました。
窓の外は見なれた街並みが広がる。札幌に到着だ。
オホーツク10号札幌に到着
午前6時〜7時のターミナル駅と言えば、まさにラッシュアワーなのだが、北海道のそれはカワイイもんだ。
平均通勤時間は30分〜1時間以内なのだから、当然と言えば当然。なんとも羨ましい。
汽車を乗り継ぎ、エアポートで新千歳まで行く。昨日に引き続きターミナルのROYALでモーニング(^^;
1時間ほどヒマを潰して、ターミナル1Fのレンタカーカウンターへ行く。今日と明日の足の確保。

今回の愛機、CUBEくん

空港近くの営業所までワゴンで送ってもらい、必要書類を提示すると、玄関先で待っていたのは
シルバーのキューブであった。1.3Lの2WD、2日間の天気は良さそうだから問題は無かろう。
営業所を出て、最初の交差点でブレーキを踏むと・・・と・止まんねぇ〜〜(^^;;;ブレーキを踏む右足に
ガガガッとABSのキックバックを残し、交差点に鼻っ面を出してようやく止まった。
いやはや久々の雪道運転ってのを忘れておった。
慣熟走行を兼ねて、そろそろと走りだし、何回かブレーキフィールのチェック。うん、カンを取り戻したぞと。
先ずは先日までいた事務所に挨拶へ行く。久しぶりに会う面子と談笑。そうは言っても、むこうは仕事中
なんで、夕刻に再度訪れることを約束し、以前の住処を見に行く。
相変わらずだったアパート
街並みを流しながら、昼食を食べに行き付けのラーメン屋へ。
明野バイパス沿いの交差点角にあるラーメン屋「赤レンガショップ」は、おいらのお気に入り。
カウンターに15人も座ればいっぱいとなってしまうが、訳有って行き付けの店になってしまった。
メニューも、ラーメン類500円、定食類550円とリーズナブル。しかも食後にコーヒーサービス付き。

明野郵便局のナナメ向かいっす

今日はラーメン+小丼物のスペシャルセット700円を注文。
1時間ほど長居して、店のお母さんとしばらく話してから店を出る。
まだ陽も高いんで、支笏湖まで軽いドライブ。湖畔では氷涛まつりが実施されていた。

苫小牧市と千歳市の境界にある支笏湖は日本一水の綺麗な湖(カルデラ湖)である。
湖畔エリアに林立する氷涛は、鉄柱を組んだ土台に支笏湖の水を汲み上げて凍らせたものである。
昼間のそれは、やや青みがかって見え、夜になるとライトアップされて幻想的(とのこと^^;)
ナンにしても、人が少なくてゆっくり見れるってのは、良いことやね。
その後、苫小牧まで戻り新しく出来た温泉「いといの湯」に行き、2日分の汗を流す。
R36カウボーイ横にある「いといの湯」
入場料¥1600は、ちと高いけど、食事も出来て24時間営業だし、1日中のんびり過ごすとしたら、
割安かな?タオルはおろか、浴衣まで貸してくれるしね。食事込みのパック料金設定もありました。
道内には、至るところに温泉があり、しかも割安で入れる。特筆すべきは、すいてるってこと!
内地の温泉じゃ考えられませんぜ、まったく。観楓会なんて言葉が生まれるのも納得ですな。
さっぱりしてから、事務所に行って宴会時間の確認をし、一旦ホテルへチェックイン。
夜は、これまた行きつけの居酒屋「いろはにほへと苫小牧王子店」で呑み呑み。
苫小牧の夜は更けて行くのであった・・・