太平洋パラダイス紀行

第2日・・・2000年5月31日

00年5月31日、6:30起床。
今日は一般のオプショナルツアー「アリゾナ記念館とボーフィンパーク」である。
ホテル下のABCでサンドイッチを買って、一旦部屋で朝食。
集合時間は7:45、準備して出発。
ある意味、アリゾナ記念館・・・いや、アリゾナ・メモリアルこそ、今回の旅のメインである。
1980年に公開された映画「FINAL COUNT DOWN」の冒頭で、
米空母USS NIMITZ(CVN-68)が出港する際に、アリゾナ・メモリアルへ敬礼する場面がある。
あまりにも印象的なその場面が、いつしか「そこに行って見たい」と思うようになるには、
大した日数は必要無かった。
集合時間を15分ほど超過して、ツアーバスが到着。
乗り込むと、添乗員は日系2世の初老のおじさんであった。
バス中では、添乗員さんが経験した日本軍機による真珠湾攻撃の様子と、
その後の日系人の大変な状況を、細かく説明してくれた。
暗くなりがちな車内も、所々に入るジョークで笑いを交えるあたりがニクイ心配りである。
ワイキキからフリーウェイH−1に乗り、ホノルル空港を通過してパールハーバーのU.S.NAVAL BASEへ。
出迎えてくれたのは、なんと!空母USS ABRAHAM LINCOLN(CVN-72)である。

最新鋭空母エイブラハム・リンカーン

環太平洋合同演習RIMPACの真っ最中だったこともあり、
パールハーバー内は空母、駆逐艦、イージス艦とUS NAVYが誇る機動艦隊が勢ぞろいしていた。
ニミッツ級5番艦が停泊しているという、まさに映画の場面そのもの!マニアの血も騒いでしまう(^^;
おっと、その前にアリゾナである。
センター内での映画上映時間待ちのため、先に「潜水艦ボーフィン号記念館」へ向かう事になった。

ボーフィン・パーク入り口

USS BOWFIN(SS-287)は、第2次大戦中に44隻の日本艦船を沈める大活躍をし、
母港へ帰って来る事が出来た数少ない潜水艦である。
艦内へ入ると、魚雷発射管、寝室、厨房など、日本人でも狭く感じる環境で
生活したのかと思うと、どれだけ過酷だったか実感できる。

艦首魚雷発射管USSボーフィン(ガトー級)全景

野外には魚雷が展示されており、その中には日本軍の人間魚雷「回天」も展示されている。
戦争の愚かさを実感する。
そしていよいよ、アリゾナ・メモリアルである。

アリゾナ・メモリアル・ゲート

1941年12月7日(日本時間8日)早朝、山本五十六大将、南雲忠一中将率いる日本海軍連合艦隊は、
6隻の空母から飛び立った艦載機353機で真珠湾を奇襲攻撃、「トラ、トラ、トラ」(我、奇襲ニ成功セリ)
はあまりにも有名である。
フォード島南東のBATTLESHIP ROWに停泊していた戦艦USS ARIZONA(BB-39)は、
この攻撃で、魚雷5本と無数の爆弾を浴び、弾薬庫に誘爆を起こし海中に没した。
攻撃時に乗り込んでいた乗員は1550名だが、わずか9分足らずで海中に沈んだアリゾナから
生き残れた者は289名で、乗員の4/5である1100名以上が戦死、今も艦とともに眠っている。
ビジターセンターで先ず見る映画は、当時の貴重な映像であるが、さすがに衝撃的。
1962年に完成した白亜の記念館は、海中のアリゾナを跨ぐように造られている。
センターから海軍のランチボートで記念館横まで行き、中に入ると厳粛な気分になる。
一番奥の大理石の壁には、アリゾナと生命を共にした乗組員の名前がびっしりと刻まれている。
それを見ていて、ふと気が付いたのは、「同じ苗字」が並んでいること。
当時の米海軍は、家族・兄弟・親類を同じ艦に配置していたとのこと。
其れゆえ、1度に親兄弟を亡くした遺族が多い。
これ以降、海軍は同じ艦に親族を乗せないようにしたという。

アリゾナ・メモリアル全景第2砲塔

艦の中央部からは、戦後半世紀を越えた今も重油が流れ出ており、戦死者の名前とともに、
無言で何かを訴えているかのようである。
アリゾナ・メモリアルのさらに奥、フォード島横に戦艦が係留されている。
WW2、朝鮮戦争で活躍し一旦退役したが、湾岸戦争で近代化して復活、
1992年に再退役した戦艦USS MISSOURI(BB-63)である。
日本軍の降伏調印が行われた場所が東京湾上の戦艦ミズーリであることから、
戦争の始まりであるアリゾナの隣りに、戦争の終わりであるミズーリを係留したとのことである。

戦艦ミズーリ太平洋戦争の始まりと終わり

今回、残念ながら見学はしなかったが、次回は是非見に来るとの誓いを胸に、
帰路のランチボートへ乗り込んだのであった。
ランチボートはUSS ABRAHAM LINCOLN(CVN-72)の真横を通過する。
フライトデッキに並ぶ艦載機、F−14、FA−18、E−2・・・
その中に懐かしいマーキングが目に飛び込んできた。
横須賀を母港とする空母USS MIDWAY(CV-41)〜USS INDEPENDENCE(CV-62)に
搭載されていた攻撃飛行隊VA−115EAGLESである。
当時、A−6を使用していた飛行隊は、機体の退役と共に本国へ帰還し、
FA−18へ機種改変してリンカーンに搭載されていた。

艦載機を搭載したままのリンカーン

ランチボートを降りて、バスに乗り込む。
オプションツアーのオプションとして次に向かったのは、ハワイ土産として
年配女性に人気の「黒珊瑚」の工場である。
工場直売とあって、DFSのそれより格安ではあるが、いまいち買う気は起こらない。
中国系の販売員が、日本語、英語を取り混ぜてせっせと営業するなかを、
そそくさと出てきてしまった(^^;ちなみに内部は企業秘密だそうだ。

MAUI DIVERS前にある初期の潜水艇

ホテルへの帰路の途中、アロハ・タワー前で休憩。
船が停泊しているわりに海水は滅茶綺麗!
魚が泳いでいるのが、手に取るように見えるとは思わなんだ。

ALOHA TOWER

時刻も12:30を過ぎ、各ホテルへの帰路、午後からの計画のために
途中のアラモアナSC前で下車する。
腹も減っているので、腹ごしらえ。
アラモアナSCから徒歩20分ほどのところにあるワード・センターを目指す。
炎天下をひたすら歩けど、どこまで行っても駐車場(--;8000台収容なら当たり前か・・・

駐車場内で見かけたKawasaki POLICE1000

アラモアナ・ビーチパークを左手に見ながら、AlaMoana BLVD.をひたすら歩いて、
遂にワード・センターに到着。
そこを山側へ通過して、ワード・ビレッジ・ショップスにあるハンバーガー屋「KUA’AINA」がお目当て!

クアアイナ・ホノルル店パイナップルバーガーとアボガドバーガー

TUBEの前田さんお勧めだけあって、ボリューム満点のバーガーは、1/3ポンドで充分の大きさ。
青山にも出店しているらしいので、いづれ行ってみよう。
次なる目的地は、パールハーバー・・・午前中行ったやんけ(^^;
その近くにある、これまた巨大ショッピングセンターであるパールリッジ・センター。
アラモアナSC前から、The BUSに乗り込み、約45分のバス旅。
このThe BUS、1ドルでどこまでも行ける市バスである。
路線さえマスターすれば、これほど便利な乗り物はない。

バス待ちの絵

真珠湾、アロハスタジアムを越えて、パールリッジ・センター到着。
これまたデカイ!駐車場は6300台収容、アップタウンとダウンタウンの間には、
専用モノレール(片道¢25)が走っている。

アップタウン側からモノレールを望む

ワイキキから少し離れていることもあり、日本人はグッと減る。
食べ物屋のメニューにも日本語は無い。
で、ここでのお目当てはと言うと・・・

アンミラ・ホノルル店(^^)

本場の「Anna Miller’s」に遂に来たぁ〜(^^)
アップタウンの外側に店舗を構えるアンミラは、日本のそれと同じ佇まい。
中に入ると、例の制服を着たウエイトレス(はぁと)が座席に案内してくれた。
日本と違うのは、制服の色が真紅のみ(デザインは一緒)であるのと、
ブラウスの胸の一部がレースになっておりちょっと「えっちぃ」(爆)
ちなみに担当はジェニファーちゃん。なかなかキャワイイ(はぁと)

アップルパイとブルーベリーパイ

パイの大きさは日本と一緒、コーヒーもお替り自由なんだが、値段が格安!
アンミラファンの間で密かに伝わる「観賞料」は、本国では入ってないようだ(巨爆)
ここで悩んだのが「チップ」。隣りの外人客がテーブルに置いて帰るのを見て学習する(わら)
目の保養と、お腹を満たして、ワイキキへと帰る(何しに来たんだか・・・^^;)
DFS前では、TUBEのLIVEグッズが先行して販売されていた。

Tシャツ、タオル、パンフを購入裏手でCDを購入したら・・・

グッズとは違う場所に、TUBEのハワイ限定CDが売られていた。
SHALALAとRememberMeが収録されたマキシシングルである。
値札は$25の表示。なんの疑問も無く購入したが、後程、衝撃的事実が判明する。
夕食は、ホテル横のハンバーガー屋で済ますことにした。本日2回目のバーガー(^^;

CHEESE BURGER in PALADISEチーズバーガーとチリチーズフライとカクテル

バーガー屋とはいえ、DINNER時は生バンドの演奏があり、各種カクテルも取り揃えたレストラン。
バーガーは相変わらずデカイし、サイドオーダーのチリチーズフライは山盛りのフレンチフライの上に
チリビーンズとチーズをかけたもの。さすがに食いきれんし、飽きがきた(苦笑)
部屋に戻ってラジオを聞くと、TUBEメンバーが明日の意気込みを語っていた。
この中で、前述のCDの事実が判明!
なんと、あのCD屋はいわゆるバッタもんで、超高価で売っていたらしい。
ちなみにホントの定価は$5なんだと(--;5倍も払ってしまった(泣)
しかし、オフィシャルショップの隣りで、堂々と売られたら誰だって信じるわなぁ・・・被害者多数だって・・・
悔しさを晴らすのと、腹ごなしには寝るしかない。明日はLIVE当日だ・・・(-_-)zzz