アジアの玄関口・福岡県の21世紀
       
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福岡県の現状及び今後の展望について以下の4つのポイ
       ントから説明する。
       1 経済

       
2 アジア戦略
       3 地方分権
       4 青少年アンビシャス運動
       

      
福岡の経済
       福岡県・九州の経済は全国と比較して元気が良い。これは2つ
       
のことが考えられる。ひとつは、アジアとの関係である。
       
九州はアジア各国との相互不堪の分業体制が出来あがって
       いるため、アジアの経済回復によりアジア向け輸出が好調。
       鉄鋼・化学・IC関連が中心。アジアからの観光客も増えている。
       もうひとつは、九州の交通インフラが整備され,九州・山口で
       1500万人市場が完成されつつあるということである。
       高速道の完成に引っ張られ、JRや高速バスなどの利便性が
       向上したことで、九州域内のモノの往来が活発化している。

      21世紀に向けた産業を育てよう!
       ★福岡サイエンスマンス(11月)
       子供たちが科学に対する興味を失っている。大学や高校など
       県内133箇所(11年度)でおもしろい科学の実験を行うオー
       プンデーを開催。親子37万人が参加(11年度)
       ★フクオカベンチャーマート
       福岡県主導でベンチャー企業と投資家を中心としたビジネス
       パートナーのマッチングを行う場を提供。平成11年11月〜平成
       12年8月で204社がプレゼン。福岡の開業率4.3%で全国2位。
       ★ヤングベンチャー育成支援事業
       産業化につながる技術とアイデアとやる気を持った大学生・
       大学院生等の研究開発活動を支援し、企業化させる制度。
       2年間研究開発費用を提供。現在までに5チームのうち3チーム
       が会社を設立。大学生の意識が変わりつつある。
       ★MAF(Multimedia Alliance Fukuoka)
       福岡県がマルチメディアコンテンツ産業の一大拠点として機能
       し、マルチメディア映像関係の企業化が排出され、大勢の人材
       が育ち、活躍することを目指す。D2K(大名)。
       博多ちんちろまい。

      IT産業の確立
       ★福岡電脳商社「F−TOWN」
       インターネット取引とはどんなものか? 参加企業に対し、
       県が無料で1ページのホームページを作り、きっかけを与えて
       いる。参加企業は6000社。
       ★ふくおかギガビットハイウェイ構想
       自治体初の2.4G大容量光ファイバーによる県内幹線や県
       内の主要都市にアクセスポイントを設置。「IT戦略構想委員
       会」の設置。「IT県民会議」の設置など
       ★ふくおかシステムLSI設計開発拠点化構想

      環境産業 エコタウン事業
     
産業廃棄場がなかなか新規に作れない状況がある→ゴミを
       減らす努力が必要。北九州市・大牟田市で循環型社会の構築
       を指向。ペットボトルの回収、OA機器、自動車、家電、蛍光管

      アジアとの関係
       ★留学生の受け入れ
       留学生の9割は中国・韓国から。留学生の住宅保証、奨学金
       里親制度などで地域と触れ合いのある留学制度を導入。また、
       航空運賃が半額となる12歳以下の子供を対象に「アジア・太
       平洋こども会議」を毎年実施。
       ★アジアマンス(9月)
       アジアの玄関口との位置付け。アジア文化賞。アジア映画祭
       など。
       ★ 環境交流
       姉妹都市江蘇省の環境悪化→北九州イニシアティブ(世界モ
       デル),海水の淡水化など
       
      地方分権の時代
     
今なぜ地方分権が必要なのか?@要求型=ばらまき型政治
       の限界→公共サービス水準と費用負担の明確化
       図らないと地方自治体の財政破綻。A東京主導行政の限界
       →複数の知的活動拠点をつくるべきである。B自主財源
       が少ないので、教育・福祉・文化等に各県の独自性を出せ
       ない。自治体も市町村の合併を行い、体力強化すべき。

      ●青少年アンビシャス運動
       いじめや自殺、不登校などについては個別に対応し、それなり
       の効果を上げている。しかし、飛び抜けた才能を伸ばすような
       教育ができていない。これは、「結果平等」を追い求めた結果
       である。かけっこでも1等賞の子供は誉めず、ビリの子に気を
       配る。これでは、競争力などは伸びないし,やる気をなくすだけ
       である。誉めて伸ばす教育への転換。江崎玲央奈教授を
       会長とし、王貞治監督や田村亮子選手を委員とする「青年アン
       ビシャス運動100人委員会」を設置。13年2月に提言を行う
       予定である。