「政局展望」

25日の選挙は、自民党の単独過半数は間違いない。読売は280、毎日は260、朝日は256と世論調査を元に予測。2年前の参院選の悪夢は起こらないだろう。2年前は複数候補を擁立し勝ちに行ったが、今回は小選挙区に対応して、自民・公明の選挙協力を徹底しているからだ。また、野党の結束も見られないため、自民党が負けることはないであろう。ただし、投票率が上がり、都市部の投票率が上がると森不信の影響が出るかもしれない。森の「神の国」発言等は、朝鮮南北会談、皇太后様のご逝去、梶山・竹下の逝去などの影に隠れてしまっているが、都市部の人の不信感は依然強い。投票率は65%程度(前回60%)ではないか。既に不在者投票で7%の有権者が投票済みであり、投票時間が8時まで延長されたことからも前回を上回ると考えられる。70%を越えると自民党の過半数割れがありうるか。

ミクロで選挙区を見てみると、おもしろそうなのは民主党鳩山党首が選挙区で苦戦していること。有珠山の人たちが苦しんでいるところへ50万円もするGアルマーニのスーツで遊説するのはいただけない。その辺の庶民感覚の欠如が命取りになるのではないか。あと公明党は、前面にでた選挙区は全て苦戦している。東京の冬柴も危ない。新潟4区の菊田真紀子は新人ながら頑張っている。注目。

自民党勝利の理由は以下の4点
@小選挙区300での自公協力の徹底
A自民党の対抗軸民主党の非力・・・課税最低限度の引き下げ論点がぼけている。
B「神の国」発言が争点にならなかったこと・・・森発言の軽さ→有権者冷静
C異党派投票・・・比例区と小選挙区で投票する政党が違う→小選挙区で強い自民党

選挙後の政局
ポスト森擁立の動きが活発化するであろう。森さんは組閣作業をコッソリやっているらしいが、続投はない。河野洋平が順当で、そうなると思うが、河野さんはあくまでワンポイント。本命は加藤紘一。加藤を含む5K(加藤、河野、小泉、亀井、古賀誠)が今後の政局のポイントである。今回の自民党の勝利で野中広務の影響力は増すが、体調も悪いため、要職にはつかないだろう。副総理あたりか。加藤と野中の関係修復も、加藤が総理に向けての重要なポイントである。