2004年12月23日(木)
 武州御岳山ニューバージョンでM氏退院祝山歩

   今日は祝日。家内から予て頼まれていた年末清掃の手伝いも既に完了済なので、今日は予てより山歩を計画していた。行き先も自分の中では決めていたが、先日退院の村谷氏が先週土曜日の山行に参加できていないのでおそらく今日あたりはどこかへ山歩を考えておられるだろうと思ってメールしたところ、願ってもない提案で是非同行したいと言ってくれ、二週間ぶりの同氏との山行となった。

   冷気たっぷりの朝だ。空気が澄み、モノレールから見える西の山々がくっきり朝日に輝いている。万願寺駅を過ぎたあたりから高幡山の向こうに雪をいただいた富士山が雄姿を見せ始める。山頂の雪も先日三つ峠登山時に見た時とは大幅に増えている。8:20立川発青梅駅乗換奥多摩行きで鳩ノ巣駅下車が9:32。村谷氏とは9:35待ち合わせにしていたが先発ホリデー快速からの乗り換えで途中から村谷氏が乗り込んできて早くも出逢う。

   その直前、高水三山行きと思しき軍畑駅下車のハイカー達と一緒に、実は立川からずーっと一緒だった超美人ハイカーが降りていった。今日はついてるぞと思っていたら、はたして然り。車窓から射し込む陽光も段々強くなり、コースも登り・下り共に北斜面であり、しかもマイナーと思しきコースなので心配していた今日の山行が、仲間良し、天気良し、コース良しの三拍子揃った実に快適なハイキングとなり、若き美女ハイカーとの出逢い?に勝手に感謝することとなった。

   鳩ノ巣駅前で「川乗山か」と聞かれ、「いや、それは以前行った。今日はここから御岳方面だ」と言ったら、「じゃあここを降りていけばいい」と教えてくれた近道から急坂を多摩川まで下り、雲仙橋を渡って坂下の集落から越沢キャンプ場方向を目指して登りはじめる。実はこの道は途中まで以前御岳渓谷歩きの時に妻と歩いたことのある道で、風景も分岐点もよく覚えていたのが確認できた。
 
   実は、今日の御岳山行きは、以前、日の出山方面から来て表参道から2回降りている関係上、きょうは違ったルートでということで鳩ノ巣駅から裏参道を通って登り、大塚山を経て丹三郎尾根を降りるというニューバージョン挑戦の日だったのである。

   ロッククライミングのゲレンデ、越沢バットレスを左手に見ながら植林帯を登っていく。途中、体が暖まってきたのでウインドブレーカーを脱いでいたときに我々を追い抜いていった初老のハイカーがいたが、同じ電車の人だった。それからまた緩やかな登りを続けていると先ほどの男性に追いついた直後、大楢峠に到着。折良くベンチもあったのでドリンク休憩をしていたら、ひとり歩きのご婦人がスイスイと休みも取らずに追い抜いて行く。姿形からかなりのベテランと見て、追い抜こうなどという考えは持たないことにする。件の初老男性も同じところで休憩していたがかなりお疲れのようだった。ここまで標準タイム90分に対し我々は70分ジャストでの到着だった。

   ここから左折し、山腹の道を緩やかに登っていき、何度か小沢を渡りながら、くにゃくにゃと恰も入り組んだ入り江沿いに歩くが如く歩を進めていくと、漸く御嶽神社下の山上集落が見えてくる。御師住宅の典型といわれる檜皮葺きの馬場家の脇を通って表参道との合流点に到達。

   御嶽神社は以前行っているのでここで左折し、昼食場所を大塚山と定めて御岳ビジターセンター前を通過したのが11:53。道はいろいろあるが巻き道を避け、日当たりの良い左側の道を進んでいくと実に快適。三頭山や雲取山が視野に入ってきてさらに登っていくと大塚山。パラボラアンテナや休憩所があり、先着ハイカー集団が向こう側でお店開きしていたので我々はこちら側の日当たり満点のベンチに陣取っていつものパターンの始まりだ。村谷氏は医師の忠告どおり今日はアの字は控えめ。小生もそれにお付き合いと思っていたが結局はいつもと大差なきニアイコールに。雲取山なども見えている。たとえて言えば浅間嶺からの風景に相似している。目の当たりに山々が連なり、実に見事な景観である。

   記念撮影も終わり、いよいよ下山にかかるが、これまた登りの時と同様、実になだらかかつ快適な道で、きょうは事前の予想とは全く良い方にかわった快適な一日となる。いつかまた、一部をアレンジの上、いつもの仲間の皆さんもお誘いして山行をやろうと相談する。

   高度差530mの丹三郎尾根を降りきると吉野街道。左折して古里駅に向かうが、途中日原を開いた原島一族の子孫が住むという古民家を見たが、由緒ある風格の家屋だった。吉野街道の登り坂を経て古里駅到着が14:28。大塚山山頂からの標準タイム85分に対して78分と、急がぬ旅でゆっくり歩いた結果が如実に出ていたが、運良く14:33発の上り電車に乗車でき、立川駅で村谷氏と土曜日の旧東海道歩きでの再会を誓ってお別れした。