2004年11月7日(日) |
紅葉狩り せんとて今日も 山歩き 滝子山にて 遊子楽しむ |
昨夜遅く帰省先から単独帰宅し、にわかチョンガーのため目覚まし時計で5時起床。朝食・家事雑用・出発準備と大忙しの朝だった。高幡不動6:46発快速電車に乗るつもりが一本早い便に乗り、北野駅で高尾山口行きの便に乗り込んで発車を待っていたら、新宿からの便で到着の村谷氏が同じ車両に乗ってきて、挨拶を交わす。先週の浅間尾根に自分が参加できなかったので村谷氏とは2週間ぶりだ。 高尾駅ホームへいくと先着滝澤氏と合流。更にお馴染み田幸氏や久方ぶりの夏目氏・野島氏らと合流。何でも村谷・夏目・野島の各氏は既に滝子山は経験済みらしい。左右のボックス席に3人ずつ乗り込んだ車内は、早朝の便にも不拘紅葉狩りハイカーでほぼ満席である。 4日前に見た車窓からの山々の風景に比べて、それなりに紅葉も進んでいるようだ。初狩駅を過ぎると右手に滝子山が見えてくる。駅からの標高差は約1000mだが、大難儀になりそうな予感がする。というのは、4日前に日川渓谷で張り切りすぎての早足歩行で若干脚の腱を痛めたのが完全回復しておらず、高い今日の挑戦目標を仰ぎ見て難儀の程が感じられる有り様である。 初狩駅でもそうだったが、笹子駅でも多勢のハイカーが下車する。台風と雨に泣かされた10月と異なり、一転秋晴れとなった今月は、鬱憤晴らしもあるのか大変なハイキングラッシュである。国道20号を大月方面へと歩き出し、笹一酒造を右手ににらみながら進み、標識に従って左折し吉久保で中央本線をくぐり抜け、原郷集落のはずれにある右手の桜森林公園で身支度を整える。花見には良い場所だ。ここのトイレは「大便所」「小便所」と表記のある変わり所で、無理矢理にでも用を足していこうとガイド本に書いてあったのを想い出す。 簡易舗装の林道をすいすいと登っていく。途中目にも鮮やかな紅葉箇所で「はいチーズ」。大鹿峠へ向かう登山道との分岐で、滝子山へは右の登山道に入る。ここまで車で来た3人の女性ずれハイカーもいた。また元の道を降りてくるつもりらしい。 いつもの如く小生先頭で、山道を登り始めるが脚が痛い。果たして今日のハードコースに耐えきれるか気になる。ちょうど2001年秋の伊予路での歩き遍路で久万高原に向かっているときに挫折したときと同じ箇所の痛みであるだけに気になる。止めるなら今だ、止めるなら早いほうがいいが・・・などと頭の中で考えながら、いつ払済保険にしちゃおうか?などと悩みながら歩いていく。落ち葉の感触は心地よいし、沢沿いの渓流も素晴らしく、日川渓谷と比較して甲乙つけがたい感じを受けながら登り続ける。何度も何度も高度計に目をやるが、千里の道も一歩から・・・で、こういうときに限って高度計の数値はなかなか上がらない。何度か小休止をとりながら上がっていく。 10:30曲り沢峠への分岐到着。駅からのガイド時間140分に対して、途中休憩タイム込みで115分だった。脚に爆弾を抱えての歩きにしてはきょうもまあまあかと思わなくもないが、油断大敵・前途多難と気を引き締める今日である。地図には「紅葉が美しい」と書いてあったが、全くすばらしい景観だ。その先からは砂地まじりのやや危なっかしい斜面の道や、今にも壊れそうな朽ち果てた丸太の橋を渡って行くと林業従事者用の古びた小屋があった。 昼食場所をどこにするか、山頂が狭いので先に済ませてから行くか・・・など意見交換しながら、結局イッパイやってからの山頂はきつかろうという正論?が通って先に進む。大谷ヶ丸への下分岐から上分岐へ、野島氏が8月中旬に登ったときに、レンゲショウマが咲き乱れていたという防火帯は意外に狭く、しかも今は枯れ野原。 水たまりもあるか無きかの鎮西ヶ池から急登20分ほどで滝子山三角点到着。360度の展望が望める山だが、目の前には大谷ケ丸、南大菩薩の白谷が丸、黒岳や雁が腹摺山、本社ガ丸、鶴ガ鳥屋山等が見えるらしいが自分には殆ど判らない。富士山は予想どおり見えない。冬にならないとダメだろう。 なるほど山頂は狭い。片側に座り込んで食事中の先客が多数なので、記念写真を撮影後、中央ピーク側へ移動し、なんとか狭い平地?で開店。村谷氏のビールをカップに一杯貰って喉を潤しあとはいつも通りの菊水ふなくち一番搾りで仕上げる。今日は高い山、長い道・・・ということで小生のみならず各氏控えめか。いつもの如く湯を沸かし、ラーメンなどで熱々の昼食をとる。野島氏手作りの鴨鍋をちょっぴり馳走になる。小生はガーリックチーズや乾き物のつまみで各氏と慎ましく飲む。この間、難所、特に下りは大変という「寂ショウ尾根」から登ってくる女性パーティ数組に敬意を表する。大したものだ。 食後はちょっぴり先ほどの道を戻り、初狩駅への分岐から桧平まで尾根筋の明るい道を「下りの田幸氏」先頭で下る。登りと違って下りに入ると太股には負担がかかるが、朝方登り道で懸念していた膝下の痛みは感じないのでやれやれだ。沢を何度か渡り返している内に、水ぽちゃにならぬよう石を踏み台に渡ろうとして転倒するが、幸いにして左人差し指の突き指程度で済みやれやれ。バランス感覚がいいとは言えないようだ。 長い長い下り道を何とか林道まで降りるが、確かに秋の日暮れは早い。藤沢子神社から駅への途中の集落にある酒屋では、帰途車内用にと「笹一」&缶ビールを仕入れ、ギリギリ間に合うと判断した15:41発の列車に悠々セーフ。自分を覗けば各氏健脚揃いだが、登・下山とも快調なピッチで歩行でき、当初の予定より1時間早い列車に乗車することができた。ボックスシートで同席の見目麗しき美女ハイカーと会話しつつ、ワイワイがやがやの慎み無きおっさん酒をエンジョイしながら高尾駅に到着。 キップを通しで買っていた滝澤氏には申し訳なかったが高尾駅で別れ、京王線グループ5人は線路下の御用達の店「多摩の里」で反省会という名の有意義会。飲めない夏目氏も付き合ってくれる。本日チョンガーの身としては嬉しき限りである。山でも街でも朝から夜まで謝々謝々! |