2004年7月25日(日)
 関東ふれあいの道・埼玉#2「奥武蔵の古刹を訪ねるみち」


   吾野駅に集合したら、珍しくきょうは村谷氏との2人のみ。先日の村谷氏の下見結果を参考にして、安全な「子の権現〜竹寺」コースへの行き先変更を即決。30名近い高年大集団を尻目に、線路に沿って高麗川沿いに上流を進む。東郷平八郎や乃木希典を祀る東郷公園手前を左折して簡易舗装の林道歩きが始まる。道は広く歩きやすいものの、日陰がなく蒸し暑い上に距離が結構長い。

   水分を頻繁に補給しながら、ところどころで咲き残っているアジサイや、蝉時雨と季節外れの鶯の声に後押しされているうちに、左手にある「浅見茶屋」に着く。500mlのスポーツドリンクを買って一気飲みで水分を補給し、長いすに座ったら一組の先着の夫婦と目が合い、「これから子の権現へ行くんですか」と問われる。「そうですが、お宅は?」と問うと、もうここで打ち切りです。妻に合わせましたと言って、旦那は悠々と天ぷらを肴にビールを飲んでいる。

   村谷氏と苦笑しながら夫婦に別れを告げ、ちょっと行くと涼しい本格的な登山道に入る。後続の大集団に追いつかれないようにと山道を急ぐと、西吾野駅からの車道に合流し、漸く「子の権現」の駐車場に着くとまだ車が数えるほどしかいない。広い参道から土産物屋を過ぎて本堂に着き、お参りの後大きな金色に塗られた鉄製の「かねのわらじ〜重量2t」にもっと足腰が強くなりますようにと祈願する。ここは、足腰の強化に霊験あらたかということなので、妻のために足腰用のお守りも買う。

   昼食は、竹寺方面にちょっと下った先に好適な草むらを発見。正面に伊豆が岳を眺めながら、先ずはビールで乾杯。流れ出た汗への水分補給に最適だ。種々のつまみでさわやかな自然の空気を満喫し、「菊水一番しぼり」で締める。

   少し登り返して、杉・桧の美林の尾根道を進むと豆口峠である。避難小屋があり、峠には昔ここで神送りの風習があったことが記されている。1時間ほどで竹寺に到着。村谷氏が前回来たときは火災で焼け落ちた後の工事中だったという本堂がすっかり修復されていたが、何だか著名な割には寂しい感じがする。そこからちょっと登り返しての最後の下りはかなりの急斜面だったが、全体としてはよく整備されたコースだったし、以前から一度行ってみたいコースの1つだったので、きょうの山歩9.5kmは殊のほか有意義だった。

   ゴールの名栗川畔、小殿バス停につくと間もなくバスが来る。東飯能駅で下車し、JRで帰路に着いた。