2003年4月19日(土)
 よくも言ったり桃源郷、よくも行ったり桃源郷

   きょうは村谷氏たちとの山歩ならぬ散歩で、行く先は「塩山桃源郷」。桃源郷という言葉は古代中国の話かとこれまで思っていたが、行ってみたら60余年の不明を恥じる素晴らしい世界だった。

   指定時刻に中央本線塩山駅に参集したのは、村谷氏をはじめ田幸・山岡・野島の各氏と小生の計5名。駅北口前の甘草屋敷から「えんざん桃源郷ウォーキングマップ」を片手にだらだらした坂道を登り、慈雲寺方向へピンク満開の花畑の中を進んでいく。直前にJRの「駅からハイキング」イベントがあったらしく、ルート案内表示が所々に残っている。

   桃の花というのは、実は今までこんなに群生しているのを見たことがなく、せいぜいどこかの家の庭の1〜2本といった程度だったので、大げさに言えば「文化ショック」だった。また、どこかの民家の庭には、白とピンクを接ぎ木したものもあって見た目に鮮やかだった。

   途中、菜の花が咲いている所もあり、イエローとピンクのコントラストが素晴らしく、次々と持参のデジカメでシャッターを切る。有名な慈雲寺のしだれ桜(イトザクラ)は見頃を過ぎていたが、その雄姿は寺の堂塔との調和もよく、素晴らしい。

   「向久保日向薬師」の境内で桃の花のカーテンと、春霞のかなたに聳える甲斐駒ヶ岳など南アの山々をスクリーンに、鶯の鳴き声も聞こえる小高い場所でのどかな昼食の始まりだ。野島氏が500_gのビール6缶とつまみをザックに入れてくれていたお陰で、持ち寄った食材交えて宴気分。

   帰途は、塩山フルーツラインから緩やかな坂道を下り、塩山駅前の蕎麦屋「喜勝亭」でビール&清酒「七賢」で打ち上げる。中央線は往復共に混雑していたが何とか座れ、高尾駅南口の蕎麦屋「多摩の里」で、3人でのちょっぴり寄り道となったが、きょう以後は、頭の中で「桃源郷」の意味・イメージが一変した一日だった。