2004年11月17日(水)
 同期五人で驚異的アップダウン山行“北高尾山稜”・・・累積標高差は千五百メートル級か?
 
 前月のたつみ山遊会の山行予定が天候理由で1ヵ月順延となったため、2ヵ月ぶりの同期生山行である。参加者は前回同様のメンバー5名である。北野駅で乗り換えてきたO氏と車中で出会い、高尾駅北口改札を出ると既に集合時刻前だがT・N・Aの各氏もお待ちかね。早速、用意しておいた今日の山行資料のコピーを各員に配布し、タクシー2台に分乗して八王子城跡広場へと向かう。

   以前、妻と八王子城山に登るべく来たときは駅から延々歩いたが、それ以来の風景で懐かしい感じがする。タクシーを降り早速割り勘清算。端数は往路交通費の一番安い小生が負担させて貰い、トイレや身支度を済ませて、9:10に出発。先ずは八王子城山だが、標高455m迄一気登り。実質標高差で約200m程度である。妻と登ったときと反対側の左側から登り始める。昨日から晴天なので足許も殆ど乾燥していて絶好の登山日和だ。以前は結構しんどかった記憶があるが、多少は心肺能力も高まったとみえ、きょうは仲間のペースが遅く感じられるぐらい楽で、調子が良い。

   「あしだ曲輪」の建物跡、竹囲いの休憩舎の先から山道になり、途中八王子の街並みを見下ろしながら「金子丸跡」・「九合目石柱」を過ぎ、最後の石段登りで「三の丸跡」の「八王子神社」に到着・参拝。早速デジカメにて記念撮影する。その左に東京方面を一望できる広場や休憩用椅子・テーブルもあるが、まだ休憩の必要も無しと9:40広場下のトイレ脇から高尾山・陣馬山への道標に従って下り始める。ここから先は未経験の世界であり、下見もしていないので、地図とガイド本だけが頼りだ。

   その先は何とアップダウンの連続で、想定外の世界だ。10:01「天守閣跡」の小広場に到着。登山出発点から標準タイムで70分だが我々のタイムは小休止や撮影時間込みで51分だったので、正味だと45分程度かと思われるが、それでも今日はゆっくり目に歩いてきた感じがするのは、ここ2〜3週間の週2回ペースでの山歩トレーニングのせいなのかどうか、いまいち疑問だが、仲間の歩きペースが若干いつもより遅めに感じられるので、きょうは体調が良いのかも知れないと思ったりする。

   それにしても、マイナーな登山コースなので行き交う人も皆無に近く、道標も何となく少なく不安無しとしない。ガイド本や地図のコピーを頼りに現地点を確認しながら進むのだが、途中、斜面の細い道を進んでいくと段々危険な雰囲気になり、やがて道が先細りし、足の置き場を一歩一歩確保しながら木に掴まりつつ進むが、どう考えても危険かつ怪しげな雰囲気になる。これはどうやら順路ではないらしい・・・かくなる上は一旦引き返すにしかずと50〜60mこわごわ退却すると、細い道が横に登っているのを発見。どうやらこっちらしいと転進すると果たして正解となり、新聞・テレビの遭難報道対象にならなくて良かったと笑い合う。それにしても、多くの人が道標不備で我々同様に迷い込み、段々登山道らしく踏み固められたものと推定した次第である。

   10:35ようやく「富士見台」(推定520m)に着きベンチで8分間の小休止。富士山は見えないが、後で聞くと「いや僅かに見えた」とする者1名。直前の分岐まで戻り左折して下り、また登ると「杉沢ノ頭」。また下って急坂を登って下って登って・・・と、ガイド本の図で確認できただけで通算約15〜16程度のダウンがあったから実際はもっと多かったと想われるが、その分を登り返して733m地点(堂所山)までの登りを考えると、累積標高差は1500m近くあったのではないかと推定される。(翌朝起きてみたときの足の疲れ具合は最近の週2回ペースの山歩トレーニングにも不拘、先日の滝子山や大菩薩嶺の比では無かったように感じられたので、相当タフなコースだったと確信する)。

   ともあれ、そんなこんなで登り下りを繰り返しながら「板当峠」・「狐塚峠」と越え進むと、12:04に「杉ノ丸」(612m)に到着。12:14〜12:18「大ドッケ」、その先の小ピークで昼食(12:23〜12:55)。めいめい持参の弁当を拡げるが、小生はガスを点火して冷凍饂飩に薄切り餅・生卵を割入れ、熱々麺ランチとする。今までのアップダウンでこれから先も同様と思うととてもビールで乾杯という勇気が出ず、本日は珍しくもアルコールの気なしの清い?昼食タイムとなる。

   昼食中、ひとり歩きの女性や男性のハイカーが通り過ぎる。ここまでに年配男性の2人組を追い越したがやはりこのコースは厳しいのとアプローチが長いのとでマイナーなコースになっているようだが、トレーニングコースとしては絶好のコースだと思われる。そういう人には自信を持って勧められるオモシロコースだ。

   「大嵐山」13:07通過。新多摩線bV4の送電鉄塔下を13:16通過。ゆるい登り、きつい登りの後が13:22「三本松山」だ。また下って13:35「関場峠」。また登って登って・・・で「堂所山」。ガイド本には731mとあるが、三角点横の表示は733mだ。時に14:10。一休みの後、陣馬山方向へ下っていくと、景信山からの巻き道を合わせる。ここで14:23。道は完全に幅広のなだらかな尾根道に変わっている。

   更に登って行くと14:34に「底沢峠」到着。ここから左折すれば「美女谷温泉」経由で相模湖駅へ出られるが、我々は当初の予定どおり右折して陣馬高原下バス停方向へと下り始める。バスの時刻表を見ると1時間に一本の15:15発にはちょっときついので、ゆっくり降りて次の便にしょうと下り始めるが、落ち葉に敷き詰められた下り道は概して素晴らしい。北斜面になるので日によってはこの程度の時刻でもそろそろ心配しなければならなくなるのだろうが、きょうは晴れているのでこの時刻なら問題ない。

   15:01に左からの「奈良子峠」からの下山路と道を合わせ、「陣馬高原キャンプ場」横を沢沿いに林道下りとなる。辻野養魚場先から簡易舗装路になり、そぞろ歩きで15:30過ぎに陣馬高原下バス停に到着。バス停にあるお馴染みの店でバスの切符を買ったり、缶ビールを買ったりして、ベンチで遅まきながらのビールタイムとなる。その内に、陣馬山からの下山らしきハイカーがぞろぞろと集まり、16:15発のバスには平日とは言え8分どおりの乗客となる。バス停横の無人売店で柚4個200円を買い妻への土産とする。

   17時過ぎ、JR八王子駅にて仲間を見送り、終点京王八王子駅から特急電車で帰宅。本日の疲れはかなりありそうだが、歩きごたえたっぷりのおもしろコースだった。たいてい、しんどいコースはもう二度とご免となるのだが、このコースはもう一度やってみたい誘惑に駆られるコースで、我ながら不思議に思う一日だった。