2003年9月10日(水)
 ロングコース18.3kmに1人で挑戦
 
 きょうは、天気も良さそう、他に用事もないのでスポーツの秋を意識した訳ではないが、かねてより歩いてみたかったコースに挑戦することにした。

   関東ふれあいの道・東京#2の「鳥のみち」コース18.3kmである。高尾山口駅から一号路を経て高尾山・小仏城山・小仏峠・影信山・白沢峠・堂所山・明王峠・奈良子峠・陣馬山・和田峠を経て陣馬高原下バス停までのロングコースである。

   経験のないコースで、一人で、しかも距離もあるので、帰途のことも考え最初に京王八王子駅からバスで陣馬高原下まで行き、逆コースで歩いた方がいいように思い、そのルートを採った。

   和田峠までの道は、以前下り道として利用したことがあるが、だらだらとした登りで距離があり、しかも土道ではないので結構負担である。和田峠からは、階段を避け女坂を上ったが、静かで快適コースだった。土道にはキャタピラの跡が付いている。おそらく山頂の茶店用の資材運びと思われる。

   陣馬山頂はさすがに人気の山だけあって早くも大勢のハイカー達が思い思いに場所を占拠して早めの昼食やら、おやつやらを拡げている。
   たまたま1人の初老ハイカーと同じテーブルに座って休憩したが、話を聞いたら南武線の登戸方面から来た人で、「今朝早く高尾山口をスタートしてここまで来たが、同じコースをこれから引き返すので失敬します」と言う。「お気を付けて」とお別れしたあと手許のパンフレットで計算したら、往復で何と概算27kmを若干越える。それが直線距離だから、上り下りの斜面で測れば当然もっと長い訳で、自分とほぼ同年配の人だったが大したものだと感心する。

   それにあおられた訳ではないが、それでは自分も出発するかと腰を上げる。いつぞやの栃谷尾根との分岐点で初めて進路を左に取り、奈良子峠を目指す。明王峠で弁当を拡げ缶ビールを飲んでいたら、自分とは逆方向から来たひとり歩きの女性ハイカーと一緒になる。これから先の未経験の道の様子を聞いてみたら、「巻道がいろいろある割には表示が不完全で、一箇所で変な所へ行ってしまって困った」と言う。「巻道は歓迎だけど道標が不明瞭では困りますね」と相づちを打ち、いよいよ後半の帰途につく。

   堂所山は山頂を避け、右の巻道を選択。白沢峠を過ぎた辺りからそれまでの快適な道がレベルダウンして来る。問題の巻道はいろいろあったが、直感勝負の選択は全て正解で、迷い込むことは全然無かったが、四国遍路で養ったらしい感がいつも山で役立つわいと自己賛美しつつ影信山への登りに入る。赤土が滑りそうだったり、草ぼうぼうだったりで、陣馬山からの直後の快適な尾根歩きとは正反対の道に思える。

   何とか山頂にたどり着くと、山頂は広く茶店はもちろんベンチもいっぱいあり、高尾山に近接する人気山の片鱗を感じさせる。小仏峠へと下り、再び小仏城山へ登りかけた頃はそろそろ夕闇が近づこうかというような空の色だったが、逆方向からひとり歩きの若い超美人が降りてくる。

   はて、こんな時間帯に?と思って挨拶のあと聞いてみたら、「どこまで行こうかと思っているんです」と言う。「もうちょっと行った小仏峠から右に下っていくと、小仏バス停があって、高尾方面へ出られますよ」と教えて上げたら、随分感謝されたが、ちょっと不思議な感じだった。

   あとは、手慣れた、いや足慣れた道なので、小仏城山・一丁平・高尾山とルートどおりに山頂も省略せず歩き、下りもルートどおりに一号路経由の道をとった。距離があっただけに疲れたが、概してやり甲斐のある快適コースで、いずれまた、きょうとは逆コースでやってみたいと思った。