2005年2月23日(水)
水歩会山歩〜浅間尾根歩き〜に初参加

  月1回、水曜日に同好の人たちで山歩きをしておられる“水歩会”という会に今年から入会させて貰ったが、初月1月度の“湘南・三浦アルプス”行きは緊急事情で参加が叶わず、きょうの“奥多摩・浅間嶺”が初参加である。

  浅間尾根の中核点である浅間嶺は、「関東ふれあいの道」歩きの一環として「東京都の#4コース(歴史のみち)」に指定されている上川乗から浅間嶺・時坂峠を経由して払沢の滝入口バス停に至る区間の中心点でもあり、既に山歩仲間と2回経験済みであるが、加えて、その逆コースだが払沢の滝入口バス停から時坂峠・浅間嶺を経由して浅間尾根登山口までの尾根歩きをも1回やっているので、きょうの順路は予定5時間15分の長い歩きの中、最初の70〜80分の部分だけが未経験区間である。

  立川発6:58の列車で武蔵五日市に7:36到着。トイレを済ませ改札口外側で水歩会代表のはなさかさんをはじめ整体師をしておられる湯屋番さん・一級建築士のふくろうさん(いずれもハンドルネーム)に挨拶。訊けばきょうの参加予定は7名の由だが、うち1名が若干遅れるとの連絡があったらしく、“後でタクシーで追いかけるから予定のバス便で先行して欲しい”とのことである。そこで、きょうのリーダー役のKeikoさんにもご挨拶し、ふくろうさんと3人で7:43武蔵五日市駅発数馬行きのバスに乗車。

  バスは標高200mの武蔵五日市駅からどんどん高度を上げて行き、同675mの仲の平バス停で降車すると、すぐ後ろに追いかけてきたタクシーが止まり、はなさかさんをはじめ湯屋番さん・槿さん・ranranさんが姿を現す。意外に早い到着にびっくりしたが、少々待ち覚悟だっただけに幸いだった。男性4人・女性3人の山行となるが、ここで初対面の人たちにも挨拶する。

  ところで、あれっと思い空を見上げると何やら落ちてくる。晴れという予報だったので傘を持参しなかったため一瞬あわてたが、良く考えてみればザックの底に入れていることを思い出してほっとする。おりよく通りかかった地元の人の話では風花だと言う。一安心すると同時に風流な歓迎をしてくれたものだと悪い気がしなくなるから不思議だ。

  8:50にバス停を出発し、すぐ登坂路に入る。以前、このバス停から“笹尾根”縦走のため西原峠方向へと登坂を開始した時、同じくこのバス停から浅間尾根登坂を目指した他のハイカーグループを見た当時の仲間の一人が、“浅間尾根登山口からの登りに比べて仲の平バス停からの登りは急坂できつい”というようなことを言った記憶がかすかにあったが、なるほど階段の踊り場的休憩場所の全くない、直登型の登坂路の連続で、なかなかのものだった。幸い、標準タイム50分の短距離であることに加えて、先頭を行くきょうのリーダー“keiko”さんが新入りの小生を気遣ってくれたのか比較的スローペースだったため、10日ぶりの登坂にしては全く息を荒げることも殆ど汗をかくこともなく、9:38には標高1000mの稜線にたどり着き、8分間の小休止となった。

  事前にカシミール3Dでこの地点にパソコン画面のカーソルを合わせたところ、多少の計測誤差はあるとしても略々1000mは充分あったので、ここが本日の標高最高点となる。900m前後の尾根コースも三頭山方向へ近づくに連れて高度が増しているようだ。ここから数馬峠・数馬分岐・一本松(杉)・人里峠・浅間嶺・時坂峠・払沢の滝・同入口バス停へと、延々255分の尾根歩きが始まる訳だが、稜線まで標準タイム50分のところをゆっくりペースで48分で来ているので、これから先も残雪状況次第だが概ね予定のペースで行けそうだと判断する。

  9:45尾根歩きに転ずると、進路が残雪で覆われているのが目に入る。きょうが春一番と予報されていた風なのか単なる尾根風なのか判らないが、それまでの気象条件とも一変するが、幸い好天気で問題ない。最後尾を歩く山のベテラン・湯屋番さんの前を歩くが、同氏は高校時代から登山をやっておられる超ベテランで、道々聞く話も流石と頷けることばかりである。10:10数馬峠(別称:藤原峠)着。ところどころ氷って滑りやすくなっている道や、部分的に痩せた尾根道を通って10:37に数馬分岐(数馬峠・風張峠の分岐点)に着き、10:47再出発。馬頭観音があり、手を合わせる。

  11:16〜11:19「一本杉(松)」で小休止。丹沢・大山などが遠望でき、はなさかさんや湯屋番さんがカメラのシャッターを押している。11:26浅間石宮通過。大木が倒れた脇に小さな石宮が建てられているのが嘗て見た記憶を呼び覚ます。だんだん残雪が多くなり古い木橋の手前でアイゼンを付ける。先頭を行くリーダーのkeikoさんは軽やかな足運びでアイゼンも付けずに先行していったが他の全員がアイゼンを装着した途端に、それまでと一変して残雪量が多い道になり、グッドタイミングでの装着だったことを知らされる結果となった。

  12:01人里(へんぽり)峠通過。この頃から、浅間嶺で昼食を終え数馬方向へ向かうハイカー達とすれ違うようになる。12:23、遂に浅間嶺(山頂下のベンチ)に到着し、昼食タイムとなる。早速ガスを点火して持参の冷凍饂飩を暖め始めたが、他の皆さんはパンやおにぎりなどを食べ始められ、熱々を造っている人はいない。山歩パーティが異なると昼のパターンも些か異文化の様相ありと感ずる。毎週Mさん達とやっている山歩パーティだとここで全員「かんぱーい」となるのだが、ここでは皆さんいける口なのに「山を下りるまでは」と自粛しておられるようで敬服させられる。かくいう小生もきょうは新人の面接試験に来たようなものでアルコールは持参しなかったのだが、次回からは自己責任で“ちょっとだけよ”程度にはやらせて貰おうなどと考える。

  13時出発予定とのことだったが、13:09に山頂(903m地点)へと雪道を登り始めるが、これがなかなかの難物。以前はすいすいと登ったのだが、雪で覆われた急坂は大変登りづらく、嘗ての経験に照らして意外な感じだ。桜の木々の合間から大岳山・御前山・三頭山などが展望できるが、富士山方向は雲で全く見えない。13時という時刻のせいなのか時節的なせいなのか、ここには全く他に人影がない。

  13:15再出発し、雪道をアイゼンとストックを頼りに、時々深雪に足を取られたりスリップしそうになったりしながら降下し、ゆるゆかに登り返した先にある大山祇神社のある峰の茶屋に14:19到着。14:23まで小休止しながら名物の水を飲んだり遠望を愉しみ、この調子なら15:30発のバスもギリギリ可能か?などと話ながら林道を下り初め、途中から民家の間を縫うようなショートカットの道を通って「払沢の滝」への入口に到着。

  払沢の滝は何度も見ているが、初めての方もおられるし、氷結度合いも見たいと先頭切って坂を登っていく。15:27滝に到着。近づいても以前より滝の音が小さいと感じていたがやはり水量が少なく、全く氷結も見られず、以前経験したあの迫り来る迫力には大分欠ける感じだった。急ぎ遠写・近写で各一枚写真を撮る。16:10発のバスにはまだ余裕があるが“バス停でビールでも飲みたい”という大半の意見でバス停に向かい、ビールを売っていそうなところを探すがない。滝への往復道には店が数軒あったがあいにく休日でないせいか休業中である。

  仕方なく払沢の滝入口バス停に行き、今朝バスがここを経由した際、きょう営業中であることを車内からバッチリ確認しておいた「檜原豆腐“ちとせ屋”」へ真っ先に行き、本日の副目的である「ゆず豆腐」を2丁と、目についた「さしみ湯葉」を買い求め、予め持参の保冷剤入り保冷バッグに入れご機嫌。ふくろうさんたちにもお勧めする。以前、たつみ山遊会で水曜日に来たときに残念ながら休業していたことがあったので一抹の不安があったのだが、早速妻にメールで買えたことと帰宅予定時刻を連絡する。この湯葉は初めてだったが、後刻食した感想は、非常にしゃきしゃきしていて味もゆず豆腐に負けず劣らずの優れもので、妻にも大好評だったので、次回からはゆず豆腐と並んでの必須の購買対象になってしまった。

  16:10、定刻通り到着のバスに乗り込み、16:37武蔵五日市駅到着。改札口向かいのコンビニで妻の大好物“あんず”のしそ巻きを購入。皆さんはビール・つまみを仕入れ、16:44発の電車内で喉を潤される。17:03拝島到着。西武線組や、狭い地下連絡通路を通って八高線組と別れ青梅線ホームに行き、keikoさん・湯屋番さん・ふくろうさんと一緒に乗車する。車内は結構込んでいる。幸いなことに東京行きの直通電車だったので立川駅でお別れし、JR延着の関係で予定より一本遅い17:40立川北駅発のモノレールで18:00に無事帰宅した。

  早速、冷や奴とさしみ湯葉で“かんぱーい!”大満足して本日を締めくくる。水歩会の皆さんの暖かい歓迎に感謝しつつ快い疲れを癒すべく入浴、22:00就寝。 謝々!!