ゼネテス:
ありがとよ。
ホント、助かったぜ。
…時間みたいだな。
どうする、レムオン?

レムオン:
ば、バカな。


フフフ…
ダメね、レムオン。


レムオン:
ティアナ…?

ティアナ:
お母様を殺せたのは
ほめてさしあげてもいいけれど
ゼネテスを殺す器量はなかったのね。

ゼネテス:
ティアナ? まさか、お前さんが黒幕?

ティアナ:
ゼネテス、現実を受け入れないと。
まさか、じゃなくて なぜ、って聞いた方がリアルよ?
あなたはレムオンと違って現実的な人だと思っていたけれど?
買いかぶりすぎたかしら?

ゼネテス:
無論、俺は現実的な男さ。
驚いたふりで時間を稼いだだけだ。
逃げるぞ!
レムオン、来い!!

レムオン:
俺は…俺…は、もう…。

ティアナ:
…ですって、放っておきなさい。
フフフ…。

ゼネテス:
くっ!

レムオン:
…なぜ、かばう?

ゼネテス:
恩を売って…おきたいからか…な…。
さ、バカレムオン、俺を安全なところまで運ぶんだ…。

レムオン:
ゼネテス!

ティアナ:
…醜いわ。ダルケニスのくせに人間と手を結ぶ気なのね?
汚らわしい。
闇に生きることもできず、光に生きることもできない
なんて、不完全な劣等種なの…。
目障りよ、消えなさい。
愚かな吸血鬼さん!

レムオン:
ダルケニスで何が悪い!

ガアアアッ!!


シャリ:
あれれ。
また逃げられちゃったかな? まぁ、いいや。
世界を消せば同じことだよね。ティアナ。
戻る