ゼネテス

ゼネテス:
●●か?



…なあ、●●。
冒険をしてて時々思うんだが、
強さとか弱さって、何だと思う?
ま、俺も答えが見えたわけじゃないが、
少しずつ、わかってきたことはある。
人ってのは、みんな弱いって事さ。
で、その当たり前に持ってる弱さと
ともに生きていける奴ってのが
強い奴なんじゃないかってな。
弱さに対して、拒まず、甘えず…、
抱えた弱さを正面から見つめられる。
自分の弱さも、他人の弱さもだ。
…って悪りぃ。妙に語っちまったな。
よし、もう寝ることにするわ。
じゃあな、お休み。
…ま、よく考えてな。
人間ってのは、弱くてもろい生き物だって事を。

レムオン


少し考え事をしていた。
これが…
お前達の見ていた世界なのか?
誰もが、苦しみ、悩み、傷つきながら
それでも…手を取り合って、
前に進んでいく。
俺は王宮を出るまで、そんな世界が
あるとは信じていなかった。
いや、信じることができなかった。
権力闘争では、人を信じることは
死に繋がる。
誰も信じず、誰も頼りにしない。
相手の弱みを掴み、脅し、
そして、消す。
権力を掴むとはそういうことだ。
…俺の手は既に血塗られている。
そんな俺に…お前達の世界に
入る資格があるのだろうか?
俺は…


…そうか。
…世界の全てが敵に回ろうとも…
俺にはお前がいてくれる。
俺にはそれだけで十分だ。

ティアナ

…どなたです?
●●様…。
私ですか?
復興団の活動で、
ここの一室を借りたので…
あ、もう用事は済みましたわ。
戻る前に、一息つこうと
思っていたところです。
よろしければ、
少しお話しして行かれませんか?
●●様、
復興団の活動は、難しい仕事です。
先のクーデターに影響を受けられた
方々をお助けするのが役割ですが、
中には拒絶される方も多くて…。
いえ、無理もありません。
彼らに打撃を与えたのは、
他でもない、
私たち貴族なのですから…。
けれど、くじけず、
何度でも挑戦しようと思っています。
くどくど過去を振り返るより、
前を向いて進むことこそが、
明るい未来を作るいしずえとなる…。
ティアナの考えは間違っていますか?
●●様?

良かった…。
うふふ、不思議ね。
●●様と
お話ししていると、
不可能なんてありえない、そんな気持ちになってきますわ。
明日からまたがんばっていこうと
思います。
ティアナを、ロストール復興団を
応援していて下さいね、●●様。


叔母貴を偲ぶ

ゼネテス:
よう、●●。

…叔母貴と一杯やってたのさ。
叔母貴も結構イケる口でね。
叔母貴の作った肴をつまみながら
色々、話したもんさ。
叔母貴は…
いい人間とはいえなかったかもしれん。
政敵を葬ったことなど何度もある。
配下の者を捨て駒に使ったこともある。
邪魔な国を滅ぼしたこともある。
恨まれて当然だ。
悪く言われても無理はない。
それでも…
俺にとっては、やっぱり優しい
…いい女だったよ。


そうか…
お前さんも付き合ってくれるのかい?

じゃあ、すまねぇが、
もうちっと、酒とつまみを頼むわ。



叔母貴…
心中しそこねちまったが…
まだ、そっちには行けねぇみたいだ。
でっかい土産話持っていくから…
もうちょっとだけ…
待っといてくれや…な。


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