レムオン:
あ、ああ、●●か、
ティアナから手紙が来てな。
今から王宮に行くところなのだ。



…ご相談したいことがあるのです。
本日、空中庭園でお待ちしています。 
ティアナ・リュー



レムオン:
…お前にも、一緒に来て欲しい。
俺はお前の前でしか、
ティアナと話したくないのだ。



レムオン:
では、王宮の空中庭園に行くぞ。



夜・空中庭園


レムオン:
ティアナは…まだのようだな。

ゼネテス、走って登場

ゼネテス:
空中庭園まで来たのはいいが…。
な〜んにも、ねえな。
すごい悪のニオイがしたのにな。

レムオン:
…ゼネテス?

ゼネテス:
レムオン?
こりゃおもしろい。
おい、お前がこの手紙の主か?

ゼネテスが手紙を見せる

レムオン:
だっ、誰が貴様などに
ラブレターを出すものか!!

ゼネテス:
冗談だ、エリエナイ公。
そんなに怒ってちゃダメだぜ。
もっと、人生楽しまないとな。

それよりも、エリエナイ公。
●●は俺の大事な友だ
手を出すのはやめてもらおうか。

レムオン:
手を出す、だと?
だ、誰が実の妹に手を出すか!
だいたい俺は、総司令殿とは違って
女性関係は潔癖なのだ。
そういう警告は無用だ。

ゼネテス:
だからこそ、言ってるんだよ。
女の扱い方も心得ていないような奴に
●●といる資格はない。
特に、手を伸ばせば届く幸せにさえ
あれこれ理屈をこねて、手を出さない。
憶病な手合いなら、なおさらだ。


レムオン:
…何が言いたい!?

ゼネテス:
冗談だ、エリエナイ公。
どうやら、お前さんもおびき寄せられたようだな。


ティアナ:
ファーロス総司令。
どういうおつもりなのです?
こんな所に呼びだすなんて…。

ティアナ:
…●●様?
それにレムオン様も…。

アトレイアも来る

レムオン:
…ゼネテスに呼びだされた、だと?

ゼネテス:
…ってことは、お前さんは
ティアナに呼びだされたわけか。
フフ、かわいいとこがあるもんだな。

レムオン:
何が言いたい!

ゼネテス:
だから、さっきから言ってるだろ?
俺たちは全員、
罠にハメられたんだって
それ、今回の罠の
仕掛け人のご登場だ。
詳しいことは奴から聞いてくれ。

シャリ:
フフフッ。
ようこそ、みなさん!
闇の王女のための血の晩餐会へ!

レムオン:
お前は、シャリ!?
道化め! どういうつもりだ?

シャリ:
フフ、道化か…。
道化ってのはね、神の用意した運命に
翻弄される君たちの方だよ。
僕が、そのこっけいすぎる運命を
完璧に終わらせてあげるよ。
闇の王女とその神によってね。

ゼネテス:
気に入らねえゴタクだな。
何様のつもりだ?

シャリ:
僕は、破壊神の復活を目論む秘密結社、
システィーナの伝道師のひとり、
東方の博士、シャリ。
このお城のすべての人間の命を
闇の王女のための血のいけにえに
捧げるにあたって…
ゼネテス、そしてレムオン。
君たち、闇の王女の神に刃向かう
運命を秘めたる者たち…
そして、●●、
無限のソウルの資質を持つ者を、
第一に、捧げよう。フフフ。
出ておいで、タルテュバ。
君の願い、かなえてあげるよ。
君の嫉妬心を力に変えてあげる。
心の闇を解放して怪物になりなよ。
そして、憎いゼネテスとレムオンを
ティアナの前で八つ裂きにするといい。

タルテュバ:
くっ、くっ、クズめ…クズめ、クズめ!
俺が、俺が英雄になるべきだったのに…
どいつも、俺のことを認めないで…!

ゼネテス:
…お前さんのことを一番認めてないのは
お前さん自身だ。そして、
一番に認めてやるべきだったのもな。
完璧でなくても認めてやるべきだった。
自分であることすら恐れている奴が
英雄なんかには、なれやしない。

タルテュバ:
俺のことをいつもバカにしやがって…!
全部、全部、全部! お前のせいだ!
ぶっ殺す! ぶっ殺す! ぶっ殺す!!

ゼネテス:
ヤバそうだね、こりゃ。
理性も何もトんじまってる。
俺が目当てだったことも忘れてるな。
…みんな逃げろ!
ここは俺と●●で
なんとかする!

ティアナ:
いいえ! 私はここに残ります!
私には王女としての責任があります!

ゼネテス:
人間には生きる義務ってモノもある。
行け!

ティアナ:
い、行きません! 私!

ゼネテス:
くっ!

アトレイア:
…ゼネテス様!

シャリ:
おやおや、彼は、ティアナ王女を
かばったねえ、アトレイア…?
くすっ。

ゼネテス:
いい子だ…、
こっちだぜ…、ほら…。

シャリ:
その上、命がけで
タルテュバの注意を引きつけてるよ。
大したモノだね、光の王女様は…。
…誰にも相手にされない
君なんかと違って…。
くすくす。

ゼネテス:
へへ…、思ったより
いいパンチをもらっちまったな…。
カッコ悪いが、動けねぇ…。
来いよ…。タルテュバ…。
命と引き替えに、とびっきりの
カウンターを決めてやるぜ…。

ティアナ:
いやあぁああ!



レムオン:
くっ、●●。
いくぞ!!




エリス:
あの力…?
…フフ、そういうことか。
今日は新月であったな。

レムオン:
…………………………。

「大丈夫?」


ティアナ:
ゼネテス! ゼネテス!
しっかりしてください!
ゼネテス!!

ゼネテス:
…るせぇ…な…。
聞こえてるぜ…。


ゼネテス:
…騒ぐことはねえ。
生きてるよ。
生きてるのが…好きなんでね。

ティアナ:
とにかく、じっとしていてください!
すぐに人を呼んで運ばせます。



レムオン:
甘っちょろい冒険者め!
これが私の破滅につながるのだぞ…!

レムオン、走り去る


ゼネテス:
…このことを知った叔母貴が動き出す。
やっこさんの秘密を守れるのは、
お前さんしか…いない。
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