技法について
   和紙に膠、岩絵の具などを使って制作している。日本の、湿度の高い気候、穏やかな日光の中でとても美しく発色すると思うからだ。
  この鳥瞰的な視点も日本の絵画が古くから持っている視点だ。源氏物語絵巻、伴大納言物語絵巻、曼荼羅図その他の仏教絵画など、例をあげるときりがない。
  この、遠近法にとらわれない空間意識こそが、日本の美術の特徴の一つだと考えている。
  個々の人間が様々な視点を持ち、互いに影響しあいながらも、それぞれの価値観で生きていくことの大切さを表現したくてこの技法を用いている。